TP1/Clientでは,サーバからのコネクション確立受け付け時の受信ポートを固定できます。この機能を,受信ポート固定機能といいます。
この機能は,TP1/ServerからTP1/Clientへコネクションを確立する場合で,TP1/ServerとTP1/Clientとの間に設置したファイアウォールでTP1/Clientの受信ポートにだけ通知を許可するようにフィルタリングしたいときに使用します。
この機能を使用する場合は,クライアント環境定義DCCLTCUPRCVPORTに受信ポートを指定します。
受信ポート固定機能を使用しない場合と使用する場合について説明します。
RPCの応答通信で,受信ポートに対するフィルタリングはありません。OSが,TP1/ClientのRPCの受信ポートとして不定のポートを自動的に割り当てます。
受信ポート固定機能を使用しない場合について,スケジューラダイレクト機能を使用したRPCを例に,次の図に示します。
図2-39 受信ポート固定機能を使用しない場合(スケジューラダイレクト機能を使用したRPC)
RPCへの応答通信で許可する受信ポートを,クライアント環境定義DCCLCUPRCVPORTで指定したポートとし,それ以外はフィルタリング対象にします。このため,不正なサービス要求に対するTP1/Serverからの応答通信を,ファイアウォールでフィルタリングできます。
受信ポート固定機能を使用する場合について,スケジューラダイレクト機能を使用したRPCを例に,次の図に示します。
図2-40 受信ポート固定機能を使用する場合(スケジューラダイレクト機能を使用したRPC)
なお,受信ポート固定機能は,次の場合には適用されません。