OpenTP1システムに障害が発生した場合,前回のオンラインの状態を引き継いで,履歴情報を基にOpenTP1システムを障害発生直前の状態に回復できます。この開始モードを再開始(リラン)といいます。OpenTP1は,再開始(リラン)に備えて,ジャーナルファイルに履歴情報を取得しています。
OpenTP1は,全面回復によって再開始(リラン)します。再開始(リラン)は,システム回復処理,サービス回復処理,トランザクション回復処理の順で実行されます。
図5-5 全面回復処理によって復元されるトランザクション
dcstopコマンドを入力してOpenTP1システムを終了しているときにシステム停止した場合,終了処理中にユーザサーバのステータス変化を反映しないでdcstopコマンド入力時の状態に戻すか,ステータス変化を反映して障害発生時の状態に戻すかを,ユーザサービス定義およびユーザサービスデフォルト定義で選択できます。ユーザサービス定義のstatus_change_when_termingオペランドにYを指定したユーザサーバは,最終的なステータスの変化を反映して,システム停止時の状態に戻ります。このオペランドにNを指定したときは,最終的なステータスの変化を反映しないで,dcstopコマンド入力時の状態に戻ります。
OpenTP1システム終了中にシステム停止した場合の全面回復処理時のユーザサーバの状態を次の図に示します。
図5-6 システム終了中にシステム停止した場合の全面回復処理時のユーザサーバの状態