5.2 コネクションに関する運用

ここでは,コネクションに関する運用について説明します。

<この節の構成>
(1) コネクションの状態表示
(2) コネクションの確立と解放
(3) コネクションの切り替え
(4) サーバ型コネクションの確立要求の受付開始と終了

(1) コネクションの状態表示

コネクションの状態は,mcftlscnコマンドで表示できます。mcftlscnコマンドに-dオプションを指定すると,コネクションに対応する論理端末の情報も表示します。表示内容はコネクションID,プロトコル種別,コネクション状態などです。

コネクションの状態は,UAPからの関数の発行でも取得できます。詳細については,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成の手引」を参照してください。

(2) コネクションの確立と解放

コネクション障害,またはmcftdctcnコマンドの入力でコネクションが閉塞中の場合,mcftactcnコマンドでコネクションを確立できます。

mcftactcnコマンドで確立したコネクションを解放したいときには,mcftdctcnコマンドを使用します。コネクションを正常に解放できない場合,mcftdctcnコマンドに-fオプションを指定すると,コネクションを強制的に解放できます。コネクションを強制的に解放すると,受信途中のメッセージは捨てられて入力キューに登録されません。送信中の場合,送信処理は中断され,送信途中のメッセージは出力キュー上に残ります。

コネクションの確立と解放は,UAPからの関数の発行でも実行できます。詳細については,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成の手引」を参照してください。

(3) コネクションの切り替え

相手システムが異常終了したり,回線障害が発生したりした場合,mcftchcnコマンドでコネクションを切り替え,メッセージ送受信を続行できます。ただし,切り替え先のコネクションに障害が発生した場合は,mcftchcnコマンドを実行してもメッセージの送受信はできません。

該当する論理端末をmcftdctleコマンドで閉塞し,切り替え元のコネクション,および切り替え先のコネクションをmcftdctcnコマンドで解放したあと,mcftchcnコマンドを実行してください。mcftchcnコマンドを実行すると,コネクションと論理端末の対応を切り替え,切り替え先のコネクションでメッセージを送受信できます。

mcftchcnコマンドは,未送信メッセージがない状態で実行してください。出力キューに未送信メッセージが残っている状態でmcftchcnコマンドを実行すると,未送信メッセージは切り替え先のコネクションに送信されます。また,問い合わせ応答形態のUAPが問い合わせメッセージを受信したあと,応答メッセージを送信する前にmcftchcnコマンドを実行すると,応答メッセージは切り替え先のコネクションに送信されます。

コネクションを切り替えたあと,コネクションの状態を更新したい場合は,mcftactcnコマンドでコネクションを確立してください。コネクション確立後,mcftlscnコマンドを実行すると,コネクションを切り替えたあとのコネクション状態を表示できます。

なお,mcftchcnコマンドを実行するには,TP1/NET/High Availabilityをインストールしておく必要があります。

(4) サーバ型コネクションの確立要求の受付開始と終了

サーバ型コネクションで,コネクション確立要求の受付を開始する場合は,mcftonlnコマンドを実行します。一方,コネクション確立要求の受付を終了する場合は,mcftoflnコマンドを実行します。また,mcftlslnコマンドの実行によって,確立要求の受付状態を表示することもできます。

詳細については,マニュアル「OpenTP1 プロトコル」の該当するプロトコル編を参照してください。