スケールアウトを実行すると,新しいTP1/LiNKのノードを構築して,TP1/LiNKシステムのドメイン構成に新しいTP1/LiNKのノードを追加します。これによって,システム拡張に伴う作業を速やかに処理できます。
スケールアウトを実行すると,新しいTP1/LiNKのノードを追加するシナリオ,およびドメイン構成管理ノードを更新するシナリオが実行されます。スケールアウトを実行する場合の運用モデルを次の図に示します。
図5-14 スケールアウトの運用モデル
TP1/LiNKのスケールアウトでは,新しいTP1/LiNKのノードを追加するシナリオを実行したあとに,ドメイン構成管理ノードを更新するシナリオを実行します。それぞれのシナリオについて説明します。
新しいTP1/LiNKのノードを追加するシナリオの実行順序を,次の図に示します。
図5-15 新しいTP1/LiNKのノードを追加するシナリオの実行順序
各シナリオテンプレートの説明を次の表に示します。
表5-7 新しいTP1/LiNKのノードを追加するシナリオのシナリオテンプレート
項番 | シナリオテンプレートの名称 | 説明 |
---|---|---|
1 | OpenTP1_GetInstDir※1 | TP1/LiNKインストールフォルダ取得 |
2 | OpenTP1_MakeTP1Dir※1 | TP1/LiNKフォルダの作成 |
3 | OpenTP1_SetConfig※1 | TP1/LiNKの定義設定 |
4 | OpenTP1_ChangeNodeID※2 | ノード識別子の設定 |
5 | OpenTP1_Deploy※2 | TP1/LiNKの登録 |
6 | OpenTP1_MakeFileSystem※3 | TP1/LiNKファイルシステムの作成 |
7 | OpenTP1_Start※2 | TP1/LiNKの起動 |
8 | OpenTP1_StartUAP※2 | UAPの起動 |
ドメイン構成管理ノードを更新するときの前提条件を次に示します。
ドメイン構成管理ノードを更新するシナリオの実行順序を,次の図に示します。
図5-16 ドメイン構成管理ノードを更新するシナリオの実行順序
各シナリオテンプレートの説明を次の表に示します。
表5-8 ドメイン構成管理ノードを更新するシナリオのシナリオテンプレート
項番 | シナリオテンプレートの名称 | 説明 |
---|---|---|
1 | OpenTP1_AddNode | ドメイン定義ファイルへの追加 |
2 | OpenTP1_UpdateDomain | ドメイン構成の更新 |
これらのシナリオテンプレートはTP1/LiNKが提供します。詳細については,「付録B シナリオテンプレートの詳細」を参照してください。
スケールアウトを実行すると,TP1/LiNKの環境設定手順の一部を自動化できます。ここでは,スケールアウトとDPMのディスク複製機能を利用する場合の環境設定手順について説明します。手順1.~6.は,システム管理者(Administrators)の権限を持つユーザが実行してください。また,手順1.~4.はTP1/LiNKシステムのマスタコンピュータ(ディスク複製元)で,手順5.はDPMがインストールされているコンピュータで,手順6.~7.は新しく追加するTP1/LiNKのノード(ディスク複製先)で実行してください。