Hitachi Multi Payment Network communications server for Bank
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金融機関で使用する通信サーバのボリュームには,HiRDB用,OpenTP1用,共通ソフトウェア用,通信サーバBase用,通信サーバfor Bank用があります。ここでは通信サーバfor Bankに必要な論理ボリュームの作成方法について説明します。
通信サーバfor Bankを構築する場合は,オンライン状態格納ファイルと仕向処理通番ファイルが必要です。これらのファイルは,それぞれオンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリューム,仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームとして作成します。
オンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリュームには,通信サーバfor Bankの開閉局状態の最新情報を保持します。仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームには,最新の仕向処理通番を保持します。これによって,障害が発生した場合,通信サーバfor Bankを障害発生前の状態に回復させることができます。
ここでは,ロウ論理ボリュームの作成手順およびロウ論理ボリューム名の設定について説明します。ロウ論理ボリュームは通信サーバの起動前までに作成してください。また,ロウ論理ボリュームは,HA構成の現用系,予備系間で引き継がれる必要があるため,共有ディスク上に作成してください。共有ディスクについては,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
- 注意
- オンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリュームと仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームを一つのロウ論理ボリュームとして作成することはできません。必ず異なるロウ論理ボリュームとして作成してください。また,通信サーバBaseで使用する論理ボリュームは,通信サーバfor Bankでは使用できません。
- なお,通信サーバfor Bank単独でのHA構成で,通信サーバBaseも切り替えの対象とする場合は,通信サーバBaseで使用する論理ボリュームも共有ディスク上に作成する必要があります。通信サーバfor Bank単独でのHA構成については,「2.3 HA構成の形態」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 作成手順
- (2) ロウ論理ボリューム名の設定
通信サーバfor Bankを構築する場合は,オンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリュームと仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームの二つが必要です。それぞれのロウ論理ボリュームに対して,次の手順を実行してください。
- ロウ論理ボリュームを作成する
ロウ論理ボリュームを作成するには,次のコマンドを実行してください。この操作はスーパーユーザーで実行してください。
# mklv -y ロウ論理ボリューム名 ボリュームグループ名 物理区画数
|
- ロウ論理ボリューム名およびボリュームグループ名
このコマンドはAIX 5Lのコマンドなので,AIX 5Lの仕様に従って指定してください。なお,ボリュームグループには,OpenTP1が使用するボリュームグループと同じものを指定してください。ここで指定するボリュームグループは,共有ディスク上にある必要があります。
- 物理区画数
1を指定してください。
このコマンドを実行すると,二つのファイルが作成されます。二つのファイルのうち,ファイル名の先頭に「r」が付加されたファイルを使用します。
- ロウ論理ボリュームの属性を変更する
ファイル名の先頭に「r」が付加されたロウ論理ボリュームの属性を,通信サーバ管理者がアクセスできるように変更します。ロウ論理ボリュームの所有者を通信サーバ管理者に設定してください。また,通信サーバ管理者および通信サーバ管理者のグループに,読み取りおよび書き込みできる権限を設定してください。
- 注意
- ロウ論理ボリュームは「/dev」の下に作成されますが,これらのファイルはmvコマンド,rmコマンドなどで直接操作しないでください。
- ロウ論理ボリュームを変更した場合は,通信サーバシステム定義の「RAW_NAME_TUBANBK」および「RAW_NAME_SRVCND」の定義値を変更し,ファイル初期化コマンド(hmpnrawinit)を実行する必要があります。
通信サーバシステム定義については,「4.3 通信サーバシステム定義」を参照してください。また,ファイル初期化コマンドについては,「10.3 コマンドの詳細 hmpnrawinit(ファイル初期化)」を参照してください。
オンライン状態格納ファイル用ロウ論理ボリューム,および仕向処理通番ファイル用ロウ論理ボリュームには,異なるロウ論理ボリューム名を指定してください。また,通信サーバBaseで使用するロウ論理ボリューム名は指定できません。
ロウ論理ボリューム名は通信サーバシステム定義で使用します。通信サーバシステム定義については,「4.3 通信サーバシステム定義」を参照してください。
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