スケールアウトを実行すると,新しいOpenTP1ノードを構築して,OpenTP1システムのドメイン構成に新しいOpenTP1ノードを追加します。これによって,システム拡張に伴う作業を速やかに処理できます。
スケールアウトを実行すると,新しいOpenTP1ノードを追加するシナリオ,およびドメイン構成を更新するシナリオが実行されます。
ドメイン構成管理ノードを使用してスケールアウトを実行する場合の運用モデルを次の図に示します。
図3-43 スケールアウトの運用モデル(ドメイン構成管理ノードを使用した場合)
ドメイン構成管理ノードを使用してスケールアウトを実行する場合の手順を次に示します。
ドメイン構成管理ノードを使用しないでスケールアウトを実行する場合の運用モデルを次の図に示します。
図3-44 スケールアウトの運用モデル(ドメイン構成管理ノードを使用しない場合)
この運用モデルでは,システム内のドメイン構成をノードがお互いに設定し合って管理します。新しくOpenTP1ノードを構築したあと,ほかのノードが新規ノードを認識できるように,すべてのノードに対してドメイン構成を更新します。
ドメイン構成管理ノードを使用しないでスケールアウトを実行する場合の手順を次に示します。
OpenTP1のスケールアウトでは,新しいOpenTP1ノードを追加するシナリオを実行したあとに,ドメイン構成を更新するシナリオを実行します。
それぞれのシナリオについて説明します。
新しいOpenTP1ノードを追加するシナリオの実行順序を,次の図に示します。
図3-45 新しいOpenTP1ノードを追加するシナリオの実行順序
各シナリオテンプレートの説明を次の表に示します。
表3-35 新しいOpenTP1ノードを追加するシナリオのシナリオテンプレート
項番 | シナリオテンプレートの名称 | 説明 |
---|---|---|
1 | OpenTP1_MakeTP1Dir※1 | OpenTP1ディレクトリの作成 |
2 | OpenTP1_SetConfig※1 | OpenTP1の定義設定 |
3 | OpenTP1_ChangeNodeID※2 | ノードIDの設定 |
4 | OpenTP1_Deploy※2 | OpenTP1の登録 |
5 | OpenTP1_MakeFileSystem※1 | OpenTP1ファイルシステムの作成 |
6 | OpenTP1_Start※2 | OpenTP1の起動 |
7 | OpenTP1_StartUAP※2 | UAPの起動 |
ドメイン構成を更新するときの前提条件を次に示します。
ドメイン構成を更新するシナリオの実行順序を,次の図に示します。
図3-46 ドメイン構成を更新するシナリオの実行順序
各シナリオテンプレートの説明を次の表に示します。
表3-36 ドメイン構成を更新するシナリオのシナリオテンプレート
項番 | シナリオテンプレートの名称 | 説明 |
---|---|---|
1 | OpenTP1_AddNode | ドメイン定義ファイルへの追加 |
2 | OpenTP1_UpdateDomain | ドメイン構成の更新 |
これらのシナリオテンプレートはOpenTP1が提供します。詳細については,「付録M シナリオテンプレートの詳細」を参照してください。
スケールアウトを実行すると,OpenTP1の環境設定手順の一部を自動化できます。ここでは,スケールアウトとDPMのディスク複製機能を利用する場合の環境設定手順について説明します。手順1.~8.は,スーパユーザが実行してください。また,手順1.~5.はOpenTP1システムのマスタコンピュータ(ディスク複製元)で,手順6.はDPMがインストールされているコンピュータで,手順7.~9.は新しく追加するOpenTP1ノード(ディスク複製先)で実行してください。