COBOL2002 使用の手引 手引編

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10.2.1 入出力の対象とするファイルの割り当て方法

ACCEPT文およびDISPLAY文で入出力の対象とするファイルは,環境変数によって割り当てます。

<この項の構成>
(1) ACCEPT文
(2) DISPLAY文

(1) ACCEPT文

ACCEPT文のFROM指定と,環境変数の値によって,データの入力元となるファイルが決まります。FROM指定,環境変数の値と,データの入力元との関係を,次に示します。

FROM句の指定 環境変数の指定 データの入力元
SYSIN
 または
SYSIPT
CBL_SYSIN=stdin 標準入力
CBL_SYSIN=stdout (エラーとなる)
CBL_SYSIN=stderr (エラーとなる)
CBL_SYSIN=syslog ファイル名「syslog」
CBL_SYSINが上記以外の場合 環境変数CBL_SYSINで指定した名称のファイル
CBL_SYSINの指定がない場合 標準入力
CONSOLE 標準入力
SYSSTD CBL_SYSSTD=stdin 標準入力
CBL_SYSSTD=stdout (エラーとなる)
CBL_SYSSTD=stderr (エラーとなる)
CBL_SYSSTD=syslog ファイル名「syslog」
CBL_SYSSTDが上記以外の場合 環境変数CBL_SYSSTDで指定した名称のファイル
CBL_SYSSTDの指定がない場合 標準入力

標準入力(stdin)を指定する場合は,英小文字で指定してください。「STDIN」のように英大文字で指定した場合,物理ファイル名として扱われます。

(2) DISPLAY文

DISPLAY文のUPON指定と,環境変数の値によって,データの出力先となるファイルが決まります。UPON指定,環境変数の値と,データの出力先との関係を,次に示します。

UPON句の指定 環境変数の指定 データの出力先
SYSPUNCH
 または
SYSPCH
CBL_SYSPUNCH=stdin〔+〕 (エラーとなる)
CBL_SYSPUNCH=stdout〔+〕 標準出力
CBL_SYSPUNCH=stderr〔+〕 標準エラー出力
CBL_SYSPUNCH=syslog〔+〕 ファイル名「syslog」
CBL_SYSPUNCH=
 上記以外のファイル名〔+〕
環境変数CBL_SYSPUNCHで指定した名称のファイル
CBL_SYSPUNCH指定なし 標準出力
SYSOUT
 または
SYSLST
CBL_SYSOUT=stdin〔+〕 (エラーとなる)
CBL_SYSOUT=stdout〔+〕 標準出力
CBL_SYSOUT=stderr〔+〕 標準エラー出力
CBL_SYSOUT=syslog〔+〕 ファイル名「syslog」
CBL_SYSOUT=
 上記以外のファイル名〔+〕
環境変数CBL_SYSOUTで指定した名称のファイル
CBL_SYSOUT指定なし 標準出力
CONSOLE 標準出力

標準出力(stdout),標準エラー出力(stderr)を指定する場合は,英小文字で指定してください。「STDIN」のように英大文字で指定した場合,物理ファイル名として扱われます。
また,環境変数CBL_SYSPUNCH,CBL_SYSOUTの指定で,ファイル名の末尾に「+」を付けると,追加モードでデータを出力できます。
CBL_SYSPUNCH=ファイル名+
CBL_SYSOUT=ファイル名+

注※
追加モードは無視されます。