2.4.3 Groupmax Workflowでの環境設定

Groupmax Workflowを使用する環境を定義するためのファイルを環境設定ファイル/Flowmate/etc/config)といいます。ここでは,環境設定ファイルの作成方法について説明します。

環境設定ファイルは,サンプルファイルが提供されていますので,コピーして使用してください。サンプルファイルのファイル名は次のとおりです。

<この項の構成>
(1) 環境の設定
(2) Groupmax Workflowの環境の初期化
(3) Groupmax Address Serverアンインストール時の対処

(1) 環境の設定

(a) 環境設定ファイルの記述形式

環境設定ファイルの記述形式を次に示します。オペランドに指定できる値の範囲を(( ))内に,また,ユーザがオペランドを省略した場合にシステムが取る値を《 》内に示します。

なお,同じオペランドを2回以上指定した場合は,後に記述した方が有効となります。

●形 式
」は,AIX版でもサポートしていることを表します。
work_effective_period = ワーク保存期間
sleep_interval = マネージャスリープ時間
load_scripts = 定義スクリプト読み込み数
lock_retry_interval = ロックエラーリトライスリープ時間
wf_log_level = ワークフローログレベル
wf_log_dir = ワークフローログ出力ディレクトリ名
multi_server_func = サーバ間連携機能指定
multi_server_config_path = マルチサーバ環境設定ディレクトリ名
multi_server_working_dir = マルチサーバ作業ディレクトリ名
multi_server_send_interval = マルチサーバ送信インターバル時間
mail_receive_interval = メール受信インターバル時間
mail_send_retry_times = メール再送リトライ回数
multi_server_mail_message_max_size = 最大転送データサイズ
max_login_user = 最大ログインユーザ数
max_login_userV2 = バージョン02-10以降のクライアントの最大ログインユーザ数
max_session_service_process = セションサービスプロセス数
user_data_dir = ユーザデータ格納ディレクトリ名
management_server = Workflow管理サーバホスト名
system_organization_id = Workflowシステム組織ID
ap_download_type = アプリケーションダウンロード方式
specify_worker_check = 作業者指定の作業権限チェック
workflow_server_watch_interval = Workflowサーバ監視インターバル時間
broadcast_send_back = 回収後の同報前への差し戻し
source_node_send_back = 複数ケースソースノードへの差し戻し
multi_server_send_retry_interval = 転送リトライインターバル時間
multi_server_send_retry_times = 転送リトライ回数
socket_option_keepalive = 通信ソケットKEEPALIVEオプション指定
no_session_time_out = 無通信セッション監視時間
server_session_timeout = サーバ間通信監視時間
session_resource_per_user = 1ユーザ当たりの同時接続セション数
default_user_history_max = ユーザヒストリ取得最大数
post_rank_display = 役職名の順位付け番号表示
case_select_data_cache_size = 案件一覧表示用作業領域のサイズ
workid_information_delayed_write = ワークID採番用管理情報遅延更新機能
dictsv_stop_time_out = ワークフローディレクトリサービス終了監視時間
server_stop_time_out = サーバ機能終了監視時間
manager_stop_time_out = マネージャ機能終了監視時間
multi_server_stop_time_out = マルチサーバ機能終了監視時間
addr_update_auto_reflect = Addressユーザ情報のWorkflow自動反映
error_skip_in_auto_reflect = ユーザ情報自動反映時のエラースキップ
wfmc_domain_connect_function = ドメイン間連携機能指定
document_name_check = 添付文書ファイル名称チェック
re_login = 再ログイン
●オペランド
work_effective_period = ワーク保存期間 ((0~1000)) 《7》
ワークが終了(シンク又はキャンセル)した後,一定期間保存するための日数を指定します(単位:日)。ワークの終了日時に保存日数を加えた値がワークの保存期限となります。ワークの保存期限が過ぎたワークは,ワーク削除コマンド(WFdelwork)で削除できます。ワーク保存期間に0を指定した場合は,ワーク削除コマンド(WFdelwork)を実行すると,終了したワークが無条件に削除されます。
ただし,Groupmax Workflow Definerで,登録するビジネスプロセス定義のワーク属性の[ワークを保存する日数]を設定している場合は,ここで設定される値よりもその値の方が優先されます。
sleep_interval = マネージャスリープ時間 ((1~60)) 《60》
マネージャ機能のスリープ(処理の休止)時間を指定します(単位:秒)。
マネージャ機能は,送付要求のあった案件をすべて送付した後,一定時間処理を休止します。マネージャ機能は,このオペランドで指定された時間,スリープした後,再び案件の送付処理を開始します。
マネージャスリープ時間を小さくするとシステムの負荷が高くなり過ぎるおそれがありますので,基本的には60を指定してください。
load_scripts = 定義スクリプト読み込み数 ((1~16)) 《5》
メモリ上に読み込むビジネスプロセス定義の実行形式ファイル数を指定します(単位:個)。指定した数の実行形式ファイルを読み込むためのメモリが確保できない場合,その旨を示すメッセージ(メモリ不足)を出力し,マネージャ機能を終了します。
lock_retry_interval = ロックエラーリトライスリープ時間 ((1~10)) 《5》
案件の送付処理のロックエラーリトライスリープ時間を指定します(単位:秒)。
マネージャ機能は,案件の送付処理中にロック処理に失敗した場合に,一定時間スリープしてからリトライ処理をします。ロックエラーとなってからリトライを開始するまでのスリープ時間を,ロックエラーリトライスリープ時間といいます。
wf_log_level = ワークフローログレベル ((0~2)) 《2》
バージョンが02-10より前のGroupmax Workflow Definerで登録したビジネスプロセス定義について,ワークフローログを取得するレベルを指定します。稼働状況解析機能を利用する場合は,2を指定することをお勧めします。
ワークフローログレベルを設定しないと,Groupmax Workflow Serverはワークフローログを出力します。このため,Groupmax Object Serverのシステム共通定義ファイルで,ユーザジャーナルを設定する必要があります。
ワークフローログが必要ない場合は,ワークフローログを取得しないモード(未取得モード)を設定してください。
なお,バージョンが02-10以降のGroupmax Workflow Definerで登録したビジネスプロセス定義については,各ビジネスプロセス定義の属性定義でワークフローログを取得するかどうかを指定するため,このオペランドは指定できません。
0:未取得モード
稼働状況の統計情報が不要の場合に指定します。
1:簡易取得モード
ノードやユーザについての統計情報は必要でなく,ワークの統計情報だけを必要とする場合に指定します。
2:標準取得モード
ユーザ及びワークについて,すべての統計情報を必要とする場合に指定します。
wf_log_dir = ワークフローログ出力ディレクトリ名《/Flowmate/wflog》
ワークフローログの出力先ディレクトリを,フルパス名で指定します。1バイトから128バイトまでの文字列で指定します。このディレクトリには大量のデータが出力されるため,ドライブの空き容量とファイルサイズに留意し,ルートファイルシステムのあるドライブを避けて指定してください。
ワークフローログファイルのディスク容量については,「3.4.1(1) ワークフローログファイルのディスク容量見積もり」を参照してください。
multi_server_func = サーバ間連携機能指定 ((use又はnouse)) 《nouse》
マルチサーバ機能を使用するかどうかを指定します。
nouse
マルチサーバ機能を使用しません。
use
マルチサーバ機能を使用します。
multi_server_config_path = マルチサーバ環境設定ディレクトリ名《/Flowmate/etc》
部署名定義ファイル(section),及び窓口名定義ファイル(entrance又はexentran)のあるディレクトリの名称を指定します。1バイトから128バイトまでの文字列で指定します。Groupmax Workflow Multi-Server(rootユーザ権限)で書き込みができるディレクトリを指定してください。entranceとexentranの両方の窓口名定義ファイルがある場合は,exentranが優先されます。
このオペランドは,バージョンが02-10より前のGroupmax Workflow Definerで登録したビジネスプロセス定義を「multi_server_func = use」で使用する場合だけ必要です。
multi_server_working_dir = マルチサーバ作業ディレクトリ名《/Flowmate/spool》
送信用メールファイルを作成する作業ディレクトリの名称を指定します。1バイトから128バイトまでの文字列で指定します。Groupmax Workflow Multi-Server(rootユーザ権限)で書き込みができるディレクトリを指定してください。
このオペランドは,マルチサーバ機能を使用する場合だけ必要です。
マルチサーバ作業ディレクトリのディスク占有量については,「付録E.4 マルチサーバの作業用ディレクトリのディスク占有量」を参照してください。
multi_server_send_interval = マルチサーバ送信インターバル時間 ((1~600)) 《60》
メッセージ送信機能のスリープ時間を指定します(単位:秒)。
メッセージ送信機能は,送付要求のあった案件をすべて送付した後,一定時間処理を休止します。メッセージ送信機能は,このオペランドで指定された時間スリープし,その後,再び案件の送付処理を開始します。
このオペランドは,マルチサーバ機能を使用する場合だけ必要です。
mail_receive_interval = メール受信インターバル時間 ((1~600)) 《60》
メッセージ受信機能のスリープ時間を指定します(単位:秒)。
メッセージ受信機能は,メールボックスの案件をすべて処理した後,一定時間処理を休止します。メッセージ受信機能は,このオペランドで指定された時間,スリープし,その後,再び案件の受信処理を開始します。
このオペランドは,マルチサーバ機能を使用する場合だけ必要です。
mail_send_retry_times = メール再送リトライ回数 ((0~99)) 《10》
メール不達時の,メール再送リトライ回数を記述します(単位:回)。メール再送リトライ回数を超えた案件は,エラートレーに送付されます。
このオペランドは,マルチサーバ機能を使用する場合だけ必要です。
multi_server_mail_message_max_size = 最大転送データサイズ ((2~16)) 《4》
通信手段がGroupmax Mailの場合の,転送データの最大サイズを指定します(単位:メガバイト)。最大サイズを超えた案件は,エラートレーに送付されます。
このオペランドは,マルチサーバ機能を使用する場合だけ必要です。
max_login_user = 最大ログインユーザ数 ((1~200)) 《32》
Workflowサーバに,同時にログインできる管理者用ログインと代行者用ログインのユーザ数を設定します。
Workflowサーバは,クライアントからのログイン要求を受け付けると「セション」という単位で資源を確保します。セションとは,Groupmax Workflowでのサーバとクライアント間の論理的な接続単位のことです。
Workflowサーバでは,ログインをユーザとセションで管理しています。管理者用ログイン若しくは代行者用ログインでログインしたユーザ数がmax_login_userオペランドで指定した値を超える場合,又は管理者用ログイン若しくは代行者用ログインによるセション数が最大セション数を超える場合,それ以上ログインできません。
セションは,クライアントのプログラムやバージョンによって,1ユーザで複数のセションを使用する場合があります。このため,ログインしているユーザ数が最大ログインユーザ数を超えていなくても,最大セション数を超えてログインできなくなる場合がありますので,注意してください。
クライアントごとに使用するセション数を次に示します。
  1. Groupmax Workflow Definerを使用する場合
    同時に実行するプログラム(ワークフロー定義,ワークフローロール定義,ワークフローユーザ定義,配布管理)数分のセションが必要となります。
  2. Groupmax Workflow Monitorを使用する場合
    1セションが必要となります。
  3. Groupmax Workflow Client - Library Extension及びGroupmax Workflow Server - Library Extensionを使用する場合
    同時にアプリケーションからログインするログイン数分のセションが必要となります。
  4. Groupmax Workflow - Specialist Tools for WWW及びGroupmax Workflow - End - user Tools for WWWを使用する場合
    ブラウザからログインする数のセションが必要となります。
  5. バージョン02-10より前のC/Sクライアントを使用する場合
    同時に実行するプログラム数分のセションが必要となります。
  6. バージョン02-20より前のGroupmax World Wide Web Version2.0/ワークフローを使用する場合
    ブラウザからログインする数のセションが必要となります。
  7. Groupmax Integrated Desktop「不在者のトレーを開く」の場合
    1セションが必要となります。
  8. Groupmax Workflow Client - LibraryからHwfSubstitutionLogin関数又はWFocSubstitutionLoginメソッドを発行する場合
    同時に上記関数又はメソッド発行する数分のセションが必要となります。
  9. Groupmax Workflow for Active Server PagesからWFaxSubstitutionLoginメソッドを発行する場合
    同時に上記メソッド発行する数分のセションが必要となります。
  10. Groupmax Workflow Library for JavaからwfjaSubstitutionメソッドを発行する場合
    同時に上記メソッド発行する数分のセションが必要となります。
なお,マルチサーバ構成の場合,上記1.~4.のプログラムはWorkflow管理サーバとの間でセションを使用しますので注意してください。
max_login_userV2 = バージョン02-10以降のクライアントの最大ログインユーザ数 ((1~1000)) 《64》
Workflowサーバに,同時にログインできる一般用ログインユーザ数を設定します。
一般用ログインとは,次のプログラムからのログインのことです。
  • Groupmax Integrated Desktop
  • Groupmax Form Client
  • Groupmax Workflow for Active Server Pagesで作成したアプリケーション
  • バージョン02-20以降のGroupmax World Wide Web Desktop/ワークフロー
  • Groupmax Workflow Client - Library又はGroupmax Workflow Server - Libraryで作成したアプリケーション
 
Workflowサーバは,クライアントからのログイン要求を受け付けると「セション」という単位で資源を確保します。セションとは,Groupmax Workflowでのサーバとクライアント間の論理的な接続単位のことです。
Workflowサーバでは,ログインをユーザとセションで管理しています。一般用ログインでログインしたユーザ数がmax_login_userV2オペランドで指定した値を超える場合,又は一般用ログインによるセション数が一般用最大セション数を超える場合,それ以上ログインできません。
一般用最大セション数は,次の計算式で求めた値となります。
一般用最大セション数 = max_login_userV2 × session_resource_per_user
ただし,計算式で求めた値が4096を超えた場合は,4096となります。
マルチサーバ構成の場合は,各サーバでサーバ台数分のセションがシステムで使用されるため,クライアントから使用できるセション数は,この数を引いた値となります。
セション数については,セションサービスプロセス数(max_session_service_processオペランド)の指定値による上限もありますので,注意してください。
max_session_service_process = セションサービスプロセス数 ((1~64)) 《3》
クライアントからの処理要求をベースサービスプロセスへ中継するプロセス(セションサービスプロセス)の数を指定します。ベースサービスプロセスとは,Groupmax Object Server(ワークフローデータベース)にアクセスし,クライアントからの要求を処理するプログラムです。
セションサービスプロセス当たり,一般用ログインのセションを64まで中継できます。
一般用ログインによるセション数が,セションサービスプロセスが中継できるセション数を超える場合,一般用最大セション数を超えていなくてもそれ以上ログインできません。このため,次の計算式で求めた値が一般用最大セション数以上となるように,セションサービスプロセス数を指定してください。ただし,ハードウエア(CPU,メモリ)の能力を超えて増やすと,レスポンスやスループットが悪化したり,メモリ不足になったりするおそれがあるため,注意が必要です。
セションサービスプロセスが中継できるセション数 = max_session_service_process × 64
一般用最大セション数については,max_login_userV2の説明を参照してください。
user_data_dir = ユーザデータ格納ディレクトリ名《/Flowmate/userdata》
ビジネスプロセス定義のユーザ処理リストで指定したアプリケーションプログラムなど,ユーザ任意のデータを格納するディレクトリを,フルパス名で指定します。1バイトから128バイトまでの文字列で指定します。
このディレクトリに格納するファイルの名称には,英大文字を使用できません。
management_server = Workflow管理サーバホスト名
Workflow管理サーバのホスト名を指定します。1バイトから256バイトまでの文字列で指定します。省略すると,自ホストをWorkflow管理サーバとして認識します。
なお,このオペランドで指定するホスト名は,/etc/hostsファイルに登録しておくか,又はDNSデータベースによるアドレス解決ができるように設定しておく必要があります。
system_organization_id = Workflowシステム組織ID《workflow》
Groupmax Workflow Multi-Serverがサーバ間の転送手段として使用するGroupmax Mailのメールユーザの,所属する組織のIDを指定します。1バイトから8バイトまでの文字列で指定します。
ap_download_type = アプリケーションダウンロード方式 ((system又はbp)) 《system》
ビジネスプロセス定義のユーザ処理リスト「AP起動」又は「Groupmaxフォーム表示」で指定したファイルは,必要になった時点でサーバからクライアントにダウンロードされます。
このときのダウンロード方式を設定します。
system
クライアントで指定したディレクトリにダウンロードします。ダウンロード先ディレクトリが一つであるため,例えば,異なるビジネスプロセス内の同一のファイル名を持つファイルをダウンロードすると,先にダウンロードしたファイルは後でダウンロードしたファイルによって上書きされます。
この場合,Groupmax Integrated Desktopの帳票棚から同じファイル名のアプリケーションを同時に実行すると,動作が不正になることがあるため,注意してください。
bp
クライアントで指定したディレクトリの下にビジネスプロセス定義ごとにディレクトリを作成し,作成したディレクトリにダウンロードします。異なるビジネスプロセス内の同一のファイル名を持つファイルをダウンロードしても,ファイルが上書きされることはありません。
クライアントで指定したディレクトリとは,Groupmax統合セットアップで指定した個人フォルダ用のディレクトリ下のWorkflowディレクトリです。
specify_worker_check = 作業者指定の作業権限チェック ((yes又はno)) 《no》
ビジネスプロセス定義のユーザ処理リストでノードに対して「作業者の指定」をした場合,次に示す方法から作業者の指定方法を選択します。
  • システム宛先台帳からユーザを選択して指定する
    システム宛先台帳に表示されたユーザから選択して指定します。
    システム宛先台帳には,該当するノードで作業権限があるユーザだけが表示されます。
  • ローカル宛先台帳からユーザを選択して指定する
    ローカル宛先台帳に表示されたユーザから選択して指定します。
    ローカル宛先台帳には,ローカル宛先台帳に登録されたユーザすべてが表示されます。
  • ユーザを直接指定
    システム宛先台帳又はローカル宛先台帳から選択しないで,ユーザのニックネームを直接指定します。
上記の方法で指定された作業者の作業権限をチェックするかどうかを指定します。作業権限は,ビジネスプロセス定義のノードで指定されたものです。ここでの指定は,すべてのビジネスプロセス定義に適用されます。
yes
指定したユーザに作業権限があるかどうかをチェックし,作業権限がないときはエラーとします。Groupmax Workflow Client - Libraryを使用している場合は,次のAPI関数,又はOCXインタフェースを発行したときにチェックします。
  • nextuserパラメタを指定したHwfPutCase関数
  • nextuserパラメタを指定したHwfSuffixCase関数
  • reqmodeパラメタに0を指定したHwfSelectNextUser関数
  • PutNextUserInfnExプロパティに1以上を指定したWFocPutCaseメソッド
  • next_user_numパラメタに1以上を指定したSetSuffixInfExメソッド発行後のWFocSuffixCaseメソッド
  • reqmodeパラメタに0を指定したWFocSelectNextUserメソッド
no
指定したユーザに作業権限があるかどうかのチェックをしないで,そのユーザに案件を移します。
workflow_server_watch_interval = Workflowサーバ監視インターバル時間 ((1~1440)) 《30》
Groupmax Workflow Multi-Serverでは,案件などの情報を転送するときに,転送先サーバを確認するために,転送先サーバに対してログインを実行します。ここでは,ログインの実行に失敗した場合,再度ログインを実行する間隔を指定します(単位:分)。
この値を大きくすると,案件などの情報転送やワーク操作が遅れることがあります。通常は,デフォルト値のままにするか,デフォルト値より小さい値を設定してください。
また,ここに設定した値よりも環境設定ファイルのmulti_server_send_intervalオペランド(マルチサーバ送信インターバル時間)で設定した値の方が大きい場合,サーバ監視インターバル時間よりもマルチサーバ送信インターバル時間が優先されます。
broadcast_send_back = 回収後の同報前への差し戻し((yes又はno)) 《no》
回収後の処理ノードから同報前の処理ノードへ,案件を差し戻せるようにするかどうかを指定します。この指定は,すべてのビジネスプロセス定義に適用されます。
yes
同報前の処理ノードへ案件を差し戻せるようにします。
no
同報前の処理ノードへ案件を差し戻せないようにします。
source_node_send_back = 複数ケースソースノードへの差し戻し((yes又はno)) 《no》
複数のケースを定義しているソースノードへ,案件を差し戻せるようにするかどうかを指定します。この指定は,すべてのビジネスプロセス定義に適用されます。
yes
複数のケースを定義しているソースノードへ,案件を差し戻せるようにします。
no
複数のケースを定義しているソースノードへ,案件を差し戻せないようにします。
multi_server_send_retry_interval = 転送リトライインターバル時間((10~1440)) 《60》
案件,ワーク操作などを他のサーバへ転送しようとしてエラーが発生した場合,再送するまでの間隔(リトライインターバル時間)を指定します(単位:分)。
このオペランドは,マルチサーバ機能を使用する場合だけ必要です。
multi_server_send_retry_times = 転送リトライ回数((0~999)) 《10》
案件,ワーク操作などを他のサーバへ転送しようとしてエラーが発生した場合の,再送回数(リトライ回数)を指定します。再送回数がここで指定する転送リトライ回数を超えると,その案件などは再送されません。
転送リトライ回数に0を設定した場合,再送はされません。
このオペランドは,マルチサーバ機能を使用する場合だけ必要です。
socket_option_keepalive = 通信ソケットKEEPALIVEオプション指定((use又はnouse)) 《use》
Workflowサーバがクライアントとの通信に使用するソケットに対して,KEEPALIVEオプションを指定するかどうかを指定します。
KEEPALIVEオプションは,通信ソケットに対して,キープアライブパケットを送信するように指示します。KEEPALIVEオプションを指定すると,TCP/IPによってクライアントへの接続が監視されますが,ルータによる通信状態監視機能は使用できません。
use
KEEPALIVEオプションを指定します。
これを指定すると,TCP/IPの機能によって,一定間隔でクライアントに関する接続が監視されます。クライアントに障害が発生した場合は,一定時間の後,異常を検出してセションを終了し,資源が解放されます。
ただし,一定間隔でクライアントへ送信するため,ルータなどによる通信状態監視機能は使用できません。
nouse
KEEPALIVEオプションを指定しません。
これを指定すると,TCP/IPはクライアントとの接続を監視しないため,ルータなどによる通信状態監視機能が使用できるようになります。
ただし,クライアントに障害が発生した場合にも異常が検出されないので,セション(リソース)は解放されないでサーバが停止するまで残ります。障害が発生したユーザは,同一IPアドレスのクライアントからはログインできますが,異なるIPアドレスのクライアントからはログインできません。
no_session_time_out = 無通信セッション監視時間((0~60)) 《0》
クライアントがGroupmax Workflowサーバと通信していない状態(無通信状態)を監視する時間を指定します(単位:分)。無通信状態が指定した時間を超過した場合,クライアントとサーバとの接続を自動的に切り離し,次回,クライアントからGroupmax Workflowサーバにアクセス要求があった場合,自動的に再接続します。
ただし,指定した値が0の場合,自動的な切り離しと再接続機能は実行しません。
また,この指定は次に示す二つの条件を満たすアプリケーションでだけ,有効となります。
  • 03-00以降のGroupmax Integrated Desktop,Groupmax Form,又はGroupmax Workflow Client - Libraryで作成したアプリケーションであること。
  • アプリケーションの中で,HwfStartUpWorkflow関数のパラメタ「shared_mode」,又はOCXインタフェースのWFocStartUpメソッドのパラメタ「sharedmode」に,0を設定していること。
自動的に切り離した後自動的に再接続するまでの間に,異なるIPアドレスのクライアントから同じユーザIDでログインできます。ただし,異なるIPアドレスのクライアントから同じユーザIDでログインしている状態で自動的に再接続しようとすると,接続できません。
server_session_timeout = サーバ間通信監視時間((0~7200)) 《7200》
マルチサーバ構成の場合,クライアントからの処理要求が自Workflowサーバ内で完結しないときは,他Workflowサーバへ自動的にログインしてデータを取得することがあります。このときのログイン先サーバからの応答待ち時間を指定します(単位:秒)。シングルサーバ構成の場合は,このオペランドの指定は無視されます。
0を指定した場合は,応答待ち時間が無限になります。そのため,ログイン先サーバが何かの障害で応答を返せなくなった場合,自サーバが応答待ち状態を続けることになりますので,通常は0以外の値を指定してください。
ただし,0以外の値を指定して,その値が小さ過ぎる場合,サーバ間の通信速度が低速であったり,ログイン先サーバに多量の負荷が掛かっていたりしたときに,タイムアウトとなってクライアントにエラーが返ることがあります。そのため,サーバ間の通信形態や各サーバの負荷状況によって適切な値を指定するようにしてください。
指定値の例として,サーバ間がLANで接続されている場合は,約60秒が妥当です。サーバ間がWANで接続されている場合は,一般的に通信に時間が掛かりますので,60秒よりも大きな値を設定するようにしてください。
また,0以外の値を指定して,サーバに以下のエラーメッセージが頻繁に出力される場合は,値を大きくしてください。
  • KDWS103-Eのメッセージで付加情報にWFbaseSV receive time out.又はWFsesserv receive time out.が表示されるもの
session_resource_per_user = 1ユーザ当たりの同時接続セション数((1~5)) 《2》
一般用でログインする1ユーザ当たりの平均の同時接続セション数を指定します。
セションは,クライアントのプログラムやバージョンによって,1ユーザで複数のセションを使用する場合があります。このため,ログインしているユーザ数が一般用最大ログインユーザ数を超えていなくても,一般用最大セション数,又はセションサービスプロセスが中継できるセション数を超えてログインできなくなる場合がありますので,注意してください。また,この値を大きくするとサーバの使用メモリ量が増加するため,注意してください。
クライアントで使用するセション数を次に示します。
  • Groupmax Integrated Desktop Version2.0を使用する場合
    INBOX画面,案件エディタ画面,投入画面,送信ログ画面,帳票棚画面,及びGroupmax Form Clientの伝票発行画面を実行した数のセションが必要となります。
    エージェントクライアントによるWorkflowの着信監視を使用する場合は,別に1セションが必要となります。
  • Groupmax Integrated Desktop Version 3を使用する場合
    INBOX画面,案件エディタ画面,投入画面,送信ログ画面,帳票棚画面,及びGroupmax Form Clientの伝票発行画面を合わせて,1セションが必要となります。
    エージェントクライアントによるWorkflowの着信監視を使用する場合は,別に1セションが必要となります。
  • Groupmax Integrated Desktop Version 5以降を使用する場合
    INBOX画面,案件エディタ画面,投入画面,送信ログ画面,帳票棚画面,Groupmax Form Clientの伝票発行画面,及びエージェントクライアントによるWorkflowの着信監視を合わせて,1セションが必要となります。
  • Groupmax Workflow for Active Server Pagesを使用する場合
    ユーザごとに1セションが必要となります。ただし,同一ユーザで複数プロセスからログインすると,そのプロセス数分のセションが必要となります。
  • 02-20以降のGroupmax World Wide Web Desktop/ワークフローを使用する場合
    ブラウザからログインする数のセションが必要となります。
  • Groupmax Workflow Client - Libraryを使用する場合
    HwfStartUpWorkflowで非共用モードを指定したアプリケーションプログラムでは,同時に実行するプログラム数分のセションが必要となります。
    HwfStartUpWorkflowで共用モードを指定したアプリケーションプログラムでは,共用モードを指定した複数のアプリケーションプログラムで1セションが必要となります。
    ただし,Groupmax Workflow Client - Libraryの前提プログラムであるGroupmax Workflow Clientが03-00より前のバージョンでは,HwfStartUpWorkflowで共用モードを指定しても非共用モードとなりますので注意してください。
  • Groupmax Workflow Server - Libraryを使用する場合
    同時に実行するプログラム数分のセションが必要となります。
default_user_history_max = ユーザヒストリ取得最大数((0~1023)) 《50》
新規に登録するユーザのユーザヒストリ取得最大数を指定します(単位:個)。0を指定した場合は,ユーザヒストリは取得されません。
ユーザヒストリは,ユーザ単位に取得する案件の投入,遷移,相談,回答,差し戻し,引き戻しの作業履歴です。一つの操作ごとに一つのユーザヒストリが取得され,ユーザヒストリ取得最大数の数だけ保持されます。ユーザヒストリ取得最大数を超えてユーザヒストリを取得すると,古いユーザヒストリから削除されます。
ユーザヒストリはGroupmax Integrated Desktopでは送信ログに表示され,作業履歴から履歴表示,引き戻し,キャンセル,などの操作ができます。削除されたユーザヒストリについては送信ログに表示されないため,取得最大数が少ない場合は送信ログからの案件操作を行うことができなくなる可能性があります。
したがって,業務内容に応じて,ユーザヒストリ取得最大数に適切な値を設定する必要があります。
ここで設定した値は,ユーザ定義コマンド(WFregusr)でのユーザ登録時に適用されます。また,登録されたユーザのユーザヒストリ取得最大数は,ユーザ定義更新コマンド(WFdefusr),Groupmax Workflow Definer,Groupmax Workflow Monitorを使用してユーザ単位に変更することもできます。
post_rank_display = 役職名の順位付け番号表示((yes又はno)) 《no》
役職名に順位付け番号が設定されている場合に,この番号をGroupmax Integrated Desktop,Groupmax Workflow Monitorなどで表示するかどうかを設定します。
順位付け番号とは,同じ役職名に対して設定されている番号で,例えば,課長#1,課長#2のように設定されます(#1,#2の部分が順位付け番号と呼ばれます)。
yes
役職名を表示するときに順位付け番号も表示します。
no
役職名を表示するときに順位付け番号を表示しません。
case_select_data_cache_size = 案件一覧表示用作業領域のサイズ((0~10)) 《0》
案件の一覧を表示するための作業領域のサイズを設定します(単位:キロバイト)。クライアントで案件の一覧を表示するときは,一覧を作成するための作業領域をサーバ側で確保する必要があります。ここでは,その作業領域のサイズを設定します。同時ログインユーザ数が多い場合,作業領域が有効であれば,案件一覧表示の応答時間が改善されます。
設定の目安となる計算式を次に示します。
案件一覧表示用作業領域のサイズ(キロバイト)=表示する案件数×0.01
サイズに0を指定した場合,又は表示する案件数が作業領域のサイズを超える場合は,作業ディレクトリ(/tmp)に一時作業ファイルが展開されます。
作業領域のサイズを指定すると,サーバでは,次に示すサイズのメモリが占有されます。
max_login_userV2で指定するバージョン02-10以降のクライアントの最大ログインユーザ数×指定した値
workid_information_delayed_write = ワークID採番用管理情報遅延更新機能 ((use又はnouse)) 《nouse》
ワークIDの自動採番を定義したビジネスプロセスに案件を投入すると,ワークフローデータベースにワークID採番のための情報の更新が発生します。この場合に,一定の間隔ごとにまとめてワークフローデータベースを更新するか,案件投入ごとにワークフローデータベースを更新するかを設定します。
一定間隔ごとにワークフローデータベースを更新する場合,ビジネスプロセス情報は,いったん共有メモリに読み込まれ,管理されます。複数の案件投入があった場合でも,一度にワークフローデータベースを更新するので,案件投入処理の性能が良くなります。
一定間隔ごとにワークフローデータベースを更新する場合, Workflowサーバに障害が発生してシステムダウンすると,次回のWorkflowサーバ起動時にワークフローデータベースを補正します。その際,採番されるワークIDに抜けが発生することがあります。同一ワークIDが重複して採番されることはありません。
use
一定間隔ごとにワークフローデータベースを更新します。案件投入でのワークID採番は,いったん共有メモリに読み込まれたビジネスプロセス情報を基に行います。
nouse
案件投入ごとにワークフローデータベースを更新します。
dictsv_stop_time_out = ワークフローディレクトリサービス終了監視時間 ((0~7200)) 《7200》
JP1/Automatic Job SchedulerからWFajsadeコマンドを実行してワークフローディレクトリサービスを終了させたときの,プロセスの終了監視時間を指定します(単位:秒)。
ワークフローディレクトリサービスの計画終了処理では,キャッシュメモリの情報がハードディスクに格納されます。このため,キャッシュメモリのサイズを大きくすると,プロセスの終了時間も長くなります。キャッシュメモリのサイズを参考にして,適切な終了監視時間を設定してください。キャッシュメモリのサイズは,キャッシュパラメタファイルのCACHE_COMPパラメタで設定します。
このオペランドに0を指定した場合,プロセスの終了が無限に監視されます。そのため,キャッシュメモリにアクセスしている常駐プロセスがあると,WFajsadeコマンドが無限に待ち状態になります。
通常は,このオペランドに0以外の値を指定します。その場合,サーバ間通信監視時間(server_session_timeoutオペランド)以上の値を指定してください。
このオペランドに0以外の値を指定していて,WFajsadeコマンドの実行結果がタイムアウト(100)になる場合は,キャッシュメモリにアクセスしている常駐プロセスがないか確認する,オペランドの値を大きくするなどの対処をしてください。
server_stop_time_out = サーバ機能終了監視時間 ((0~7200))《7200》
JP1/Automatic Job SchedulerからWFajssveコマンドを実行してサーバ機能を終了させたときの,プロセスの終了監視時間を指定します(単位:秒)。
このオペランドに0を指定した場合,プロセスの終了が無限に監視されます。0以外の値を指定する場合,サーバ間通信監視時間(server_session_timeoutオペランド)以上の値を指定してください。
このオペランドに0以外の値を指定していて,WFajssveコマンドの実行結果がタイムアウト(100)になる場合は,オペランドの値を大きくしてください。
manager_stop_time_out = マネージャ機能終了監視時間 ((0~7200))《7200》
JP1/Automatic Job SchedulerからWFajsmgeコマンドを実行してマネージャ機能を終了させたときの,プロセスの終了監視時間を指定します(単位:秒)。
このオペランドに0を指定した場合,プロセスの終了が無限に監視されます。0以外の値を指定する場合,サーバ間通信監視時間(server_session_timeoutオペランド)以上の値を指定してください。
このオペランドに0以外の値を指定していて,WFajsmgeコマンドの実行結果がタイムアウト(100)になる場合は,オペランドの値を大きくしてください。
multi_server_stop_time_out = マルチサーバ機能終了監視時間 ((0~7200))《7200》
JP1/Automatic Job SchedulerからWFajsmseコマンドを実行してメッセージ送信機能及びメッセージ受信機能を終了させたときの,プロセスの終了監視時間を指定します(単位:秒)。
このオペランドに0を指定した場合,プロセスの終了が無限に監視されます。0以外の値を指定する場合,サーバ間通信監視時間(server_session_timeoutオペランド)以上の値を指定してください。
このオペランドに0以外の値を指定していて,WFajsmseコマンドの実行結果がタイムアウト(100)になる場合は,オペランドの値を大きくしてください。
addr_update_auto_reflect = Addressユーザ情報のWorkflow自動反映((yes又はno)) 《no》
Groupmax Address Serverでのユーザ情報の更新を,Groupmax Workflowに自動反映するかどうかを設定します。ユーザ情報の更新を自動反映するには,Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用します。詳細は,「3.8 Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用した運用」を参照してください。
yes
Groupmax Address Server上でユーザ情報を更新すると,自動的にGroupmax Workflowのユーザ定義コマンド(WFregusr)を起動して,更新情報をWorkflowデータベースに反映します。
ただし,通信障害やユーザ定義コマンドと同時に実行できない処理との競合などにより,ユーザ定義コマンドの実行に失敗する場合があります。更新情報がWorkflowデータベースに正しく反映されていることを,必ず確認してください。
no
Groupmax Address Server上でユーザ情報を更新しても,自動的に更新情報をWorkflowデータベースに反映しません。任意にユーザ定義コマンド(WFregusr)を実行して,更新情報を反映したい場合に指定します。
error_skip_in_auto_reflect = ユーザ情報自動反映時のエラースキップ((yes又はno)) 《no》
Groupmax Address Serverでのユーザ情報の更新を,Groupmax Workflowに自動反映する(addr_update_auto_reflect = yes)場合に,自動反映時のエラーをスキップするかどうかを設定します。
このオペランドは,自動反映時のエラーをすぐに取り除くことができない場合で,他のユーザ情報を自動反映する処理を完了させる必要があるときなどに使用します。次に示す場合に,エラーがスキップされます。
  • 自動反映の対象となるユーザがGroupmax Workflow Serverにログインしている場合
  • Groupmax Address Server上でユーザの「Workflowサーバ」を変更したが,マルチサーバ機能で使用するメールユーザがGroupmax Address Serverに未登録である場合
  • Groupmax Address Server上でユーザを削除するか,又はユーザの「Workflowサーバ」を変更したが,該当ユーザが作業机に作業者として直接割り当てられている場合
yes
ユーザ情報の自動反映時に,継続できるエラーが発生した場合,ユーザ登録処理を継続します。
no
ユーザ情報自の動反映時にエラーが発生すると,ユーザ登録処理を中断します。
wfmc_domain_connect_functionドメイン間連携機能指定((use又はnouse)) 《nouse》
ドメイン間連携機能を使用するかどうかを指定します。
ドメイン間連携ノードをビジネスプロセスで定義する場合は,useを指定しておく必要があります。
ドメイン間連携ノードが定義されているビジネスプロセスの登録又は配布時,nouseを指定していた場合はエラーになります。
use
ドメイン間連携機能を使用します。
nouse
ドメイン間連携機能を使用しません。
document_name_check = 添付文書ファイル名称チェック ((yes又はno)) 《yes》
Version 5までは,案件に添付する文書ファイル名に使用できる文字コードに,Workflowによる制限がありました。Version 6からはこの制限を解除できます。制限を解除することで,OS上で作成できるファイル名を扱えるようになるため,これまで使用できなかった半角スペースや全角スペースなどの文字が添付文書ファイル名に使用できるようになります。
添付文書ファイル名に使用できる文字コードを制限するかどうかは,添付文書ファイル名をチェックするかどうかで指定します。
yes
添付文書ファイル名をチェックします(使用できる文字コードが制限されます)。
no
添付文書ファイル名をチェックしません(使用できる文字コードは制限されません)。
 
添付文書ファイル名のチェックは,次の制限に基づいて実施されます。
半角コード
半角コードのコード番号0x20~0x7E,又は0xA1~0xDFの範囲のコードが使用できます。ただし,半角スペース,「/」,「¥」,「?」,「"」,「<」,「>」,「*」,「|」,「:」は使用できません。
全角コード
シフトJISコードのコード番号で,2バイトコードの先頭1バイトの値が0x81~0x9F,又は0xE0~0xEFのどちらかの範囲に含まれ,なおかつ,後ろ1バイトの値が0x40~0x7E,又は0x80~0xFCのどちらかの範囲に含まれる全角コードが使用できます。ただし,全角スペースは使用できません。
 
添付文書ファイル名のチェックは,添付文書ファイルの登録及び更新時に実施されます。
 
添付文書ファイル名をチェックしない場合("no"を指定する場合)は,必ず次の注意事項を参照して,問題がないことを確認してください。
  • 次に示すクライアントは,ファイル名に使用できる文字コードの制限の解除に対応していません。したがって,これらのクライアントを使用している場合は,"no"を指定できません。
    ・Groupmax Desktop(16bit版)
    ・Groupshop
  • 次に示すGroupmax Workflow - Libraryのバージョン1互換用関数は,ファイル名に使用できる文字コードの制限の解除に対応していません。したがって,独自の業務アプリケーションプログラムにこれらの関数が使用されている場合,"no"を指定できません。
    ・HwfGetObjectInstance
    ・HwfGetObjectInstanceToFile
    ・HwfSetObjectInstance
    ・HwfUpdateObjectInstance
    ・HwfGetCaseInf
    ・HwfGetMemo
    ・HwfGetMemoToFile
    ・HwfPutMemo
    ・HwfUpdateMemo
  • Version 5まで添付文書ファイル名に使用できなかった文字コードを含むファイル名で登録した文書やメモを参照するときに次のものを使用した場合,そのファイル名は「ファイル名称変換規則」に示すとおりに変換されます。
    ・06-00より前のバージョンのGroupmax Integrated Desktop
    ・06-00より前のバージョンのGroupmax Workflow - Libraryの関数(バージョン1互換用関数を除く)
    ファイル名称変換規則
    Version 5までの添付文書ファイル名に使用できる文字コード以外の半角コードは「~」(1バイト),全角コードは「~~」(2バイト)に変換されます。
  • Version 6以降のクライアント(クライアントライブラリ,サーバライブラリを含む)のOSとして複数の異なるOSを使用している場合,添付ファイル名はそれらのOSのすべてでファイル名として使用できる範囲で運用してください。その範囲外で使用した場合,クライアントマシンのOSによって,添付ファイルの取得に成功したり失敗したりすることがあります。特に,HI-UX/WE2版又はHP-UX版サーバライブラリを使用して作成したファイルを案件に添付する場合,HI-UX/WE2又はHP-UXとWindowsで扱えるファイル名の差異によって,Windowsマシンのクライアントで添付ファイルを取得できなくなることがあります。この場合は,Windowsでファイル名として扱える範囲で運用してください。
  • マルチサーバ環境では次の点に注意してください。
    ・Version 5以前のサーバが存在する場合,"no"を指定できません。
    ・すべてVersion 6以降のサーバである場合,この指定を全サーバで統一してください。
    ・サーバにHI-UX/WE2版又はHP-UX版とWindows版が混在する場合,Windowsで使用できるファイル名の範囲で運用してください。
  • Workflow Server-Connectionを複数台運用管理している場合は,上記のマルチサーバ環境と同様の点に注意して運用してください。
re_login = 再ログイン ((yes,no又はclient)) 《client》
異なるIPアドレスのクライアントから,既にログインしているユーザのユーザIDと同じユーザIDで再ログインした場合に,どのクライアントのログインが有効になるかを設定します。
yes,no又はclientで設定します。デフォルトはclientです。
なお,同じIPアドレスのクライアントからは,このオプションの設定に関係なく,既にログインしているユーザのユーザIDと同じユーザIDで再ログインできます。
yes
後からログインしたクライアントを優先します。
この場合,既にログインしているクライアントは,すべて強制的にログアウトされ,後からログインしたクライアントのログインが有効になります。
yesを設定すると,PPP(Point-to-Point Protocol)接続のクライアントの接続切れや,クライアントの障害などによって強制的にログアウトされた場合,異なるIPアドレスのクライアントから再ログインできます。
ただし,同じユーザIDを複数の人が共有しているような場合,先にログインしているクライアントが不当にログアウトされたり,ユーザ同士で再ログインを繰り返したりすることがあるので,注意してください。
また,強制ログアウト後に再ログインして,Groupmax Integrated Desktopで案件を処理しようとすると,該当する案件はほかのプログラムで使用中の可能性があるというメッセージが表示されることがあります。その場合は,「処理を続行しますか?」の問い合わせで「はい」を選択して,処理を続行してください。
Groupmax Address Serverのログイン制御の設定で,通常ログイン(先着優先)が設定されている場合,Groupmaxのクライアントのバージョンによっては再ログインできないことがあります。詳細については,「3.9.13 再ログイン時の設定値に対するクライアントのログイン結果一覧」を参照してください。
no
既にログインしているクライアントを優先します。
この場合,後からログインしようとしたクライアントは,エラーとなってログインできません。
noを設定すると,PPP接続のクライアントの接続切れや,クライアントの障害などによって強制的にログアウトされて,異なるIPアドレスのクライアントから再ログインしたい場合は,以下の条件が満たされているときに再ログインできます。
  • 環境設定ファイルの通信ソケットKEEPALIVEオプション指定(socket_option_keepaliveオペランド)にuseを設定していること。
ただし,TCP/IPがクライアントとの接続を監視するための一定時間が経過するまでは,再ログインできません。
client
ログインしようとしているクライアントでの設定に従います。
ただし,05-00より前のバージョンのクライアント及び16bit版のクライアントからのログイン時には,既にログインしているクライアントが優先されます。
また,管理者用ログイン又は代行者ログインの場合,先にログインしているクライアントが優先されます。
(b) 参照するプログラム

環境設定ファイルは,参照するプログラムの起動時の値が有効となります。環境設定ファイルを変更した場合は,参照するプログラムを再起動してください。参照するプログラムが複数ある場合は,プログラム間の同期ずれを防止するため,参照するすべてのプログラムを停止した後に環境設定ファイルを変更し,プログラムを再起動してください。

環境設定ファイルを参照するGroupmax Workflowのプログラムを表2-2に示します。

表2-2 環境設定ファイルの参照プログラム


オペランド

内  容
参照するプログラム
サーバ機能マネージャ機能マルチサーバ機能ドメイン間連携機能
work_effective_periodワーク保存期間
sleep_intervalマネージャスリープ時間
load_scripts定義スクリプト読み込み数
lock_retry_intervalロックエラーリトライスリープ時間
wf_log_levelワークフローログレベル
wf_log_dirワークフローログ出力ディレクトリ名
multi_server_funcサーバ間連携機能指定
multi_server_config_pathマルチサーバ環境設定ディレクトリ名
multi_server_working_dirマルチサーバ作業ディレクトリ名
multi_server_send_intervalマルチサーバ送信インターバル時間
mail_receive_intervalメール受信インターバル時間
mail_send_retry_timesメール再送リトライ回数
multi_server_mail_message_max_size最大転送データサイズ
max_login_user最大ログインユーザ数
max_login_userV2バージョン02-10以降のクライアントの最大ログインユーザ数
max_session_service_processセションサービスプロセス数
user_data_dirユーザデータ格納ディレクトリ名
management_serverWorkflow管理サーバホスト名
system_organization_idWorkflowシステム組織ID
ap_download_typeアプリケーションダウンロード方式
specify_worker_check作業者指定の作業権限チェック
workflow_server_watch_intervalWorkflowサーバ監視インターバル時間
broadcast_send_back回収後の同報前への差し戻し
source_node_send_back複数ケースソースノードへの差し戻し
multi_server_send_retry_interval転送リトライインターバル時間
multi_server_send_retry_times転送リトライ回数
socket_option_keepalive通信ソケットKEEPALIVEオプション指定
no_session_time_out無通信セッション監視時間
server_session_timeoutサーバ間通信監視時間
session_resource_per_user1ユーザ当たりの同時接続セション数
default_user_history_maxユーザヒストリ取得最大数
post_rank_display役職名の順位付け番号表示
case_select_data_cache_size案件一覧表示用作業領域のサイズ
workid_information_delayed_writeワークID採番用管理情報遅延更新機能
dictsv_stop_time_outワークフローディレクトリサービス終了監視時間
server_stop_time_outサーバ機能終了監視時間
manager_stop_time_outマネージャ機能終了監視時間
multi_server_stop_time_outマルチサーバ機能終了監視時間
addr_update_auto_reflectAddressユーザ情報のWorkflow自動反映
error_skip_in_auto_reflectユーザ情報自動反映時のエラースキップ
wfmc_domain_connect_functionドメイン間連携機能指定
document_name_check添付文書ファイル名称チェック
re_login再ログイン

(凡例)○は参照すること,-は参照しないことを示します。


(2) Groupmax Workflowの環境の初期化

この節では,Groupmax Workflowの環境の初期化について説明します。

なお,Groupmax Workflowの環境を初期化する前に,Groupmax Object Serverの環境を初期化しておく必要があります。Groupmax Object Serverの環境の初期化については,マニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。

(a) 環境の初期化

Groupmax Workflowの環境を初期化し,ワークフローデータベースを新規に作成する方法を次に示します。環境の初期化は,Groupmax Object Serverを起動した状態で行ってください。

  1. サーバ環境の初期化とワークフローデータベースの作成
    サーバ機能環境初期化コマンド(WFinitsv)を使用して,サーバ機能の環境を初期化します。同時に,ワークフローデータベースが作成されます。
    サーバ機能環境初期化コマンドは,環境を初めて定義するときや,環境を再構築するときにだけ実行します。
    なお,Groupmax Workflowを前提とする他のプログラムによって既にデータベースが作成されている場合は,サーバ機能環境初期化コマンドの-oオプション(ワークフローデータベース名称)に既存のデータベース名称を指定してください。
  2. ワークフローディレクトリサービスの起動
    ワークフローディレクトリサービス起動コマンド(WFstartad)を使用して,ワークフローディレクトリサービスを起動します。
  3. サーバ機能の起動
    サーバ機能起動コマンド(WFstartsv)を使用して,サーバ機能を起動します。
  4. マネージャ機能の環境の初期化
    マネージャ機能環境初期化コマンド(WFinitmgr)を使用して,マネージャ機能の環境を初期化します。

各コマンドの使用方法については,「4.3 運用コマンドの文法」の,「WFinitsv(サーバ機能環境初期化コマンド)」,「WFstartad(ワークフローディレクトリサービス起動コマンド)」,「WFstartsv(サーバ機能起動コマンド)」,及び「WFinitmgr(マネージャ機能環境初期化コマンド)」の項を参照してください。

(b) データベースの常駐指定の有効化

Groupmax Object Serverのデータベースページを共有メモリ上に常駐化させることによって,データベースの入出力回数を削減し,性能向上を図ることができます。

データベースの常駐化は,システム共通定義ファイルで指定します。ここでは,システム共通定義ファイルで指定したデータベースの常駐指定を有効にする方法を説明します。ここに示す手順は,初期設定時(Groupmax Workflowの環境を初期化する前)にデータベースの常駐化を指定する場合の手順です。既にGroupmax Workflowの運用を開始した後で指定する場合,2.~5.の操作は不要となります。

  1. システム共通定義ファイルでデータベースの常駐化を指定する
  2. Groupmax Object Serverをオペレーティングシステムに登録する(xodsetup)
  3. Groupmax Object Serverのデータベース環境を初期化する(xodbinit)
  4. Groupmax Object Serverを起動する(xodstart)
    この時点では,システム共通定義ファイルで指定したスキーマ(ワークフローデータベース)がないので,スキーマ名誤りの警告メッセージ(KFXO38002-W及びKFXO38004-W)が出力されます。このメッセージは無視してください。
  5. Groupmax Workflowの環境を初期化する(WFinitsv,WFstartad,WFstartsv,WFinitmgr)
  6. Groupmax Workflow及びGroupmax Object Serverを一度終了し,Groupmax Object Serverを再起動する(WFstopsv,WFstopad,xodstop,xodstart)
    この時点でデータベースの常駐指定が有効になります。xodstartコマンドを実行した後に,KFXO38001-W~KFXO38012のメッセージが出力された場合は,システム共通定義ファイルを見直してください。また,対処方法の詳細については,マニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。
(c) 環境の再構築

Groupmax Workflowの環境を再構築する場合は,Groupmax Workflowの環境を一度削除し,再度環境の初期化を実行します。Groupmax Workflowの環境を再構築する手順を次に示します。なお,環境の初期化はGroupmax Object Serverを起動した状態で行ってください。また,Groupmax Object Serverのデータベースの常駐化を指定している場合は,この指定を解除しておいてください。

  1. 登録済み定義情報のダウンロード
    再構築後の環境で再利用できるよう,ユーザ,ロール,及びビジネスプロセスの定義情報を,Groupmax Workflow Definerを使用してクライアントにダウンロードしておきます。
    ユーザ,ロールについては,サーバでユーザ定義情報出力コマンド(WFexpusr)及びロール定義情報出力コマンド(WFexprl)を使用して,定義情報をファイルに出力しておくこともできます。
    ユーザ定義情報出力コマンド及びロール定義情報出力コマンドの使用方法については,「4.3 運用コマンドの文法」の「WFexpusr(ユーザ定義情報出力コマンド)」及び「WFexprl(ロール定義情報出力コマンド)」の項を参照してください。
  2. Groupmax Workflowの環境の削除
    環境削除コマンド(WFdeldb)を使用して,Groupmax Workflowの環境を削除します。環境削除コマンドの使用方法については,「4.3 運用コマンドの文法」の「WFdeldb(環境削除コマンド)」の項を参照してください。
  3. Groupmax Workflowの環境の初期化
    2.4.3(2)(a) 環境の初期化」の手順に従って,Groupmax Workflowの環境を初期化します。
  4. ユーザ定義コマンドの実行
    ユーザ定義コマンド(WFregusr)で-sオプションを指定して,Groupmax Addressに登録済みのユーザのユーザトレーを作成します。ユーザ定義コマンドの使用方法については,「4.3 運用コマンドの文法」の「WFregusr(ユーザ定義コマンド)」の項を参照してください。
  5. 定義情報の再登録
    1.でダウンロードしたファイルを利用し,必要に応じて,ユーザ定義,ロール定義,及びビジネスプロセス定義を再登録します。この操作は,クライアントから,Groupmax Workflow Definerを使用して実行します。
    1.でユーザ定義情報出力コマンド(WFexpusr)及びロール定義情報出力コマンド(WFexprl)を使用して定義情報を出力した場合は,必要に応じてユーザ,ロールの定義情報を再登録します。この操作は,サーバでユーザ定義更新コマンド(WFdefusr)及びロール定義更新コマンド(WFdefrl)を使用して実行します。
    ユーザ定義更新コマンド及びロール定義更新コマンドの使用方法については,「4.3 運用コマンドの文法」の「WFdefusr(ユーザ定義更新コマンド)」及び「WFdefrl(ロール定義更新コマンド)」の項を参照してください。
(d) 環境を初期化する場合の注意事項

Groupmax Workflowの環境を初期化する前に,Groupmax Object Serverを前提とする他のプログラムが既に導入されている場合は,それらのプログラムが作成したデータベースのバックアップを取得しておいてください。初期化時にエラーが発生した場合に,バックアップしたファイルから回復する必要があります。

同様に,Groupmax Workflow導入後に他のプログラムを追加する場合も,ワークフローデータベースのバックアップを取得してから実行してください。

(3) Groupmax Address Serverアンインストール時の対処

(a) Groupmax Address Serverを誤ってアンインストールした場合

Groupmax Address Serverをアンインストールすると,すべてのユーザ情報が失われます。Groupmax Address Serverを誤ってアンインストールした場合は,次の手順でユーザ情報を回復してください。ロールなどの再定義は必要ありません。

なお,このときGroupmax Workflow Serverはアンインストールしないでください。

  1. Groupmax Address Serverを再インストールする
  2. Groupmax Address Serverをセットアップし,ユーザ情報を再登録する
  3. Groupmax Workflow Serverを再インストールする
  4. -sオプションを指定して,ユーザ定義コマンドを実行する(WFregusr -s)
(b) Groupmax Address Serverを故意にアンインストールした場合

すべての情報を初期状態に戻してやり直したいなどの理由でGroupmax Address Serverを故意にアンインストールした場合は,環境の再構築が必要になります。