Mail Agentのインストール後,運用を開始する前に環境設定が必要です。初めてMail Agentを運用する場合,及び環境を再設定する場合は,次の項目を設定してください。
(1) 環境変数の設定
Mail Agent本体のインストール時に次の環境変数を設定します。
また,Mail Agent実行エンジンのインストール時に次の環境変数を設定します。なお,設定例として/groupmax/MailAgentFunction/sample/profileを参照できます。
(2) servicesファイルの設定
Mail Agent本体がインストールされているマシンのservicesファイルに次の内容を追加してください。
agsvrcon 20028/tcp
gmaxmasrv 20081/tcp
gmaxmafsrv 20082/tcp
また,Mail Agent実行エンジンがインストールされているマシンのservicesファイルに次の内容を追加してください。
gmaxmasrv 20081/tcp
gmaxmafsrv 20082/tcp
(3) カーネルパラメタの見直し
Mail Agent本体を使用するために変更が必要なカーネルパラメタを表3-12に,Mail Agent実行エンジンを使用するために変更が必要なカーネルパラメタを表3-13に示します。それぞれの表に示す項目について,パラメタ値を見直してください。
表3-12 変更が必要なカーネルパラメタ(Mail Agent本体)
パラメタ名称 | Mail Agent本体が使用する値 |
---|---|
msgmni | 10 |
msgtql | 7×1,024 |
semmni | 2 |
semmns | 11 |
msgmax | 16×1,024 |
msgmnb | 64×1,024 |
msgseg | 32×1,024※ |
msgssz | 16 |
nfile | 10×4 |
ninode | 10×4 |
nproc | 10 |
注 上記の値に加えて,Agent - Development Kitが使用するシステム資源の使用量を見直す必要があります。
注※ システムの上限値です。Agent - Document Manager Server,Agent - Mail Server又はAgent - Mail Functionがインストールされた場合に設定します。
表3-13 変更が必要なカーネルパラメタ(Mail Agent実行エンジン)
パラメタ名称 | Mail Agent実行エンジンが使用する値 |
---|---|
msgmni | 5 |
msgtql | 9×1,024 |
semmni | 3 |
semmns | 10 |
msgmax | 16×1,024 |
msgmnb | 64×1,024 |
msgseg | 32×1,024※ |
msgssz | 16 |
nfile | 10×4 |
ninode | 10×4 |
nproc | 10 |
注 上記の値に加えて,Agent - Development Kitが使用するシステム資源の使用量を見直す必要があります。
注※ システムの上限値です。Agent - Document Manager Server,Agent - Mail Server又はAgent - Mail Functionがインストールされた場合に設定します。
カーネルパラメタの変更にはsamコマンドを使用します。使用方法についてはマニュアル「HI-UX/WE2 システム管理 タスク編」,又はHP-UXのマニュアルを参照してください。
(4) Mail Agent実行エンジン(Agent - Mail Function)からAgent Serverへのファイルの登録
Mail Agentの提供するエージェントをクライアントから使用できるようにするために,Mail Agent実行エンジンにあるファイルをAgent Serverにコピーしてください。Mail Agent実行エンジンからAgent Serverにコピーするファイルの一覧を表3-14に示します。
表3-14 Agent Serverにコピーするファイル一覧
ファイル種別 | コピー元 (/groupmax/MailAgentFunction/tmpl/) | コピー先 (/groupmax/agentserver/tmpl/) |
---|---|---|
詳細ダイアログDLLファイル | template/library/AGTDLG.DLL | templateV3/library/AGTDLG.DLL |
template/library/MADLG.DLL | templateV3/library/MADLG.DLL | |
ヘルプファイル | help/gmwfagt.cnt | helpV3/gmwfagt.cnt |
help/gmwfagt.hlp | helpV3/gmwfagt.hlp | |
テンプレート定義データ | template/MAPMRE.htm | templateV3/MAPMRE.htm |
template/MAPMFW.htm | templateV3/MAPMFW.htm | |
template/MAPMUPEX.htm | templateV3/MAPMUPEX.htm |
ただし,上記のテンプレートを特定ユーザだけに使用できるようにする(例えばMAPMRE.htmを管理者だけが使用できるようにする)には,上記のディレクトリにコピーしないで,「ユーザカスタマイズファイル用ディレクトリ/usersV3/テンプレートを使用するユーザのユーザID」にコピーします。ユーザカスタマイズファイル用ディレクトリを参照する場合は,「5.6 システム情報の参照・更新・初期化」を参照するか,テンプレートの開発者に問い合わせるかしてください。
(5) システム情報の初期化
Mail Agent管理ツールを使用してシステム情報を初期化します。Mail Agent管理ツールを起動するには,運用コマンドを使用します。Mail Agentの運用コマンドについては「7.2 Mail Agentの運用コマンド」を,管理ツールによるシステム情報の初期化については「7.4.2 システム情報を初期化する」を参照してください。
Mail Agentでは,本体側(メールサーバ側)と実行エンジン側(エージェントサーバ側)の両方のシステム情報を初期化します。