tscstartprcサーバアプリケーションの開始

形式

tscstartprc [-h] -TSCAPID アプリケーション識別子
            -TSCAPName サーバアプリケーションの実行形式ファイル名称
           [-TSCDomain TSCドメイン名称] [-TSCID TSC識別子]
           [-TSCPort ポート番号] [-TSCStartTimeOut タイムアウト値]
           [-TSCWatchTime クラス監視時間]
           [-TSCWatchMethod メソッド監視時間]
           [-TSCRequestWay 1 | 0]
           [-TSCEnviron ユーザ環境変数定義ファイル名称]
           [-TSCRootAcceptor TSCルートアクセプタ登録名称]
           [-TSCNice nice値] [-TSCUid ユーザID]
           [-TSCGidグループID] [-TSCTimeOut タイムアウト値]
           [-TSCParallelCount 常駐スレッド数]
           [-TSCRequestPriority プライオリティ値]
           [-TSCAcceptor TSCアクセプタ名称]
           [-TSCClientMessageBufferCount クライアント通信用バッファ数]
           [-TSCRebindTimes リバインド回数]
           [-TSCRebindInterval リバインド間隔]
           [-TSCMyHost ホスト名称またはIPアドレス]
           [-TSCRetryReference 接続先情報ファイル名称]
           [-TSCRetryWay マルチノードリトライ接続の接続方式]

機能

サーバアプリケーションを開始します。tscstartprcコマンドはTSCAdmクラスのserverMainloopメソッドの発行を確認してリターンします。tscstartprcコマンドで開始するプロセス数は1プロセスです。また,tscstartprcコマンドを使用して開始するサーバアプリケーションのコマンドラインには,tscstartprcコマンドに指定したコマンドライン引数がすべて指定されます。サーバアプリケーションでは,プロセス開始時のコマンドライン情報のすべてをTSCAdmクラスのinitServerメソッドに指定するようにしてください。

オプション

ここで説明していないオプションについては,この章の「サーバアプリケーションの開始」を参照してください。

●-h

コマンドの使用方法が表示されます。

●-TSCAPID アプリケーション識別子

~<1~32文字の英数字>

開始するプロセスのアプリケーション識別子を指定します。-TSCDomainオプションおよび-TSCIDオプションで指定したTSCノード内で,TSCORBコネクタのアプリケーション識別子も含めて一意となるように指定してください。

-TSCAPName サーバアプリケーションの実行形式ファイル名称

UNIXの場合~<英数字,空白,ピリオド(.),スラント(/),コロン(:),チルダ(~),プラス(+),ハイフン(-),および等号(=)

Windowsの場合~<英数字,空白,ピリオド(.),スラント(/),円符号(¥),コロン(:),チルダ(~),プラス(+),ハイフン(-),および等号(=)

注※
UNIXの場合の":","~","=",およびWindowsの場合の"/","~","="は,Javaのシステムプロパティとしてだけ使用できます。

開始するサーバアプリケーションの実行形式ファイル名称を指定します。フルパス名で記述した場合,フルパス名で実行します。実行形式ファイル名称だけを指定した場合,PATH環境変数を使用して実行します。PATH環境変数はtscstartコマンドを実行した際のPATH環境変数を使用します。

Javaアプリケーションの場合は空白を使用できますが,この場合も,空白は,Java実行コマンド,クラス名称,およびシステムプロパティの区切り文字としてだけ使用してください。この場合,実行形式ファイル名称に空白を使用するには,引用符(")で囲む必要があります。Javaアプリケーションの開始の例として,Javaアプリケーション実行形式ファイル名称が"Server.class"の場合の指定例を次に示します。

-TSCAPName "vbj Server"

●-TSCStartTimeOut タイムアウト値

~<符号なし整数>((0~2147483647))≪180≫(単位:秒)

サーバアプリケーションの開始処理の待ち時間を指定します。"0"を指定した場合,無限に待ち続けます。省略した場合は"180(秒)"が設定されます。

●-TSCEnviron ユーザ環境変数定義ファイル名称

UNIXの場合~<英数字,ピリオド(.),スラント(/),プラス(+),およびハイフン(-)>

Windowsの場合~<英数字,ピリオド(.),円符号(¥),コロン(:),プラス(+),およびハイフン(-)>

開始するプロセスが使用する環境変数を記述したユーザ環境変数定義ファイル名称をフルパスで指定します。ユーザ環境変数定義ファイルの詳細については,「4.1.4 ユーザ環境変数定義ファイル」を参照してください。

●-TSCUid ユーザID

~<符号なし整数>((0~2147483647))《tscstartprcコマンドを実行したユーザのユーザID》

開始するサーバアプリケーションのユーザIDを指定します。-TSCUidオプションの指定値を使用してサーバアプリケーションを開始した場合の処理は,動作環境に依存します。なお,Windowsの場合,-TSCUidオプションは無効です。

-TSCUidオプションを省略した場合は,tscstartprcコマンドを実行したユーザのユーザIDでサーバアプリケーションを開始します。

●-TSCGid グループID

~<符号なし整数>((0~2147483647))《tscstartprcコマンドを実行したユーザのグループID》

開始するサーバアプリケーションのグループIDを指定します。-TSCGidオプションの指定値を使用してサーバアプリケーションを開始した場合の処理は,動作環境に依存します。なお,Windowsの場合,-TSCGidオプションは無効です。

-TSCGidオプションを省略した場合は,tscstartprcコマンドを実行したユーザのグループIDでサーバアプリケーションを開始します。

戻り値

このコマンドは次に示す戻り値をシェルに返してから,処理を終了します。

戻り値意味
0正常終了しました。
0以外コマンド処理中にエラーが発生したために異常終了しました。
出力されたメッセージに従って対策したあと,再度,コマンドを実行してください。ただし,このコマンドが異常終了した場合も,サーバアプリケーションの開始処理が続行されるときがあります。

注意事項