Workflow Agentのインストール後,運用を開始する前に環境設定が必要です。初めてWorkflow Agentを運用する場合,及び環境を再設定する場合は,次の1.~4.の設定をしてください。なお,5.及び6.については,利用するエージェントの種類に応じて設定が必要になります。
(1) 環境変数の設定
Workflow Agent本体のインストール時に次の環境変数を設定します。なお,設定例として/groupmax/WorkflowAgent/sample/profileを参照できます。
また,Workflow Agent実行エンジンのインストール時に次の環境変数を設定します。なお,設定例として/groupmax/WorkflowAgentMF/sample/profileを参照できます。
(2) servicesファイルの設定
Workflow Agent本体がインストールされているマシンのservicesファイルに次の内容を追加してください。
gmaxwasrv 20026/tcp
agsvrcon 20028/tcp
また,Workflow Agent実行エンジンがインストールされているマシンのservicesファイルに次の内容を追加してください。
gmaxwasrv 20026/tcp
(3) カーネルパラメタの見直し
Workflow Agent本体を使用するために変更が必要なカーネルパラメタを表3-8に,Workflow Agent実行エンジンを使用するために変更が必要なカーネルパラメタを表3-9に示します。それぞれの表に示す項目について,パラメタ値を見直してください。
表3-8 変更が必要なカーネルパラメタ(Workflow Agent本体)
パラメタ名称 | Workflow Agent本体が使用する値 |
---|---|
msgmni | 2 |
msgtql | 64 |
semmni | 25 |
semmns | 25 |
shmmni | 1 |
shmmax | 10M |
nfile | 1,100 |
ninode | 1,100 |
nproc | 20 |
maxfiles | 1,100 |
maxfiles_lim | 1,100 |
表3-9 変更が必要なカーネルパラメタ(Workflow Agent実行エンジン)
パラメタ名称 | Workflow Agent実行エンジンが使用する値 |
---|---|
nfile | 1,100 |
ninode | 1,100 |
maxfiles | 1,100 |
maxfiles_lim | 1,100 |
カーネルパラメタの変更にはsamコマンドを使用します。使用方法についてはマニュアル「HI-UX/WE2 システム管理 タスク編」,又はHP-UXのマニュアルを参照してください。
(4) Workflow Agent実行エンジン(Agent - Workflow Function)からAgent Serverへのファイルの登録
Workflow Agentの提供するエージェントをクライアントから使用できるようにするために,Workflow Agent実行エンジンにあるファイルをAgent Serverにコピーしてください。Workflow Agent実行エンジンからAgent Serverにコピーするファイルの一覧を表3-10及び表3-11に示します。
表3-10 Agent Serverにコピーするファイル一覧(V2クライアントを使用する場合)
ファイル種別 | コピー元 (/groupmax/WorkflowAgentMF/tmpl/) | コピー先 (/groupmax/agentserver/tmpl/) |
---|---|---|
詳細ダイアログDLLファイル | template/library/AGTDLG.DLL | template/library/AGTDLG.DLL |
template/library/WFAGTDLG.DLL | template/library/WFAGTDLG.DLL | |
ヘルプファイル | help/gmwfagt.cnt | help/gmwfagt.cnt |
help/gmwfagt.hlp | help/gmwfagt.hlp | |
テンプレート定義データ | template/WFALMTAD.htm | template/WFALMTAD.htm |
template/WFALMTPS.htm | template/WFALMTPS.htm | |
template/WFALMTWT.htm | template/WFALMTWT.htm | |
template/WFAEXUP.htm | template/WFAEXUP.htm |
表3-11 Agent Serverにコピーするファイル一覧(V3及びV5クライアントを使用する場合)
ファイル種別 | コピー元 (/groupmax/WorkflowAgentMF/tmpl/) | コピー先 (/groupmax/agentserver/tmpl/) |
---|---|---|
詳細ダイアログDLLファイル | templateV3/library/AGTDLG.DLL | templateV3/library/AGTDLG.DLL |
templateV3/library/WADLG.DLL | templateV3/library /WADLG.DLL | |
templateV3/library/WFAGTDLG.DLL | templateV3/library /WFAGTDLG.DLL | |
ヘルプファイル | helpV3/gmwfagt.cnt | helpV3/gmwfagt.cnt |
helpV3/gmwfagt.hlp | helpV3/gmwfagt.hlp | |
テンプレート定義データ | templateV3/WFALMTAD.htm | templateV3/WFALMTAD.htm |
templateV3/WFALMTPS.htm | templateV3/WFALMTPS.htm | |
templateV3/WFALMTWT.htm | templateV3/WFALMTWT.htm | |
templateV3/WFAEXUP.htm | templateV3/WFAEXUP.htm | |
templateV3/WFAARVAL.htm | templateV3/WFAARVAL.htm | |
templateV3/WFAARVRL.htm | templateV3/WFAARVRL.htm | |
templateV3/WFAARVTL.htm | templateV3/WFAARVTL.htm |
ただし,上記のテンプレートを特定ユーザだけに使用できるようにする(例えばWFALMTAD.htmを管理者だけが使用できるようにする)には,上記のディレクトリにコピーしないで,「ユーザカスタマイズファイル用ディレクトリ/users又はusersV3/テンプレートを使用するユーザのユーザID」にコピーします。ユーザカスタマイズファイル用ディレクトリを参照する場合は,「5.6 システム情報の参照・更新・初期化」を参照するか,テンプレートの開発者に問い合わせるかしてください。
(5) ユーザID一覧ファイルの作成
ユーザID一覧ファイルは,次のエージェントで監視の対象となるユーザをユーザIDで選択する場合に必要なファイルです。
ユーザID一覧ファイルは,Workflow Agentの運用コマンドを使用して作成します。ユーザID一覧ファイルの作成の詳細については「6.2.2 ユーザID一覧ファイルの作成と参照(WAulist)」を参照してください。
ユーザID一覧ファイルの作成手順について説明します。
(6) ユーザID・E-mailアドレス対応ファイルの作成
ユーザID・E-mailアドレス対応ファイルは,次に示すエージェントで監視結果をE-mailで通知する場合に必要なファイルです。
ユーザID・E-mailアドレス対応ファイルは,Workflow Agentの運用コマンドを使用して作成します。ユーザID・E-mailアドレス対応ファイルの作成の詳細については「6.2.3 ユーザID・E-mailアドレス対応ファイルの作成と参照(WAemtbl)」を参照してください。
ユーザID・E-mailアドレス対応ファイルの作成手順について説明します。