Groupmax Agent Version 5 システム管理者ガイド
- <この項の構成>
- (1) 処理結果の確認
- (2) Agent Serverの定義情報と一致しているかどうかの確認
- (3) Workflow Agentのシステム環境の確認
- (4) Workflow Serverについての確認
Workflow Agentの処理結果を運用モニタ(Groupmax Workflow Monitor Version 5)で確認できます。運用モニタの使用方法は,マニュアル「Groupmax Workflow Version 5 ビジュアル定義・シミュレータ・運用モニタ ユーザーズガイド」又は「Groupmax Workflow Version 6 ビジュアル定義・シミュレータ・運用モニタ ユーザーズガイド」を参照してください。
確認できる内容を次に示します。
(a) エージェント定義不正時の確認
エージェント定義不正でエラーになった場合に,運用モニタで確認できる情報を表9-1に示します。
エージェント定義の内容 エラーの内容 確認できる情報 エージェント登録者 権限不正 エージェント登録者のユーザ権限(ユーザ情報から確認する)。 ユーザトレー ユーザトレーなし ユーザ情報にユーザが存在するかどうか。 ロールトレー ロールトレーなし
- ロール情報にロールが存在するかどうか。
- 種別は業務ロールか。
- ロールは配布済みか。また,配布処理は成功しているか。
ロール内にユーザなし
- ロール登録ユーザが存在するかどうか(ロール情報から確認する)。
- ロール登録サーバと同一のサーバをホームサーバとしているユーザか。
- 案件受付状態が受付許可になっているか。
ビジネスプロセス ビジネスプロセスなし
- ビジネスプロセス情報にビジネスプロセスが存在するかどうか。
- 運用状態が投入許可になっているか。
- ビジネスプロセスは配布済みか。また,配布処理は成功しているか。
役職 役職なし 役職を持つユーザが存在するかどうか(ユーザ情報から確認する)。 (b) 案件情報の確認
運用モニタでは,案件の有無や案件の経路を確認できます。これによって,案件の着信通知を受けたが対象となる案件が見当たらない場合などに,Workflow Agentの通知結果が正しいかどうかを確認できます。
(2) Agent Serverの定義情報と一致しているかどうかの確認
Workflow Agentは,エージェントの定義内容に関する情報(監視エージェント情報)をAgent Serverから取得してエージェントを処理します。各エージェントについて,Agent Serverに定義されている情報とWorkflow Agentが取得している情報が一致していない場合,エージェントは正しく動作しません。
Groupmax Agentでは,Agent Server側のエージェント情報とPPサーバ側のエージェント情報との整合性を確保するためのコマンドを提供しています。このコマンドを使用した整合性確保の方法については「9.3 サーバ間の整合性の確保」を参照してください。
整合性確保コマンドを使用しない場合は,次の項目を確認して,Agent ServerとWorkflow Agentの情報を一致させてください。
(a) Agent Server及びWorkflow Agentの両方にある情報が一致していない
Agent Server及びWorkflow Agentの両方に情報があるがそのエージェントが動作しない場合には,それぞれの状態が一致してない可能性があります。
Agent Serverの管理ツールでいったん停止状態にした後,再度活動状態にしてください。停止状態にした時点でWorkflow Agentからは監視エージェント情報が削除され,活動させた時点で,情報がWorkflow Agentに渡されます。
(b) Agent Serverに登録されていないがWorkflow Agentに情報がある
Workflow Agentの管理ツールで,Workflow Agentにある情報を削除します。再び使用する場合は,クライアント側から再度エージェントを生成します。
(c) Agent Serverに登録されているがWorkflow Agentに情報がない
このような状態のエージェントを使用する場合は,Agent Serverの管理ツールでそのエージェントを活動状態にします。既に活動状態であれば,一度停止状態にしてから再度活動状態にします。
また,そのエージェントを使用しないのであれば,Agent Serverの管理ツールで削除します。
Workflow Agentが提供するエージェントが正常に動作しない場合は,Workflow Agentのシステム環境に問題がある場合があります。
Workflow Agentでは,登録できるエージェント数を制限したり,接続するAgent Serverの数を制限したりできます。Workflow Agent管理ツールの管理コマンドを使用してこれらのシステム環境の設定を確認してください。Workflow Agentのシステム環境の設定については「6.4 システム情報の参照・更新・初期化」を参照してください。
Workflow Agentの設定が正しくても,Workflow Serverが起動していなかったり,前提バージョンより古いバージョンの場合は,Workflow Agentが提供するエージェントが正しく動作しません。
次の項目を確認してください。
Workflow AgentはWorkflow Serverに対して情報を問い合わせます。そのため,Workflow Agentが提供するエージェントが活動する場合,システムを構築しているWorkflow Serverがすべて起動している必要があります。
Workfkow Agentが情報を問い合わせた先のWorkflow Serverが起動していない場合は,活動ログにその旨メッセージが出力され,エージェントの監視処理が終了します。この場合,統合運転席などを使用して稼働状況を確認し,未起動のWorkflow Serverを起動してください。
Workflow AgentがWorkflow Serverに情報を問い合わせるときにはWorkflow Serverが提供するAPIを使用しています。その場合,エージェントの種類ごとに使用するAPIのバージョンが異なります。エージェントの種類とWorkflow Serverが提供するAPIの前提バージョンを次に示します。
項番 エージェントの種類 Workflow Serverが提供するAPIの前提バージョン 1 ユーザトレー内案件の着信監視 02-31以降 2 サーバ上の業務プログラムの自動起動 3 ユーザトレー内案件の処理期限監視(一般ユーザ用) 4 ユーザトレー内案件の処理期限監視(管理者用) 5 ユーザトレー内案件の一括新着監視 03-00以降 6 業務ロールトレー内案件の着信監視 7 ユーザトレー内案件の一括処理期限監視 問い合わせた先のWorkflow Serverのバージョンが前提バージョンよりも古い場合は,活動ログにその旨メッセージが出力され,エージェントの監視処理が終了します。Workflow Serverのバージョンを確認してください。
さらに,複数のWorkflow Serverを使用していて,個々のWorkflow Serverのバージョンが異なる場合には,エージェントの種類によって前提となるWorkflow Serverのバージョンに制限があります。「3.1.2 Workflow Agentのバージョン移行」を参照して複数のWorkflow Serverを使用する場合のバージョンについて確認し,必要に応じてWorkflow Serverをバージョンアップしてください。
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