3.1.2 Workflow Agentのバージョン移行

Workflow Agentをバージョンアップした後で,バージョン02-31又はバージョン03-00のエージェント定義情報をそのまま使用したい場合は,Workflow Agentのエージェント定義情報を05-00用に変換する必要があります。エージェント定義情報を変換するには,Workflow Agentを起動する前にバージョン移行コマンドを実行します。

<この項の構成>
(1) Workflow Agentのエージェント定義情報の変換
(2) バージョン移行時の注意事項

(1) Workflow Agentのエージェント定義情報の変換

  1. root権限でログインします。
  2. 「cd /groupmax/WorkflowAgent/bin」と入力します。
  3. バージョン移行コマンド「WAconv」を入力します。
    エージェント定義情報が変換されます。
    ディスク容量が不足している場合は,容量が不足している旨のメッセージが表示されます。この場合,エージェント定義は変換されません。

なお,Workflow Agentの運用コマンドについては,「6.2 Workflow Agentの運用コマンド」を参照してください。

(2) バージョン移行時の注意事項

Workflow Agentをバージョンアップした場合の注意事項について説明します。

(a) タイマ情報,登録可能エージェント上限値の設定について

WAconvコマンドを実行してWorkflow Agent 02-31又は03-00で使用していた動作環境を03-10以降の動作環境へ移行した場合,次のような変更がありますので注意してください。

項番02-31又は03-00環境03-10以降の環境
  • トリガ監視タイマはWorkflow Agentで一つだけ。
  • 起点時間・監視間隔の組み合わせもWorkflow Agentで一組だけ。
  • トリガ監視タイマはエージェントの種類別に一つずつ。
  • 起点時間・監視間隔の組み合わせもエージェントの種類別に設定できる。
  • 「ユーザトレー内案件の処理期限監視」エージェントについては02-31又は03-00環境で使用していた起点時間・監視間隔をそのまま使用する。
トリガ監視タイマはWorkflow Agentで一つしかないため,次の二つのエージェントは同じ監視間隔で動作する。
  • ユーザトレー内案件の処理期限監視
  • ユーザトレー内案件の着信監視
  • 02-31又は03-00で登録済みの「ユーザトレー内案件の着信監視」エージェントは「ユーザトレー内案件の処理期限監視」エージェントで設定したタイマ値で動作する。
  • 03-10以降で新規登録した「ユーザトレー内案件の着信監視」エージェントは「ユーザトレー内案件の着信監視」エージェントのタイマ値で動作する。
登録可能エージェント数の上限値は1,000エージェントである。
  • 登録可能エージェント数の上限値は3,000エージェントとなる。
  • 登録可能エージェント数は02-31又は03-00環境で使用していた値のままである。

(b) エージェントの種類とWorkflow Serverの前提バージョンについて

Workflow AgentがWorkflow Serverに情報を問い合わせるときにはWorkflow Serverが提供するAPIを使用しています。この場合,エージェントの種類ごとに使用するAPIのバージョンが異なるので注意してください。

項番エージェントの種類Workflow Serverが提供するAPIの前提バージョン
1ユーザトレー内案件の着信監視02-31以降
2サーバ上業務プログラムの自動起動
3ユーザトレー内案件の処理期限監視(一般ユーザ用)
4ユーザトレー内案件の処理期限監視(管理者用)
5ユーザトレー内案件の一括新着監視03-00以降
6業務ロールトレー内案件の着信監視
7ユーザトレー内案件の一括処理期限監視

問い合わせた先のWorkflow Serverのバージョンが前提バージョンよりも古い場合は,活動ログにその旨メッセージが出力され,エージェントの監視処理が終了します。Workflow Serverのバージョンを確認してください。

さらに,複数のWorkflow Serverを使用していて,個々のWorkflow Serverのバージョンが異なる場合には,エージェントの種類によって前提となるWorkflow Serverのバージョンに制限があります。必要に応じてWorkflow Serverをバージョンアップしてください。複数のWorkflow Serverを使用する場合に前提となるバージョンと使用できるエージェントの種類について次に示します。

注※ 1:ユーザトレー内案件の着信監視

   2:サーバ上業務プログラムの自動起動

   3:ユーザトレー内案件の処理期限監視(一般ユーザ用)

   4:ユーザトレー内案件の処理期限監視(管理者用)

注※ 5:ユーザトレー内案件の一括新着監視

   7:ユーザトレー内案件の一括処理期限監視

注※ 6:業務ロールトレー内案件の着信監視