rapkill -t 限界経過時間 〔-f〕〔-d〕 rapリスナー名〔〔△rapリスナー名〕…〕
 

指定したrapリスナー下で動作するdc_rpc_call代理実行中のrapサーバで，-tオプションで指定した限界経過時間を超えているrapサーバの情報を標準出力に表示します。また，オプションの指定で該当するrapサーバを強制停止します。

• -t　限界経過時間　　〜〈符号なし整数〉((1〜65535))
  dc_rpc_call代理実行処理を監視する限界経過時間を，秒単位で指定します。
  -tオプションに指定した値を，（コマンド入力時刻−dc_rpc_call代理実行開始時刻）の値が超えているrapサーバの情報を標準出力に表示します。
  RPC最大応答待ち時間×2（安全値）を目安にして指定してください。
  
• -f
  -tオプションで指定した限界経過時間を超えているdc_rpc_call代理実行中のrapサーバを強制停止します。
  
• -d
  -tオプションで指定した限界経過時間を超えているdc_rpc_call代理実行中のrapサーバに，userdumpコマンドを実行してダンプファイルを取得します。
  ダンプファイルは「RAPSERVR_プロセスID.dmp」の名称でコマンド実行フォルダに出力されます。このオプションを-fオプションと同時に指定した場合，ダンプファイルを取得したあとで，該当するrapサーバを強制停止します。
  

• rapリスナー名　　〜〈1〜7文字の識別子〉
  状態を表示したいrapリスナー名を指定します。
  

• aa...aa：rapリスナー名（7文字以内）
• bbbb：rapリスナーの状態
  
  • Init…サービス開始中
  • Serv…サービス中
  • Term…サービス終了中
• ccccc：ポート番号
• ddd：起動サーバ数
• eee：起動サーバ数のうち現在サービス実行中のサーバ数
• ff...ff：コネクト中のクライアント数
• ggggg：サーバのプロセスID
• h：サーバの実行状態
  
  • I…サーバ開始中または再開始処理中
  • F…未スケジュール
  • S…サービス実行中
  • T…サーバ終了処理中
• i：サーバのトランザクションモード
  
  • T…トランザクションモード
  • −…非トランザクションモード
• j：サーバのRPC実行モード
  
  • −…通常RPC実行モード
  • C…連鎖RPC実行モード
• kkk.kkk.kkk.kkk：該当するサーバでサービス中のクライアントのIPアドレス
• yyyy/mm/dd HH:MM:SS：dc_rpc_call代理実行開始時刻

なお，-tオプションで指定した限界経過時間を超えているdc_rpc_call代理実行中のrapサーバがない場合は，rapサーバの情報は表示されません。

メッセージID	内容	出力先
KFCA26911-E	コマンドでエラーが発生しました	標準エラー出力
KFCA27750-E	コマンド実行中に障害が発生しました	標準エラー出力
KFCA27751-W	指定されたrapリスナーは未起動です	標準エラー出力

• -dオプションを指定する場合は，実行するコマンドプロンプトのPATH環境変数にuserdump.exeのパスがある必要があります。
• userdump.exe実行時は，userdump.exeが出力するメッセージを表示します。
• rapkillコマンドでrapサーバを強制停止する場合，アボートコードWnts01でrapサーバが異常終了します。

rapkillコマンドを実行するSUPのサンプルと格納場所を次に示します。

• ソースファイル：%DCDIR%\sample\TP1LINK\RAPKILL\RAPKILLP.C
• メイクファイル：%DCDIR%\sample\TP1LINK\RAPKILL\MAKEFILE
• 定義ファイル：%DCDIR%\sample\TP1LINK\CONF\RAPKILL

サンプルSUPの仕様

環境変数RAPKILL_INTERVALに指定された時間間隔（デフォルト値：1800，単位：秒）でrapkill -fdコマンドを実行します。停止は，TP1/LiNK停止と同期します。

また，userdumpコマンドの実行時に，カレントディレクトリに出力されたダンプファイルを%DCDIR%\spool\saveに移動します。

rapkillコマンドのオプションは，次に示す環境変数で変更できます。

●RAPKILL_T_OPTION

-tオプションの限界経過時間を指定します（デフォルト値：360）。

●RAPKILL_LISTENER_NAME

rapリスナー名を指定します（デフォルト値：RSV）。

サンプルSUPの使用方法

1. 実行形式ファイルを作成します
   Microsoft Visual C++のnmakeコマンドを実行して実行形式ファイルを作成します。コマンドの入力例を次に示します。
   C:\>cd %DCDIR%\sample\TP1LINK\RAPKILL <CR>
   C:\>nmake <CR>
   
2. 実行形式ファイルをコピーします
   作成した実行形式ファイルrapkillp.exeを，%DCDIR%\aplib下にコピーします。
   
3. 定義ファイルをコピーします
   定義ファイル%DCDIR%\sample\TP1LINK\CONF\RAPKILLを，%DCDIR%\conf下にコピーします。
   
4. 実行環境を確認します
   ［アプリケーション管理SUP］ウィンドウで，ユーザサーバ名RAPKILLがあることを確認したあとで，RAPKILLの環境変数などを変更します。
   -dオプションを指定してrapkillコマンドを実行する場合は，userdumpコマンドのパスが，システム環境変数か，または［システム環境設定］ウィンドウのサーチパスにある必要があります。
   また，自動起動する場合はRAPサービスよりあとに起動してください。
   

SUP使用上の注意事項

RAPサービスの起動や停止のタイミングによっては，rapkillコマンドがRAPサービス未起動でエラー（dc_adm_call_command関数がDCADMER_STATNOTZERO（-1855）でエラーリターン）になることがあります。