scdls
形式
scdls 〔{-a|-s サーバ名|-ac|-s サーバ名 -c|-ae|-s サーバ名 -e| -am|-s サーバ名 -m|-b 〔スケジュールバッファグループ名〕| -p} [-t]〕
機能
スケジュールサービスの下で動作するサーバのスケジュール状態,またはサービスの状態を標準出力に出力します。
メッセージ格納バッファプールの状態をスケジュールバッファグループ単位で標準出力に出力します。
また,サービス要求を受信するスケジューラデーモンの負荷状態を標準出力に出力します。
オプション
●-a
scdlsコマンド入力時点で起動中のシステムサービス以外のすべてのサーバのスケジュール状態が表示されます。オプションの指定を省略すると,-aが仮定されます。
●-s サーバ名 〜〈1〜8文字の識別子〉
サーバ名を指定します。指定したサーバのスケジュール状態が表示されます。
●-ac
スケジュールサービスの下で動作するすべてのサーバの,すべてのサービスの状態が表示されます。
ユーザサービス定義にservice_hold=N(サービス単位に閉塞しない)と指定したサーバは,サーバの状態だけが表示されます。
●-s サーバ名 -c 〜〈1〜8文字の識別子〉
指定したサーバのサービスの状態が表示されます。
ユーザサービス定義にservice_hold=N(サービス単位に閉塞しない)と指定したサーバは,サーバの状態だけが表示されます。
●-ae
スケジュールサービスの下で動作するすべてのサーバの,すべてのサービスの状態が表示されます。
ユーザサービス定義にサービス単位に閉塞するservice_hold=Y,またはユーザサービス定義にサービス単位の動作を指定するscdsvcdef定義コマンドを指定したサーバの場合だけ,サービスの状態が表示されます。
●-s サーバ名 -e 〜〈1〜8文字の識別子〉
指定したサーバのサービスの状態が表示されます。
ユーザサービス定義にサービス単位に閉塞するservice_hold=Y,またはユーザサービス定義にサービス単位の動作を指定するscdsvcdef定義コマンドを指定したサーバの場合だけ,サービスの状態が表示されます。
●-b スケジュールバッファグループ名
スケジュールバッファグループの使用するメッセージ格納バッファプールの状態とそのスケジュールバッファグループ内のユーザサーバのスケジュール状態が表示されます。
スケジュールサービス定義で指定したスケジュールバッファグループ名を指定してください。
スケジュールバッファグループ名を省略した場合は,すべてのスケジュールバッファグループが表示の対象になります。
●-am
スケジュールサービスの下で動作するすべてのサーバの並列実行プロセス数が表示されます。並列実行プロセス数は次の区間で処理中のプロセスが対象です。
対象区間の開始:スケジュールキューからサービス要求を取り出した直後
対象区間の終了:サービス実行後(トランザクショナルRPCによるトランザクションブランチの場合は同期点処理が完了後)に次のサービス要求待ち状態となる直前
●-s サーバ名 -m 〜〈1〜8文字の識別子〉
指定したサーバの並列実行プロセス数が表示されます。
●-p
サービス要求を受信するスケジューラデーモンの負荷状態が表示されます。
●-t
最後にスケジュールキューからサービス要求を取り出した時刻が表示されます。-bオプション,-pオプションまたは-mオプションと併せて指定できません。
出力形式
●スケジュール状態が表示された場合
-
1:scdls -aの場合だけ表示されます。
-
3:scdls -aの場合で,スケジュールサービスの下で動作するサーバが複数あるとき,サーバの数だけ繰り返し表示されます。
-
2および3:1行で表示します。ただし,表示するディスプレイによって途中で改行される場合があります。
-
4:-tオプションを指定した場合に,サーバの数だけ繰り返し表示します。
-
aaaa:スケジュールサービスの下で動作するサーバの数(10進数,4けた以内)
-
bb...bb:サーバ名(8文字以内)
-
c:該当するサーバの状態
-
S…サーバ準備中
-
A…スケジューリングできる状態
-
E…サーバ終了処理中
-
H…サーバ閉塞中
-
P…サービス要求を受け付けられる状態で閉塞中
-
-
dd...dd:スケジュールキューに滞留しているサービス要求数(10進数,7けた以内)
-
ee...ee:スケジュールキューに滞留したサービス要求の最大数(10進数,7けた以内)
-
ff...ff:メッセージ格納用プールの現在の使用サイズ(10進数,10けた以内)
-
gg...gg:メッセージ格納用プールの現在の未使用サイズ(10進数,10けた以内)
-
hh...hh:メッセージ格納用プールの最大使用サイズ(10進数,10けた以内)
-
ii...ii:メッセージ格納用プールの現在の最大連続未使用サイズ(10進数,10けた以内)
-
jj...jj:サービスグループ名(31文字以内)
-
kk...kk:最後にスケジュールキューから取り出した時刻
時刻は,1970年1月1日0時0分0秒からの通算秒を,TZ環境変数に合わせて表示しています。サービス要求を,スケジュールキューから一度も取り出していない場合,表示は次のようになります。
- (例)
-
Thu Jan 1 09:00:00 1970(TZ環境変数がJST-9の場合)
- 注
-
-
該当するサーバの状態がEの場合,dd...dd〜ii...iiには0が表示されることがあります。
-
MHPのスケジュール状態について,サーバ名,サーバの状態,およびサービスグループ名以外はスケジュールサービスの制御情報となるため無視してください。
-
dd...dd,ee...eeの表示が6けたを超える場合,またはff...ff,gg...gg,hh...hh,ii...iiの表示が8けたを超える場合,ヘッダ情報とデータ情報がずれて表示されるときがあります。
-
●サービス状態が表示された場合
-
1:scdls -acの場合だけ出力されます。
-
2:scdls -acの場合で,スケジュールサービスの下で動作するサーバが複数あるとき,サーバの数だけ繰り返し表示されます。
-
3:ユーザサービス定義にサービス単位に閉塞する(service_hold=Y)と指定したサーバの場合に,サービスの数だけ繰り返し表示します。-eオプションを指定した場合は,6の形式で表示します。
-
4および5:1行で表示します。ただし,表示するディスプレイによって途中で改行される場合があります。
-
6:ユーザサービス定義にサービス単位に閉塞するservice_hold=Y,またはサービス単位でキュー制御するscdsvcdef定義コマンドが指定された場合に,サービスの数だけ繰り返し表示します。2の形式のあとに,改行しないで続けて表示します。-cオプションを指定した場合は,3の形式で表示します。
-
7:-tオプションを指定した場合に,サービスの数だけ繰り返し表示します。3または6の形式のあとに,改行しないで続けて表示します。
-
aaaa:スケジュールサービスの下で動作するサーバの数(10進数,4けた以内)
-
bb...bb :サーバ名(8文字以内)
-
c:該当するサーバの状態
-
S…サーバ準備中
-
A…スケジューリングできる状態
-
E…サーバ終了処理中
-
H…サーバ閉塞中
-
P…サービス要求を受け付けられる状態で閉塞中
-
-
dd...dd :サービスグループ名(31文字以内)
-
e:サービスの状態
-
S…サーバ準備中
-
A…スケジューリングできる状態
-
E…サーバ終了処理中
-
H…サービス閉塞中
-
P…サービス要求を受け付けられる状態で閉塞中
-
-
ff...ff :サービス名(31文字以内)
-
gg...gg:該当サービスのスケジュールキューに滞留しているサービス要求数(10進数,7けた以内)※
-
hh...hh:該当サービスのスケジュールキューに滞留したサービス要求数の最大値(10進数,7けた以内)※
-
ii...ii:該当サービスが使用しているメッセージ格納バッファプールサイズ(10進数,10けた以内,単位:バイト)※
-
jj...jj:該当サービスが使用したメッセージ格納バッファプールサイズの最大値(10進数,10けた以内,単位:バイト)※
-
kk...kk:該当サービスが同時実行しているサービス数(10進数,4けた以内)※
-
ll...ll:該当サービスが同時実行したサービス数の最大値(10進数,4けた以内)※
-
mm...mm:該当サービスを最後にスケジュールキューから取り出した時刻※
時刻は,1970年1月1日0時0分0秒からの通算秒を,TZ環境変数に合わせて表示しています。該当サービスのサービス要求を,スケジュールキューから一度も取り出していない場合,表示は次のようになります。
- (例)
-
Thu Jan 1 09:00:00 1970(TZ環境変数がJST-9の場合)
- 注※
-
ユーザサービス定義にサービス単位でキュー制御するscdsvcdef定義コマンドが指定されていない場合は,「**...**」が表示されます。
- 注
-
gg...gg,hh...hhの表示が6けたを超える場合,またはii...ii,jj...jjの表示が8けたを超える場合,ヘッダ情報とデータ情報がずれて表示されるときがあります。
●メッセージ格納バッファプールの状態が表示された場合
-
1,2,3,4,および5:1行で表示します。
-
1:スケジュールバッファグループ名を省略した場合だけ出力します。
-
5:該当のスケジュールバッファを共用しているサーバの数だけ繰り返して出力します。
スケジュールバッファグループ名を省略したときに,スケジュールバッファグループが複数ある場合は,2〜5をスケジュールバッファグループの数だけ繰り返して表示します。
-
aaaa:スケジュールバッファグループ数(10進数,4けた以内)
-
bb...bb:スケジュールバッファグループ名(8文字以内の識別子)
-
cc...cc:スケジュールバッファグループのメッセージ格納バッファプール長(10進数,10けた以内,単位:バイト)
-
dd...dd:メッセージ格納バッファプールの現在の使用サイズ(10進数,10けた以内,単位:バイト)
-
ee...ee:メッセージ格納バッファプールの現在の最大使用サイズ(10進数,10けた以内,単位:バイト)
ただし,メッセージをメッセージ格納バッファプールに格納するときに,バッファプール不足が発生した場合は,'********'を表示します。
-
ff...ff:サーバ名(8文字以内の識別子)
-
g:サーバの状態(1文字)
-
S…サーバ準備中
-
A…スケジューリングできる状態
-
E…サーバ終了処理中
-
H…サーバ閉塞中
-
P…サービス要求を受け付けられる状態で閉塞中
-
-
hh...hh:該当サーバのスケジュールキューに滞留しているサービス要求数(10進数,7けた以内)
-
ii...ii:該当サーバのスケジュールキューに滞留したサービス要求の最大値(10進数,7けた以内)
-
jj...jj:該当サーバが使用しているメッセージ格納バッファプールサイズ(10進数,10けた以内,単位:バイト)
-
kk...kk:該当サーバが使用したメッセージ格納バッファプールサイズの最大値(10進数,10けた以内,単位:バイト)
- 注
-
hh...hh,ii....iiの表示が6けたを超える場合,またはcc...cc,dd...dd,ee...ee,jj...jj,kk...kkの表示が8けたを超える場合,ヘッダ情報とデータ情報がずれて表示されるときがあります。
●スケジューラデーモンの負荷状態が表示された場合
-
1,および2:1行で表示します。ただし,表示するディスプレイによって途中で改行される場合があります。
-
2:マルチスケジューラ機能によってスケジューラデーモンが複数起動される場合は,スケジューラデーモン数だけ繰り返し表示されます。
-
aa...aa:スケジューラデーモンのサーバ名(8文字以内)
-
bb...bb:スケジューラデーモンの識別子(14文字以内)
マルチスケジューラグループ名とポート番号を":"で区切った文字列で表示します。マスタスケジューラデーモンの場合,マルチスケジューラグループ名が"********"となり,スケジュールサービス定義のscd_portオペランドを指定していないとポート番号が"*****"となります。
-
cc...cc:動作している処理スレッド数(10進数,5けた以内)
-
dd...dd:動作している処理スレッド数の最大値(10進数,5けた以内)
-
ee:ee:ee:動作している処理スレッド数が最大値となった時刻(8文字)
処理スレッドが動作していない場合には"**:**:**"を表示します。
-
ff...ff:処理スレッド不足が発生した回数(10進数,10けた以内)
-
gg...gg:処理スレッド不足が連続発生した回数の最大値(10進数,10けた以内)
-
hh...hh:処理スレッド不足が連続発生した回数が最大値となった時刻(8文字)
処理スレッド不足が発生していない場合には"**:**:**"を表示します。
-
ii...ii:処理スレッドがサービス要求を受信してからスケジュール処理が完了するまでに掛かった時間(11けた,うち小数点以下6けた)
OSの時刻を再設定するなどしてスケジュール処理に掛かった時間が0未満となった場合には"*****.******"を表示します。
-
jj...jj:処理スレッドがサービス要求を受信してからスケジュール処理が完了するまでに掛かった時間の最大値(11けた,うち小数点以下6けた)
-
kk...kk:処理スレッドがサービス要求を受信してからスケジュール処理が完了するまでに掛かった時間が最大値となった時刻(8文字)
サービス要求を受信していない場合には"**:**:**"を表示します。
-
ll...ll:単位時間に受信したサービス要求数(10進数,10けた以内)
スケジューラデーモンが10秒ごとに行うインタバル処理間に受信したサービス要求数となります。インタバル処理に時間が掛かった場合には,単位時間が10秒以上となることがあります。
-
mm...mm:単位時間に受信したサービス要求数の最大値(10進数,10けた以内)
-
nn...nn:単位時間に受信したサービス要求数が最大値となった時刻(8文字)
サービス要求を受信していない場合には"**:**:**"を表示します。
- 注
-
スケジューラデーモンの負荷状態で表示する情報は,処理性能への影響を極力抑えるため,排他処理をしないで更新,参照します。このため,タイミングによっては表示される情報が不正になる可能性があります。その際には再度コマンドを実行してください。このオプションで表示されるサービス要求に関する情報は,スケジューラデーモンを経由したサービス要求が対象となります。サービス要求が自ノードのSPPにスケジュールされた場合にスケジューラデーモンを経由しないことがあるため,情報が更新されないことがあります。
●サーバの起動プロセス数が表示された場合
-
1:scdls -amの場合だけ出力されます。
-
3:scdls -amの場合で,スケジュールサービスの下で動作するサーバが複数あるとき,サーバの数だけ繰り返し表示されます。
-
2および3:1行で表示します。ただし,表示するディスプレイによって途中で改行される場合があります。
-
aaaa:スケジュールサービスの下で動作するサーバの数(10進数,4けた以内)
-
bb...bb:サービスグループ名(31文字以内)
-
cccccc:並列実行中のプロセス数(10進数,6けた以内)
-
dddddd:並列実行したプロセスの最大数(10進数,6けた以内)
-
ee...ee:並列実行したプロセスが最大となった時刻※
-
ffffff:起動したプロセスの最大数(10進数,6けた以内)
-
gg...gg:起動したプロセスが最大となった時刻※
- 注※
-
時刻は,1970年1月1日0時0分0秒からの通算秒を,TZ環境変数に合わせて表示しています。
- (例)
-
Thu Jan 1 09:00:00 1970(TZ環境変数がJST-9の場合)
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA00880-I |
ヘルプメッセージ |
標準出力, 標準エラー出力 |
KFCA00890-E |
scdlsコマンドの処理でエラーが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA00891-E |
scdlsコマンドの使用方法が正しくありません |
標準エラー出力 |
KFCA00892-E |
scdlsコマンドの実行環境が整っていません |
標準エラー出力 |
KFCA00893-E |
指定したサーバ名が正しくありません |
標準エラー出力 |
KFCA00894-E |
バージョン不一致のためscdlsコマンドが実行できません |
標準エラー出力 |