ノード自動追加機能を使用する場合の構成例を次の図に示します。
図3-28 ノード自動追加機能を使用する場合の構成例
マネジャノードは,OpenTP1システムを構成するすべてのノード情報を管理するノードです。OpenTP1システム内に一つだけ必要です。システム共通定義のname_service_modeオペランドでmanagerを指定します。
マネジャノードの役割を次に示します。
マネジャノードが障害などの要因で停止すると,次のような影響があります。
マネジャノードの障害時対策として,次の構成および運用にしてください。
系切り替え構成を導入できない場合の対応については,「3.11.3(3) ノード自動追加機能の障害時の運用」を参照してください。ノードリストの引き継ぎ機能については,「3.11.2(3) ノードリストの引き継ぎ機能を使用する」を参照してください。
エージェントノードは,マネジャノードに管理されるノードです。システム共通定義のname_service_modeオペランドでagentを指定します。
マネジャノードが障害などの要因で停止した場合,エージェントノードをマネジャノードに昇格させて,マネジャノードとしてノード管理を代行させることもできます。
ノードリストは,OpenTP1システムを構成する各ノード情報を格納し,マネジャノードによって一元管理されます。OpenTP1の共用メモリ上で管理します。
マネジャノードのノード監視によって,ノードリストには各ノードの情報が定期的に反映され,最新のノード情報を保持します。最新のノードリストは,マネジャノードからノード自動追加機能を使用する各ノードに配布され,OpenTP1システム内で同じノードリストを参照するように制御されています。これをノードリストの整合性確保といいます。
ノードリストの整合性確保の流れを次の図に示します。
図3-29 ノードリストの整合性確保の流れ
図で示したノードリストの整合性確保の流れについて説明します。番号は図中の番号と対応しています。
ノードリストはノードの追加や削除時に更新されます。
次の場合は,ノードリストを更新しないで,次回のノードリストの整合性を確保するときに更新します。
ノードリストはノードリストの整合性確保によって,共用メモリ上でオンライン中に更新されます。共有メモリはOpenTP1の開始ごとに初期化されるため,前回オンライン時のノードリストの情報は失われ,ノードリストが再構築されます。このため,起動直後のノードリストには自ノードの情報しかない状態になり,ノードリストの整合性が確保されるまでの間,RPCの要求先が制限されてしまいます。
ノードリストの引き継ぎ機能は,このような一時的な制限を解消するための機能です。系切り替え構成の場合は,必ずノードリストの引き継ぎ機能をお使いください。また,マネジャノードでも,ノードリストの引き継ぎ機能を使用することをお勧めします。
ノードリストの引き継ぎ機能については,「3.11.2(3) ノードリストの引き継ぎ機能を使用する」を参照してください。
ノード自動追加機能は,ノード監視機能および優先選択ノードと併用できます。これらの機能との併用については,「3.11.4 ノード自動追加機能とその他の機能との併用」を参照してください。