mcfttrc

名称

トレース環境定義

形式

mcfttrc  〔-t  "〔size=トレースバッファの大きさ〕
               〔disk=yes|no〕
               〔bufcnt=トレースバッファの数〕
               〔trccnt=トレースファイルの数〕
               〔msgsize=トレースとして取得する送受信メッセージ
                         の最大サイズ〕"〕
        〔-m  del|off〕

機能

MCFのトレースに関する環境を定義します。

MCFトレースは,MCFに関する情報を取得し,トラブル解析用に使用します。

オプション

●-t

(オペランド)
size=トレースバッファの大きさ ~〈符号なし整数〉((4096~15728640の4の倍数))《204800》(単位:バイト)
MCFトレースを格納するためのバッファの大きさを指定します。
通常は省略値を使ってください。
ユーザが指定した値によって,MCFは次の処理をします。
  1. 指定した値がMCFで定めた下限値より小さい場合,その値をMCFで定めた下限値に補正します。
  2. 指定した値がMCFで定めた上限値より大きい場合,その値をMCFで定めた上限値に補正します。
  3. 指定した値が4の倍数でない場合,その値を4の倍数になるように切り上げます。
disk=yes|no ~《yes》
MCFトレースのディスク出力機能を使用するかどうかを指定します。
yes
ディスク出力機能を使用します。トレース情報でメモリバッファが満杯になった時に,バッファの内容をディスクに出力(スワップ)します。
MCFトレースファイルは,$DCDIR/spool/ディレクトリの下に,mcftXXXnn(XXXはMCF識別子,nnは通し番号)というファイル名で出力されます。
なお,MCF通信プロセスおよびアプリケーション起動プロセスが異常終了したとき,最新トレース情報をmcftXXX0というファイルに出力する場合があります。このファイルは,trccntオペランドで指定するトレースファイルの数に含まれません。
no
ディスク出力機能を使用しません。メモリにだけ出力します。
diskオペランドを省略した場合は,MCFトレースファイルを生成しません。メモリ上の2面バッファを交互に使用します。
また,diskオペランドを省略した場合は,次のbufcntオペランド,trccntオペランド,および-mオプションの指定は無効になります。
bufcnt=トレースバッファの数 ~〈符号なし整数〉((10~2147483647))《100》
トレースバッファの数を指定します。
MCFトレースファイルにトレースバッファを何面分格納するかを指定します。
なお,MCFトレースファイルの大きさが次の条件を満たすようにトレースバッファの大きさ(mcfttrc -t sizeの指定値)とトレースバッファの数(mcfttrc -t bufcntの指定値)を指定してください。
MCFトレースファイルの大きさ=トレースバッファの数(mcfttrc -t bufcntの指定値)×トレースバッファの大きさ(mcfttrc -t sizeの指定値)<2147483648バイト
trccnt=トレースファイルの数 ~〈符号なし整数〉((3~99))《3》
MCFトレースファイルの数を指定します。
スワップ済みトレースファイル(bufcntオペランドで指定した数のスワップを終了したトレースファイル)とスワップ用トレースファイルの合計を指定します。
msgsize=トレースとして取得する送受信メッセージの最大サイズ ~〈符号なし整数〉((0~1073741824))《128》(単位:バイト)
MCFはメッセージ受信時およびメッセージ送信時に,そのメッセージの一部またはすべてをトレースとして取得します。メッセージの先頭からどれだけの内容をトレースに取得するか,その最大サイズを指定します。
0を指定した場合,メッセージの内容をトレースに取得しません。メッセージのサイズがこの指定値より小さい場合は,メッセージのすべての内容をトレースとして取得します。
このオペランドは,TP1/NET/TCP/IPを使用したMCF通信サービスに対して有効です。

●-m del|off

 ~《del》

スワップ済みトレースファイルの数と,trccntオペランドの指定値との関係を指定します。

del
スワップ済みトレースファイルの数と,trccntオペランドの指定値が一致した場合,いちばん古いスワップ済みトレースファイルを削除し,そのファイル名でスワップ用トレースファイルを作成します。
off
trccntオペランドの指定値を無視します。スワップ済みトレースファイルの数が99になった場合,いちばん古いスワップ済みトレースファイルを削除し,そのファイル名でスワップ用トレースファイルを作成します。
ディスクの空き容量を圧迫しますので,スワップ済みトレースファイルは,運用者の責任で処理したあと,削除してください。