• TSCProxyObjectの持つ属性に加え，セション呼び出しインターバル監視時間（呼び出しと呼び出しの間の監視時間）が属性に追加されます。
• _TSCStart()メソッドでセションを確立します。
  セションを確立すると，TSCSessionProxyとサーバアプリケーションのインスタンスを対応づけます。_TSCStart()メソッド発行後は，_TSCStop()メソッドの発行まで，対応づけたインスタンスにリクエストを要求します。対応づけられるサーバアプリケーションのインスタンスはTSCObjectです。TSCObjectと対応づけた場合は，次のことに注意してください。
  
  • TSCObjectのインスタンスを保持しているスレッドも対応づける。
  • TSCObjectのインスタンスはセションを確立していないほかのクライアントアプリケーションからのリクエストを受け付けられない。
  • すべてのTSCObjectのインスタンスが対応づけられた場合は，新しいクライアントアプリケーションからのリクエストを受け付けられない。
• _TSCStop()メソッドを発行すると，TSCSessionProxyとサーバアプリケーションのインスタンスとのセションを解放します。
• コンストラクタに指定するTSCアクセプタ名称は，_TSCStart()メソッド発行時に対応づけるインスタンスを決定するために使用されます。
• TSCアクセプタ名称を指定していないコンストラクタで生成した場合は，_TSCStart()メソッドで任意のインスタンスに対応づけ，対応づけたTSCアクセプタ名称を_TSCStop()メソッド発行時まで引き継ぎます。

 
package JP.co.Hitachi.soft.TPBroker.TSC;
public interface TSCSessionProxy
{
   public void _TSCStart();
   public void _TSCStop();
   public int _TSCSessionInterval();
   public void _TSCSessionInterval(int _session_interval);
   public String _TSCInterfaceName();
   public String _TSCAcceptorName();
   public int _TSCTimeout();
   public void _TSCTimeout(int _timeout);
   public int _TSCPriority();
   public void _TSCPriority(int _priority);
   public TSCContext _TSCContext();
};

 
import JP.co.Hitachi.soft.TPBroker.TSC.TSCSessionProxy;

●public void _TSCStart()

項目	型・意味
戻り値	ありません。
例外	TSCBadInvOrderException TSCBadParamException TSCCommFailureException TSCInternalException TSCNoMemoryException TSCNoPermissionException TSCNoResponseException TSCObjectNotExistException TSCTransientException

セションを開始します。

セションを開始するとTSCユーザプロキシとサーバアプリケーションのインスタンスを対応づけます。また，アクセプタ名称を指定していないコンストラクタでインスタンスを生成した場合は，_TSCStart()メソッドで対応づけたインスタンスのアクセプタ名称を_TSCStop()メソッドの発行時まで引き継ぎます。

なお，このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出すことはできません。

_TSCStart()メソッドが正常終了した場合は，セション呼び出しが成功しても失敗しても，必ず_TSCStop()メソッドを発行してください。

●public void _TSCStop()

項目	型・意味
戻り値	ありません。
例外	TSCBadInvOrderException TSCBadParamException TSCCommFailureException TSCInternalException TSCNoMemoryException TSCNoPermissionException TSCNoResponseException TSCTransientException

セションを解放します。

セションを解放するとTSCユーザプロキシとサーバアプリケーションのインスタンスの対応づけも解放されます。

なお，このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出すことはできません。

●public int _TSCSessionInterval()

項目	型・意味（単位）
戻り値	セション呼び出しインターバル監視時間（秒）

セション呼び出しインターバル監視時間を取得します。

このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出した場合，結果は保証されません。

●public void _TSCSessionInterval(int _session_interval)

項目	型・意味（単位）
引数	int _session_interval	セション呼び出しインターバル監視時間（秒）
戻り値	ありません。
例外	TSCBadParamException

セション呼び出しインターバル監視時間を秒単位で設定します。メソッド呼び出しごとに変更できます。

アプリケーションプログラムの開始時に-TSCSessionIntervalオプションを指定しない場合は，監視時間のデフォルト値は"180"（秒）です。-TSCSessionIntervalオプションを指定する場合は，監視時間のデフォルト値は-TSCSessionIntervalオプションの指定値になります。

このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出した場合，結果は保証されません。

●public String _TSCInterfaceName()

項目	型・意味
戻り値	インタフェース名称

インタフェース名称を取得します。

●public String _TSCAcceptorName()

項目	型・意味
戻り値	TSCアクセプタ名称

TSCアクセプタ名称を取得します。

取得するTSCアクセプタ名称を次に示します。

• セション呼び出し中の場合
  セション呼び出し中のサーバアプリケーションのアクセプタ名称
  
• セション呼び出し中でない場合
  TSCSessionProxy生成時に指定したアクセプタ名称
  

このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出した場合，結果は保証されません。

●public int _TSCTimeout()

項目	型・意味（単位）
戻り値	タイムアウト時間（秒）

タイムアウト値（呼び出し時の監視時間）を取得します。

このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出した場合，結果は保証されません。

●public void _TSCTimeout(int _timeout)

項目	型・意味（単位）
引数	int _timeout	タイムアウト時間（秒）
戻り値	ありません。
例外	TSCBadParamException

タイムアウト値（呼び出し時の監視時間）を秒単位で設定します。"0"を指定した場合は，時間監視をしません。監視時間は，メソッド呼び出しごとに変更できます。

アプリケーションプログラムの開始時に-TSCTimeOutオプションを指定しない場合は，監視時間のデフォルト値は"180"（秒）です。-TSCTimeOutオプションを指定する場合は，監視時間のデフォルト値は-TSCTimeOutオプションの指定値になります。

このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出した場合，結果は保証されません。

タイムアウト値が有効になるメソッドを次に示します。

• _TSCStart()メソッド
• クライアント側からのオブジェクト呼び出しメソッド
• _TSCStop()メソッド

●public int _TSCPriority()

項目	型・意味
戻り値	プライオリティ値

プライオリティ値（メソッド呼び出し時の優先順位）を取得します。

このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出した場合，結果は保証されません。

●public void _TSCPriority(int _priority)

項目	型・意味
引数	int _priority	プライオリティ値
戻り値	ありません。
例外	TSCBadParamException

プライオリティ値（メソッド呼び出し時の優先順位）を設定します。

_priorityに1〜8の値を指定することで，キューイング取り出し時の優先順位を変更できます。_priorityに指定する値が小さいほど優先度は高くなります。プライオリティ値はリクエスト単位に変更できます。

アプリケーションプログラムの開始時に-TSCRequestPriorityオプションを指定しない場合は，プライオリティ値のデフォルト値は"4"です。-TSCRequestPriorityオプションを指定する場合は，プライオリティ値のデフォルト値は-TSCRequestPriorityオプションの指定値になります。

このメソッドを複数のスレッド上から同時に呼び出した場合，結果は保証されません。

プライオリティ値が有効になるのは_TSCStart()メソッドだけです。

●public TSCContext _TSCContext()

項目	型・意味
戻り値	TSCコンテキスト

TSCコンテキストを取得します。

TSCSessionProxy，またはその派生クラスは，newオペレータで生成します。

マルチスレッド環境で，TSCSessionProxyクラスのインスタンスのメソッドを呼び出す規則を次に示します。

メソッド	複数のスレッド上からの同時呼び出し
_TSCStart()	×
_TSCStop()	×
_TSCSessionInterval()	○
_TSCSessionInterval(int)	×
_TSCInterfaceName()	〇
_TSCAcceptorName()	〇
_TSCTimeout()	○
_TSCTimeout(int)	×
_TSCPriority()	○
_TSCPriority(int)	×
_TSCContext	×
クライアント側からのオブジェクト呼び出し	×

（凡例）

○：できます。

×：できません。

TSCSessionProxyクラスのインスタンスがほかのクラスのインスタンスを内部参照（アクセス）する規則を次に示します。

メソッド	複数のスレッド上からの内部参照
_TSCStart()	ありません。
_TSCStop()	ありません。
_TSCSessionInterval()	ありません。
_TSCSessionInterval(int)	ありません。
_TSCInterfaceName()	ありません。
_TSCAcceptorName()	ありません。
_TSCTimeout()	ありません。
_TSCTimeout(int)	ありません。
_TSCPriority()	ありません。
_TSCPriority(int)	ありません。
_TSCContext	ありません。
クライアント側からのオブジェクト呼び出し	生成時に指定したTSCClient型のインスタンス

セション呼び出し機能使用中（_TSCStart()メソッド呼び出し完了から_TSCStop()メソッド呼び出し完了まで）の，TSCSessionProxyクラスのインスタンスのメソッドを呼び出す規則を次に示します。

メソッド	セション呼び出し中での呼び出し
_TSCStart()	×
_TSCStop()	○
_TSCSessionInterval()	○
_TSCSessionInterval(int)	○
_TSCInterfaceName()	○
_TSCAcceptorName()	○
_TSCTimeout()	○
_TSCTimeout(int)	○
_TSCPriority()	○
_TSCPriority(int)	○
_TSCContext	○
クライアント側からのオブジェクト呼び出し	○

（凡例）

○：できます。

×：できません。