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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義


リアルタイム統計情報サービス定義

〈このページの構成〉

形式

set形式

〔set rts_trcput_interval=統計情報の取得間隔〕
〔set rts_service_max=最大取得サービス数〕
〔set rts_item_max=最大取得項目数〕
〔set rts_log_file=Y|N〕
〔set rts_log_file_name=RTSログファイル名〕
〔set rts_log_file_size=RTSログファイルのサイズ〕
〔set rts_log_file_count=RTSログファイルの世代数〕
〔set rts_log_file_backup=Y|N〕
〔set rts_swap_message=Y|N

コマンド形式

rtsput  -u{sys|srv|svc|obj}
        〔-s サーバ名〕〔-v サービス名〕
        〔-o 取得対象名1〕〔-b 取得対象名2〕
        〔-e 項目ID〔,項目ID〕...〕
        〔-f リアルタイム取得項目定義ファイル名〕〕

機能

リアルタイム統計情報サービスで,統計情報を取得するための実行環境を定義します。

説明

set形式のオペランド

rts_trcput_interval=統計情報の取得間隔

 〜〈符号なし整数〉((10〜86400))《600》(単位:秒)

リアルタイム統計情報を取得し編集する時間間隔を,秒単位で指定します。

rts_service_max=最大取得サービス数

 〜〈符号なし整数〉((1〜1000))《64》

リアルタイム統計情報サービスで,統計情報を取得する対象の最大数を指定します。

rts_item_max=最大取得項目数

 〜〈符号なし整数〉((1〜1000))《64》

リアルタイム統計情報サービスが,一つの取得対象で統計情報を取得できるイベントの最大数を指定します。

rts_log_file=Y|N

 〜《Y》

RTSサービス用の共用メモリに取得した統計情報をRTSログファイルに出力するかどうかを指定します。

Y

取得した統計情報をRTSログファイルに出力します。

N

取得した統計情報をRTSログファイルに出力しません。

rts_log_file_name=RTSログファイル名

 〜〈1〜63文字のパス名〉《$DCDIR/spool/dcrtsinf/rtslog》

統計情報を出力するRTSログファイル名を絶対パスで指定します。

このオペランドで指定したパスに,すでに同名のファイルが存在する場合は,RTSログファイルを作り直して使用します。

RTSログファイルの出力先にRTSログファイル名と同じ名称のファイル,またはディレクトリを作成しないでください。同じ名称のファイル,またはディレクトリを作成した場合の動作は保証できません。

ユーザサービスデフォルト定義のuidオペランドにOpenTP1管理者以外のユーザを指定する場合,rts_log_file_nameオペランドには,uidオペランドに指定したユーザが書き込み権限を持つパスを指定してください。

リアルタイム統計情報サービスは,どのユーザIDで起動したかには関係なく,RTSログファイルの出力先に対する書き込み権限があれば正常に動作し,権限がなければKFCA32734-Wメッセージを出力してRTSログファイルへの出力機能を停止します。また,rtssetupコマンドで作成する定義ファイル(RTSSUPおよびRTSSPP)にはuidオペランド,およびgroupsオペランドを指定していません。このため,ユーザサービスデフォルト定義にuidオペランド,およびgroupsオペランドが指定されている場合は,指定されたユーザおよびグループでリアルタイム統計情報サービスを起動します。

rts_log_file_size=RTSログファイルのサイズ

 〜〈符号なし整数〉((1024〜1048576))《1024》(単位:キロバイト)

統計情報を出力するRTSログファイルのサイズを指定します。

RTSログファイルは,rts_log_file_countオペランドで指定した値分の世代を用意します(rts_log_file_sizeオペランドの指定値×rts_log_file_countオペランドの指定値分のディスク容量が必要です)。すべての世代を使用した場合は,オーバラップして上書きします。このため,ある程度の時間が経過すると,古いリアルタイム統計情報はなくなります。RTSログファイルを上書きする時間を延長したい場合は,rts_log_file_sizeオペランドに大きい値を指定してください。

また,rts_log_file_sizeオペランドには,一度の契機で出力するリアルタイム統計情報のサイズより大きな値を指定してください。一度の契機で出力するリアルタイム統計情報のサイズは次に示す計算式で求めます。

一度の契機で出力するリアルタイム統計情報のサイズ
=(96+(40×rts_item_maxオペランドの値))×リアルタイム統計情報の取得対象の数
注※

リアルタイム統計情報の取得対象の数は,リアルタイム統計情報サービス定義のrtsput定義コマンドで指定した取得対象の数です。

ただし,-uオプションにsrvを指定した場合,-sオプションの引数にユーザサーバを指定したときのリアルタイム統計情報の取得対象の数は,「serviceオペランドに定義したサービス数+2」になります。rtsstatsコマンドで取得対象を変更する場合は,その数も考慮してください。

rtsput定義コマンドは同じサービスやサーバに対して重複して指定できます。重複して指定した場合,リアルタイム統計情報サービスは,各rtsput定義コマンドで指定した取得項目をマージして取得します。重複して指定している場合,取得対象の数は,重複した取得対象ごとに一つと数えられるため,増加しません。

システム全体の統計情報は,リアルタイム統計情報の動作上,取得対象としてカウントしませんが,RTSログファイルの出力に関してはカウントする必要があります。そのため,システム全体の統計情報を取得している場合は,上記の計算式の「リアルタイム統計情報の取得対象の数」に1を加算して計算してください。

rts_log_file_count=RTSログファイルの世代数

 〜〈符号なし整数〉((1〜10))《3》

統計情報を出力するRTSログファイルの世代数を指定します。

rts_log_file_backup=Y|N

 〜《Y》

リアルタイム統計情報サービスの開始時に,RTSログファイルのバックアップファイルを作成するかどうかを指定します。

Y

RTSログファイルのバックアップファイルを作成します。

バックアップファイルは,RTSログファイル名に「.bk」を付与した名称で,RTSログファイルの出力先ディレクトリに作成します。

N

RTSログファイルのバックアップファイルを作成しません。

RTSログファイルのバックアップファイルを作成する場合,出力先ディレクトリに最大で次のディスク容量が必要になります。

RTSログファイルの出力先ディレクトリのディスク容量=rts_log_file_sizeオペランドの指定値×rts_log_file_countオペランドの指定値×2

RTSログファイルの出力先ディレクトリのディスク容量に余裕があることを確認してください。

RTSログファイルの出力先に,バックアップファイルと同じ名称のファイル,またはバックアップファイルと同じ名称のディレクトリを作成しないでください。同じ名称のファイルを作成した場合は,バックアップファイルで上書きします。同じ名称のディレクトリを作成した場合は,RTSログファイルのバックアップを作成できません。

rts_swap_message=Y|N

 〜《N》

リアルタイム統計情報を出力するRTSログファイルを切り替える場合に,RTSログファイルのスワップメッセージ(KFCA32740-Iメッセージ)を出力するかどうかを指定します。

Y

RTSログファイルのスワップメッセージを出力します。

N

RTSログファイルのスワップメッセージを出力しません。

コマンド形式

次ページ以降に記述しています。

注意事項