3.1 XNF/ASの環境設定

XNF/ASを使用するために必要な環境設定の手順を図3-1図3-2に示します。なお,ここではXNF/AS/BASE,および全体で共通な事項について説明します。付加PP固有事項については,各付加PPの環境設定の章を参照してください。

図3-1 XNF/ASの環境設定(1/2)

[図データ]

図3-2 XNF/ASの環境設定(2/2)

[図データ]

<この節の構成>
(1) syslogファイルの設定
(2) XNF/ASのPP組み込み
(3) セットアップスクリプト登録
(4) 構成定義作成とゼネレーション
(5) 運用開始
(6) 運用停止
(7) PP追加・更新
(8) PP削除

(1) syslogファイルの設定

syslogファイルの設定手順を次に示します。

  1. syslog.confファイルにsyslogファイルのサイズと格納先などを設定します。
  2. syslogファイルが存在しない場合は,touchコマンドなどで作成後,ファイル属性を適切な値に設定します。
  3. refresh -s syslogdなどでデーモンを再起動します。

syslogファイルの容量はある程度大きくしてください。syslogファイルの容量は/etc/syslog.confファイルで指定できます。syslogファイルの容量は一日程度のメッセージを保持できるようにしてください。

syslogの詳細については,AIX 5Lのマニュアルのsyslogdデーモンを参照してください。

(2) XNF/ASのPP組み込み

必要なディスク容量をチェックし日立PPインストーラを組み込みます。組み込んだ日立PPインストーラを起動し,必要なPPを選択してPPの組み込みを実施します。

(3) セットアップスクリプト登録

XNF/AS/BASEのPP組み込み後セットアップスクリプトをシステムに登録する必要があります。セットアップスクリプトはシステムの起動・停止時に,XNF/ASを自動的に運用開始状態,および運用停止状態にするためのものです。この登録をしなかったり,間違ったりするとシステムの起動・停止での自動運用ができなくなります。

図中に示す??部分については,ユーザがそのシステム上の他ソフトウェアと競合しない値を決定してください。

(4) 構成定義作成とゼネレーション

viコマンドなどを使用して,構成定義ファイルを作成してください。XNF/ASの構成定義文のファイル名称は自由に付けられます。作成したあと,-cオプション指定のxnfgenコマンドを実行して,文法的に正しいかどうかチェックします。文法エラーがなくなってから,-cオプション指定なしのxnfgenコマンドを使用してXNF/ASをゼネレーションしてください。ゼネレーションを実行すると,定義文ファイルからXNF/ASを開始するために必要なゼネレーションファイルを生成します。OSI拡張機能を使用する場合は,「3.8.1 OSI拡張機能を使用するための手順」を続けて実行してください。

(5) 運用開始

XNF/ASのPP組み込み後,OSをリブートしないでXNF/ASを運用する場合,xnfbootコマンドを起動してください。xnfbootコマンドを起動しないでxnfstartなどでXNF/ASを開始すると,必要なデーモンが起動されないでXNF/ASが誤動作することがあるため注意してください。

OSをリブートした場合は,OS起動時のスクリプトからxnfbootが自動起動され,XNF/ASの動作に必要なデーモンが起動されます。以降のXNF/ASの運用開始の手順については,「3.2 開始と終了」を参照してください。

(6) 運用停止

XNF/ASのPPの追加・更新・削除,および構成定義の変更をする場合は,運用を停止する必要があります。運用を停止する場合,最初に上位APを停止し,その後XNF/ASを停止します。XNF/ASの運用停止の手順については,「3.2 開始と終了」を参照してください。

(7) PP追加・更新

日立PPインストーラの組み込みは不要です。「(2) XNF/ASのPP組み込み」および「(3) セットアップスクリプト登録」に示す手順から日立PPインストーラの組み込みを除いた手順を実行します。

(8) PP削除

日立PPインストーラで不要なPPを選択して削除します。XNF/AS/BASEを削除した場合は,「(3) セットアップスクリプト登録」で登録したセットアップスクリプトを-f指定のrmコマンドで削除します。間違えないように注意が必要です。