障害要因を調査する場合に必要な情報を製品ごとに示します。
ここでは調査に必要な基本的な情報を記載しています。「11.2 調査手順」で説明する個々の障害事例に記載していない障害については,ここで説明する情報を基に障害の要因を調査してください。
障害要因の調査に必要な情報を以降の表に示します。なお,通信先相手システムもOpenTP1システムである場合,現象発生ノードだけでなく,通信先相手システムのノードについても次の表の資料を取得してください。
表11-1 障害要因の調査に必要な情報(TP1/Server Base,TP1/LiNK,TP1/FS/Direct Access,TP1/FS/Table Accessなどの場合)
取得情報 | 備考 |
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現象発生ノードのbetran.log(OpenTP1の標準出力および標準エラー出力先ファイル) | UNIX版の場合,$DCDIR/bin/prcoutに指定したファイルに出力されます。指定していない場合は,次のファイルに出力されます。
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現象発生ノードのsyslogファイル | Windows版の場合,取得する必要はありません。 |
現象発生ノードの$DCDIRのディレクトリ情報 | UNIX版の場合,次に示すコマンドを実行し,情報を取得してください。 ls -laR $DCDIR |
現象発生ノードの$DCDIR/spool配下のファイル | spool配下のすべてのファイルを取得するのが困難な場合は,spool配下をすべて退避したあと,次に示すファイルを取得してください。
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現象発生ノードの$DCDIR/tmp配下のファイル | システム共通定義のprc_current_work_pathオペランドを指定している場合は,その配下のファイルもすべて取得してください。 |
現象発生ノードの$DCDIR/conf配下および$DCCONFPATH配下のファイル | $DCUAPCONFPATHを設定している場合は,$DCUAPCONFPATH配下のファイルも取得してください。定義ファイルを取得するときは,ユーザサービス定義またはユーザサービスデフォルト定義も取得してください。 |
表11-2 障害要因の調査に必要な情報(TP1/Client/Pの場合)
取得情報 | 備考 |
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クライアント環境定義ファイル(%WINDIR%¥betran.ini) | dc_clt_cltin_s関数の引数defpathに指定がある場合は,引数に指定したファイルを取得してください。なお,ターミナルサービス機能やメタフレーム機能を利用したPCを使用している場合は,%WINDIR%を「¥Documents and Settings¥各ユーザディレクトリ」下に読み替えてください。 |
dcerr*.trc(エラートレース) dcuap*.trc(UAPトレース) dcsoc*.trc(ソケットトレース) dcmdl*.trc(モジュールトレース) | クライアント環境定義DCTRCPATHに指定したディレクトリ配下に出力されます。DCTRCPATHの指定がない場合は,CUPのカレントディレクトリ配下に出力されます。 |
表11-3 障害要因の調査に必要な情報(TP1/Client/Wの場合)
取得情報 | 備考 |
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クライアント環境定義ファイル (CUPを起動するユーザでログインして,OSのenvコマンドの実行結果を取得してください) | dc_clt_cltin_s関数の引数defpathに指定がある場合は,引数に指定したファイルを取得してください。 |
dcerr*.trc(エラートレース) dcuap*.trc(UAPトレース) dcsoc*.trc(ソケットトレース) dcmdl*.trc(モジュールトレース) | クライアント環境定義DCTRCPATHに指定したディレクトリ配下に出力されます。DCTRCPATHの指定がない場合は,CUPのカレントディレクトリ配下に出力されます。 |
表11-4 障害要因の調査に必要な情報(TP1/Client/Jの場合)
取得情報 | 備考 |
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クライアント環境定義(定義ファイル名および格納先は任意) | rpcOpenメソッドのdeffilename引数に指定がある場合は引数に指定したファイルを取得してください。 |
dcerr*.trc(エラートレース) dcuap*.trc(UAPトレース) dcmtd*.trc(メソッドトレース) dcdat*.trc(データトレース) | 情報の出力先を次に示します。
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デバッグトレース(dcCltXXXXXXXXXXXX.dmp) (XXXXXXXXXXXXはタイムスタンプを示します) | CUPを実行するユーザ(またはJavaVMを実行するユーザ)のホームディレクトリ下のTP1clientJディレクトリに出力されます。 |
表11-5 障害要因の調査に必要な情報(TP1/Client for .NET Frameworkの場合)
取得情報 | 備考 |
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クライアント構成定義 | アプリケーション構成ファイルまたはマシン構成ファイルを取得してください(例:CUP.exe.config)。 |
dcerr*.trc(エラートレース) dcuap*.trc(UAPトレース) dcmtd*.trc(メソッドトレース) dcdat*.trc(データトレース) | 情報の出力先を次に示します。
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デバッグトレース(dcCltxxxxxxxxxxxxx.dmp) (xxxxxxxxxxxxxはタイムスタンプを示します) | 情報の出力先を次に示します。
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表11-6 障害要因の調査に必要な情報(TP1/Message Control,TP1/NET/***の場合)
取得情報 | 備考 |
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表11-1の情報 | - |
次に示す定義
| 定義の格納先,およびファイル名は任意に指定されたものになります。また,オンラインで使用する定義ファイルはオブジェクトファイルですがオブジェクト生成前の定義ファイルを取得してください。 |
システムサービス情報定義($DCDIR/lib/sysconf/配下の先頭4文字が「mcfu」で始まるファイル名) | - |
システムサービス共通情報定義($DCDIR/lib/sysconf/mcf) | - |
MCFトレース($DCDIR/spool/mcftXXXnn) (XXXはMCF識別子,nnは通し番号を示します) | - |
TP1/Message Queue,TP1/Message Queue - Access,およびMessage Queue - Operationの障害要因を調査する場合に必要な情報は,それぞれマニュアル「TP1/Message Queue 使用の手引」,マニュアル「TP1/Message Queue - Access 使用の手引」,マニュアル「Message Queue - Operation 使用の手引」を参照してください。