通信管理 XNF/AS 構成定義編
ネットワーク層(NL)の共通情報とオプション機能およびパラメタを定義します。
ネットワーク層プロトコルに80/84VCまたは80PVCを使用する場合,link文の下で1回だけ定義します。
VCで使用する論理チャネルグループ番号(LCGN)の最小値を指定します。パケット交換網と接続している場合,網加入時に決定した値を指定します。パケット交換網以外で接続している場合,相手システムと合意した値を指定します。
このオペランドは,min_V_LGと省略して指定することもできます。
VCで使用する論理チャネルグループ番号(LCGN)の最大値を指定します。パケット交換網と接続している場合,網加入時に決定した値を指定します。パケット交換網以外で接続している場合,相手システムと合意した値を指定します。最小LCGN以上の値を指定します。
このオペランドは,max_V_LGと省略して指定することもできます。
VCで使用する論理チャネル番号(LCN)の最小値を指定します。パケット交換網と接続している場合,網加入時に決定した値を指定します。パケット交換網以外で接続している場合,相手システムと合意した値を指定します。
このオペランドは,min_V_Lと省略して指定することもできます。
VCで使用する論理チャネル番号(LCN)の最大値を指定します。パケット交換網と接続している場合,網加入時に決定した値を指定します。パケット交換網以外で接続している場合,相手システムと合意した値を指定します。
このオペランドは,max_V_Lと省略して指定することもできます。
コネクション数=(最大LCGN−最小LCGN+1)×(最大LCN−最小LCN+1)
VC接続の際の送信ウィンドウサイズを指定します。パケット交換網接続している場合,網加入時に決定した値を指定します。このオペランドは,swsと省略して指定することもできます。
網への加入申請時「フロー制御パラメタネゴシエーション」を「有」としてください。ウィンドウサイズは,この指定値を基にコネクションの確立時に,相手システムとの間で折衝し小さい値を使用して通信します。
VC接続の際の受信ウィンドウサイズを指定します。パケット交換網接続している場合,網加入時に決定した値を指定します。このオペランドは,rwsと省略して指定することもできます。
網への加入申請時「フロー制御パラメタネゴシエーション」を「有」としてください。ウィンドウサイズは,この指定値を基にコネクションの確立時に,相手システムとの間で折衝し小さい値を使用して通信します。
表2-18 パケット長とウィンドウサイズの関係
| スループットクラス | パケット長 | 最大ウィンドウサイズ |
|---|---|---|
| 9600bps | 128バイト | 5 |
| 256バイト | 4 | |
| 512バイト,1024バイト,2048バイト,または4096バイト | 2 | |
| 4800bps以下 | 128バイトまたは256バイト | 4 |
| 512バイト,1024バイト,2048バイト,または4096バイト | 2 |
自局のDTEアドレス(網加入番号)を指定します。専用回線で接続している場合,相手システムと合意した値を指定します。このオペランドは,DTE_addrと省略して指定することもできます。
ISDN網と接続している場合,「市外局番」から指定してください。また,一般専用線および私設パケット交換サービスと接続している場合は,DTEアドレスの先頭1けたは0以外の値を指定してください。
自局のDTEアドレスを指定します。相手システムと合意した値を指定します。このオペランドは,DTE_addr2と省略して指定することもできます。
X.25グループ配下のNL文でこのオペランドを指定した場合, X25_group_define文のDTE_address2定義がなければこのオペランドが有効になります。
X25_group_define文にDTE_address2定義がある場合には, X25_group_define文が優先されます。
自局の接続するネットワークの識別子を指定します。このオペランドは,net_idと省略して指定することもできます。
WAN接続の際に,DTE_addressオペランドを指定していなければこのオペランドは指定できません。このオペランドを定義することで,INTAP V1.0形式の自局NSAPアドレスを自動生成します。
このオペランドを省略した場合,VC接続でのHNA2次局通信機能は使用できません。
また,OSI通信機能をVC接続で使用する際にはnetwork_idとNSAP_addressの両方を指定できますが,この場合にはX25_route文のNSAP_typeオペランドでどちらを使用するかを定義する必要があります。NSAPなしOSI通信機能を使用する場合,このオペランドを指定する必要があります。
ネットワーク識別子の値は,次の点を注意して設定してください。
VCプロトコルでかつ自局のNSAPアドレスをINTAP V2.0新形式,またはフリー形式で使用する時は指定してください。このオペランドは,N_addrと省略して指定することもできます。
NSAPなしOSI通信機能を使用する場合は,先頭2けたにはFAを指定しないでください。
パケット網接続時にVCの発呼パケット中に,発呼DTEアドレスを付加するか,付加しないかを指定します。省略した場合はyesが仮定されます。
X.25グループVASS定義文で指定された仮想スロット番号を指定します。代表選択機能を使用するときに指定します。このオペランドは,X25_grp_Vと省略して指定することもできます。
line文のline_modeオペランドの指定値が80PVC,80VC,84VC,80VC_80PVC,または84VC_80PVCのときに指定できます。
X.25プロトコルのDTE-DCE接続のとき,DTEまたはDCEのどちらで動作するかを指定します。省略した場合はDTEが仮定されます。
このオペランドは,line_typeオペランドにprivate_PS,public_PS,またはISDN_TA_PSを指定し,line_modeオペランドに80VC,84VC,80PVC,80VC_80PVC,または84VC_80PVCを指定したline文の下のNL文に指定できます。
また,このオペランドでDCEを指定したNL文には,X25_group_VASSオペランドは指定できません。
このオプションを指定した場合,DTE側からデータリンクの確立と解放をするようになります。データリンクが確立されていない状態での発呼要求は,エラーとなります。自局からはリスタートパケットは送信しません。自局から発呼する場合,小さい番号から論理チャネルを割り当てます。同一論理チャネルで発着呼衝突が発生した場合は,受信したCNパケットを有効にして,CAパケットを返送します。パケット送信時の監視タイマを表2-19に示します。
表2-19 パケット送信時の監視タイマ
| パケット種別 | 特性(単位:秒) | |
|---|---|---|
| DTE | DCE | |
| SQ | 180 | 送信しません |
| CR | 200 | 180 |
| CQ | 180 | 60 |
| RQ | 180 | 60 |
| DT | 200 | 監視しません |
line文のline_typeオペランドの指定値がISDN_TA_CSのときに指定できます。このオペランドは,s_addrと省略して指定することもできます。
サブアドレスはサブネットワーク内で割り当てられたアドレスを指定します。
このオペランドを使用する場合はsub_network_idオペランドを指定してください。
サブネットワーク識別子を指定します。このオペランドは,s_net_idと省略して指定することもできます。
line文のline_typeオペランドの指定値がISDN_TA_CSのときに指定できます。
このオペランドを使用する場合はsub_addressオペランドを指定してください。
専用回線識別子を指定します。省略した場合はcoexistが仮定されます。
接続形態とオペランドの対応を表2-20,表2-21,表2-22に示します。
表2-20 各接続形態のNL文/オペランド対応(パケット交換サービスおよび一般専用サービスの場合)
| 定義文 | オペランド | パケット交換サービス | 一般専用サービス | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 80PVC | 80/84VC | 84VC | ||||||
| V3 NSAPアドレス使用 | V1 NSAPアドレス使用 | NSAPアドレス無し | V3 NSAPアドレス使用 | V1 NSAPアドレス使用 | NSAPアドレス無し | |||
| configuration | max_X25_VASS | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| max_X25_link | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_network_connection | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| max_PVC_network_connection | ○ | − | − | − | − | − | − | |
| NL | X25_group_VASS | − | △ | △ | △ | − | − | − |
| min_VC_LCGN | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_LCGN | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| min_VC_LCN | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_LCN | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| send_window_size | − | △ | △ | △ | △ | △ | △ | |
| receive_window_size | − | △ | △ | △ | △ | △ | △ | |
| DTE_address | − | ○ | ○ | ○ | − | ○ | − | |
| DTE_field | − | △ | △ | △ | − | − | − | |
| network_id | − | − | ○ | − | − | ○ | − | |
| sub_network_id | − | − | − | − | − | − | − | |
| sub_address | − | − | − | − | − | − | − | |
| NSAP_address | − | ○ | − | − | ○ | − | − | |
| DTE_address2 | − | − | − | − | △ | △ | △ | |
| pass | − | △ | △ | △ | △ | △ | △ | |
| DXE | △ | △ | △ | △ | − | − | − | |
表2-21 各接続形態のNL文/オペランド対応(ISDN_TA(パケット交換)サービスの場合)
| 定義文 | オペランド | ISDN_TAサービス(パケット交換) | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 80PVC | 80/84VC | ||||
| V3 NSAPアドレス使用 | V1 NSAPアドレス使用 | NSAPアドレス無し | |||
| configuration | max_X25_VASS | ○ | ○ | ○ | ○ |
| max_X25_link | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_network_connection | − | ○ | ○ | ○ | |
| max_PVC_network_connection | ○ | − | − | − | |
| NL | X25_group_VASS | − | △ | △ | △ |
| min_VC_LCGN | − | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_LCGN | − | ○ | ○ | ○ | |
| min_VC_LCN | − | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_LCN | − | ○ | ○ | ○ | |
| send_window_size | − | △ | △ | △ | |
| receive_window_size | − | △ | △ | △ | |
| DTE_address | − | ○ | ○ | ○ | |
| DTE_field | − | △ | △ | △ | |
| network_id | − | − | ○ | − | |
| sub_address | − | − | − | − | |
| sub_network_id | − | − | − | − | |
| NSAP_address | − | ○ | − | − | |
| DTE_address2 | − | − | − | − | |
| pass | − | △ | △ | △ | |
| DXE | △ | △ | △ | △ | |
表2-22 各接続形態のNL文/オペランド対応表(ISDN_TA(回線交換)サービスの場合)
| 定義文 | オペランド | ISDN_TAサービス(回線交換) | ||
|---|---|---|---|---|
| 84VC | ||||
| V3 NSAPアドレス使用 | V1 NSAPアドレス使用 | NSAPアドレス無し | ||
| configuration | max_X25_VASS | ○ | ○ | ○ |
| max_X25_link | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_network_connection | ○ | ○ | ○ | |
| max_PVC_network_connection | − | − | − | |
| NL | X25_group_VASS | △ | △ | △ |
| min_VC_LCGN | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_LCGN | ○ | ○ | ○ | |
| min_VC_LCN | ○ | ○ | ○ | |
| max_VC_LCN | ○ | ○ | ○ | |
| send_window_size | △ | △ | △ | |
| receive_window_size | △ | △ | △ | |
| DTE_address | △ | ○ | − | |
| DTE_field | − | − | − | |
| network_id | − | ○ | − | |
| NSAP_address | ○ | − | − | |
| sub_address | − | △ | − | |
| sub_network_id | − | △ | − | |
| pass | △ | △ | △ | |
| DTE_address2 | △ | △ | △ | |
| DXE | − | − | − | |
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