チェックポイントダンプサービス定義

形式

set形式

 set jnl_objservername="対象となるシステムサービス名"
〔set jnl_max_datasize=チェックポイントダンプ取得用バッファ長〕
〔set assurance_count=有効保証世代数〕
〔set jnl_reduced_mode=縮退運転オプション〕
〔set jnl_reserved_file_auto_open=Y|N
〔set jnl_dual=Y|N
〔set jnl_singleoperation=Y|N
〔set jnl_cdskip_limit=チェックポイントダンプ取得契機の
                      スキップ回数の上限値〕
〔set jnl_cdskip_msg=Y|N
〔set watch_time=最大応答待ち時間〕

コマンド形式

{{{{jnladdfg 〔-j  srf〕
              -g  ファイルグループ名  〔ONL〕}}
 {{jnladdpf 〔-j  srf〕
              -g  ファイルグループ名  -a  物理ファイル名
            〔-b  物理ファイル名〕}}}}

機能

チェックポイントダンプファイルにチェックポイントダンプを取得するための実行環境を定義します。トランザクションサービスについては必ず定義します。そのほかのサービスについては,そのサービスを使用する場合にだけ定義します。

説明

set形式のオペランド

jnl_objservername="対象となるシステムサービス名"

 ~〈1~8文字の識別子〉

対象となるシステムサービス名を指定します。

MCFサービスの場合
システムサービス構成定義のdcsvstart -mで指定した名称を指定します。
トランザクションサービスの場合
常に_tjlを指定します。
MQAサービスの場合
常に_mqaを指定します。

jnl_max_datasize=チェックポイントダンプ取得用バッファ長

 ~〈符号なし整数〉((32000~4000000))《32768》(単位:バイト)

チェックポイントダンプ情報をチェックポイントダンプファイルに書き出したり,読み込んだりするバッファの大きさを指定します。

チェックポイントダンプファイルの入出力回数を制御できます。

指定するバッファの大きさが大きいほどチェックポイントダンプファイルに対する入出力回数が少なくなります。

assurance_count=有効保証世代数

 ~〈符号なし整数〉((1~2))《1》

システム回復時のチェックポイントダンプファイルの入力障害などに備え,オンライン中に保存しておくチェックポイントダンプファイルの世代数を指定します。ここで指定した世代数のファイルは,上書きされません。

これによって,最新世代のチェックポイントダンプファイルに障害が発生しても,残りの有効保証世代を使って回復ができ,システムの信頼性が向上します。

チェックポイントダンプファイルを取得するには,有効保証世代数+1のファイルグループが必要です。

複数の有効保証世代を指定する場合,上書きできないジャーナルが増えることによって,ジャーナルの次回取得先ファイルが不足することがあります。これを防ぐため,ジャーナルファイルのブロック数は,次の値を目安にして設定してください。

チェックポイントダンプを取得する間隔となるジャーナルブロック数×(有効保証世代数+1)

jnl_reduced_mode=縮退運転オプション

 ~〈符号なし整数〉((0~2))《0》

チェックポイントダンプの縮退機能を使用するかどうかを指定します。

オンライン中,または再開始処理中のファイル障害等によって,運用に必要なファイル数を下回った場合でも,最低二つのファイルが使用できれば処理を続行します。

0
縮退機能を使用しません。
1
縮退機能を使用します。
2
縮退機能を使用し,縮退状態でチェックポイントダンプ取得契機が発生するたびに,警告メッセージを出力します。

jnl_reserved_file_auto_open=Y|N

 ~《N》

オンライン中にファイル障害等によって,運用に必要なファイル数を下回った場合,未使用の予約ファイルを自動的にオープンして処理を続行するかどうかを指定します。

Y
予約ファイルを自動的にオープンします。
N
予約ファイルを自動的にオープンしません。

この指定は,縮退運転オプションより優先されます。

jnl_dual=Y|N

 ~《N》

チェックポイントダンプファイルを二重化するかどうかを指定します。

二重化する場合は,一つのファイルグループに二つの物理ファイル(A系とB系)を指定してください。

Y
チェックポイントダンプファイルを二重化します。
N
チェックポイントダンプファイルを二重化しません。

jnl_singleoperation=Y|N

 ~《N》

チェックポイントダンプファイルを二重化している際,上書きできる物理ファイルが片系だけになった場合に,上書きできるファイルグループとして割り当てるかどうかを指定します。

Y
上書きできる物理ファイルが片系だけの場合は,上書きできるファイルグループとして割り当てます(片系運転可)。
N
上書きできる物理ファイルが片系だけの場合でも,上書きできるファイルグループとして割り当てません(片系運転不可)。
ファイルグループは予約状態となります。

jnl_cdskip_limit=チェックポイントダンプ取得契機のスキップ回数の上限値

 ~〈符号なし整数〉((1~32767))(単位:回)

チェックポイントダンプ取得契機のスキップ回数の上限値を指定します。チェックポイントダンプ取得契機のスキップ回数がこのオペランドで指定した回数に達すると,スキップ要因となっているトランザクションの情報をKFCA32550-Iメッセージで出力し,そのトランザクションを実行しているプロセスを強制停止します。

このオペランドは,チェックポイントダンプサービス定義のjnl_objservernameオペランドに_tjlを指定した場合に有効です。_tjl以外を指定した場合,このオペランドの指定は無視されます。

このオペランドの指定を省略した場合は,チェックポイントダンプ取得契機のスキップ回数を監視しません。

このオペランドの指定値が大き過ぎると,チェックポイントダンプの取得処理が完了できないため,使用(上書き)できるシステムジャーナルファイルが不足してしまいます。この場合,OpenTP1は異常終了します。また,指定値が小さ過ぎると,プロセスの強制停止によるトランザクションのロールバックが増加することがあります。

スキップ回数の上限値の見積もり式については,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」のチェックポイントダンプ取得契機のスキップ回数の監視の説明を参照してください。

jnl_cdskip_msg=Y|N

 ~《N》

チェックポイントダンプ取得契機をスキップする要因となった,トランザクションの情報を出力するかどうかを指定します。

このオペランドは,チェックポイントダンプサービス定義のjnl_objservernameオペランドに_tjlを指定した場合に有効です。_tjl以外を指定した場合,このオペランドの指定は無視されます。

Y
スキップ要因となっているトランザクションの情報として,KFCA32550-Iメッセージを出力します。
N
スキップ要因となっているトランザクションの情報を出力しません。

watch_time=最大応答待ち時間

 ~〈符号なし整数〉((0~65535))(単位:秒)

RPCによってプロセス間で通信する場合,サービス要求を送信してからサービスの応答が返るまでの待ち時間の最大値を指定します。

OpenTP1の終了処理で,このオペランドで指定した時間だけ終了処理を待ち合わせる場合があります。したがって,大きな値を指定した場合,OpenTP1の終了処理に時間が掛かる場合があります。

指定時間を過ぎても応答がない場合は,RPCは送受信タイムアウトとしてエラーリターンします。

0を指定した場合は,応答を受信するまで待ち続けます。0を指定した場合,OpenTP1が終了しない場合があります。

省略した場合は,システム共通定義のwatch_timeオペランドの値を仮定します。

このオペランドは,システム共通定義のwatch_timeオペランドのデフォルト値で使用してください。

特別なチューニングを必要とする場合以外は,このオペランドの内容を変更しないことをお勧めします。

システム共通定義のwatch_timeオペランドのデフォルト値よりも,極端に小さな値または大きな値を指定すると,OpenTP1ダウンに至る障害が発生する場合がありますので,ご注意ください。

コマンド形式

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