6.4 G/W構成時の注意事項

G/W構成時の注意事項を以下に示します。

  1. G/W通信をする場合,自システムG/Wサーバマシンと接続先の他システムのG/Wサーバマシンとが,ホスト名を用いてTCP/IPで通信できるようにしてください。
  2. 自システム内及び接続する他システムを含めた全サーバ中にVersion1.0(GroupAppomouse),Version2.0のサーバが存在する場合,親サーバ及びG/Wサーバは必ずVersion 3以降にしてください。また,33バイト以上のホスト名を登録しないでください。
  3. マルチサーバ構成のシステムを構成する場合,G/Wサーバは,親サーバと同様にシステム内で使用するバージョンの最新のバージョンを使用してください。
  4. Scheduler ServerのG/Wを用いて他システムと接続している場合,次の現象が発生します。
    現象
    クライアントでスケジュールを選択し,「削除」「保留」「非承認」「承認」「選択」を選んでも,選択したスケジュールに対して処理が実行されないで,別のスケジュールに対して処理が実行されます。
    原因
    以下の条件をすべて満たす場合に発生します。
    1. G/Wを用いて他システムと接続しているとき。
    2. 自システムと他システムに同一のユーザIDが存在しているとき。
    3. 上記2.のユーザ二人が,同一のユーザに対し,同一の日に予約しているとき。
    4. 予約を受信したユーザが上記3.のスケジュールに対して操作しているとき。
    回避方法
    G/Wを用いて,複数システムを接続している場合,同一のユーザIDを割り当てないようにお願いします。
  5. 自システム又は他システムのG/Wサーバのホスト名を変更した場合は,「Scheduler_Facilities管理ツール」を起動し,すべてのG/Wサーバで他システムの設定を再登録してください。他システムの登録方法については,「4.6.2 他システムと接続する場合(G/W通信をする場合)」を参照してください。
    G/Wサーバのホスト名を変更した場合,ホスト名変更前のG/W越しの予約スケジュールについて,予約変更・回答・削除ができないことがあります。
  6. Scheduler ServerのG/Wを使用して他システムと接続している場合,Scheduler Client Version 5以降,及びWWW for Scheduler Version 5以降で使用できるユーザ検索機能で検索対象となるのは,自システムのユーザだけです。
    クライアントの各操作時の結果を次に示します。
    • 「特定の階層を指定する」チェックボックスのチェックを外して検索したとき
      他システムのユーザは検索対象とならないで,自システムのユーザだけ検索します。
    • 「特定の階層を指定する」チェックボックスをチェックして,他システムを指定したとき
      エラーを示すダイアログが表示され,検索は実行されません。
    • 「特定の階層を指定する」チェックボックスをチェックして,自システムの組織を指定したとき
      指定した組織以下を検索します。
  7. 次の条件を満たす場合,他システムのユーザのスケジュール参照・予約時に通信エラー(タイムアウト)が発生することがあります。
    • 他システムと接続している
    • ホスト名の管理にDNSを使っている
    • SchedulerのDNSホスト名に,使われていない又は存在しないホスト名が登録されている
    エラーが発生した場合は,次の手順を実行してください。
    Address Serverと連動していない場合
    1. 管理ツールを起動して「DNSホスト名の登録」で,不要なホスト名を削除します。
     「オプション」-「DNSホスト名」
    2. 以下の操作ですべての子サーバから「管理データ取得」を実行します。
     「コンフィギュレーション」-[手動実行]-[管理データ取得]
    Address Serverと連動している場合
    1. 親サーバ上で次のファイルを削除します。
     <スケジュール格納ディレクトリ>/etc/DNSHOSTS.tbl
     削除する前に必ずバックアップを取得してください。エラー時のリカバリに使用します。
    2. 以下の操作で,親サーバ上でユーザ情報の再作成を実行します。
     「コンフィギュレーション」-[手動実行]-[ユーザ情報再作成]
    3. 管理ツールを起動して「DNSホスト名の登録」で自システムのG/Wホスト名と他システムのG/Wホスト名を再登録します。
     「オプション」-「DNSホスト名」
    4. 以下の操作ですべての子サーバから「管理データ取得」を実行します。
     「コンフィギュレーション」-[手動実行]-[管理データ取得]
  8. Scheduler ServerのG/Wを使用して,Version 6以前のScheduler Serverが存在する他システムに接続している場合,次の現象が発生します。
    • 11番目以降の区分を設定したスケジュールを他システムのユーザに予約すると,他システムのユーザがそのスケジュールを参照したときに,クライアント製品がエラーになる,又は異常終了する。
    • 他システムのユーザのキーワード検索を行ったときに,検索に失敗する,又はイベントスケジュールが検索できない。
    これらの現象を回避するため,事前に自システムのScheduler Server及びFacilities Managerがインストールされているすべてのマシンで,次の設定を行ってください。
    1. /usr/GroupAppo/bin/AppoSV.iniファイルに以下の記述を追加する。
     AppoSV.iniファイルが存在しない場合は作成してください。
     また,行末には改行コードを入力する必要があります。

     [Environment]
     KBN_ENHANCE=OFF

    2. サーバを再起動する。
     1. コンフィギュレーション(aconsole)起動
      ・サーバ(SV)の停止
      ・サーバ(SV)の起動
     2. コンフィギュレーション(roomconsole)起動
      ・サーバ(RMSV)の停止
      ・サーバ(RMSV)の起動
    なお,設定後は次のように動作します。
    • 他システムのScheduler Serverのバージョンに関係なく,11番目以降の区分を設定したスケジュールを他システムのユーザに予約すると,1番目の区分に変換されてスケジュールが予約される。
    • キーワード検索が正しく行われる。