4.6.1 ユーザ情報の設定
ユーザ名及びユーザIDなどのユーザ情報を設定します。ユーザ情報は階層構造で作成でき,各階層はテーブルで管理されます。階層は50階層まで作成でき,1テーブルに登録できる人数は500人までです(セパレータ,他システム及びテーブルを含みます)。ただし,クライアントで参照できるのは268人までです。
- 注1
- サーバの「コンフィギュレーション」の設定で「10. Addressでの認証」の設定を「使用する」に設定している場合,ここでテーブル及びユーザの登録・変更はできません(参照だけとなります)。ただし,最上位の階層の場合,テーブルの登録・変更・削除はできます。
- 注2
- 管理データの転送をしないと,変更した管理データがシステムに反映されません。
- <例>
- ある組織(A社)が使用する場合を例にとり,以下に説明します。A社の体制表を図4-5に,A社のシステム環境を図4-6に示します。
図4-5 A社の体制表
![[図データ]](figure/zu040500.gif)
図4-6 A社のシステム環境
![[図データ]](figure/zu040600.gif)
図4-5のA社の体制表に示されているような階層で,ユーザ情報を設定していきます。
テーブルとはディレクトリのようなもので,階層構造になっています。階層の一番上のテーブルをメインテーブルといい,その他をすべて部署テーブルといいます。1システムで一つのメインテーブルが作成できます。メインテーブルの下に複数の部署テーブルを作成できるため,階層構造にできます。ユーザ情報はメインテーブル,部署テーブルの下に登録します。
例として,ここではA社というメインテーブルを作成し,その下に開発部という部署テーブルを登録します。
- <この項の構成>
- (1) 部署テーブルの新規登録
- (2) ユーザ情報の新規登録
- (3) ユーザ情報の連続登録
- (4) 部署テーブル及びユーザ情報の追加登録
- (5) 部署テーブル及びユーザ情報の登録内容の変更
- (6) 部署テーブルの削除
- (7) ユーザの削除
- (8) 部署テーブルの移動
- (9) ユーザ,セパレータ,又は他システムの移動
(1) 部署テーブルの新規登録
- ユーザの階層のルートアイコンをクリックし,[編集]-[新規]から[テーブル]メニューを選択してください。図4-7に示す「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。
図4-7 「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウ
![[図データ]](figure/zu040700.gif)
- テーブルIDを入力してください。テーブルIDはプログラム上で使用する名称で,ユーザからは認識しないものです。半角英数字の小文字6文字以内で設定してください。また,システム内で同じテーブルIDが存在しないように設定してください。ここではA社のテーブルを登録したいため,asyaと入力します。
- 部署名を入力してください。部署名はユーザが認識する名称です。半角20文字(全角10文字分)以内で設定してください。ここでは,A社と入力します。
- [OK]ボタンをクリックしてください。A社が登録され,「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが閉じ,メイン画面に戻ります。
ここで作成した部署テーブルの下に,更に部署テーブルを作成できます。ここでは,A社の下に開発部という部署テーブルを登録します。登録方法は,既に登録した部署テーブルの方法と同様です。次の手順で登録してください。
- A社のアイコンをクリックし,[編集]-[新規]から[テーブル]メニューを選択してください。「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。
- テーブルIDにkaiht,部署名に 開発部 と入力します。
- [OK]ボタンをクリックしてください。開発部が登録され,「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが閉じ,メイン画面に戻ります。
(2) ユーザ情報の新規登録
ユーザ情報の登録先の部署テーブルを選択後,ユーザ情報を新規登録します。ここでは開発部のテーブルに,田中部長を登録します。次の手順で登録してください。
- 開発部のアイコンをクリックし,[編集]-[新規]から[ユーザ]メニューを選択してください。図4-8に示す「ユーザ/施設の登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。
図4-8 「ユーザ/施設の登録・変更・参照」ウィンドウ
![[図データ]](figure/zu040800.gif)
- ホスト名を入力してください。既に「4.5 DNSホスト名の登録」で登録したホスト名はドロップダウンリストから選択できます。ホスト名はそのユーザのスケジュールデータを書き込むサーバ(ホームサーバ)名を指定してください。ドロップダウンリストから選択しないで,直接入力することもできますが,DNSホスト名をあらかじめ登録しておくようにしてください。ここでは開発部のホスト名kaihahost を指定します。ここで指定するホスト名はあらかじめ「4.5 DNSホスト名の登録」で,このシステム内のサーバのホスト名をすべて登録しておいてください。
- ユーザID又は施設IDを入力してください。IDは8文字以内の半角英数字を指定してください。システム内で,同一のIDが存在しないよう設定してください。
- ユーザが属する部署を入力してください。デフォルトとしてユーザが登録されている部署名が既に設定されていますので,変更が必要な場合は,半角20文字(全角10文字分)以内で設定してください。ここでは開発部と入力します。ここで登録した部署名は,クライアントの予約時にユーザの部署名として参照されます。
- ユーザ名を入力してください。ユーザ名は半角20文字(全角10文字分)以内で設定してください。ここでは田中部長と入力します。
- セキュリティランクを設定してください。各セキュリティランクの参照権の設定は「4.9 セキュリティの設定」を参照してください。ここでは田中部長にAを設定します。
- [OK]ボタンをクリックすると,田中部長が登録され,メイン画面に戻ります。
(3) ユーザ情報の連続登録
同じ部署テーブルにユーザを複数人登録したい場合,連続して登録ができます。
ここでは開発1課のテーブルの下に山田課長と,坂井さんと,鈴木さんをユーザ登録します。
- 開発1課アイコンをクリックし,[編集]-[新規]から[ユーザ]メニューを選択してください。「ユーザ/施設の登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。
- 山田課長のユーザ情報を登録します。登録手順は,「(2) ユーザ情報の新規登録」を参照してください。
- 登録が終了したら,[連続追加]ボタンをクリックしてください。入力したユーザ情報を登録後,再度「ユーザ/施設の登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。その際に,ホスト名と部署名は入力された状態となります。坂井さんと鈴木さんを同様の手順で登録してください。
(4) 部署テーブル及びユーザ情報の追加登録
テーブル及びユーザ情報の追加登録する場合の方法を示します。ここでは開発2課の登録を例にとって説明します。
- 追加したい部署テーブルのアイコンをクリックします。開発2課の部署テーブルは開発部の部署テーブルに追加登録したいので,開発部のアイコンをクリックします。
- [編集]-[新規]から[テーブル]メニューを選択してください。「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。開発2課の登録内容を入力してください。
- 入力後,[OK]ボタンをクリックしてください。新しい部署テーブルのアイコンが,最後に登録されます。ここでは,田中部長,開発1課の後に開発2課が登録されました。
- 次に,開発2課のテーブルに,佐藤課長と山口さんを追加登録します。手順は「(2) ユーザ情報の新規登録」を参照してください。これで,開発部は登録できました。同様の手順で企画部も登録してください。
(5) 部署テーブル及びユーザ情報の登録内容の変更
- 内容を変更したい部署テーブルのアイコンをクリックし,[編集]-[開く]メニューを選択してください。「テーブルの登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。内容を変更後,[OK]ボタンをクリックしてください。
- 内容を変更したいユーザ名のアイコンをクリックし,[編集]-[開く]メニューを選択してください。「ユーザ/施設の登録・変更・参照」ウィンドウが表示されます。内容を変更後,[OK]ボタンをクリックしてください。
(6) 部署テーブルの削除
- 削除したい部署テーブルのアイコンをクリックし,[編集]-[削除]メニューを選択してください。削除を確認するダイアログが表示されます。
- [はい]ボタンをクリックしてください。選択したテーブル以下のすべての情報が削除されます。
- 注意事項
- 一度削除した情報は,元に戻せません。誤って削除してしまった場合,再度登録してください。
(7) ユーザの削除
- 削除したいユーザのアイコンをクリックし,[編集]-[削除]メニューを選択してください。削除を確認するダイアログが表示されます。
- [はい]ボタンをクリックしてください。選択したユーザが削除されます。
- 注意事項
- 一度削除した情報は,元に戻せません。誤って削除してしまった場合,再度登録してください。
(8) 部署テーブルの移動
部署テーブルの移動は,移動したい部署テーブルのアイコンをクリックし,[編集]-[移動]メニューを選択後,移動先の部署,ユーザ,セパレータ,又は他システムアイコンをクリックして移動します。次の手順で移動してください。
なお,部署テーブルの下に他システムが存在する場合は,同一階層内での移動だけできます。
(a) 移動先として部署テーブルのアイコンを選択した場合
ここでは,移動元が開発2課で移動先が企画部という例を挙げて説明します。
- 開発2課のアイコンをクリックし,[編集]-[移動]メニューを選択してください。
- 企画部のアイコンをクリックしてください。図4-9に示す「移動先選択」ウィンドウが表示されます。
図4-9 「移動先選択」ウィンドウ
![[図データ]](figure/zu040900.gif)
- 「移動先選択」ウィンドウで,移動先を選択し,[OK]ボタンをクリックします。このウィンドウが閉じ,指定先に移動されます。「選択した部署テーブルの下の階層に移動」を選択した場合,企画部の部署テーブルの最後に移動します。「選択した部署テーブルと同じ階層に移動」を選択した場合,企画部の部署テーブルの上側に移動します。
(b) 移動先としてユーザ,セパレータ,又は他システムのアイコンを選択した場合
ここでは,移動元が開発2課で移動先が企画部の吉田部長という例を挙げて説明します。
- 開発2課のアイコンをクリックし,[編集]-[移動]メニューを選択してください。
- 企画部の吉田部長のアイコンをクリックしてください。企画部の部署テーブルの吉田部長の上側に移動します。
- 注1
- 部署テーブルの移動中は管理ツールの終了,及びほかの編集作業はできません。また,部署テーブルをその部署テーブルの下位の階層に移動できません。また,複数の部署を選択し,移動できません。また,「移動先選択」ウィンドウで[キャンセル]ボタンをクリックした場合は,移動操作はキャンセルされます。
- 注2
- Address Serverと連動している場合は,同一組織内での移動だけできます。詳細は,「4.1.8 管理ツール上での制限事項」を参照してください。
(9) ユーザ,セパレータ,又は他システムの移動
ユーザ,セパレータ,又は他システムの移動は,移動したいユーザ,セパレータ,又は他システムのアイコンをクリックし,[編集]-[移動]メニューを選択後,移動先の部署,ユーザ,セパレータ,又は他システムアイコンをクリックして移動します。次の手順で移動してください。
(a) 移動先として部署テーブルのアイコンを選択した場合
ここでは,移動元が企画1課の森さんで,移動先が開発2課という例を挙げて説明します。
- 移動したいユーザ名,企画1課の森さんのアイコンをクリックし,[編集]-[移動]メニューを選択してください。
- 開発2課の部署テーブルのアイコンをクリックしてください。「移動先選択」ウィンドウが表示されます。
- 「移動先選択」ウィンドウで,移動先を選択し,[OK]ボタンをクリックします。このウィンドウが閉じ,指定先に移動されます。「選択した部署テーブルの下の階層に移動」を選択した場合,開発2課の部署テーブルの最後に移動します。「選択した部署テーブルと同じ階層に移動」を選択した場合,開発2課の部署テーブルの上側に移動します。
(b) 移動先としてユーザ,セパレータ,又は他システムのアイコンを選択した場合
ここでは,移動元が企画1課の森さんで,移動先が開発2課の山口さんという例を挙げて説明します。
- 移動したいユーザ名,企画1課の森さんのアイコンをクリックし,[編集]-[移動]メニューを選択してください。
- 開発2課の山口さんのアイコンをクリックしてください。開発2課の山口さんの上側に移動します。
- 注1
- ユーザの移動中は管理ツールの終了,及びほかの編集作業はできません。また,複数のユーザを選択し,移動させることはできません。また,「移動先選択」ウィンドウで[キャンセル]ボタンをクリックした場合は,移動操作はキャンセルされます。また,移動元が他システムの場合は,メインテーブル中,又はメインテーブル上の部署テーブル中の移動しかできません。
- 注2
- Address Serverと連動している場合は,移動元が他システムのときを除き,同一組織内での移動だけできます。詳細は,「4.1.8 管理ツール上での制限事項」を参照してください。