TPBroker OTMは,サーバアプリケーションに対するリクエストをサーバ側でスケジュール用キューに滞留します。スケジュール用キューは,リクエストを処理するオブジェクトを次の単位で多重化します。
そのため,複数のクライアントアプリケーションからのリクエストを処理する場合でも,サーバアプリケーションに関連するリソース(データベースシステムへのコネクション数など)の最大数は一定となります。また,CPU資源の競合および排他競合の多発を回避できます。
さらに,次に示すようにスケジュール用キューを制御することで,効率の良い処理を実現します。
- プライオリティによる制御
リクエストにプライオリティ(優先順位)を設定できます。この設定によって,プライオリティの高いリクエストから優先的に処理されます。
- 流量の制御
サーバアプリケーションで一度に実行される処理数の最大値を制限することで,サーバアプリケーションの負荷を一定に抑え,安定した高いスループットを実現できます。
- 閉塞の制御
サーバアプリケーションやスケジュール用キューを閉塞させて,リクエストの受け付けを停止したり,リクエストを滞留させたりすることができます。これによって,システムを停止することなくサーバアプリケーションの入れ替えなどができます。
- タイムアウトの監視
指定した応答タイムアウト時間を過ぎているリクエストをスケジュール用キューから削除します。これによって,不要な処理を省けます。