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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 クライアント使用の手引 TP1/Client/J編


1.3.1 インストール

〈この項の構成〉

(1) 提供媒体および提供形態

TP1/Client/Jは,複数のプラットフォームに対応するため,JolietフォーマットのCD-ROMで提供しています。PC以外のマシンにインストールする場合は,一度PCにインストールしたあと,インストールしたいマシンにバイナリモードでファイル転送するなどしてインストールしてください。

なお,TP1/Client/Jのファイルはロングファイルネーム形式で格納されています。そのため,ファイル転送元のPCのOSは,ロングファイルネーム形式を識別できる必要があります。

TP1/Client/Jのファイルは,大きく分けて次の表に示す二つのディレクトリに格納されています。

表1‒1 TP1/Client/Jのファイルと格納ディレクトリ

格納ディレクトリ

TP1/Client/Jのファイル

説明

LIB

TP1Client.jar

TP1/Client/Jのクラスライブラリが,jar形式で格納されています。

SAMPLES

AppletSample.html

TP1/Client/Jを使用するアプレット,アプリケーション,およびサーブレットのサンプルソースが格納されています。

AppletSample.java

ApplicationSample.java

betran.ini

ServletSample.java

(2) クラスライブラリファイルのインストール先

クラスライブラリファイルのインストール先について説明します。

Javaアプレット開発時およびJavaアプレット実行時

任意のディレクトリにTP1Client.jarファイルを格納し,HTMLのappletタグで指定してください。

Javaアプリケーション実行時

JDKを使用する場合,任意のディレクトリにTP1Client.jarファイルを格納し,環境変数CLASSPATHを設定します。

Javaサーブレット実行時

使用するJavaサーブレットの仕様に従って,TP1Client.jarファイルを格納してください。

(3) ファイルアクセス権限の設定

TP1/Client/Jでアクセスするファイルとそのファイルに必要なアクセス権限を次の表に示します。

表1‒2 TP1/Client/Jで使用するファイルとアクセス権限

ファイル種別

アクセス種別

格納場所

TP1/Client/Jクラスライブラリ

読み取り

任意

TP1/Client/J環境定義

読み取り

任意

UAPトレースファイル

書き込み

TP1/Client/J環境定義のdcuaptracepathオペランド,またはsetUapTraceModeメソッドのpath引数で指定したディレクトリ

データトレースファイル

書き込み

TP1/Client/J環境定義のdcdatatracepathオペランド,またはsetDataTraceModeメソッドのpath引数で指定したディレクトリ

メソッドトレースファイル

書き込み

TP1/Client/J環境定義のdcmethodtracepathオペランド,またはsetMethodTraceModeメソッドのpath引数で指定したディレクトリ

エラートレースファイル

書き込み

TP1/Client/J環境定義のdcerrtracepathオペランド,またはsetErrorTraceModeメソッドのpath引数で指定したディレクトリ

デバッグトレースファイル

書き込み

Java VM実行ユーザのホームディレクトリ下のTP1clientJディレクトリ

TP1/Client/Jを使用するクライアントプログラムを動作させるJava VMでセキュリティマネジャを適用する場合,TP1/Client/Jのクラスライブラリがこれらファイルにアクセスできるよう,適切なパーミッションをセキュリティポリシファイルに記述してください。Javaサーブレット,またはEJBの場合,これらコンテナを実装しているアプリケーションサーバ製品で,セキュリティの制約のためデフォルトでセキュリティマネジャを使用していることがあります。使用するアプリケーションサーバの仕様をご確認の上,適切に設定してください。

(4) バージョンアップおよび修正版のインストール手順

バージョンアップおよび修正版のインストール手順について説明します。

TP1/Client/Jが提供している実行環境に必要なファイルは,TP1Client.jarファイルだけです。

入れ替え先のTP1Client.jarファイルを使用しているCUPが動作していない状態で,次の手順でファイルを入れ替え,Java VMに認識させてください。

なお,入れ替えの場合,CUPのリコンパイルが必要になりますが,修正版の場合,CUPのリコンパイルは不要です。

  1. PCにCD-ROMをセットする。

    CD-ROMの「LIB」ディレクトリ下にTP1Client.jarファイルが格納されています。

  2. CD-ROM上のTP1Client.jarファイルを任意のディレクトリにコピーする。

    PC以外のマシンにインストールする場合は,次のどちらかの方法でインストールしてください。

    • 一度PCにインストールしたあと,インストールしたいマシンにバイナリモードでファイル転送する。

    • インストールしたいマシンにCD-ROMをセットし,マウント後,任意のディレクトリにコピーする。

  3. TP1/Client/Jを動作させるプログラムから見て,TP1Client.jarに読み取り権限がなければ,読み取り権限を付与する。

(5) JDKのバージョンアップ(update版含む)に伴うCUPのリコンパイル

JDKをバージョンアップ(update版含む)する場合,CUPのリコンパイル有無についてはJDKのドキュメントもしくは,製造元に確認してください。