6.2 アプリケーションプログラムを作るときの注意

TxRPCで通信するUAPをコーディングするときの留意事項について説明します。

<この節の構成>
(1) TxRPCの通信で使うプログラムの名称の付け方の注意
(2) TxRPCの通信以外のプログラムで使えない名称
(3) TxRPCの制限事項

(1) TxRPCの通信で使うプログラムの名称の付け方の注意

オペレーション関数(サービス関数)には,先頭が英字で始まる英数字で,任意の名称を付けることができます。ただし,次の名称は使わないでください。

そのほかの名称(外部変数名,定数名)については,OpenTP1のライブラリを使ったUAPと同じです。名称の制限については,「1.1.2 コーディング規約」を参照してください。

また,コーディングするプログラムや,ヘッダファイルの識別子にも,上記の名称は使えません。

(2) TxRPCの通信以外のプログラムで使えない名称

TxRPCではインタフェース名を,OpenTP1内部の処理で使っています。ほかのプログラムの処理で,この名称をサービスグループ名として使わないでください。

(例)
インタフェース名"timope"の場合は,"timope"は使えません。

(3) TxRPCの制限事項

TxRPCの通信では,次に示す制限事項があります。

  1. IDL-only TxRPCでは,dc_rpc_open関数,dc_adm_complete関数などをUAPで呼び出す必要があります。
  2. コンテキストハンドルは使えません。
  3. IDLファイルでは,#ifdefでマクロ変数の宣言はできません。
  4. Cコンパイラの仕様によっては,生成したスタブでコンパイルエラーになる場合があります。
  5. txidlコマンドは,ファイルの内容がANSI仕様に準拠しているかどうかをチェックしません。そのため,ANSI仕様でだけ有効な記述があるIDLファイルをコンパイルした場合,生成されるスタブは,ANSI仕様に準拠したCコンパイラだけしか使えません。
  6. UAPとスタブは,同じCコンパイラでコンパイルしてください。