n_call構造体には，次の情報を使用します。

• 相手局NSAPアドレス
• 相手局SNPAアドレス
• 自局アダプタ番号
• INSサービス種別
• 論理チャネルグループ番号
• 論理チャネル番号

VC接続でのアドレスの形式を図7-1に，フィールドの内容を表7-1に示します。また，PVC接続でのアドレスの形式を図7-2に，フィールドの内容を表7-2に示します。

図7-1　アドレスの形式（VC接続）

注

NSAPアドレスは，NSAPアドレス付加機能を使用している場合だけ有効です。SNPAアドレス情報とアダプタ番号は必須です。INSサービス種別は任意です。論理チャネル情報は，論理チャネル情報通知機能を使用している場合だけ，n_listen，n_rcvconnect，または同期のn_connectリターン時に設定されます。また，一般専用回線の場合，SNPAアドレス情報は通知されません。

表7-1　フィールドの内容（VC接続）

フィールド名称	長さ （単位：バイト）	値（16進）	意味
PI	1	84	NSAPアドレス識別子
LI	1	00〜14	NSAPアドレスの長さ
NSAPアドレス	0〜20	2進構文	NSAPアドレス
PI	1	D0	SNPAアドレス識別子
LI	1	02〜10	SNPAアドレスの長さ
SNPAアドレス	2〜16	任意	SNPAアドレス 左詰めで，奇数けたの場合は最終セミオクテッドを無視します。
PI	1	D2	アダプタ番号識別子
LI	1	4	アダプタ番号の長さ
アダプタ番号	4	任意	アダプタ番号
PI	1	D3	INSサービス種別識別子
LI	1	0または2	INSサービス種別の長さ
INSサービス種別	0または2	任意	INSネットを使用する際の，従量課金（INS-P）/時間課金（INS-C）の種別，およびINS-Cの回線速度。 このシステムでは，ISDN直結接続をサポートしていません。
PI	1	DE	論理チャネルグループ番号識別子
LI	1	1	論理チャネルグループ番号の長さ
論理チャネルグループ番号	1	任意	論理チャネルグループ番号
PI	1	DF	論理チャネル番号識別子
LI	1	1	論理チャネル番号の長さ
論理チャネル番号	1	任意	論理チャネル番号

注

PIがない場合，およびLIが０の場合は，情報がないことを意味します。また，表7-1に示すPI以外は無視されます。

図7-2　アドレスの形式（PVC接続）

注

アダプタ番号，論理チャネルグループ番号，および論理チャネル番号の各フィールドは必須です。

表7-2　フィールドの内容（PVC接続）

フィールド名称	長さ （単位：バイト）	値（16進）	意味
PI	1	D2	アダプタ番号識別子
LI	1	4	アダプタ番号の長さ
アダプタ番号	4	任意	アダプタ番号
PI	1	D3	論理チャネルグループ番号識別子
LI	1	1	論理チャネルグループ番号の長さ
論理チャネルグループ番号	1	任意	論理チャネルグループ番号
PI	1	D4	論理チャネル番号識別子
LI	1	1	論理チャネル番号の長さ
論理チャネル番号	1	任意	論理チャネル番号
PI	1	D5	送信パケットサイズ識別子
LI	1	任意	送信パケットサイズの長さ
送信パケットサイズ	0または2	表7-3参照	送信パケットサイズ デフォルト値：128 送信パケットサイズの指定は，契約書に従って設定してください。
PI	1	D6	受信パケットサイズ識別子
LI	1	0または2	受信パケットサイズの長さ
受信パケットサイズ	0または2	表7-3参照	受信パケットサイズ デフォルト値：128 受信パケットサイズの指定は，契約書に従って設定してください。
PI	1	D7	送信ウィンドウサイズ識別子
LI	1	0または2	送信ウィンドウサイズの長さ
送信ウィンドウサイズ	0または1	1〜7※	送信ウィンドウサイズ デフォルト値：2 送信ウィンドウサイズの指定は，契約書に従って設定してください。
PI	1	D8	受信ウィンドウサイズ識別子
LI	1	0または1	受信ウィンドウサイズの長さ
受信ウィンドウサイズ	0または1	1〜7※	受信ウィンドウサイズ デフォルト値：2 受信ウィンドウサイズの指定は，契約書に従って設定してください。

注※

1〜7以外を指定した場合は2が仮定されます。

表7-3　パケットサイズの指定内容

値	意味
0x0080	128バイト
0x0100	256バイト
0x0200	512バイト
0x0400	1,024バイト
0x0800	2,048バイト
0x1000	4,096バイト

n_bind2，n_chglistのn_bind構造体には，次の情報を設定します。

• 相手局SNPAアドレス
• 自局アダプタ番号

addrで指定する相手局ネットワークアドレスを図7-3に示します。

図7-3　addrで指定する相手局ネットワークアドレス

注1

SNPAアドレスを指定し，VASS情報に関する情報を省略した場合，該当するSNPAアドレスの全VASS番号が対象となります。

注2

VASS番号を指定し，SNPAアドレス情報に関する情報を省略した場合，該当するVASS番号の全SNPAアドレスが対象となります。

注3

SNPAアドレス情報とVASS番号の両方を指定していない場合，n_errno=NBADADDRでエラーとなります。

注4

指定した相手局ネットワークアドレスが，ほかの端点で指定されていてもエラーとしません。

注※

予備フィールドには，0を埋めてください。