5.3 アプリケーションに関する運用

ここでは,アプリケーションに関する運用について説明します。

<この節の構成>
(1) アプリケーションの状態表示
(2) アプリケーションの閉塞と閉塞解除
(3) アプリケーション異常終了回数の初期化
(4) アプリケーションに関するタイマ起動要求の表示
(5) アプリケーションに関するタイマ起動要求の削除
(6) アプリケーションプログラムの起動

(1) アプリケーションの状態表示

アプリケーションの状態は,mcfalsapコマンドで表示できます。

表示内容は,アプリケーション種別,アプリケーション名,アプリケーションの状態などです。

(2) アプリケーションの閉塞と閉塞解除

アプリケーションは,mcfadctapコマンドで閉塞できます。mcfadctapコマンドを実行すると,オプションの指定によって入力キューの入力,入力キューのスケジュールを閉塞します。また,アプリケーション属性定義で,アプリケーションが異常終了した場合のアプリケーションの入力キューの入力,およびスケジュールの閉塞を指定(aplihold=a)またはアプリケーションのスケジュールに閉塞を指定(aplihold=s)すると,該当するアプリケーションが異常終了し,アプリケーション異常終了回数に達した場合,そのアプリケーションは閉塞されます。

入力キューの入力を閉塞した場合,入力キューにすでにあるメッセージは正常に処理されます。閉塞中にメッセージを受信すると,メッセージ廃棄通知イベント(ERREVT2)が通知されます。

入力キューのスケジュールを閉塞中にメッセージを受信した場合,メッセージ廃棄通知イベント(ERREVT2)が通知されます。

閉塞されたアプリケーションは,mcfaactapコマンドで閉塞解除できます。mcfaactapコマンドを実行すると,アプリケーションの異常終了回数は初期化され,0が設定されます。

mcfadctapコマンド,またはmcfaactapコマンドで変更した状態(入力キューの入力,および入力キューのスケジュール状態)を,全面回復時に引き継ぐことができます。MCF通信構成定義の状態引き継ぎ定義で,アプリケーション数上限値を指定しておくと,指定した値までの資源の状態を引き継ぎます。

(3) アプリケーション異常終了回数の初期化

アプリケーション異常終了回数は,アプリケーションが異常終了したときに加算されます。この回数がアプリケーション定義で指定した異常終了限界回数に達すると,アプリケーション,またはサービスが自動的に閉塞されます。アプリケーション異常終了回数を初期化(0を設定)する場合には,mcfaclcapコマンドを実行してください。なお,アプリケーション異常終了回数は,mcfaactapコマンドでアプリケーションを閉塞解除した時点でも初期化されます。

(4) アプリケーションに関するタイマ起動要求の表示

アプリケーションに関するタイマ起動要求の状態は,mcfalstapコマンドで表示できます。表示内容は,アプリケーション名やアプリケーション起動要求の受付時刻などです。

(5) アプリケーションに関するタイマ起動要求の削除

タイマ起動要求をしたアプリケーションの起動を停止するには,mcfadltapコマンドを使用します。mcfadltapコマンドを実行すると,指定されたアプリケーションに対するタイマ起動要求を削除し,アプリケーションの起動を停止します。

アプリケーションに関するタイマ起動要求の削除は,UAPからの関数の発行でも実行できます。詳細については,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成の手引」を参照してください。

(6) アプリケーションプログラムの起動

運用コマンドから直接アプリケーションプログラムを起動できます。mcfuevtコマンドを実行すると,アプリケーション属性定義(mcfaalcap)に指定したアプリケーション名(UCMDEVT)に対応するサービスを起動します。