クライアントで呼び出した関数(API)をサーバに通知して,サーバでこのAPIを代行できます。これをリモートAPI機能といいます。
リモートAPI機能を使った通信では,クライアントで呼び出したAPIをサーバが受け取って,自システムのユーザサーバにAPIを実行し直します。APIを実行し直すTP1/LiNKのサービスをRAPサービスといいます。
RAPサービスで代行できるAPIは,リモートプロシジャコール(dc_rpc_call関数)です。ただし,リモートAPI機能を使ったRPCは非同期型RPCにはできません。
リモートAPI機能の概要を次の図に示します。
図5-12 リモートAPI機能の概要
![[図データ]](figure/zu031000.gif)
- 注※1
- クライアントになるOpenTP1システムには,次の製品があります。
- TP1/Client/W
- TP1/Client/P
- TP1/Client/J
- TP1/Client for .NET Framework
- TP1/LiNK
- TP1/Server Base
- また,TP1/LiNKをクライアントにしてTP1/Server Baseをサーバにすることもできます。
- 注※2
- リモートAPI機能を使った通信では,システム間に論理的な通信路が確立されます。この通信路を常設コネクションといいます。
- 常設コネクションによって,リモートAPIを要求したUAP(rapクライアント)とrapサーバとは1対1で関係づけられます。常設コネクションの確立および解放は,rapリスナーが管理しています。リモートAPIを受け付けると,rapリスナーはrapクライアントとの間に常設コネクションを確立し,確立したコネクションをrapサーバに渡します。rapリスナーが管理できる常設コネクションの最大数は256です。