2.9.3 マルチスレッド機能を使用するときの注意事項
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マルチスレッド環境でCUPを動作させる場合,_s付き関数を使用してください。
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スレッド上でTP1/Clientの関数の実行中(関数がリターンする前)に,同じスレッドから,再びTP1/Clientの関数を実行しないでください。
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スレッドごとにクライアント環境定義の指定を分ける場合は,dc_clt_cltin_s関数の引数defpathに,異なるファイル名を指定してください。
受信ポート固定機能,TCP/IP通信機能の受信関数,またはサーバからの一方通知受信機能を使用する場合は,スレッドごとに異なるポート番号を指定する必要があります。
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トレースファイルの出力先を同一にした場合,CPUの使用率が高くなり,RPCスループットが劣化するおそれがあります。この場合は,プロセス単位,またはスレッド単位でトレースファイルの出力先を分けて,この現象を回避してください。
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マルチスレッド機能を使用したCUPではエラーログファイル,および各種トレースファイルが正しく出力されない場合があります。
次のすべての条件に該当する場合は,クライアント環境定義DCTRCPATHに指定するディレクトリをスレッドごとに分けてください。
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マルチスレッド機能を使用している。
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各スレッドでクライアント環境定義DCTRCPATHに同一ディレクトリを指定している,または指定を省略している。
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各スレッドで発行しているAPIが同時に動作する。
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