5.2.1 運用コマンドの概要

ここでは,どのような場合に運用コマンドを使用するかについて説明します。また,運用コマンドの記述形式や使用方法についても説明します。

<この項の構成>
(1) どのような場合に運用コマンドを使用するか
(2) 運用コマンドの実行手順
(3) 運用コマンドの記述形式
(4) 運用コマンドの説明で使用する記号

(1) どのような場合に運用コマンドを使用するか

Agent Server管理ツールの起動(agmgr)
エージェントの運用・管理やトラブルシュートを支援するAgent Server管理ツールを起動する場合に使用します。なお,Agent Server管理ツールの詳細については,5.3節以降で説明しています。
整合性対象PPサーバ情報の一覧表示・PPサーバとの整合性の確保(agmatch)
PPサーバのエージェント情報をAgent Serverのエージェント情報と一致させ,両者の整合性を確保する場合に使用します。PPサーバがダウンした場合や,PPサーバのエージェント情報が失われた場合,このコマンドで整合性を確保することによって回復できます。
Agent Serverのエージェントのログの参照(aglog)
Agent Serverに登録されているエージェントのログを参照する場合に使用します。エージェントのログは障害時の保守情報として使用します。
Agent Serverのトレースの参照(agtrace)
Agent Serverが提供する内部関数のトレースを参照する場合に使用します。内部関数のトレースは障害時の保守情報として使用します。
Agent Serverの障害情報の取得(agtras)
Agent Serverに障害が発生したとき,その障害の情報を取得する場合に使用します。
Agent Serverのバージョンの移行(agconv)
Agent Serverをバージョンアップした場合に使用します。このコマンドを使用すると,旧バージョンで使用してきたエージェント情報を新バージョンでそのまま使用できます。なお,Agent Serverのバージョン移行に必要な操作及び注意事項については,「3.1 バージョンの移行・混在に関する注意」を参照してください。

(2) 運用コマンドの実行手順

Agent Serverの運用コマンドは,次の手順で実行してください。

  1. root権限でログインします。
  2. 「cd /groupmax/agentserver/bin」と入力します。
  3. 運用コマンドを入力します。

(3) 運用コマンドの記述形式

形式
コマンド名称 [オプション...]
機能
コマンドの機能を説明しています。
オプション
ハイフン( - )で始まる文字列です。オプションによっては引数が必要な場合があります。
メッセージ
コマンドを実行した場合に出力されるメッセージについて説明しています。なお,メッセージIDを持つメッセージについては,「付録E メッセージ」を参照してください。

(4) 運用コマンドの説明で使用する記号

運用コマンドの説明で使用する記号を次に示します。

記号意味
[  ]この記号で囲まれているオペランドは省略できることを示す。
(例) ABC [-D ] [-E ]
この場合,次の指定が可能となる。
  • ABC
  • ABC -D
  • ABC -E
  • ABC -D -E
|この記号の左右の項目から一つを選択することを示す。
(例) A|B
この場合,A又はBのどちらか一つを選択する。