mcfthldiq
形式
mcfthldiq -g サービスグループ名 〔-k 保留種別〕〔-r〕
機能
指定したサービスグループに対応する入力キューの処理を保留します。
このコマンドを使用すると,OpenTP1システムに「注意事項」に示す影響を与えます。このコマンドを実行後,目的の処理が終了したら,必ずmcftrlsiqコマンドで保留解除を行ってください。
オプション
●-g サービスグループ名 〜〈1〜31文字の識別子〉
入力キューの処理を保留するサービスグループの名称を指定します。
サービスグループ名は,1回につき8個まで指定できます。多数入力する運用を行う場合は,次に示す複数指定または一括指定を使用して,一つの運用コマンドで行う並列処理数を増やし,運用コマンド入力数を減らすように運用設計を行ってください。
複数のサービスグループ名を指定するときは,引用符(")で囲んで,サービスグループ名とサービスグループ名との間を空白で区切ります。同一サービスグループ名は,重複して指定できません。
サービスグループ名は,*を使って一括指定ができます。一括指定は一つだけ指定できます。一括指定と一括指定以外のサービスグループ名を混在して指定できません。一括指定の場合は,引用符(")で囲みます。
-
*:すべてのサービスグループに対応する入力キューの処理を保留します。
-
先行文字列*:先行文字列で始まるすべてのサービスグループに対応する入力キューの処理を保留します。
- 〈複数指定の例〉seg1,seg2,seg3を指定する場合
-
-g "seg1△seg2△seg3"
- 〈一括指定の例〉segで始まるすべてのサービスグループを指定する場合
-
-g "seg*"
●-k 保留種別 〜《insc》
入力キューの保留種別を指定します。
insc:入力キューの入力とスケジュールを保留します。
in:入力キューの入力だけ保留します。
sc:入力キューのスケジュールだけ保留します。
●-r
全面回復時に,入力キューの保留状態を引き継がない場合に指定します。
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA10350-I |
mcfthldiqコマンドが入力されました |
標準出力 |
KFCA10353-W |
入力形式が誤っています |
標準エラー出力 |
KFCA10354-E |
メモリ不足です |
標準エラー出力 |
KFCA10355-W |
引数の指定が誤っています |
標準エラー出力 |
KFCA10356-E |
プロセス間でタイムアウトが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA10357-E |
MCF内でタイムアウトが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA10358-E |
内部関数のエラーが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA10359-W |
mcfthldiqコマンド入力元への応答に失敗しました |
メッセージログファイル,または標準エラー出力 |
KFCA10371-I |
mcfthldiqコマンドを正常に受け付けました |
標準出力 |
KFCA10373-E |
mcfthldiqコマンドが異常終了しました |
標準エラー出力 |
KFCA10380-E |
相手プロセスの検索に失敗しました |
標準エラー出力 |
KFCA10383-E |
指定したサービスグループは登録されていません |
標準エラー出力 |
KFCA10523-I |
ヘルプメッセージ |
標準出力 |
KFCA11072-W |
該当するサービスグループはすでに保留されています |
標準エラー出力 |
KFCA11088-W |
コマンド処理は正常に行われましたが状態引き継ぎ登録処理に失敗しました |
標準エラー出力 |
KFCA11089-W |
コマンド処理は正常に行われましたが,状態引き継ぎ個数が,定義で指定された上限値を超えているため,状態引き継ぎ登録ができませんでした |
標準エラー出力 |
KFCA11800-W |
SPP資源のため入力キューは保留,または保留解除できません |
標準エラー出力 |
KFCA16402-E |
コマンド処理中にRPC障害が発生しました |
標準エラー出力 |
注意事項
-
MCFアプリケーション起動サービスを使って起動する任意のサービスグループの入力キューの入力を保留した場合,該当するMCFアプリケーション起動サービスは,すべてのサービスグループの起動を保留します。
-
MCF通信サービスが起動する任意のサービスグループの入力キューの入力を保留した場合,その入力元論理端末への送信メッセージも,保留解除されるまで,OTQに滞留します。
-
MCF通信サービスが起動する任意のサービスグループの入力キューの入力を保留した場合,該当するMCF通信サービスの処理性能が低下することがあります。
-
保留中のサービスグループが一つでもある場合に,正常終了,計画停止A,または計画停止BでOpenTP1を終了すると,OpenTP1は異常終了します。正常終了,計画停止A,または計画停止BでOpenTP1を終了するときは,すべてのサービスグループの保留を解除したあとにdcstopコマンドを実行してください。
-
入力キューへの入力が保留中であるサービスグループに対して,メッセージ入力があった場合,その入力元論理端末とその論理端末の属するコネクションに対する運用コマンドがタイムアウトになることがあります。タイムアウトが発生しても,運用コマンドは受け付けられています。サービスグループの保留を解除したあとに運用コマンドは実行されます。