Scheduler Server,Facilities Managerの環境設定を行う前に,クラスタシステムが正常に動作する環境を作成する必要があります。また,Address Server との連携機能を使用する場合は,Address Serverが正常に動作する環境を作成する必要があります。Address Serverの環境作成方法については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 7 システム管理者ガイド 基本操作編」を参照してください。
Scheduler Server,Facilities Managerのスケジュールデータ,及び環境ファイルを格納するディスク環境を作成する必要があります。ディスク環境の作成方法についてはOS(HP-UX,AIX)のマニュアルなどを参照してください。共用ディスクのボリュームグループの環境設定の例をOS別に示します。
HP-UXの場合のディスク環境例を表U-1及び図U-2に示します。
表U-1 ディスク環境例(HP-UXの場合)
項番 | 作成項目 | 値 |
---|---|---|
1 | ノード1から見た共有ディスクの物理ボリューム | /dev/dsk/c3t0d0 |
2 | ノード2から見た共有ディスクの物理ボリューム | /dev/dsk/c3t0d0 |
3 | Schedulerパッケージ※用のボリュームグループ | /dev/vg03 |
4 | Schedulerパッケージ※用の論理ボリューム | /dev/vg03/lvol1 |
5 | Schedulerパッケージ※用のマウントディレクトリ | /gmaxpkgd |
6 | Scheduler Server, Facilities Managerのスケジュール格納ディレクトリ用シンボリックリンク先ディレクトリ | /gmaxpkgd/iki |
図U-2 ディスク環境例(HP-UXの場合)
AIXの場合のディスク環境例を表U-2及び図U-3に示します。
表U-2 ディスク環境例(AIXの場合)
項番 | 作成項目 | 値 |
---|---|---|
1 | ノード1から見た共用ディスクの物理ボリューム | 0001a90fcaf86430 |
2 | ノード2から見た共用ディスクの物理ボリューム | 0001a90fcaf86430 |
3 | ボリューム・グループ名 | /HACMPvg |
4 | ボリューム・グループのファイルシステム名 | /HACMPdata |
5 | 論理ボリューム名(ファイルシステム) | /HACMPlv |
6 | 論理ボリューム名(ジャーナル・ログ) | /HACMPloglv |
7 | Scheduler Server,Facilities Managerのスケジュール格納ディレクトリ用シンボリックリンク先ディレクトリ | /HACMPdata/iki |
図U-3 ディスク環境例(AIXの場合)
各ノードのIPアドレスとは別に,クラスタで使用するパッケージIPアドレス(又はサービスIPアドレス)を設定する必要があります。すべてのクライアント及びマルチサーバ構成の場合の各子サーバと親サーバがサービスIPアドレスを解決できるように,DNS定義ファイル又はhostsファイルに設定してください。ネットワーク構成例をOS別に示します。
HP-UXの場合のネットワーク構成例を次に示します。ネットワーク構成図については,(1)の図U-2を参照してください。
表U-3 ネットワーク構成(HP-UXの場合)
項番 | 作成項目 | 値 |
---|---|---|
1 | ノード1のIPアドレス | 172.1.1.1 |
2 | ノード1のドメイン名又はホスト名 | node1 |
3 | ノード2のIPアドレス | 172.1.1.2 |
4 | ノード2のドメイン名又はホスト名 | node2 |
5 | パッケージIPアドレス | 172.1.1.3 |
6 | パッケージ用ドメイン名又はホスト名 | gmaxhost |
AIXの場合のネットワーク構成例を次に示します。ネットワーク構成図については,(1)の図U-3を参照してください。
表U-4 ネットワーク構成(AIXの場合)
項番 | 作成項目 | 値 |
---|---|---|
1 | ノード1のIPアドレス | 172.1.1.1 |
2 | ノード1のドメイン名又はホスト名 | node1 |
3 | ノード2のIPアドレス | 172.1.1.2 |
4 | ノード2のドメイン名又はホスト名 | node2 |
5 | サービスIPアドレス | 172.1.1.3 |
6 | ドメイン名又はホスト名 | hacmphost |
クラスタシステムと連携を行う場合はシステム管理者はrootユーザにしてください。また,ノード1とノード2のrootユーザは,同じユーザIDでかつ同じグループIDを持つグループに所属させてください。