tscstsed稼働統計情報の編集と出力

形式

tscstsed [-h] | [-TSCEdit 編集形式[,編集形式...]]
[-TSCInterval 時間間隔] [-TSCTime [開始時刻][,終了時刻]]
[-TSCRootAcceptor TSCルートアクセプタ名[,TSCルートアクセプタ名...]]
[-TSCOperation オペレーション名[,オペレーション名...]]
[-TSCCsv] [-TSCStdout]
[稼働統計情報ファイル名 [稼働統計情報ファイル名...]]

機能

稼働統計情報ファイルに取得した稼働統計情報を編集して標準出力に出力します。tscstsedコマンドでは,次の3種類の出力ができます。

稼働統計情報の詳細については,「2.9 稼働統計情報の取得」を参照してください。

オプション

●-h

コマンドの使用方法が表示されます。

-TSCEdit 編集形式[,編集形式...]

~<文字列>

稼働統計情報を編集および出力する形式を指定します。

"nod"を指定するとTSCノード全体でまとめた情報を編集および出力します。
"rac"を指定するとTSCルートアクセプタ単位のスケジュールキュー情報を編集および出力します。
"opr"を指定するとサーバアプリケーションのオペレーション単位のリクエスト情報を編集および出力します。
省略した場合は,"nod","rac",および"opr"のすべてが設定されます。

●-TSCInterval 時間間隔

~<符号なし整数>((1~1440))《10》(単位:分)

稼働統計情報を編集出力する時間の間隔を,分単位で指定します。tscstsstartコマンドの-TSCIntervalオプションに指定した時間間隔の整数倍を指定してください。整数倍を指定しない場合は,編集結果が正しく出力されません。

省略した場合は"10(分)"が設定されます。

●-TSCTime [開始時刻][,終了時刻]

~<文字列>

稼働統計情報を編集および出力する範囲を,データの取得時刻で指定します。時分月日年をhhmm[MMDD[YYYY]]の形式で指定します。月(MM),日(DD),および年(YYYY)を省略すると,現在の年月日が設定されます。

記号意味値の範囲省略の可否
hh00≦hh≦23省略できません。
mm00≦mm≦59省略できません。
MM01≦MM≦12省略できます。
DD01≦DD≦31省略できます。
YYYY1970≦YYYY省略できます。

開始時刻を省略した場合は,ファイルの先頭から終了時刻までが出力範囲になります。終了時刻を省略した場合は,開始時刻からファイルの最後までが出力範囲になります。開始時刻と終了時刻の両方を省略した場合は,稼働統計情報ファイルのすべての情報が編集および出力されます。

●-TSCRootAcceptor TSCルートアクセプタ名[,TSCルートアクセプタ名...]

~<1~31文字の英数字>

稼働統計情報を編集および出力するTSCルートアクセプタ名を指定します。

-TSCRootAcceptorオプションは-TSCEditオプションに"rac"を指定する場合,または-TSCEditオプションを省略する場合に指定できます。

●-TSCOperation オペレーション名[,オペレーション名...]

~<英数字>

稼働統計情報を編集および出力するオペレーション名を指定します。

-TSCOperationオプションは,-TSCEditオプションに"opr"を指定する場合,または-TSCEditオプションを省略する場合に指定できます。

-TSCCsv

編集および出力の結果をCSV形式(コンマで区切ったテキスト形式)で出力します。

●-TSCStdout

編集および出力の結果を標準出力に出力します。

コマンドオプションの組み合わせ

複数のコマンドオプションを指定する場合に指定できるtscstsedコマンドのコマンドオプションの組み合わせを次の表に示します。

表5-3 tscstsedコマンドのコマンドオプションの組み合わせ

コマンドオプションTSCEditTSCIntervalTSCTimeTSCRootAcceptorTSCOperationTSCCsvTSCStdout
nodracopr
TSCEditnod××
TSCEditrac×
TSCEditopr×
TSCInterval
TSCTime
TSCRootAcceptor××
TSCOperation××
TSCCsv
TSCStdout
(凡例)
○:組み合わせられます。
×:組み合わせられません。
-:該当しません。
-hオプションとほかのオプションを指定する場合,-hが優先されます。

コマンド引数

●稼働統計情報ファイル名 [稼働統計情報ファイル名...]

~<文字列>

編集および出力の入力となる稼働統計情報ファイル名を指定します。半角スペースで区切って,最大256個のファイル名を指定できます。

省略した場合は,標準入力から入力します。

戻り値

このコマンドは次に示す戻り値をシェルに返してから,処理を終了します。

戻り値意味
0正常終了しました。
0以外コマンド処理中にエラーが発生したために異常終了しました。
出力されたメッセージに従って対策したあと,再度,コマンドを実行してください。

出力形式

稼働統計情報の出力形式を-TSCEditオプションで指定する情報の形式ごとに示します。出力例については,「付録C tscstsedコマンドの出力例」を参照してください。

● TSCノード全体でまとめた情報の出力形式

-TSCEditオプションに"nod"を指定して,TSCノード全体でまとめた情報を出力する形式を次に示します。

[図データ]

(凡例)
記号説明
aa..aaTSCドメイン名称(1~31文字の英数字)です。
bb..bbTSC識別子(1~31文字の英数字)です。
cc..cc編集開始時間です。
dd..dd編集終了時間です。
ee..ee編集時間内の稼働統計情報が取得されている時間帯です。
ff..ff編集時間内で稼働統計情報が取得されていない時間帯です。
gg..ggレスポンス時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
hh..hhリクエスト実行時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ii..iiリクエストタイムアウト(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
jj..jjリクエスト障害(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
kk..kkTSCORBコネクタのレスポンス時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ll..llTSCORBコネクタのリクエストタイムアウト(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
mm..mmTSCORBコネクタのリクエスト障害(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
nn..nnセション開始メソッド発行数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
oo..ooセション数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
pp..ppスケジュール待ち件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
qq..qqプライオリティの高いスケジュールの待ち件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
rr..rrスケジュール待ち時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ss..ssスケジュールできなかったリクエスト数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
tt..ttスケジュールできなかったプライオリティの低いリクエスト数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
uu..uuアプリケーションプログラム異常終了の件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
vv..vvTSCレギュレータ異常終了の件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ww..wwTSCORBコネクタ異常終了の件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
xx..xxTSCレギュレータとアプリケーションプログラム間のコネクション件数(11けたの10進数)です。TSCレギュレータの開始と,稼働統計情報のファイル出力処理が重なった場合,このTSCレギュレータデーモンとTSCデーモンのコネクションは,TSCデーモン-TSCレギュレータコネクション件数に加算されないで,TSCデーモン-クライアントアプリケーションコネクション件数に加算されることがあります。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
yy..yyTSCデーモンとクライアントアプリケーション間のコネクション件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
zz..zzTSCデーモンとサーバアプリケーション間の制御用のコネクション件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
AA..AATSCデーモンとサーバアプリケーション間のリクエスト用のコネクション件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
BB..BBTSCデーモンとTSCレギュレータ間のコネクション件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
CC..CCTSCデーモンとTSCORBコネクタ間のコネクション件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。

● TSCノード全体でまとめた情報のCSV形式での出力形式

-TSCEditオプションに"nod"を指定し,かつ-TSCCsvオプションを指定して,TSCノード全体でまとめた情報をCSV形式で出力する形式を次に示します。

[図データ]

(凡例)
記号説明
aa..aaTSCドメイン名称(1~31文字の英数字)です。
bb..bbTSC識別子(1~31文字の英数字)です。
cc..cc編集開始時間です。
dd..dd編集終了時間です。
ee..eeイベント内容です。
ff..ff発生件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
gg..gg最大値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
hh..hh最小値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ii..ii平均値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
jj..jj単位です。
-TSCCsvオプションを指定すると,編集時間内の統計情報データが取得されている時間帯,および編集時間内で稼働統計が取得されていない時間帯は出力されません。

● TSCルートアクセプタ単位の情報の出力形式

-TSCEditオプションに"rac"を指定して,TSCルートアクセプタ単位でスケジュールキュー情報を出力する形式を次に示します。

[図データ]

(凡例)
記号説明
aa..aaTSCドメイン名称(1~31文字の英数字)です。
bb..bbTSC識別子(1~31文字の英数字)です。
cc..cc編集開始時間です。
dd..dd編集終了時間です。
ee..ee編集時間内の稼働統計情報が取得されている時間帯です。
ff..ff編集時間内で稼働統計情報が取得されていない時間帯です。
gg..ggTSCルートアクセプタ名(1~31文字)です。
hh..hhスケジュール待ち件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ii..iiプライオリティの高いスケジュールの待ち件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
jj..jjスケジュール待ち時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
kk..kkスケジュールできなかったリクエスト数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ll..llスケジュールできなかったプライオリティの低いリクエスト数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
mm..mmTSCデーモン-サーバアプリケーションリクエスト用コネクション件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
注※
TSCルートアクセプタ単位に繰り返し出力されます。

● TSCルートアクセプタ単位の情報のCSV形式での出力形式

-TSCEditオプションに"rac"を指定し,かつ-TSCCsvオプションを指定して,TSCルートアクセプタ単位のスケジュールキュー情報をCSV形式で出力する形式を次に示します。

[図データ]

(凡例)
記号説明
aa..aaTSCドメイン名称(1~31文字の英数字)です。
bb..bbTSC識別子(1~31文字の英数字)です。
cc..ccTSCルートアクセプタ名称(1~31文字の英数字)です。
dd..dd編集開始時間です。
ee..ee編集終了時間です。
ff..ffイベント内容です。
gg..gg発生件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
hh..hh最大値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ii..ii最小値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
jj..jj平均値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
kk..kk単位です。
-TSCCsvオプションを指定すると,編集時間内の統計情報データが取得されている時間帯,および編集時間内で稼働統計が取得されていない時間帯は出力されません。

● サーバアプリケーションのオペレーション単位の情報の出力形式

-TSCEditオプションに"opr"を指定して,サーバアプリケーションのオペレーション単位でリクエスト情報を出力する形式を次に示します。

[図データ]

(凡例)
記号説明
aa..aaTSCドメイン名称(1~31文字の英数字)です。
bb..bbTSC識別子(1~31文字の英数字)です。
cc..cc編集開始時間です。
dd..dd編集終了時間です。
ee..ee編集時間内の稼働統計情報が取得されている時間帯です。
ff..ff編集時間内で稼働統計情報が取得されていない時間帯です。
gg..ggインタフェース名(1~31文字の英数字)です。
31文字を超える場合は,"先頭から15文字" + "*" + "最後から15文字"の形式で出力されます。
hh..hhオペレーション名(1~31文字の英数字)です。
31文字を超える場合は,"先頭から15文字" + "*" + "最後から15文字"の形式で出力されます。
ii..ii同期型呼び出し回数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
jj..jj非応答型呼び出し回数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
kk..kkセション型呼び出し回数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ll..llレスポンス時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
mm..mmリクエスト実行時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
nn..nnリクエストタイムアウト(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
oo..ooリクエスト障害(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
pp..ppTSCORBコネクタのレスポンス時間(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
qq..qqTSCORBコネクタのリクエストタイムアウト(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
rr..rrTSCORBコネクタのリクエスト障害(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
注※
サーバアプリケーションのオペレーション単位に繰り返し出力されます。

● サーバアプリケーションのオペレーション単位の情報のCSV形式での出力形式

-TSCEditオプションに"rac"を指定し,かつ-TSCCsvオプションを指定して,サーバアプリケーションのオペレーション単位のリクエスト情報をCSV形式で出力する形式を次に示します。

[図データ]

(凡例)
記号説明
aa..aaTSCドメイン名称(1~31文字の英数字)です。
bb..bbTSC識別子(1~31文字の英数字)です。
cc..ccインタフェース名(1~31文字の英数字)です。
dd..ddオペレーション名(1~31文字の英数字)です。
ee..ee編集開始時間です。
ff..ff編集終了時間です。
gg..ggイベント内容です。
hh..hh発生件数(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ii..ii最大値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
jj..jj最小値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
kk..kk平均値(11けたの10進数)です。
出力する値が100000000000以上の場合,"***********"が出力されます。
ll..ll単位です。
-TSCCsvオプションを指定すると,編集時間内の統計情報データが取得されている時間帯,および編集時間内で稼働統計が取得されていない時間帯は出力されません。