4.8 マルチOpenTP1の設定
ここでは,Windows版OpenTP1でのマルチOpenTP1の設定について,UNIX版OpenTP1との差異を説明します。UNIX版OpenTP1と共通の部分については,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照してください。
- 注意
- Windows版OpenTP1では,マルチOpenTP1が示す範囲に,オリジナルのOpenTP1(インストーラでインストールしたOpenTP1)を含みません。
- <この節の構成>
- (1) マルチOpenTP1環境の設定
- (2) マルチOpenTP1環境の再セットアップの手順
(1) マルチOpenTP1環境の設定
マルチOpenTP1の設定方法を次に示します。
- セットアップ
dcsetupmlコマンドを使用して,すべてのマルチOpenTP1環境をセットアップします。マルチOpenTP1をセットアップするためには,コマンドの引数に識別子を指定します。引数に指定する識別子は,レジストリ登録,サービス登録,およびイベントビューアへの登録で使用します。識別子は半角英数字で4文字以内です。
dcsetupmlコマンドの詳細については,「7. 運用コマンド」の「dcsetupml(マルチOpenTP1のセットアップとアンセットアップ)」を参照してください。
なお,マルチOpenTP1のセットアップ数の上限は,3個までです。4個以上のマルチOpenTP1をセットアップした場合の動作は保証しません。
- サービス登録
マルチOpenTP1では,dcsetupmlコマンドでセットアップするときに指定した識別子をサービス名の末尾に付加します。例えば,識別子を「M001」とした場合,サービス名は「OpenTP1_M001」として登録されます。この場合,OpenTP1コンソールのタイトルには「OpenTP1_M001 - OpenTP1 for Windows」と表示されます。
- イベントビューアへのメッセージ出力
マルチOpenTP1環境でイベントビューアにメッセージを出力する場合のソース名は,サービス名と同様に,dcsetupmlコマンドでセットアップするときに指定した識別子を末尾に付加した文字列です。例えば,識別子を「M001」と指定した場合,ソース名は「OpenTP1_M001」となります。これによって,メッセージを出力したOpenTP1を識別できます。
(2) マルチOpenTP1環境の再セットアップの手順
マルチOpenTP1環境の再セットアップの手順を次に示します。
- すべてのマルチOpenTP1環境で,ファイルのバックアップを取得します。
バックアップを取得するファイルを次に示します。
- システムサービス情報定義ファイル(%DCDIR%¥lib¥sysconf¥mcfu*)
- システムサービス共通情報定義ファイル(%DCDIR%¥lib¥sysconf¥mcf)
- 通信サービス実行形式プログラム(%DCDIR%¥lib¥servers¥mcfu*)
- マルチOpenTP1環境のセットアップフォルダ下で,ユーザが独自に変更または追加しているファイル
- dcsetupml -dコマンドで,すべてのマルチOpenTP1環境を削除します。
- 入れ替え対象のプログラムをインストールします。
- dcsetupmlコマンドで,すべてのマルチOpenTP1環境をセットアップします。
- セットアップしたすべてのマルチOpenTP1環境で,1.でバックアップしたファイルを上書きコピーします。
- インストール環境と連携するリソースマネジャ※が異なる場合,それぞれの環境に合わせてtrnlnkrmコマンドを実行します。
- 注※
- TP1/Message Control,TP1/FS/Direct Access,TP1/FS/Table Access,HiRDB,Oracleなどを指します。