マルチサーバ構成でアドレスサーバ環境を構築する方法について,具体的な構築例を示して説明します。ここで示す構築例に従って作業すれば,必要最小限のマルチサーバ構成でのアドレスサーバ環境を構築できます。急いでマルチサーバ構成でのアドレスサーバ環境を構築したい,調査,評価などのためにマルチサーバ構成でのアドレスサーバ環境を構築したいなどのときにお読みください。構築例での各作業の詳細については,「4. システムの環境設定」及び「5. システムの運用設定」を参照してください。
ここでは,図2-1に示す構築例に沿って説明を進めていきます。
図2-1 アドレスサーバ環境の構築例
マルチサーバ構成としては最小規模の2台のマシンで構築しています。オペレーティングシステム(以降,OS(Operating System)と略します)にはHP-UXとAIXを,データベースにはObject Serverを使用しています。
図2-1の環境を構築する場合,表2-1に示す作業を順番に実行します。
表2-1 アドレスサーバ環境構築の作業項目
作業の分類 | 項番 | 作業内容 | 操作対象 | |
---|---|---|---|---|
host1 | host2 | |||
事前準備 | 1 | システム管理者のアカウントをOS(HP-UX,AIX)へ登録 | ○ | ○ |
2 | hostsファイルの設定 | ○ | ○ | |
3 | Object Serverのインストール | ○ | ○ | |
4 | Address Serverのインストール | ○ | ○ | |
5 | servicesファイルの設定 | ○ | ○ | |
6 | データベース定義ファイルの作成 | ○ | ○ | |
7 | データベースの初期化 | ○ | ○ | |
8 | Object Serverの起動 | ○ | ○ | |
アドレスサーバ | 9 | Address Serverのセットアップ | ○ | ○ |
10 | マスタ管理サーバのアドレスサービスの起動 | ○ | - | |
11 | アドレスサーバのアドレスサービスの起動 | - | ○ | |
12 | 運転席の起動 | ○ | - | |
13 | サイトの登録 | ○ | - | |
14 | アドレスサーバの登録 | ○ | - | |
15 | 運転席の停止 | ○ | - | |
16 | 運転席の起動 | ○ | - |
作業の分類が「事前準備」になっている項目は,Address Serverをインストールし,アドレスサーバを設定する前に作業する必要があることを示します。作業の分類が「アドレスサーバ」になっている項目は,Address Serverのインストール以降の作業で,Address Serverの機能を使用して作業することを示しています。