マルチOpenTP1のノードにrshなどを使ってほかのノードからコマンドを実行する場合,どちらのOpenTP1でコマンドが実行されるかわかりません。そのため,ノード名を指定してコマンドを実行する必要があります。このようなコマンドを実行するために,ノード名を指定してコマンドを実行するコマンド(シェルファイル)がサンプルに格納してあります。このコマンドは,Baseサンプルのtools/ディレクトリの下に,delvcmdという名称で格納してあります。
delvcmdコマンドは,次の形式で実行します。
delvcmd -w ノード名〔,ノード名〕… コマンド名
ノード名には,同じマシン内のノード識別子を指定します。ノード名は,複数指定できます。複数指定するときは,ノード名とノード名をコンマ(,)で区切ります。
コマンド入力例を次に示します。これは,ノード"nd01"とノード"nd02"にprclsコマンドを実行する例です。入力形式は次に示すどちらでもかまいません。
% delvcmd "prcls" -w nd01,nd02 <CR>
% delvcmd -w nd01,nd02 "prcls" <CR>
このコマンドを使う前に,コマンド内にノードごとの$DCDIR,$DCCONFPATH,$SHLIB_PATH,$PATHを,絶対パス名で指定しておいてください。
引数として指定するコマンドは,アポストロフィ(’)と引用符(")のどちらかで囲んでください。ただし,次に示すコマンドについては制限があります。
delvcmdコマンドの引数には,アスタリスク(*)は使えません。アスタリスクを使ってコマンド引数を一括指定すると,delvcmdコマンドが正常に実行できない場合があります。
delvcmdコマンドに指定するコマンド名には,パイプやリダイレクションは使えません。delvcmdコマンドの実行結果はパイプまたはリダイレクションできます。コマンド入力例を次に示します。
% delvcmd "prcls" -w nd01, nd02 > file <CR>
OpenTP1システムに設定されているアクセス権限によっては,delvcmdコマンドで実行できないコマンドがあります。この場合,delvcmdコマンドを実行する利用者が,対象となるノードのOpenTP1管理者と同じ利用者名称である必要があります。