1.2.5 OpenTP1のOSへの登録と削除
OpenTP1のOSへの登録と削除の方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) OpenTP1のOSへの登録
OpenTP1管理者がOpenTP1のシステム定義情報を作成したあと,スーパユーザは,OpenTP1のdcsetupコマンドを使用して,OpenTP1をOSへ登録します。
dcsetupコマンドに指定したOpenTP1ホームディレクトリにOpenTP1の実行に必要なディレクトリやファイルが存在しない場合は,OSへの登録とともに,実行に必要なディレクトリの作成,ファイルのコピー,およびリソースマネジャの追加を行います。したがって,一度環境を作成したディレクトリに対してdcsetupコマンドを実行するとOSへの登録だけを行います。
マルチOpenTP1を使用しない場合,OpenTP1ホームディレクトリに/BeTRANを指定してください。これによって,初めてOpenTP1をOSへ登録するときにファイルのコピーを省略できます。/BeTRANのオーナーおよびグループは,プログラムのインストール時にrootのIDに変更されます。インストール後にdcsetupコマンドを実行する場合は,/BeTRANのオーナーとグループをOpenTP1管理者のIDに変更してください。
マルチOpenTP1を使用する場合,新たにOpenTP1用のディレクトリを作成し,ディレクトリのオーナーとグループをOpenTP1管理者のIDに変更して,dcsetupの引数に指定してください。マルチOpenTP1を使用するときは,ルートパーティションを圧迫しないようルートパーティション以外のディレクトリを指定してください。
OpenTP1をOSに登録する際には次の点に注意してください。
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OpenTP1のホームディレクトリとして指定するディレクトリとして,リモートファイルシステム上のディレクトリ,またはシンボリックリンクしたディレクトリは指定しないでください。指定した場合の動作は保証できません。
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dcsetupコマンドで指定するOpenTP1ホームディレクトリは必ず,OpenTP1用に作成したディレクトリか,または/BeTRANというディレクトリを指定してください。それ以外のディレクトリを指定した場合は環境が破壊されます。
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dcsetupコマンドを実行することで,OpenTP1ホームディレクトリに存在するディレクトリ(aplib,bin,conf,etc,examples,include,lib,spool,tmp),およびそのディレクトリの下にあるファイルのオーナーとグループは,OpenTP1ホームディレクトリのオーナーとグループに合わせて変更されます。
オーナーとグループの変更は,examplesを除くディレクトリが一つでも新規に作成されたときに行われます。
(2) OpenTP1のOSからの削除
OpenTP1をOSから削除する場合は,OpenTP1を終了してからスーパユーザがOpenTP1のdcsetupコマンドを使用します。
OpenTP1をOSから削除するときは,OpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除するかどうかを選択します。OpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除する場合,OpenTP1ホームディレクトリの指定場所によって次のように処理が異なります。削除するディレクトリ配下にユーザが作成したデータがあった場合,そのデータも削除されます。必要に応じて,退避してください。
- OpenTP1ホームディレクトリが/BeTRANの場合
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spool,およびtmpディレクトリの削除
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RM接続情報の削除
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メッセージオブジェクトファイルの削除
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- OpenTP1ホームディレクトリが/BeTRAN以外の場合
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bin,etc,include,lib,spool,およびtmpディレクトリの削除
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RM接続情報の削除
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メッセージオブジェクトファイルの削除
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なお,dcsetupコマンドを実行したときに,すでにOpenTP1がOSから削除されていても,dcsetupコマンドによってOpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除できます。
OpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除しなかった場合は,必要に応じて,再度dcsetupコマンドを実行することで,OpenTP1のOSへの登録だけを実行できます。OpenTP1ホームディレクトリ下の環境が変わる場合は,いったんdcsetupコマンドでOSからOpenTP1を削除したあと,再度dcsetupを実行してOpenTP1をOSに登録してください。