3.9.2 メッセージ格納バッファプール
OpenTP1はクライアントからのサービス要求を,いったんメッセージ格納バッファプールに蓄積して処理しています。このメッセージ格納バッファプールは,ユーザサーバ単位に共用メモリに作成されるので,サービスを処理するユーザサーバの数が増えるとシステムのリソースを圧迫する場合があります。
スケジュールサービス定義のscdbufgrpオペランドを指定した場合,メッセージ格納バッファプールを共用できます。一つのメッセージ格納バッファプールを複数のユーザサーバで共有するので,共用メモリの使用量を削減できます。一つのメッセージ格納バッファプールを共用する複数のユーザサーバをスケジュールバッファグループと呼びます。
スケジュールバッファグループが共用しているメッセージ格納バッファプールの状態を表示するには,scdlsコマンドに-bオプションを指定します。次の内容が表示されます。
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メッセージ格納バッファプール使用可能サイズ
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メッセージ格納バッファプールの使用中のサイズ
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メッセージ格納バッファプールの最大サイズ
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メッセージ格納バッファプールを共用しているユーザサーバ名
これらの情報はスケジュールバッファグループごとに表示されます。また,共用しているユーザサーバの情報として,次に示す情報がユーザサーバ単位に表示されます。
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ユーザサーバの状態
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サービス要求の滞留数
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最大サービスと要求の滞留数
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ユーザサーバが使用しているメッセージ格納バッファプールサイズ
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ユーザサーバが使用できるメッセージ格納バッファプールの最大サイズ
OpenTP1起動時に,スケジュールサービス定義で指定しただけの共用メモリを確保できないときはシステムダウンします。この場合は,メモリの値を見積もり直してください。