4.1.5 OpenTP1ファイルシステムの割り当て
ファイルの種類ごとにディスクを分けてOpenTP1ファイルシステムを作成すれば,性能や信頼性を向上できます。しかし,ファイルの種類の数だけディスクを用意しなければならないため,コストが高くなります。
一つのディスクにすべてのファイルシステムを作成すれば,コストを低く抑えられます。しかし,ディスクが破壊された場合にすべてのファイルが使えなくなるため,信頼性は良くありません。
ファイルの構成を決めるときに考慮する,代表的な項目を次に示します。
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ハードウェア構成上の考慮
キャラクタ型スペシャルファイル上にOpenTP1ファイルシステムを作成する場合,ディスクの構成が決まっているときには,OpenTP1ファイルシステムに割り当てられるパーティション数とその容量を知っておく必要があります。
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システム構成上の考慮
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システム構成上の機能から,必要なOpenTP1ファイルの種類を決めます。例えば,TP1/Message Controlを使わない場合は,メッセージキューファイルは必要ありません。
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一日のトランザクション発生数などから,システムジャーナルファイルやチェックポイントダンプファイルの容量を決めます。また,メッセージ送受信数やそのメッセージ長などから,メッセージキューファイル容量を決めます。
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信頼性の考慮
OpenTP1ファイルシステムを重要度別に分けることが必要です。
例えば,システム用のOpenTP1ファイルシステムとユーザ用のOpenTP1ファイルシステムに分けます。
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システム用:システムジャーナルファイル,チェックポイントダンプファイル,ステータスファイル,ノードリストファイル
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ユーザ用:メッセージキューファイル,MQAキューファイル,ユーザファイル
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性能上の考慮
アクセスが集中する複数のファイルを一つのディスクに割り当てると,データの入出力時間が掛かり性能が悪くなります。これを防ぐため,アクセスが集中するファイル同士はディスクを分ける必要があります。
最適なファイル構成にするためには,上記の項目などを考慮して性能・信頼性・コスト・操作性などを総合的に判断する必要があります。