リアルタイム統計情報サービスの実行環境を設定するときは,[システム環境設定]ウィンドウの[サービス設定(2)...]ボタンをクリックします。ボタンをクリックすると,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスが表示されます。
図3-6 [リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックス
![[図データ]](figure/zuga0255.gif)
- ボタンの使い方
- [追加(A)...]ボタン
- リアルタイム統計情報取得対象定義を新しく設定する[リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスを開きます。
- [変更(M)...]ボタン
- すでに設定したリアルタイム統計情報取得対象定義を変更する[リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスを開きます。[統計情報取得対象定義]欄のリストボックスから変更するリアルタイム統計情報を選択して,[変更(M)...]ボタンをクリックします。
- [削除(D)]ボタン
- すでに設定したリアルタイム統計情報取得対象定義を削除します。[統計情報取得対象定義]欄のリストボックスから削除するリアルタイム統計情報取得対象定義を選択して,[削除(D)]ボタンをクリックします。
- [上書き保存(V)]ボタン
- [リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスに設定した各項目の値を保存します。
- リアルタイム統計情報サービスは,サービスを管理するサーバとしてRTSSUPおよびRTSSPPを提供します。これらのサーバは,システムサーバではなくSUPおよびSPPとして提供するため,リアルタイム統計情報サービスの設定を保存したときに,次のフォルダにRTSSUPおよびRTSSPPのユーザサーバ定義を作成します。
- TP1/LiNKインストールフォルダ¥conf
- すでに同じ名前でユーザサーバ定義が存在する場合は,上書き保存するかどうか確認するダイアログボックスが表示されます。上書き保存する場合は,[はい(Y)]ボタンをクリックしてください。
- 上書き保存しない場合は,[いいえ(N)]ボタンをクリックしてください。そのあと,ユーザサーバ名を変更または削除してから,再度上書き保存してください。
- なお,TP1/Server Baseの場合に必要なrtssetupコマンドの実行は不要です。
- [終了(C)]ボタン
- [リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスを終了します。上書き保存をしないで,[終了(C)]ボタンをクリックした場合,上書き保存するかどうかを確認するダイアログボックスが表示されます。上書き保存する場合は,[はい(Y)]ボタンをクリックしてください。
- ダイアログボックスに設定する項目
- [統計情報取得間隔(I)] ~<符号なし整数>((10~86400))《600》(単位:秒)
- リアルタイム統計情報を取得し編集する時間間隔を指定します。
- RTSログファイルへの統計情報の出力処理に時間が掛かった場合,この項目に指定した時間間隔を超えて統計情報を取得する場合があります。
- [最大取得サービス数(S)] ~<符号なし整数>((1~1000))《64》
- リアルタイム統計情報サービスで,統計情報を取得する対象の最大数を指定します。
- 一度リアルタイム統計情報サービスを開始したあと,TP1/LiNKのオンライン中にこの項目の値を変更しても反映されません。変更したい場合は,一度TP1/LiNKを終了してください。
- [最大取得項目数(N)] ~<符号なし整数>((1~1000))《64》
- リアルタイム統計情報サービスが,一つの取得対象で統計情報を取得できるイベントの最大数を指定します。
- 一度リアルタイム統計情報サービスを開始したあと,TP1/LiNKのオンライン中にこの項目の値を変更しても反映されません。変更したい場合は,一度TP1/LiNKを終了してください。
- [RTSログファイルに出力しない(L)]
- 取得した統計情報をRTSログファイルに出力するかどうかをチェックボックスで指定します。チェックボックスをオンにすると,取得した統計情報をRTSログファイルに出力しません。チェックボックスをオフにすると,取得した統計情報をRTSログファイルに出力します。初期値は,RTSログファイルに統計情報を出力します。
- [RTSログファイル名(O)] ~<1~63文字のパス名>《%DCDIR%¥spool¥dcrtsinf¥rtslog》
- 統計情報を出力するRTSログファイル名を絶対パスで指定します。
- RTSログファイルの出力先フォルダにRTSログファイル名と同じ名称のファイル,またはフォルダを作成しないでください。同じ名称のファイルまたはフォルダを作成した場合の動作は保証できません。
- 環境変数DCDIRの設定値が41文字を超えた場合,この項目を省略しないでください。定義解析時にエラーが発生します。
- [RTSログファイルのサイズ(F)] ~<符号なし整数>((1024~1048576))《1024》(単位:キロバイト)
- 統計情報を出力するRTSログファイルのサイズを指定します。
- TP1/LiNKでは,RTSログファイルは3世代用意され,すべての世代を使用したらオーバラップして上書きします。このため,ある程度の時間が経過すると古いリアルタイム統計情報がなくなります。この項目に設定する値を大きくすることで,RTSログファイルを上書きする時間を延長できます。
- RTSログファイルのサイズは,一度の契機で出力するリアルタイム統計情報のサイズより大きな値を指定してください。一度の契機で出力するリアルタイム統計情報のサイズの算出式を次に示します。
一度の契機で出力するリアルタイム統計情報のサイズ=
(96+(40×[最大取得項目数(N)]の値))×
リアルタイム統計情報を取得する対象の数※)
- 注※
- リアルタイム統計情報を取得する対象の数は,[統計情報取得対象定義]欄のリストボックスで指定した取得対象の数です(取得対象に「サーバ」を指定した場合のリアルタイム統計情報の取得対象の数は「サービス数+2」です)。また,rtsstatsコマンドで取得対象を変更する場合は,その数も考慮してください。
- リアルタイム統計情報取得対象定義は同じサービスやサーバに対して重複して指定できます。重複して指定した場合,リアルタイム統計情報サービスが取得する統計情報の項目は,各定義で指定した項目を統合した数になります。重複して指定している場合,取得対象の数は増加しないで重複している取得対象ごとに一つとなります。
- システム全体の統計情報は,リアルタイム統計情報の動作上,取得対象としてカウントしませんが,RTSログファイルの出力についてはカウントする必要があります。そのため,システム全体の統計情報を取得している場合は,計算式の「リアルタイム統計情報を取得する対象の数」に1を加算して計算してください。
- 注意
- リアルタイム統計情報サービスの開始時に,RTSログファイルのバックアップファイルが作成されます。バックアップファイルは,RTSログファイル名に「.bk」を付与した名称で,RTSログファイルの出力先フォルダに作成されます。そのため,RTSログファイルの出力先フォルダには,最大で次に示すディスク容量が必要です。
- [RTSログファイルのサイズ(F)]の指定値×3×2
- RTSログファイルの出力先フォルダのディスク容量に余裕があることを確認してください。
- RTSログファイルの出力先フォルダに,バックアップファイルと同じ名称のファイル,またはバックアップファイルと同じ名称のフォルダを作成しないでください。同じ名称のファイルを作成した場合は,バックアップファイルによって上書きされます。同じ名称のフォルダを作成した場合は,RTSログファイルのバックアップファイルは作成されません。
- <この項の構成>
- (1) [リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスに設定する項目
- (2) [リアルタイム取得項目詳細]ダイアログボックスに設定する項目
リアルタイム統計情報取得対象定義を設定するときは,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[追加(A)...]ボタンをクリックします。ボタンをクリックすると,[リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスが表示されます。
すでに設定したリアルタイム統計情報取得対象定義を変更するときは,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[統計情報取得対象定義]欄のリストボックスから項目を選択してダブルクリックするか,[変更(M)...]ボタンをクリックします。クリックすると,[リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスが表示されます。
図3-7 [リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックス
![[図データ]](figure/zuga0256.gif)
- ボタンの使い方
- [詳細(D)...]ボタン
- [イベント項目(E)]のリストボックスで選択したイベント項目についての[リアルタイム取得項目詳細]ダイアログボックスを開きます。
- [OK]ボタン
- 指定した値に変更して,[リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスを終了します。変更した内容は,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[統計情報取得対象定義]欄のリストボックスに反映されます。
- [キャンセル]ボタン
- 指定した値に変更しないで,[リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスを終了します。
- ダイアログボックスに設定する項目
- [対象種別(U)]
- 次に示す取得するリアルタイム統計情報の取得対象種別をドロップダウンリストボックスから選択します。選択した対象種別は,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[統計情報取得対象定義]欄のリストボックス(「対象種別」列)に表示されます。
- システム
システム全体の統計情報として取得します。
このオプションを指定した場合,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスで指定した[最大取得サービス数(S)]の値は消費しません。
- サーバ
指定したサーバの統計情報を取得します。
[サーバ名(S)]に指定したサーバの次の統計情報を取得します。
・サーバ単位の統計情報
・指定されたサーバに定義されているすべてのサービスの統計情報
・指定されたサーバに定義されているすべてのサービス以外の処理の統計情報
このため,リアルタイム統計情報の取得対象の数は,「サービス数+2」(サーバ単位の統計情報+各サービス単位の統計情報+サービス実行以外のサーバ処理の統計情報)だけ増加します。
SUPなどのサービスを持たないサーバ名を指定した場合は,サーバ単位の統計情報だけを取得します。
- サービス
指定したユーザサーバのサービス単位での統計情報を取得します。
- 任意
[対象名1(O)]と[対象名2(B)]の組み合わせによって,統計情報を取得する対象を設定します。指定できる組み合わせについては,「表3-3 [対象種別(U)]に「任意」を指定した場合の組み合わせ」を参照してください。この表の組み合わせ以外で取得できる統計情報はありません。
- [サーバ名(S)]
- [対象種別(U)]で「サーバ」または「サービス」を指定した場合,統計情報を取得するサーバ名称をドロップダウンリストボックスから選択します。
- 取得するユーザサーバは,[TP1/LiNKアプリケーション管理SPP]ウィンドウまたは[TP1/LiNKアプリケーション管理SUP]ウィンドウで,定義しておく必要があります。サーバ定義がない場合は指定できません。[TP1/LiNKアプリケーション管理SPP]ウィンドウについては,「6.2 アプリケーション管理(SPP)」を参照してください。また,[TP1/LiNKアプリケーション管理SUP]ウィンドウについては,「6.3 アプリケーション管理(SUP)」を参照してください。選択したサーバ名は,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[統計情報取得対象定義]欄のリストボックス(「対象1」列)に表示されます。
- [サービス名(V)]
- [対象種別(U)]で「サービス」を指定した場合,統計情報を取得するサービス名称をドロップダウンリストボックスから選択します。
- [サーバ名(S)]で指定したサーバの,指定したサービスの統計情報を取得します。
- 取得するユーザサーバは,[TP1/LiNKアプリケーション管理SPP]ウィンドウで定義しておく必要があります。サービス定義がない場合は指定できません。選択したサービス名は,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[統計情報取得対象定義]欄のリストボックス(「対象2」列)に表示されます。
- [対象名1(O)] ~<1~8文字の文字列>
- [対象名2(B)] ~<1~63文字の文字列>
- [対象種別(U)]に「任意」を指定した場合,統計情報を取得する対象を識別する取得対象名を指定します。
- [対象名1(O)]設定内容は,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[統計情報取得対象定義]欄のリストボックス(「対象1」列)に表示されます。[対象名2(B)]設定内容は,[リアルタイム統計情報サービス設定]ダイアログボックスの[統計情報取得対象定義]欄のリストボックス(「対象2」列)に表示されます。
- 指定できる組み合わせを,次の表に示します。[対象種別(U)]に「任意」を指定した場合,必ずこの表に従って[対象名1(O)],[対象名2(B)]を指定してください。[対象種別(U)]に「任意」以外を指定した場合,[対象名1(O)],[対象名2(B)]は指定できません。
表3-3 [対象種別(U)]に「任意」を指定した場合の組み合わせ
統計情報の取得対象 | [対象名1(O)] | [対象名2(B)] |
---|
指定参照先ノード※1 | ポート番号※2 | IPアドレス※2 |
- 注※1
- 取得できるイベント項目は次のとおりです。
- ・指定参照先ノードへのサービス検索送信回数
- ・指定参照先ノードからのサービス検索応答受信回数
- 注※2
- [システム環境設定]ウィンドウのシステムを構成するノード,またはドメイン定義ファイルに指定したノードのポート番号とIPアドレスを指定します。
- [定義ファイル名(F)]
- 取得するリアルタイム統計情報の項目を定義した,リアルタイム取得項目定義ファイルの名称をドロップダウンリストボックスから選択します。
- リアルタイム取得項目定義ファイルは,[リアルタイム取得項目定義ファイル一覧]ダイアログボックスで定義しておく必要があります。定義ファイルがない場合は指定できません。なお,この項目は省略できます。[リアルタイム取得項目定義ファイル一覧]ダイアログボックスについては,「3.1.5 リアルタイム統計情報サービスの取得項目定義ファイルの設定」を参照してください。
- [イベント項目(E)]
- リストボックスから各チェックボックスをクリックして,取得するイベント項目を選択します。
- 影付きのチェックボックスは各情報に関するイベント項目の一部が取得されることを意味します。各情報に関する詳細なイベント項目を表示するには,[詳細(D)...]をクリックして[リアルタイム取得項目詳細]ダイアログボックスを表示してください。TP1/LiNKで取得できる各統計情報のイベント項目については「5.4.4(3) TP1/LiNKで取得できるリアルタイム統計情報」を参照してください。
- なお,表示される内容は[定義ファイル名(F)]で指定したリアルタイム取得項目定義ファイルの内容が反映されるわけではありません。指定したリアルタイム取得項目定義ファイルで定義したイベント項目以外で取得したいイベント項目がある場合に,この項目のイベント項目を選択してください。[定義ファイル名(F)]で定義したイベント項目と[イベント項目(E)]で選択したイベント項目は,一つにまとめられ取得されます。つまり,[イベント項目(E)]でチェックしていないイベント項目でも,[定義ファイル名(F)]で定義している場合は,そのイベント項目の統計情報が取得されます。この項目は省略できます。
[リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスで各項目を指定する場合,次の点に注意してください。
- (凡例)
- -:指定なし。
表3-5 指定例の場合に取得されるリアルタイム統計情報の項目
サーバ名 | サービス名 | 項目A | 項目B | 項目C | 項目D |
---|
SRVER_A | サーバ全体 | ○ | × | ○ | × |
サービス外 | ○ | × | ○ | × |
SRVICE_A | ○ | × | ○ | × |
SRVICE_B | ○ | ○ | ○ | × |
SRVICE_C | ○ | × | ○ | ○ |
- (凡例)
- ○:取得する。
- ×:取得しない。
- リアルタイム統計情報取得対象定義を,同じサービスやサーバで重複して指定している場合,取得対象の数は増加しないで重複している取得対象ごとに一つとしてカウントされます。
- [対象種別(U)]に「任意」を指定した場合,[対象名1(O)]に指定した値や[対象名2(B)]に指定した値が妥当な値であるかのチェックはされません。不要な取得対象を登録した場合は,rtslsコマンドで取得対象の構成を確認し,rtsstatsコマンドで不要な取得対象を削除してください。
- リアルタイム統計情報サービスの開始後は,次に示すサービスはリアルタイム統計情報の取得対象に反映されません([リアルタイム統計情報取得対象定義]ダイアログボックスの[サービス名(V)]にサービスを指定している場合でも取得対象として反映されません)。
- [SPP環境設定]ダイアログボックスで追加または削除したサービス
- サービス関数動的ローディング機能で追加または削除したサービス
リアルタイム統計情報サービスの開始後に取得対象の設定を変更するには,rtsstatsコマンドを使用するか,またはリアルタイム統計情報サービス(RTSSUP)を再起動してください。