5.1 Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能
(1) 前提条件
- マルチサーバ環境では,すべてのマシンにScheduler Server Version 6以降とFacilities Manager Version 6以降をインストールしておく必要があります(施設管理を使用していない場合は,Facilities Manager Version 6以降をインストールする必要はありません)。
- Scheduler Serverの親サーバと同一マシンでAddress Serverが起動されており,Address認証するように設定しておく必要があります。マルチサーバの場合,子サーバと同一マシンにAddress Serverがインストールされている必要はありません。
- すべてのサーバで,あらかじめ管理ツールサーバ(AppoMan,RoomMan)を起動しておく必要があります(施設管理を使用していない場合は,RoomManを起動しておく必要はありません。すべてのサーバでAppoManは必ず起動しておいてください)。
- Scheduler Server及びFacilities Managerの実行ユーザをAddress Serverのシステム管理者と同一ユーザに設定する必要があります。詳細は,「付録L 実行ユーザの変更」を参照してください。
(2) 使用条件
- ユーザのホームサーバ移動の自動実行には対応していません。Assist Viewer,又はAddress Server上でSchedulerホスト名を変更し,ホームサーバ移動が発生するような場合には,「(7) ユーザのホームサーバ移動時に実施する手順」を参照して,コマンド実行や手動でスケジュールデータ移動などの一連の処理をしてください。
- Assist連携を使用する場合,Address Serverでのユーザ情報の変更と連動してSchedulerの管理データを更新するので,以下の操作はしないでください。
変更通知情報取得の自動実行
変更通知情報取得の手動実行
「indxget」コマンドの実行
これらを実行すると,管理データが不正な状態になる場合があります。
- Assist連携環境構築後は,以下の場合を除いて[ユーザ情報再作成](又は,「GetAdAll」コマンド)を実行しないでください。
Assist連携設定を解除した場合
エラー発生による復旧時
Schedulerホームサーバ変更時のスケジュールデータ移動をSFdatacpコマンドを使用せずに手動で行う場合
- Assist連携を使用してユーザ情報を更新している間はクライアントからのスケジュール更新処理はできません。また,参照時でもアクセスに失敗することがあります。
- Assist連携使用前にAssist Viewerで,ユーザ「詳細情報」の「Schedulerサーバ」コンボボックスのプルダウンメニューに,事前に管理ツールで作成したホームサーバ一覧と同様のサーバ名が表示されていることを確認してください。ホームサーバ一覧とAssist Viewerのプルダウンメニューの内容が異なる場合,Assist Viewerを終了し,再度,管理ツールでAssist連携用ホームサーバ一覧を作成した後,Assist Viewerを再起動してください。
- Assist Viewerでは,ユーザの「詳細情報」の「Schedulerサーバ」欄に手入力できますが,事前に作成したホームサーバ一覧に登録されている以外のサーバ名を手入力した場合は,Assist連携でエラーとなります。この場合は,再度Assist Viewer上で手入力したユーザのホームサーバをプルダウンメニューから選択し直してください。
- 「コンフィギュレーション」の「6. ログファイル最大容量」で指定するログ容量は大きめに設定しておいてください。
- Assist連携使用中は,Assist Viewerのログ表示機能を利用して実行状況を確認するようにしてください。ログの内容については,「付録H Assist連携時と「SFdatacp」実行時のエラーメッセージ」を参照してください。
- 不要スケジュール削除の自動実行はAssist連携機能の実行時間と重ならないように設定してください。重なった場合,Assist連携機能が失敗し,ユーザ情報の更新が反映されない可能性があります。
(3) 設定事項
(a) Assist連携を新たに使用する場合の事前準備
Assist連携を新たに使用する場合,以下の手順によってユーザ情報の再作成をする必要があります。
- 親サーバ上で以下のファイルを削除します。
<スケジュール格納ディレクトリ>/etc/DNSHOSTS.tbl
(削除する前に必ずバックアップを取得しておいてください。エラー時のリカバリに使用します)
- 以下の操作によって親サーバ上でユーザ情報の再作成を実行します。
「コンフィギュレーション」-[手動実行]-[ユーザ情報再作成]
- 他システムと接続している場合は,管理ツールを起動して「DNSホスト名の登録」で自システムのG/Wホスト名と他システムのG/Wホスト名も再登録してください。
[オプション]-[DNSホスト名]
- 以下の操作によってすべての子サーバから「管理データ取得」を実行します。
「コンフィギュレーション」-[手動実行]-[管理データ取得]
(b) Assist連携の設定
Assist連携を使用する場合,親サーバ上で以下の手順が必要です。なお,「コンフィギュレーション」の「2. 親サーバ/子サーバ」の設定を変更した場合,Groupmax Server Setup Wizardを使ってサーバ環境を再構築した場合にも改めてこの操作が必要になります。
設定手順
- 親サーバの「コンフィギュレーション」の「16. Assist連携」で「使用する」に設定します(この操作によって,Assist連携用のitem.defファイルがセットされます)。
- 親サーバ上のAddress Serverを再起動します。
- マルチサーバ構成の場合,同一マシンにAddress Serverがインストールされている子サーバには以下のファイルが存在しないことを確認します。
/var/opt/GroupMail/Groupmax/GroupApp/item.def
- 存在する場合は削除して,同一マシン上のAddress Serverを再起動してください。
(c) ホームサーバ一覧ファイル
Assist連携を使用する場合,管理ツールを用いてホームサーバ一覧を作成する必要があります。この作業は,「(b) Assist連携の設定」の後にしてください。作成手順は,「4.5(2) Assist連携用ホームサーバ一覧作成」を参照してください。その際の注意事項は,以下のとおりです。
- 他システムと接続している場合は,他システムのG/Wホスト名を一覧に追加しないでください。
- システムの構成が変更になった場合は,必ずこの一覧を再作成してください。
- マルチサーバ環境では,ユーザが全く登録されていないScheduler Serverであっても,そのサーバに関しては,あらかじめ管理ツールでDNSホスト名,及びホームサーバ一覧に登録しておく必要があります。
(d) Address - Assistセットアップ
Assist連携を使用する場合,Address - Assistセットアップで「Scheduler親サーバのドメイン名/ホスト名」を必ず設定してください。Address - Assistセットアップについては,マニュアル「Groupmax Address - Assist Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。
(e) 設定変更ファイル
以下の設定変更ファイルの設定値によって,Assist連携機能の動作を変更できます。通常はこの設定変更ファイルを作成する必要はありません。下記設定項目を変更する必要がある場合にだけ,作成してください。
/usr/GroupAppo/bin/SFagent.ini
設定変更ファイルのフォーマット
設定項目及び設定値※
- Assist連携機能サーバ間通信タイムアウト値の設定
AgentAPI_TimeOut=7200<改行>
登録ユーザ数/施設数が多い場合に設定します。設定値は3,600から2,147,483,647までの範囲で設定してください。AgentAPI_TimeOutの記述がない場合,又はSFagent.iniファイルがない場合は,デフォルトとしてAgentAPI_TimeOut=3600として扱います。単位は「秒」です。通常は,設定する必要はありません。
- 注※
- Version 5から御使用の場合は,ユーザのホームサーバ移動発生時の設定(AgentControl)は無効になります。したがって,Version 5から御利用いただいている場合でAgentControlの指定をしていない,又は「AgentControl=0」と指定して運用している環境で,ホームサーバ移動が発生しても実行前の状態に戻しません。「(7) ユーザのホームサーバ移動時に実施する手順」の作業が必要になります。
(4) Assist連携機能の実行タイミングについて
「(3) 設定事項」の内容をすべて設定した後,Assist Viewerなどを利用してAddress Serverに登録されたユーザ情報を変更してください。その後,SchedulerのAssist連携機能が実行され変更内容が自動的にSchedulerに反映されます。Assist連携機能が実行されてから,ユーザ情報の変更内容がすべてのSchedulerに反映されるまで,しばらく時間が掛かります。出力されるログでSchedulerへの反映処理が完了しているか確認してください。ログの内容については,「付録H Assist連携時と「SFdatacp」実行時のエラーメッセージ」を参照してください。Assist連携機能の実行タイミングは以下のとおりです。
(a) Groupmax Address - Assist Viewerを使用した場合
Assist ViewerでAddress Serverのユーザ情報に変更を加えた後,Assist Viewerを終了したタイミングでSchedulerのAssist連携機能が実行されます。
また,Assist Viewerでユーザ情報に変更を加えた後,Assist Viewerの[ツール]-[オプション]から「Groupmax」タブを選択し,Scheduler情報「参照」ボタンを押下したタイミングでもAssist連携機能が実行されます。ただし,直前にユーザ情報に変更を加えていない場合は実行されません。
「参照」ボタンを押下するとAssist連携機能の実行ログが表示されますが,新しいログの出力までに時間が掛かり,過去のログが表示されている可能性があります。過去のログが表示されている場合は,少し時間を置き,「再読込」ボタンを押下してください。
実行結果は,<インストールディレクトリ>/log/agent/ScheExec.logでも参照できます。
(b) 運転席を使用した場合
運転席でAddress Serverのユーザ情報に変更を加えた後,運転席を終了したタイミングでSchedulerのAssist連携機能が実行されます。実行結果は,<スケジュール格納ディレクトリ>/log/agent/ScheExec.logを参照してください(運転席については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」を参照してください)。
(c) 一括登録ユティリティを使用した場合
一括登録ユティリティを使用してAddress Serverのユーザ情報に変更を加える場合,gmaxsetコマンドを実行したタイミングでSchedulerのAssist連携機能が実行されます。実行結果は,<スケジュール格納ディレクトリ>/log/agent/ScheExec.logを参照してください。
(5) Assist連携を使用したユーザ管理手順
Assist連携機能を使用したユーザ管理方法は以下のとおりです。ここでは,Address - Assistを利用した方法を紹介します。
- ユーザのホームサーバ移動をする場合,Scheduler Clientをインストールしているすべてのクライアントで,以下の設定をする必要があります。
- Scheduler Client を起動します。
- [ツール]-[環境設定]を選択します。
- 「ユーザ情報の保存」を「サーバで保存」にします。
この設定をしていないクライアントの場合,Assist連携機能でユーザのホームサーバを変更すると,ローカルグループ内のユーザ,及びクライアント起動時に自動的に表示されるスケジュールに対し,以下の操作ができません。
- スケジュール表示
- 予約
- 空時間検索
- 自分・上司のスケジュールでの,登録・削除・回答
- 下記(b)~(d)の手順の「hostchg」コマンドを行わなかった場合は,以下のような問題が発生します。
- Scheduler Clientで,起動時に自動的に表示されるスケジュールに自分又は上司が含まれている場合,自分と上司のスケジュールの登録・削除・回答ができません。この場合,Scheduler Clientの[ツール]-[環境設定]で,「次回起動時の設定」を「初期状態から起動」に設定して,Scheduler Clientを再起動させてください。その後は,Scheduler Clientの設定を元に戻しても構いません。
- 以下の操作時に通信エラーが発生する場合があります。
・他人から予約された未読スケジュール(※)を開く
・他人から予約された予約スケジュール(※)に回答する
・他人から予約された予約スケジュール(※)を削除する
※その予約を行った際の予約発信者のホームサーバは,現在は存在しない(Schedulerサービスが稼働していない)サーバであり,その予約発信者が現在は存在しない(システム上から削除されている)。
(a) ユーザのホームサーバ変更を含まない場合の手順
- Assist連携機能の新規利用時は,「(3) 設定事項」の作業をしてください。
- Assist Viewerを起動して,Address Serverのユーザ情報を変更します。
- Assist Viewerを終了します(SchedulerのAssist連携機能が起動します)。
- Schedulerの実行状況を確認するためにAssist Viewerを再起動してください。
- マニュアル「Groupmax Address - Assist Version 6 システム管理者ガイド」を参照して,Schedulerの実行ログを参照して処理結果を確認してください。
(b) ユーザのホームサーバ変更を含む場合の手順
- Assist連携機能の新規利用時は,「(3) 設定事項」の作業をしてください。
- Assist Viewerを起動して,Address Serverのユーザ情報を変更します。
- Assist Viewerを終了します(SchedulerのAssist連携機能が起動します)。
- Schedulerの実行状況を確認するためにAssist Viewerを再起動してください。
- マニュアル「Groupmax Address - Assist Version 6 システム管理者ガイド」を参照して,Schedulerの実行ログを参照して処理結果を確認してください。
- 「5.1(6)(a) 移動者一覧ファイル」を参照して移動者一覧ファイルが正しく作成されていることを確認してください。また,移動者一覧ファイルについてはバックアップを取得しておいてください。
- 「(7) ユーザのホームサーバ移動時に実施する手順」を参照して,スケジュールデータを転送してください。
- すべてのサーバで「hostchg」コマンドを実行してください。「hostchg」コマンドについては,「7.3 「HOSTCHG」について」を参照してください。その際に使用するホスト名変換ファイルに,バックアップを取得しておいた移動者一覧ファイルをそのまま利用できます。
(c) Schedulerのサーバ台数が増加する場合の手順
- 新しいサーバをセットアップして,マルチサーバ構成を構築してください。
- 「(3) 設定事項」の作業をしてください。その際に,ホームサーバ一覧に新しいサーバを追加することを忘れないようにしてください。
- Assist Viewerを起動して,Address Serverのユーザ情報を変更します。
- Assist Viewerを終了します(SchedulerのAssist連携機能が起動します)。
- Schedulerの実行状況を確認するためにAssist Viewerを再起動してください。
- マニュアル「Groupmax Address - Assist Version 6 システム管理者ガイド」を参照して,Schedulerの実行ログを参照して処理結果を確認してください。
- 「5.1(6)(a) 移動者一覧ファイル」を参照して移動者一覧ファイルが正しく作成されていることを確認してください。また,移動者一覧ファイルについてはバックアップを取得しておいてください。
- 「(7) ユーザのホームサーバ移動時に実施する手順」を参照して,スケジュールデータを転送してください。
- すべてのサーバで「hostchg」コマンドを実行してください。「hostchg」コマンドについては,「7.3 「HOSTCHG」について」を参照してください。その際に使用するホスト名変換ファイルに,バックアップを取得しておいた移動者一覧ファイルをそのまま利用できます。
(d) Schedulerのサーバ台数を削減する場合の手順
- 削減するサーバも含めてマルチサーバ構成を構築した状態で次の作業をしてください。
- 「(3) 設定事項」の作業をしてください。その際に,ホームサーバ一覧には削減するサーバも含めたまま以下の作業をしてください。
- Assist Viewerを起動して,Address Serverのユーザ情報を変更します。
- Assist Viewerを終了します(SchedulerのAssist連携機能が起動します)。
- Schedulerの実行状況を確認するためにAssist Viewerを再起動してください。
- マニュアル「Groupmax Address - Assist Version 6 システム管理者ガイド」を参照して,Schedulerの実行ログを参照して処理結果を確認してください。
- 「5.1(6)(a) 移動者一覧ファイル」を参照して移動者一覧ファイルが正しく作成されていることを確認してください。また,移動者一覧ファイルについてはバックアップを取得しておいてください。
- 「(7) ユーザのホームサーバ移動時に実施する手順」を参照して,スケジュールデータを転送してください。
- すべてのサーバで「HOSTCHG」コマンドを実行してください。「HOSTCHG」コマンドについては,「7.3 「HOSTCHG」について」を参照してください。その際に使用するホスト名変換ファイルには,バックアップを取得しておいた移動者一覧ファイルがそのまま利用できます。
(6) 確認事項
(a) 移動者一覧ファイル
Assist連携を使用してユーザのホームサーバを移動した場合は,移動者一覧ファイル※が生成されます。Assist連携を使用してAddress - Assistなどを使用してユーザ移動を設定した時点では,このファイルが作成されるだけで,実際にユーザのホームサーバ移動は実行しません。ユーザのホームサーバ移動を完了させるためには,「(7) ユーザのホームサーバ移動時に実施する手順」の作業をする必要があります。
- 注※
- 移動者一覧ファイルは以下の場所にあります。
- <スケジュール格納ディレクトリ>/etc/MV.tbl
- デフォルトは/usr/iki/etc/MV.tbl
移動者一覧ファイルのフォーマット
移動ユーザID <スペース> 移動後のホスト名 <スペース> 移動前のホスト名<改行> |
移動者一覧ファイルの例
USER001 HOSTA HOSTB<改行> USER002 HOSTB HOSTA<改行> : : USER009 HOSTA HOSTC<改行> |
(7) ユーザのホームサーバ移動時に実施する手順
Assist連携では,ユーザのホームサーバを変更した場合,移動者一覧ファイルを作成します。Assist連携では,ファイルが作成されるだけで,実際に管理データの更新やスケジュールデータの転送は実行しません。以下のどちらかの方法でユーザのホームサーバ移動を実現してください。
(a) ホームサーバ移動ツールを使って自動でスケジュールデータ移動する方法
Assist連携で生成された移動者一覧ファイルをもとに,実際の管理データの更新やスケジュールデータの転送を自動で実行するコマンドを使用します。詳細は,「5.2 ホームサーバ移動ツール「SFdatacp」について」を参照ください。
(b) 手動でスケジュールデータを移動する方法
- システム内のすべてのサーバでScheduler ServerとFacilities Managerを停止してください(施設管理を使用していない場合は,Facilities Managerを停止する必要はありません)。
- システム内のすべてのサーバでスケジュールデータ・管理データのバックアップを取得します(エラー発生時のリカバリに使用します)。詳細は,「付録Q(1) バックアップの取得」を参照してください。
- システム内のすべてのサーバで管理ツールサーバ(AppoMan,RoomMan)を起動してください(施設管理を使用していない場合は,RoomManを起動する必要はありません)。
- バックアップを取得した上で,移動者一覧ファイルを削除してください。
- 以下の操作によって親サーバ上でユーザ情報の再作成を実行します。「コンフィギュレーション」-[手動実行]-[ユーザ情報再作成]
- すべての子サーバで管理データの取得をしてください(1台だけの運用の場合は不要です)。
- 「BITECHG」コマンドを実行してください(UNIXからUNIXへの転送の場合は不要です)。
- 移動するユーザのスケジュールデータを移動後のサーバにバイナリモードで転送します。スケジュールデータについては,「付録A(3) スケジュールデータ」を参照してください。
- 移動前のサーバ上で取得したバックアップデータからスケジュールデータをもとに戻します(UNIXからUNIXへの転送の場合は不要です)。
- 移動前のサーバ上にある,移動したユーザのスケジュールデータをディレクトリごと削除してください。
- すべてのサーバで移動対象ユーザについて「HOSTCHG」コマンドを実行してください(HOSTCHGコマンドを実行しないで,grpchgコマンドを実行する方法もあります。詳細は,「付録F(3) HOSTCHGコマンドを実行しない場合の手順」を参照してください)。
- すべてのスケジュールデータの移動が完了したら,親サーバの移動者一覧ファイルを削除してください。
(8) 「更新禁止解除」コマンド
Assist連携機能使用時に問題が発生し,クライアントからスケジュールの更新ができない状態になった場合,「コンフィギュレーション」からの手動実行ができない状態になった場合は,エラー原因を取り除いた後に以下のコマンドを実行してください。
コマンドの書式
/usr/GroupAppo/bin/agtcout
引数
なし
リターンコード
0…正常終了
1…異常終了
- agtcoutの実行結果のログは親サーバにあります。親サーバの<スケジュール格納ディレクトリ>/log/agent/ScheExec.logを参照してください。なお,過去のログは,親サーバの<スケジュール格納ディレクトリ>/log/agent/SFagent.logにあります。
- 「更新禁止解除」コマンドを実行する際は,すべての親サーバ,子サーバ上で管理ツールサーバ(AppoMan,RoomMan)が起動している必要があります。
(9) Assist連携機能の再実行
Assist連携機能使用時にAddress Viewerなどを利用した変更がSchedulerに反映されない場合があります。その場合は,何らかのエラーが発生している可能性がありますので,親サーバの<スケジュール格納ディレクトリ>/log/agent/ScheExec.logを参照してエラーを取り除いてから,以下のコマンドを実行してください。このコマンドを実行するとAssist連携機能が再実行されます。
コマンドの書式
/usr/GroupAppo/bin/SFagent [/f logfile_name]
引数
- 第1引数
/f logfile_name:ログファイル名(省略可)
logfile_nameを指定するとログメッセージの出力先を画面から指定したファイルに変更します。既に同じファイル名が存在する場合は上書きされます。
- 注意事項
- SFagent.logは詳細ログの出力先として使用されるため,SFagent.log以外のファイル名を指定してください。
リターンコード
0…正常終了
1…異常終了
- このコマンドは,エラーが発生してAddress Server上の変更がSchedulerに反映されない場合に,Assist連携機能を再実行する目的で使用してください。通常は使用しないでください。
- SFagentの実行結果のログは親サーバにあります。親サーバの<スケジュール格納ディレクトリ>/log/agent/ScheExec.logを参照してください。なお,過去のログは,親サーバの<スケジュール格納ディレクトリ>/log/agent/SFagent.logにあります。
(10) Assist連携の設定解除手順
Assist連携を使用する設定をした後に,Assist連携を使用しない設定に戻す場合には,設定解除手順1又は2のどちらかの手順を実施してください。
設定解除手順1
この手順は,Assist連携を使用しない設定に戻す場合の推奨手順です。
- 親サーバの「コンフィギュレーション」の「16. Assist連携」で「使用しない」に設定します。
- 親サーバ上のAddress Serverを再起動します。
設定解除手順2
Address Serverを再起動できない場合には,次の手順を実施することでAssist連携を使用しない設定に戻せます。この手順は,一時的にAssist連携の設定を解除する場合にだけ利用してください。
- /usr/GroupAppo/bin/SFagent.iniを作成してください。既に存在している場合は,2に進んでください。
- 1.で作成したファイルに以下の行を追加してください(通常このパラメタは設定しないでください)。
Assist設定を利用する設定に戻す場合は,SFagent.iniを削除するか,又は「Exec=0」の行を削除してください。
- 注
- 設定解除手順2でSFagent.iniに「Exec=0」を設定したままにしておくと,その間Assist連携機能は動作しないので,御注意ください。
(11) 注意事項
(a) Assist連携機能が続けて実行された場合の注意事項
- 短い間隔で続けて起動された場合
Assist連携機能が起動されてから変更通知情報を取得する前に,次のAssist連携機能が続けて起動された場合,後で実行されたAssist連携機能の結果ログが次のようになることがあります。
- 表示例
- "yyyy/mm/dd hh:mm:ss xx xxxxx I : 変更通知ファイルが存在しません"
これは前に起動されたAssist連携機能で,後で起動されたAssist連携機能が処理する必要のある変更通知ファイルが同時に処理されたためです。正常に処理されています。
- Assist連携機能の1回の処理時間が長い場合
後に実行された分の変更通知ファイルが残ってしまう場合があります。このような場合,残った変更通知ファイルは,次にAssist連携機能が実行された時に処理されます。
更新ユーザが多く処理時間が長く掛かる場合,又は登録ユーザ数が多く管理データの取得時間が長く掛かる場合には,設定変更ファイルに次の設定を記述して処理の待ち時間を調整すれば,この現象を回避できます。
- 排他処理再実行回数の設定
AgentExclusive_RetryCount=3<改行>(デフォルトは3回)
親サーバ又は子サーバで,ほかの処理が実行中の場合に再実行する回数を設定します。3~2,147,483,647の値を設定してください。
- 排他処理再実行待ち時間の設定
AgentExclusive_RetryInterval=300<改行>(デフォルトは300秒)
親サーバ又は子サーバで,ほかの処理が実行中の場合に再実行するまでの時間を設定します。300~2,147,483,647の値を設定してください。単位は「秒」です。