「11.2 調査手順」で説明する調査手順にはUAPトレースを参照する場合があります。UAPトレースとは,OpenTP1が提供している関数を発行した際に取得されるトレース情報です。OpenTP1が提供している関数については,プロセス停止時にUAPトレースを参照することで,どこまで処理が進んでいたのか確認できます。また,関数内で停止した場合はdc_***(入口)と表示され,関数外で停止した場合はdc_***(出口)と表示されるため,UAPトレースを参照することで停止した処理が関数内か,または関数外かを確認できます。
UAPトレースは,異常終了した場合に取得されるものです。正常停止した場合は出力されません。OpenTP1が起動中であれば,異常終了後,$DCDIR/spool/save配下に「ユーザサーバ名n.uat」※というファイル名で出力されます。
UAPトレースファイルは,テキスト形式なのでviなどの標準のエディタで参照できます。参照する際は,異常終了時に出力されるKFCA01820-EメッセージのPIDを確認して,UAPトレースの上部に出力されるPIDと比較し,同一PIDの情報を参照してください。
ユーザサーバの異常終了の際に,OpenTP1全体が異常終了してしまった場合,UAPトレースが$DCDIR/spool/save配下に出力されていないことがあります。$DCDIR/spool/save配下にUAPトレースが見つからない場合は,カレントディレクトリ($DCDIR/spool/tmp/home/ユーザサーバ名)を参照しコアファイルを探してください。コアファイルが見つかったら「uatdump core > 任意のファイル名称」を実行してUAPトレースファイルを編集出力してください。
「11.2 調査手順」で説明する調査手順にはスタックトレースを取得する指示があります。スタックトレースは次に示す方法で取得できます。