dcshmls
名称
形式
dcshmls 〔-d{stt|dyn|all}〕〔-r〕
機能
OpenTP1稼働中の共用メモリの使用状況を標準出力に出力します。
オプション
●-d {stt|dyn|all}
使用状況を表示する共用メモリを指定します。
stt:静的共用メモリの詳細使用状況
dyn:動的共用メモリの詳細使用状況
all:静的共用メモリ,および動的共用メモリの詳細使用状況
このオプションの指定を省略すると,次に示す情報が表示されます。
- 共用メモリプール種別
- 共用メモリプールの大きさ
- 現在使用中の共用メモリの合計
- 現在の共用メモリの使用率
- 共用メモリの最大使用量
●-r
OpenTP1がOSに対して確保するよう要求した共用メモリごとに,確保サイズと使用中サイズの概算値,共用メモリ識別子,および使用者種別を表示します。
出力形式
![[図データ]](figure/zu120300.gif)
- -dオプション指定時,またはオプションを指定しなかったときに表示されます。
- 「-d stt」,または「-d all」指定時に表示されます。
- 「-d dyn」,または「-d all」指定時に表示されます。
- -rオプション指定時に表示されます。
- aa...aa:共用メモリプール種別
- Static…静的共用メモリ
- Dynamic…動的共用メモリ
- bbbbbbbb:共用メモリプールの大きさ(16進数)
- cccccccc:現在使用中の共用メモリの合計(16進数)
- dd:現在の共用メモリの使用率(%)(小数点以下切り捨て)
- eeeeeeee:共用メモリの最大使用量(16進数)
- fff:静的共用メモリブロック使用サービス種別(3文字)
ここでの説明は,マニュアル「OpenTP1 システム定義」,およびマニュアル「TP1/Message Queue 使用の手引」の共用メモリの見積もり式の名称に対応しています。
- adm…システムマネジャ
- prc…プロセスサーバ
- tim…タイマサーバ
- scd…スケジューラ,およびクライアント拡張サービス※1
- lck…ロックサーバ
- trn…トランザクションマネジャ
- jnl…ジャーナルサーバ
- cpd…チェックポイントダンプ,またはサーバリカバリジャーナル※2
- tjl…トランザクションジャーナル
- sts…ステータスサーバ
- nam…ネームサーバ
- que…キューサーバ
- prf…性能トレース取得サービス
- rap…rapリスナーおよびrapサーバ
- xar…XAリソースサービス
- dam…DAM
- ist…IST
- nts…メッセージキュー(OSがWindowsの場合)
- rts…リアルタイム統計情報サービス
- mcf…MCFサービス
- mqa…MQAサーバ,リポジトリ管理機能,またはMQCサーバ
- mqt…MQTマネジャサーバ
- crm…XATMI通信サービス
- 注※1
- クライアント拡張サービスを使用する場合,静的共用メモリブロック使用サービス種別はscdと表示される部分に含まれます。
- 注※2
- 静的共用メモリブロック使用サービス種別がcpdと表示され,かつ静的共用メモリブロック管理用subclass値(16進数)が00002000となる部分は,サーバリカバリジャーナルとなります。
- gg:静的共用メモリブロック管理用class値(16進数)(内部情報)
- hhhhhhhh:静的共用メモリブロックの共用メモリプールの先頭からの位置(16進数)
- iiiiiiii:静的共用メモリブロックのサイズ(16進数)
- jjjjjjjj:静的共用メモリブロック管理用subclass値(16進数)(内部情報)
- kk...kk:動的共用メモリブロックを確保したプロセスのプロセスID
- llllllll:動的共用メモリブロックの共用メモリプールの先頭からの位置(16進数)
- mmmmmmmm:動的共用メモリブロックの動的メモリプールの先頭からの位置(16進数)
- nnnnnnnn:動的共用メモリブロックのサイズ(16進数)
- oo...oo:動的共用メモリブロックの種別
- pp...pp:共用メモリ識別子
- qqqqqqqq:OSに確保要求した共用メモリプールの大きさ(16進数)
OSに確保要求した共用メモリプールの大きさは次のとおりです。
OSに確保要求した共用メモリプールの大きさ=OpenTP1制御用共用メモリプールの大きさ+静的共用メモリプールの大きさ+動的共用メモリプールの大きさ
- rrrrrrrr:現在使用中の共用メモリの概算値(16進数)
TP1/Server Baseの共用メモリの場合,共用メモリプールの先頭から,共用メモリ全体で使用中であるエリアの最高位までのサイズです。TP1/Server Baseの共用メモリプールのレイアウトは,アドレスの小さい順から,OpenTP1制御用共用メモリプール,動的共用メモリプール,静的共用メモリプールと配置されています。そのため,この値は,OpenTP1制御用共用メモリプールのサイズおよび動的共用メモリプールのサイズに,静的共用メモリプールの最大使用量を加えた値になります。
- ss...ss:共用メモリプールの確保要求者種別
- btn…TP1/Server Base
- dam…TP1/FS/Direct Access
- tam…TP1/FS/Table Access
- ism…ISAM
- mXX…MQA(XX:16進数で00~ff)
- ist…TP1/Shared Table Access
- rts…リアルタイム統計情報サービス
出力メッセージ
メッセージID | 内容 | 出力先 |
---|
KFCA00110-I | ヘルプメッセージ | 標準出力 |
KFCA00111-E | オプションフラグの指定が誤っています | 標準エラー出力 |
KFCA00112-E | OpenTP1稼働環境ではありません | 標準エラー出力 |
KFCA00113-E | OpenTP1の共用メモリを参照できません | 標準エラー出力 |
KFCA00114-E | 共用メモリが破壊されているため,使用状況を検索できません | 標準エラー出力 |
KFCA00123-W | 使用状況を確認できない共用メモリブロックが存在します | 標準エラー出力 |
注意事項
このコマンドで出力される情報は,処理性能への影響を極力抑えるため,排他処理をしないで情報を参照します。このため,タイミングによっては情報を正しく取得できない可能性があります。KFCA00123-Wメッセージが出力された場合は,再度コマンドを実行してください。複数回実行しても同じメッセージが出力される場合は共用メモリが破壊されているおそれがありますので,dcstop -dfでシステムを強制停止してください。その際,KFCA00123-Wメッセージで出力された内容を記録し,コアファイルと共用メモリダンプを保存し,保守員に連絡してください。