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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


trnls

〈このページの構成〉

名称

トランザクションの状態表示

形式

trnls {-t 〔-{a|c}〕
      |-T トランザクショングローバル識別子〔-{a|c}〕
      |-bc
      |-B システムノードID 〔-{a|c}〕
      |-rc
      |-R RM名+RM拡張子 〔-{a|c}〕}

機能

トランザクションマネジャが管理しているトランザクションに関する情報,またはトランザクションブランチ数を表示します。

トランザクションに関する情報を次に示します。

  1. トランザクショングローバル識別子

    システムノードIDとグローバルトランザクション番号(グローバルトランザクションを管理するためにシステムで一意に付けた番号)を合わせた識別子

  2. トランザクションブランチ識別子

    システムノードIDとトランザクションブランチ番号(トランザクションブランチを管理するためにシステムで一意に付けた番号)を合わせた識別子

  3. トランザクション第1状態

    トランザクションブランチの処理状態

  4. トランザクション第2状態

    トランザクションブランチのプロセスに関する状態

  5. トランザクション第3状態

    トランザクションブランチの通信状態

  6. プロセスID

    トランザクションブランチが動作しているプロセスのプロセスID

  7. サーバ名

    トランザクションブランチを起動しているサーバの名称

  8. サービス名

    トランザクションブランチを起動しているサービスの名称

  9. トランザクション記述子

    同一トランザクショングローバル識別子を持つトランザクションブランチを区別するためのインデクス番号

  10. ブランチ記述子

    一つのトランザクションブランチから分岐したトランザクションブランチを区別するためのインデクス番号

  11. 親トランザクション記述子

    該当するトランザクションブランチを生成したトランザクションのトランザクション記述子

トランザクションブランチ数の表示内容を次に示します。

  1. トランザクショングローバル識別子

    システムノードIDとグローバルトランザクション番号(グローバルトランザクションを管理するためにシステムで一意に設けた番号)を合わせた識別子

  2. システムノードID

    OpenTP1のシステムノードID

  3. リソースマネジャ名

    トランザクションブランチ下で使用しているリソースマネジャの名称

  4. トランザクションブランチ数

    処理中のトランザクションブランチの数

オプション

●-t

すべてのトランザクションに関する情報を表示します。

●-a

トランザクションに関する全情報を表示します。

●-c

同時に指定したオプションに合わせて,トランザクションブランチ数を表示します。

-a,および-cオプションの指定を省略すると,トランザクションに関する情報のうち,1.〜8.が表示されます。

●-T トランザクショングローバル識別子  〜〈16文字の英数字〉

指定したトランザクショングローバル識別子を持つトランザクションに関する情報を表示します。

トランザクショングローバル識別子は,trnls -tコマンドで知ることができます。

●-b

分岐したトランザクションに関する情報を表示します。

●-B システムノードID  〜〈8文字の英数字〉

指定したシステムノードIDの計算機へブランチしたトランザクションに関する情報を表示します。

●-r

リソースマネジャに接続しているトランザクションに関する情報を表示します。

●-R RM名+RM拡張子  〜〈1〜33文字の英数字〉

指定した名称のリソースマネジャに接続しているトランザクションに関する情報を表示します。

OpenTP1提供のリソースマネジャ名を次に示します。

 OpenTP1_DAM :TP1/FS/Direct Accessのリソースマネジャ名

 OpenTP1_TAM :TP1/FS/Table Accessのリソースマネジャ名

 OpenTP1_MCF :TP1/Message Controlのリソースマネジャ名

あるMCFに接続しているトランザクションに関する情報を表示させる場合,MCFのRM名+MCFのRM拡張子(表示させたいMCFのマネジャプロセス識別子)を指定します。

 OpenTP1_MQA:TP1/Message Queueのリソースマネジャ名

 OpenTP1_ISM:ISAM/Bのリソースマネジャ名

「RM拡張子」は,トランザクションサービス定義の定義コマンドtrnstringの-iオプションを指定した場合に付けてください。

出力形式

●「trnls -ta」と指定した場合

[図データ]

注※

送信中,受信中とは,トランザクションブランチ間の同期合わせのことです。

●「trnls -tc」,または「trnls -T トランザクショングローバル識別子 -c」と指定した場合

[図データ]

●「trnls -bc」,または「trnls -B システムノードID -c」と指定した場合

[図データ]

●「trnls -rc」,または「trnls -R RM名+RM拡張子 -c」と指定した場合

[図データ]

●-a,および-cオプションを指定しない場合

[図データ]

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFCA00970-E

trnlsコマンドの処理エラーです

標準エラー出力

KFCA00975-I

ヘルプメッセージ

標準出力

KFCA00978-E

trnlsコマンドの使用方法が正しくありません

標準エラー出力

KFCA00979-E

trnlsコマンドの実行環境が整っていません

標準エラー出力

注意事項

CUPから起動するトランザクションは,クライアントサービス定義のparallel_countオペランドで指定した最大プロセス数まで同時に実行できます。このプロセス上で実行しているトランザクションの状態は,trnlsコマンドで確認できます。trnlsコマンドを実行すると,サーバ名は'_clttrn'と表示されます。