1.4.3 その他の注意事項
(1) バイトオーダ
テストデバッガは,文字コードの変換だけではなく,UTF-16のバイトオーダの変換をします。
UTF-16のバイトオーダの変換の規則を次に示します。
- HP-UX(IPF) 01-02以降,AIX(32),AIX(64)の場合,シフトJISからUTF-16,またはUTF-16からシフトJISに変換するときのUTF-16のバイトオーダは,環境変数CBLUNIENDIANの値に従います。環境変数CBLUNIENDIANの値と仮定するバイトオーダの関係を表1-9に示します。
- Linux(x86),Linux(x64)の場合,UTF-8からUTF-16,またはUTF-16からUTF-8に変換するときのUTF-16のバイトオーダは,環境変数CBLUNIENDIANの値に従います。環境変数CBLUNIENDIANの値と仮定するバイトオーダの関係を表1-9に示します。
表1-9 環境変数CBLUNIENDIANの値と仮定するバイトオーダ
データ項目 | 環境変数CBLUNIENDIANの値 |
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LITTLE | BIG | LITTLE,BIG以外 (指定なしも含む) |
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用途がNATIONAL | UTF-16LE※1を仮定する | UTF-16BE※2を仮定する | - HP-UX(IPF) 01-02以降,AIX(32),AIX(64)の場合
- UTF-16BE※2を仮定する
- Linux(x86),Linux(x64)の場合
- UTF-16LE※1を仮定する
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- 注※1
- UTF-16LE: UTF-16をリトルエンディアンで表現します。
- 注※2
- UTF-16BE: UTF-16をビッグエンディアンで表現します。
- データ名への代入,および比較条件式を設定するときの16進日本語文字定数はUTF-16BEを指定してください。16進日本語文字定数に指定されたUTF-16BEのコード値は,環境変数CBLUNIENDIANの指定に従い,テストデバッガが自動的にバイトオーダの変換をします。
- 用途がNATIONALの項目を16進数で表示する場合,およびデータ属性表示で表示エラーが発生した場合に表示する16進数の値は,UTF-16BEの16進数で表示します。
- データ名に値を代入する場合,拡張16進定数を使用してコード値を直接指定したときは,バイトオーダの変換はしません。
- 比較条件式を設定する場合,拡張16進定数を使用してコード値を直接指定したときは,バイトオーダの変換はしません。
(2) テストデバッガとカバレージが入出力するファイル
TDコマンド格納ファイルはシフトJISで作成してください。ただし,外字を指定する場合など文字のコード値を直接指定したい場合は,16進英数字定数,16進日本語文字定数を使用して,指定したいコード値をUnicodeで指定します。
- HP-UX(IPF) 01-02以降,AIX(32),AIX(64)の場合
- テストデバッガまたはカバレージが出力するエラーメッセージおよび次に示すファイルはシフトJISで出力します。
- ログ出力ファイル
- 結果出力ファイル
- 結果蓄積ファイル
- 実行結果出力ファイル
- カバレージ情報リストファイル
- カウント情報リストファイル
- Linux(x86),Linux(x64)の場合
- テストデバッガまたはカバレージが出力するエラーメッセージおよび次に示すファイルはUTF-8で出力します。
- ログ出力ファイル
- 結果出力ファイル
- 結果蓄積ファイル
- 実行結果出力ファイル
- カバレージ情報リストファイル
- カウント情報リストファイル
(3) 表意定数の扱い
空白文字,表意定数SPACEの文字コードは次のようになります。
- 用途がDISPLAYの場合は,UTF-8の半角空白文字(X'20')になります。
- 用途がNATIONALの場合は,環境変数CBLUNIENDIANの設定に従い,UTF-16LEの全角空白文字(X'0030')またはUTF-16BEの全角空白文字(X'3000')になります。仮定するバイトオーダについては「表1-9 環境変数CBLUNIENDIANの値と仮定するバイトオーダ」を参照してください。
(4) UTF-8環境下での注意事項(Linux(x86),Linux(x64)の場合)