rtsedit
名称
RTSログファイルの編集出力
形式
rtsedit {〔-m〕|〔-e 項目ID〔,項目ID〕…〔-q〕〕
〔-t〔開始時刻〕〔,終了時刻〕〕
〔-u 編集単位〔-s サーバ名〕〔-v サービス名〕〕
〔-i 編集時間間隔〕
〔-o 出力先ファイル名〔-l 行〕〕}
RTSログファイル名〔〔△RTSログファイル名〕…〕
機能
RTSログファイルからリアルタイム統計情報を収集し,編集後,CSV形式でファイルまたは標準出力へ出力します。
オプション
●-m
コマンド引数で指定されるRTSログファイルの管理情報を標準出力に出力します。
-mオプションを指定した場合,ほかのオプションは指定できません。
●-e 項目ID ~〈符号なし整数〉((1000~2147483647))
編集する項目IDを指定します。
項目IDの詳細については,「付録E.5 リアルタイム統計情報」を参照してください。
●-q
-eオプションで指定した項目IDのリアルタイム統計情報が存在しない区間の,項目数,最大値,最小値および平均値に'-'を出力します。
このオプションは,-eオプションを指定した場合だけ有効です。
このオプションの指定を省略した場合,リアルタイム統計情報が存在しない区間に'-'を出力しません。
●-t 〔開始時刻〕〔,終了時刻〕
編集範囲を指定します。開始時刻には,編集対象とするリアルタイム統計情報の開始時刻を指定します。終了時刻には編集対象とするリアルタイム統計情報の終了時刻を指定します。
開始時刻は,1970年1月1日0時0分0秒から当年当月当日の現在時刻までの範囲で指定します。
開始時刻,または終了時刻のどちらか一方を必ず指定してください。開始時刻の指定を省略すると,RTSログファイルの先頭から指定した終了時刻までが出力範囲になります。終了時刻の指定を省略すると,指定した開始時刻からRTSログファイルの最後までが出力範囲になります。
開始時刻,および終了時刻は,「hhmmss〔MMDD〔YYYY〕〕」の形式で指定します。
-tオプションの指定を省略すると,指定したファイル内のすべての情報を編集出力します。
●-u 編集単位 ~〈all〉
編集単位を指定します。
sys:システム全体で取得したリアルタイム統計情報を編集します。
svc:サーバ単位,またはサービス単位で取得したリアルタイム統計情報を編集します。
all:すべてのリアルタイム統計情報(システム全体,全サーバ,および全サービス)を編集します。
●-s サーバ名 ~〈1~8文字の文字列〉
リアルタイム統計情報を編集したいサーバ,ポート番号,論理端末,または取得対象名1の名称を指定します。
-sオプションの指定は,-uオプションでsvcを指定した場合に有効です。
●-v サービス名 ~〈1~63文字の文字列〉
リアルタイム統計情報を編集したいサービス,ポート番号,論理端末,または取得対象名2の名称を指定します。
-vオプションの指定は,-uオプションでsvcを指定した場合に有効です。
-uオプション,-sオプション,および-vオプションと編集対象の組み合わせを,以降の表に示します。
表13-11 rtseditコマンドのオプションと編集対象の組み合わせ
-uオプションの指定 | -sオプションの指定 | -vオプションの指定 | 編集対象となるリアルタイム統計情報 |
---|---|---|---|
sys | - | - | システム全体の統計情報 |
svc | サーバ名 | サービス名 | 指定したサーバおよびサービスの統計情報 |
指定を省略 | 指定したサーバの統計情報 | ||
ポート番号※ | IPアドレス※ | 指定したサービス情報参照先ノードの統計情報 | |
論理端末名※ | 指定を省略※ | 指定した論理端末の統計情報 | |
指定を省略 | サービス名 | 指定したサービスの統計情報 | |
サービスグループ名※ | 指定したサービスグループの統計情報 | ||
指定を省略 | システム全体を除いた,すべての統計情報 | ||
all | - | - | すべての統計情報 |
●-i 編集時間間隔 ~〈符号なし整数〉((10~31536000))
統計情報を編集し,CSVファイルへ出力する間隔を,秒で指定します。
-iオプションの指定を省略した場合,RTSログファイルにリアルタイム統計情報を取得した際の出力時間間隔(リアルタイム統計情報サービス定義のrts_trcput_intervalオペランドの指定値)が-iオプションに仮定されます。
-iオプションの指定を省略して,かつコマンド引数に複数のRTSログファイルを指定した場合は,複数のRTSログファイルへの出力時間間隔のうち,最大値が-iオプションに仮定されます。
-iオプションの指定値による,有効になるCSVファイルへの編集時間間隔の例を,次の表に示します。
表13-12 有効になるCSVファイルへの編集時間間隔の例
例 | RTSログファイルへの出力時間間隔(秒) | -iオプションの指定値 | 有効になる編集時間間隔(秒) | ||
---|---|---|---|---|---|
RTSログファイル1 | RTSログファイル2 | RTSログファイル3 | |||
例1 | 600 | 300 | 200 | 1000 | 1000 |
例2 | 600 | 300 | 200 | 100 | 100 |
例3 | 100 | 200 | 300 | 指定を省略 | 300 |
RTSログファイルへの出力時間間隔は,-mオプションを指定したrtseditコマンドを実行すると確認できます。
●-o 出力先ファイル名 ~〈1~65文字のパス名〉
編集結果を出力するCSV形式のファイル名を指定します。
このオプションを省略した場合は,標準出力に出力します。
●-l 行 ~〈符号なし整数〉((1024~65535))
1ファイル(-oオプションに指定したCSV形式のファイル)に出力する行数を指定します。
CSV形式のファイルの世代番号は1から999999までです。-lオプションで指定した行数を出力したあとは,CSV形式のファイルの世代番号を1ずつ増加させて出力を続けます。世代番号が999999のファイルに出力したあとは,出力処理を終了します。
-lオプションの指定は,-oオプションを指定した場合に有効となります。
-lオプションの指定を省略した場合,CSV形式のファイルの世代番号を変更しないで,すべてのデータを1ファイルに出力します。
コマンド引数
●RTSログファイル名 ~〈1~65文字のパス名〉
RTSログファイルの名称を指定します。
出力形式
●-mオプションを指定した場合(標準出力)
●-mオプションを指定しない場合(CSV形式)
出力メッセージ
メッセージID | 内容 | 出力先 |
---|---|---|
KFCA32714-E | プロセスメモリ不足のため処理を続行できません | 標準エラー出力 |
KFCA32719-E | コマンドの使用方法が不正です | 標準エラー出力 |
KFCA32720-E | コマンドのオプションに指定された値が不正です | 標準エラー出力 |
KFCA32721-E | コマンドのコマンド引数の指定値が不正です | 標準エラー出力 |
KFCA32725-E | ファイル操作でエラーが発生しました | 標準エラー出力 |
KFCA32726-E | 指定されたファイルはすでに存在します | 標準エラー出力 |
KFCA32727-E | 指定されたファイルはRTSログファイルではありません | 標準エラー出力 |
KFCA32728-E | RTSログファイルのV/Rが誤っています | 標準エラー出力 |
KFCA32729-E | 出力ファイルの世代数の限度を超えたので終了します | 標準エラー出力 |
KFCA32730-E | RTSログファイルへアクセス中に不正データを検出しました | 標準エラー出力 |
KFCA32731-E | 指定されたファイルは存在しません | 標準エラー出力 |
KFCA32735-I | ヘルプメッセージ | 標準出力 |
KFCA32744-E | ファイルに対するアクセス権がありません | 標準エラー出力 |
KFCA32745-E | 指定されたファイル名に誤りがあります | 標準エラー出力 |
KFCA32759-E | RTSログファイルの内容が重複しているため編集できません | 標準エラー出力 |
注意事項
図13-3 RTSログファイルとオプションの指定の関係