2.1.5 状態確認
dcstatusコマンドを使用して,任意のタイミングでOpenTP1の状態を確認できます。dcstatusコマンドの実行結果ごとの運用例を次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) オフライン状態(OFFLINE)
dcstatusコマンドの実行結果が「OFFLINE」の場合にできることを次に示します。
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dcstartコマンドを実行し,OpenTP1を開始できます。
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「12.1.4 運用コマンドの一覧」に示している,オフライン中に使用できるコマンドを実行できます。
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OpenTP1ファイルシステムやユーザ資産のバックアップ業務を実行できます。
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次に示す定義ファイルの修正および作成ができます。
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OpenTP1の定義ファイル
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TP1/Message Controlの定義オブジェクトファイル
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TP1/Message Queueの定義オブジェクトファイル
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(2) 開始処理中状態(STARTING)
dcstatusコマンドの実行結果が「STARTING」の場合は,オンライン業務およびオフライン業務を実行できません。dcstatusコマンドの実行結果が「ONLINE」になるまで待ってください。
なお,HAモニタ(サーバモード)を使用した系切り替え構成でOpenTP1が待機状態の時は「STARTING」と表示されます。
(3) オンライン状態(ONLINE)
dcstatusコマンドの実行結果が「ONLINE」の場合にできることを次に示します。
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「12.1.4 運用コマンドの一覧」に示している,オンライン中に使用できるコマンドを実行できます。
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次に示すUAPをdcsvstartコマンドで起動できます。
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SPP
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SUP
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リモートAPI機能用のrapリスナー
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リアルタイム統計情報サービス用のRTSSUP
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MQCゲートウェイサーバ
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リポジトリ管理サーバ
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TP1/Message Controlを使用する場合,次に示す方法でMCFサービスの起動状態を確認してからdcsvstartコマンドでMHPを起動できます。
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KFCA10151-Iメッセージの表示の有無
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mcftlscomコマンドの実行結果
MCFサービスおよびMHPの起動が完了し,mcftactcnコマンドで相手システムとコネクションを確立したあと,MHPにメッセージの送受信ができます。
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次に示すコマンドでユーザサーバの起動状態を確認できます。
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prclsコマンド
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scdlsコマンド
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ユーザサービス構成定義(usrconf)にユーザサーバを指定している場合は,OpenTP1の起動の延長でユーザサーバが起動するため,サービス要求を実行できます。
ユーザサービス構成定義(usrconf)にユーザサーバを指定していない場合は,dcsvstartコマンドでユーザサーバを起動してください。ユーザサーバを起動したあと,サービス要求を実行できます。
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TP1/Message Queueを使用する場合,mqtstachaコマンドを実行し,MQTサーバとのチャネルを開始することで相手のMQシステムにメッセージの送受信ができます。
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dcstopコマンドを実行し,OpenTP1を停止できます。
- 注意事項
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系切り替え構成で実行系または待機系を確認したい場合は,クラスタソフトが提供するコマンドを実行してください。なお,HAモニタの場合はmonshowコマンドで確認できます。
(4) 停止処理中状態(STOPPING)
dcstatusコマンドの実行結果が「STOPPING」の場合は,オンライン業務およびオフライン業務を実行できません。dcstatusコマンドの実行結果が「OFFLINE」になるまで待ってください。
(5) PAUSE状態(PAUSE)
プロセスサービス定義のterm_watch_countオペランド(デフォルトは3回)に指定した値まで連続してOpenTP1がシステムダウンし,プロセスサービスがKFCA00715-Eメッセージを出力してOpenTP1の開始または再開始を中止している状態です。
システムダウンした要因を取り除いてから,次に示す対策を実施してください。
- UNIXの場合:
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dcresetコマンドを実行する。
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dcsetupコマンドに-dオプションを指定して実行し,応答に対して「n」と入力する。その後,dcsetupコマンドを実行し,OpenTP1を再登録する。
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- Windowsの場合:
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サービスダイアログまたはWindowsが提供するnet stopコマンドやsc stopコマンドを使用してOpenTP1サービスを停止する。