6.7.1 GUIによる環境設定
ここでは,GUIによるOpenTP1の環境設定について説明します。GUIでは,OpenTP1を使用するために必要な最低限のシステム定義をテンプレートとして提供しています。テンプレートには,システム構成に応じた値(パラメータ)が設定された複数のモデルが用意されています。各モデルに設定されているパラメータの値は,必要に応じて,GUIで変更できます。なお,GUIで設定したパラメータの値は,対応するシステム定義のオペランドの指定値として扱われます。
- 注意
- テンプレートに設定されていないOpenTP1のシステム定義を追加するなど,テンプレートの内容そのものは変更できません。
GUIによるOpenTP1の環境設定の手順を次に示します。
- [スタート]-[プログラム]-[OpenTP1]-[OpenTP1 環境設定]メニューを選択します。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウが表示されます。
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウで定義種別およびモデルを選択し,[次へ(N)]ボタンをクリックします。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)が表示されます。
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)でパラメータの値を入力します。
- 設定した内容を確認する場合は,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)の[詳細(D)]ボタンをクリックします。
[詳細情報]ダイアログボックスが表示されます。
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)で[次へ(N)]ボタンをクリックします。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)が表示されます。
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)で環境設定の対象となるOpenTP1のサービス名を選択し,「バッチファイルを実行する」チェックボックスをONにします。
「バッチファイルを実行する」チェックボックスをONにすると,[実行(E)]ボタンをクリックしたときに,定義ファイル,およびOpenTP1ファイルシステムが作成されます。
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)の[実行(E)]ボタンをクリックします。
定義種別,モデル,およびパラメータの値が反映されたテンプレートが格納されます。また,バッチファイルが実行され,定義ファイル,およびOpenTP1ファイルシステムが作成されます。
- バッチファイルの実行結果を確認する場合は,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)の[ログ確認(V)]ボタンをクリックします。
[ログ確認]ダイアログボックスが表示されます。
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)の[閉じる(C)]ボタンをクリックします。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)が閉じ,OpenTP1の環境設定を終了します。
環境設定で使用するウィンドウおよびダイアログボックスの詳細を説明します。
- <この項の構成>
- (1) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ
- (2) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)
- (3) [詳細情報]ダイアログボックス
- (4) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)
- (5) [ログ確認]ダイアログボックス
(1) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウでは,定義種別,およびモデルを設定します。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウは,[スタート]-[プログラム]-[OpenTP1]-[OpenTP1 環境設定]メニューを選択すると表示されます。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウを次に示します。
図6-2 [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ
![[図データ]](figure/zu060200.gif)
- メニューバー
- [ファイル(F)]メニュー
- [ファイル(F)]メニューで[閉じる(C)]を選択すると,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウを閉じます。
- [ヘルプ(H)]メニュー
- [ヘルプ(H)]メニューで[バージョン情報(A)]を選択すると,[バージョン情報(A)]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスには,OpenTP1のインストール時に入力したOpenTP1管理者の情報が表示されます。
- 「プラットフォーム」ドロップダウンリスト
- 「Windows」が表示されます。この項目は,設定する必要はありません。
- 「定義種別」ドロップダウンリスト
- 次のどちらかの定義を選択できます。
- TP1_Server_base System Definition
OpenTP1を開始させる場合に選択します。この定義を選択すると,OpenTP1の開始に必要なパラメータ(システム共通定義やrapリスナーサービス定義など一部の定義の特定のオペランド)を指定できます。
ユーザサービス定義を指定する場合は,「User Service Definition」を選択します。
- User Service Definition
ユーザサーバを起動させる場合に選択します。この定義を選択すると,ユーザサーバの起動に必要なパラメータ(ユーザサービス定義の一部のオペランド)を指定できます。ただし,「User Service Definition」を選択する前に,「TP1_Server_base System Definition」を選択して,定義ファイルを作成しておく必要があります。
- 「モデル」ドロップダウンリスト
- テンプレートの定義のモデルを選択できます。「定義種別」ドロップダウンリストで選択する定義によって,選択できるモデルが異なります。選択できるモデルの一覧を次に示します。
表6-7 選択できるモデルの一覧
選択する定義 | 選択できるモデル | 説明 |
---|
TP1_Server_base System Definition | Sample Model | OpenTP1サービスを起動させて,サンプルUAPを使用できるモデルです。 |
Sample Model(RAP) | OpenTP1サービスを起動させて,RAPサーバを使用できるモデルです。 |
Large Model | 大規模なシステム環境向きのモデルです。 |
User Service Definition | SPP Sample Model | サンプルSPP用のモデルです。 |
SPP.NET Sample Model | サンプルSPP.NET用のモデルです。 |
SPP.NET Sample Model(.NET Interface) | .NETインタフェースを使用したサンプルSPP.NET用のモデルです。 |
SUP Sample Model | サンプルSUP用のモデルです。 |
SUP.NET Sample Model | サンプルSUP.NET用のモデルです。 |
SUP.NET Sample Model(.NET Interface) | .NETインタフェースを使用したサンプルSUP.NET用のモデルです。 |
- 「定義情報」
- 「モデル」ドロップダウンリストで選択したモデルの説明が表示されます。
- [次へ(N)]ボタン
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)が表示されます。[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)については,「(2) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)」を参照してください。
- [閉じる(C)]ボタン
- 設定した内容を保存しないで,GUIによる環境設定を終了します。
(2) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)では,パラメータの値を入力します。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)は,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウで[次へ(N)]ボタンをクリックすると表示されます。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)を次に示します。
図6-3 [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)
![[図データ]](figure/zu060300.gif)
- 「パラメータ一覧」
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウで選択した定義種別とモデルに対応したパラメータ名と値が表示されます。OpenTP1の環境に合わせて,パラメータの値を変更できます。なお,「パラメータ一覧」の「値」以外の項目は,変更できません。
- パラメータについては,「5. システム定義」,およびマニュアル「OpenTP1 システム定義」の同名のオペランドについての説明を参照してください。
- 「パラメータ情報」
- パラメータの「値」のセルを選択すると,そのパラメータの説明が表示されます。
- [詳細(D)]ボタン
- [詳細情報]ダイアログボックスが表示されます。[詳細情報]ダイアログボックスについては,「(3) [詳細情報]ダイアログボックス」を参照してください。
- [戻る(B)]ボタン
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウに戻ります。
- [次へ(N)]ボタン
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)が表示されます。[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)については,「(4) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)」を参照してください。
- [閉じる(C)]ボタン
- 設定した内容を保存しないで,GUIによる環境設定を終了します。
(3) [詳細情報]ダイアログボックス
[詳細情報]ダイアログボックスでは,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ,および[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)で指定した内容を確認できます。
[詳細情報]ダイアログボックスは,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)で[詳細(D)]ボタンをクリックすると表示されます。
[詳細情報]ダイアログボックスを次に示します。
図6-4 [詳細情報]ダイアログボックス
![[図データ]](figure/zu060400.gif)
- 表示内容
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ,および[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)で設定した内容が表示されます。
- [OK(O)]ボタン
- [詳細情報]ダイアログボックスを閉じます。
(4) [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)では,環境設定の対象となるOpenTP1のサービスを選択し,テンプレートの格納先フォルダを指定します。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)は,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)で[次へ(N)]ボタンをクリックすると表示されます。
[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)を次に示します。
図6-5 [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)
![[図データ]](figure/zu060500.gif)
- 「サービス名」ドロップダウンリスト
- テンプレートを格納するOpenTP1のサービスを選択できます。ドロップダウンリストには,Windowsにセットアップされている次のOpenTP1のサービスが表示されます。
- OpenTP1
OpenTP1をインストールしたあとに,自動的に作成されるサービスです。「OpenTP1」を選択すると,テンプレートは%DCDIR%¥confに格納されます。
- OpenTP1_XXXX
マルチOpenTP1のサービスです。XXXXは,マルチOpenTP1の識別子を示します。「OpenTP1_XXXX」を選択すると,テンプレートはマルチOpenTP1のフォルダに格納されます。
- その他
ユーザが,任意にテンプレートの格納先を選べます。
- 「バッチファイルを実行する」チェックボックス
- チェックボックスをONにすると,テンプレートを格納するときに自動的にバッチファイルを実行して,定義ファイルやOpenTP1ファイルシステムを作成できます。
- 「格納先ディレクトリ」
- 「サービス名」ドロップダウンリストで選択した内容によって,格納先フォルダが異なります。
- 「OpenTP1」または「OpenTP1_XXXX」を選択した場合
選択したOpenTP1の%DCDIR%¥confが表示されます。
- 「その他」を選択した場合
テンプレートを格納するフォルダパスを入力します。
- 格納先フォルダを指定する場合の注意事項
- OpenTP1が提供しているテンプレートには,パラメータ一覧に表示されるパラメータのほかに,環境変数DCDIRの値も定義されます。環境変数DCDIRの値は,「サービス名」ドロップダウンリストで「その他」を選択した場合,任意の格納先を入力できるため,一時的に@DCDCDIR@が設定されます。しかし,@DCDCDIR@を設定したままでは,環境設定を実行できません。必ず使用する環境の%DCDIR%の値に置き換えてください。
- [ログ確認(V)]ボタン
- [ログ確認]ダイアログボックスが表示されます。[ログ確認]ダイアログボックスについては,「(5) [ログ確認]ダイアログボックス」を参照してください。
- [戻る(B)]ボタン
- [OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(パラメータ情報)に戻ります。
- [実行(E)]ボタン
- [格納先ディレクトリ]に表示されているフォルダパスにテンプレートが格納されます。また,「バッチファイルを実行する」チェックボックスをONにしている場合には,バッチファイルが実行されます。
- なお,バッチファイルを実行した場合,処理が完了すると,ダイアログボックスが表示されます。処理に失敗した場合は,ダイアログボックスにエラーメッセージが表示されます。エラーメッセージについては,マニュアル「OpenTP1 メッセージ」を参照してください。
- [閉じる(C)]ボタン
- GUIによる環境設定を終了します。
(5) [ログ確認]ダイアログボックス
[ログ確認]ダイアログボックスでは,バッチファイルの実行結果を確認できます。
[ログ確認]ダイアログボックスは,[OpenTP1 環境設定]ウィンドウ(格納先情報)で[ログ確認(V)]ボタンをクリックすると表示されます。
[ログ確認]ダイアログボックスを次に示します。
図6-6 [ログ確認]ダイアログボックス
![[図データ]](figure/zu060600.gif)
- 「ファイル名」
- バッチファイルの実行結果を格納しているログファイル名が表示されます。
- 「更新日時」
- バッチファイルを実行した日時が表示されます。
- 表示内容
- バッチファイルの実行結果が表示されます。
- [OK(O)]ボタン
- [ログ確認]ダイアログボックスを閉じます。