性能検証用トレース定義
形式
set形式
〔set prf_buff_size=性能検証用トレースバッファサイズ〕 〔set prf_file_count=性能検証用トレース情報ファイルの世代数〕 〔set prf_file_size=性能検証用トレース情報ファイルのサイズ〕 〔set prf_information_level=1|0〕 〔set prf_trace_backup=Y|N〕
コマンド形式
なし。
機能
性能検証用トレース情報を取得する場合の実行環境を定義します。
説明
set形式のオペランド
●prf_buff_size=性能検証用トレースバッファサイズ
〜〈符号なし整数〉((96〜131072))《1024》(単位:キロバイト)
性能検証用トレース情報を格納するバッファのサイズを指定します。
OpenTP1のシステムサービスプロセスやUAPプロセスからの性能検証用トレース情報は,いったん共用メモリ上のバッファに格納された上でトレースファイルに出力されます。このとき,一時的な負荷の増大などで,一度に大量のトレース情報取得が行われたりファイルへの出力が滞ると,バッファが満杯になることがあります。バッファが満杯になるとその状態が解消するまで以降のトレース情報は捨てられることになります。
このオペランドは,バッファのサイズを大きくすることでバッファあふれによるトレース情報抜けの発生を低減できます。
●prf_file_size=性能検証用トレース情報ファイルのサイズ
〜〈符号なし整数〉((1024〜1048576))《10240》(単位:キロバイト)
性能検証用トレース情報ファイルのサイズを指定します。
トレース情報は,通常ファイルに出力します。このファイルは性能検証用トレース定義のprf_file_countオペランドの指定値分の世代を用意し,すべての世代を使用したらオーバラップして上書きします。このため,ある程度時間が経つと古いトレース情報がなくなります。prf_file_sizeオペランドの指定値を大きくすることで,ファイルを上書きする時間を延長できます。
トレースファイルの1ファイルサイズの算出式を,次に示します(単位:バイト)。
1ファイルサイズ=128+(1トランザクションで必要なトレースデータ長※×実行トランザクション数)
- 注※
-
1トランザクションで必要なトレースデータ長は,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照して計算してください。
●prf_information_level=1|0
〜《1》
性能検証用トレース関連のメッセージの表示レベルを指定します。
- 0
-
表示レベル0の性能検証用トレース関連のメッセージ(警告および障害メッセージ)をsyslogに出力します。
- 1
-
表示レベル1以下の性能検証用トレース関連のメッセージをsyslogに出力します。
性能検証用トレース関連のメッセージと表示レベルの関係を次に示します。
メッセージ |
表示レベル |
---|---|
KFCA26700-W |
0 |
KFCA26705-W |
0 |
KFCA26710-I |
1 |
●prf_trace_backup=Y|N
〜《Y》
OpenTP1の終了時にprfトレースファイルのバックアップを取得するかどうかを指定します。
- Y
-
prfトレースファイルのバックアップを取得します。
- N
-
prfトレースファイルのバックアップを取得しません。
バックアップファイルを取得する場合,バックアップファイルは,$DCDIR/spool/save下に作成されます。
バックアップする対象ファイルを次の表に示します。
トレースファイル名称 |
ファイル名 |
バックアップファイル名※1 |
---|---|---|
性能検証用トレース情報ファイル |
prf_nnn※2 |
prf_nnn.bk1,prf_nnn.bk2 |
XAR性能検証用トレース情報ファイル |
_xr_nnn※2 |
_xr_nnn.bk1,_xr_nnn.bk2 |
JNL性能検証用トレース情報ファイル |
_jl_nnn※2 |
_jl_nnn.bk1,_jl_nnn.bk2 |
LCK性能検証用トレース情報ファイル |
_lk_nnn※2 |
_lk_nnn.bk1,_lk_nnn.bk2 |
MCF性能検証用トレース情報取得ファイル |
_mc_nnn※2 |
_mc_nnn.bk1,_mc_nnn.bk2 |
TRNイベントトレース情報ファイル |
_tr_nnn※2 |
_tr_nnn.bk1,_tr_nnn.bk2 |
NAMイベントトレース情報ファイル |
_nm_001,_nm_002,_nm_003 |
_nm_nnn.bk1,_nm_nnn.bk2 |
プロセスサービスイベントトレース情報ファイル |
_pr_001,_pr_002,_pr_003 |
_pr_nnn.bk1,_pr_nnn.bk2 |
FILイベントトレース情報ファイル |
_fl_001,_fl_002,_fl_003 |
_fl_nnn.bk1,_fl_nnn.bk2 |
各トレースファイルの詳細については,マニュアル「OpenTP1 解説」を参照してください。
prfトレースファイルはトラブルシュートとして有効な情報です。バックアップを取得していなかったために,障害発生時の情報が残っていなかった場合,問題解決に時間が掛かるおそれがあります。バックアップを取得しない場合は,prf_file_sizeオペランドの拡張,およびprf_file_countオペランドの拡張を検討してください。
なお,JNL性能検証用トレース情報ファイルの場合,このオペランドは,JNL性能検証用トレース定義でも指定できます。指定値の優先順位は次のとおりです(1.>2.)。
-
JNL性能検証用トレース定義
-
性能検証用トレース定義
コマンド形式
なし。
注意事項
この定義の使用は,TP1/Extension 1をインストールしていることが前提です。TP1/Extension 1をインストールしていない場合の動作は保証できませんので,ご了承ください。