MHPまたはSPPから関数で時間監視を設定したり,その設定を取り消したりできます。この機能をユーザタイマ監視機能といいます。これによって,ユーザで任意の時間監視ができます。ユーザタイマ監視機能を使用するには,MCF通信構成定義mcfttimの-pオプションにusertime=yesを指定する必要があります。
ユーザタイマ監視を設定するにはdc_mcf_timer_set関数【CBLDCMCF('TIMERSET')】を呼び出し,ユーザタイマ監視を取り消すにはdc_mcf_timer_cancel関数【CBLDCMCF('TIMERCAN')】を呼び出します。ユーザタイマ監視の設定および取り消しは,トランザクションに関係なく,関数呼び出し時点で処理されます。
タイムアウトが発生したかどうかは,MCFが一定の時間監視間隔で行います。時間監視間隔はMCF通信構成定義mcfttimの-tオプションのbtimオペランドで指定します。
タイムアウトが発生した場合,dc_mcf_timer_set関数の引数に指定したMHPを起動させます。dc_mcf_timer_set関数の引数にユーザデータを指定しておくと,タイムアウトが発生した場合に起動させるMHPに,そのデータをメッセージとして渡せます。
なお,mcftlsutmコマンドを使用すると,ユーザタイマ監視の状態を表示できます。mcftlsutmコマンドについては,マニュアル「OpenTP1 運用と操作」を参照してください。
ユーザタイマ監視機能はすべてのプロトコルで使用できます。
相手システムからの応答の時間監視を例に,ユーザタイマ監視機能の使用例を次の図に示します。
図3-19 ユーザタイマ監視機能の使用例