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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


5.5.4 サービスグループの入力キュー処理の保留と保留解除

サービスグループの入力キューの内容複写(mcftdmpquコマンド)と削除(mcftdlqsgコマンド)を続けて行う場合は,複写するメッセージ件数と削除するメッセージ件数を一致させる必要があります。そのため,この間入力キューへの入力,およびスケジュールを抑止しなければなりません。このように一時的な入力キューへの入力,スケジュールの保留は,mcfthldiqコマンドで行えます。mcfthldiqコマンドを実行すると,オプションの指定によって,入力キューの入力,スケジュール,または入力とスケジュールの両方を保留します。

入力キュー処理の保留は,mcftrlsiqコマンドで解除できます。

mcfthldiqコマンドはOpenTP1システムに次のような影響を与えるので,使用する際にはご注意ください。また,mcfthldiqコマンドを実行後,目的の処理が終了したら,必ずmcftrlsiqコマンドを実行してください。

mcfthldiqコマンド,またはmcftrlsiqコマンドで変更した状態(入力キューの入力,およびスケジュールの保留と保留解除状態)を,全面回復時に引き継ぐことができます。MCFマネジャ定義の状態引き継ぎ定義で,サービスグループ数の上限値を指定しておくと,指定した値までの資源の状態を引き継ぎます。このとき,スケジュールの保留によってITQに滞留していたメッセージは,全面回復後でも保留解除待ち状態で引き継がれます。入力の保留によってITQへの入力を待たされているメッセージは,全面回復時,ITQに入力されます。なお,サービスグループ数の上限値を指定した環境で,保留状態を引き継ぎたくない場合は,mcfthldiqコマンドに-rオプションを指定してください。