5.3.2 障害情報の採取
障害発生時にシステム管理者に連絡する場合,障害情報を採取してください。
障害情報は,障害情報収集コマンドで採取できます。
障害情報収集コマンドについては,「4.3 運用コマンドの文法」の「WFgetlog(障害情報収集コマンド)」を参照してください。
- 注
- Groupmax Workflowを組み込むと,Groupmax Workflow インストール先ディレクトリ下にトレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)が作成されます。Groupmax Workflow Serverは,このディレクトリに機能ごとのトレース情報をファイルとして出力します。これらのファイルは,登録されているユーザの数などによっては容量が大きくなることがあります。
- トレース情報のファイルを格納できるように,あらかじめ十分なディスク容量を確保してください。
- <この項の構成>
- (1) 障害情報の種類
- (2) 障害情報の詳細
(1) 障害情報の種類
採取する情報は,障害の現象によって異なります。採取する障害情報を,表5-2に示します。
表5-2 採取する障害情報
項番 | 採取する障害情報 | 障 害 の 現 象 |
---|
AP異常終了 | Groupmax Workflowの異常終了 | Groupmax Workflowのエラー検出 | 性能が悪い | 結果不正 |
---|
1 | 操作手順 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
2 | メッセージ | ○ | ○ | ○ | △ | △ |
3 | メッセージロギング(SYSLOG) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
4 | ログファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
5 | ソフトウェアエラーログ(SYSRAS)※ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
6 | アプリケーションダンプ(APダンプ)※ | △ | △ | ○ | ○ | △ |
7 | ビジネスプロセス定義情報 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
8 | ワークフローログ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
9 | ワーク,案件の各属性 | △ | △ | △ | × | △ |
10 | マネージャ機能トレースファイル | △ | ○ | △ | × | △ |
11 | マネージャ機能遷移ログファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
12 | サーバ機能トレースファイル | △ | ○ | △ | △ | △ |
13 | ユーザ定義ユティリティ機能トレースファイル | △ | ○ | △ | △ | △ |
14 | ユーザ定義ユティリティ機能登録ログファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
15 | ユーザ定義更新ユティリティ機能トレースファイル | △ | ○ | △ | △ | △ |
16 | ユーザ定義更新ユティリティ機能ログファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
17 | ロール定義更新ユティリティ機能トレースファイル | △ | ○ | △ | △ | △ |
18 | ロール定義更新ユティリティ機能ログファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
19 | ロール定義情報出力ユティリティ機能トレースファイル | △ | ○ | △ | △ | △ |
20 | 配布管理機能トレースファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
21 | ワーク削除ユティリティ機能トレースファイル | △ | 〇 | 〇 | △ | △ |
22 | ワーク削除ユティリティワーク削除ログファイル | △ | △ | △ | △ | 〇 |
23 | 配布指示ユティリティ機能トレースファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
24 | マルチサーバ機能トレースファイル | △ | ○ | △ | △ | △ |
25 | マルチサーバ機能送受信ログファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
26 | コアファイル(core) | △ | ○ | △ | △ | △ |
27 | アドレスキャッシュ情報ファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
28 | キャッシュ制御情報ファイル | △ | △ | △ | △ | △ |
29 | Groupmax Object Server関連ファイル | △ | △ | △ | △ | ○ |
30 | Groupmax Address関連ファイル | △ | △ | △ | × | × |
31 | ドメイン間連携機能トレースファイル | △ | ○ | △ | △ | △ |
32 | ドメイン間連携機能送受信ログファイル | ○ | × | × | × | × |
33 | ドメイン間連携機能SNAPダンプファイル | × | ○ | ○ | × | × |
34 | Workflow通信データダンプファイル | × | ○ | ○ | ○ | × |
35 | Workflow通信バッファダンプファイル | × | ○ | ○ | × | × |
36 | サーバ機能停止情報ファイル | × | × | △ | × | × |
- (凡例)
- ○:必要
- △:障害や解析の状況によって必要(メッセージなどで指示)
- ×:不要
- 注※
- オペレーティングシステムがHI-UX/WE2の場合だけ採取できます。
(2) 障害情報の詳細
表5-2の項番に沿って,採取する障害情報の内容及び採取方法について説明します。なお,文中の「*」はワイルドカードを示します。
- 操作手順
障害発生に至るまでの詳細な操作手順(画面のハードコピー,操作内容のメモなど)を採取してください。
- メッセージ
標準出力,標準エラー出力及びコンソールに表示されるメッセージを,画面のハードコピーで採取してください。また,直前のメッセージも採取してください。
- メッセージロギング(SYSLOG)
障害発生時にGroupmax Workflow及びGroupmax Object Serverが出力するメッセージロギングを,syslogファイルから採取してください。AIXの場合,「2.4.1(3) システム・ログに関する設定(AIXの場合だけ)」で設定しているログファイルパスのログを採取してください。
syslogファイルについては,それぞれのオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
- ログファイル
Groupmax Object Serverのxodlogcatコマンドを実行して,出力結果を採取してください。xodlogcatコマンドについては,マニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。
- ソフトウェアエラーログ(SYSRAS)
障害発生時にGroupmax Workflow及びGroupmax Object Serverが出力するソフトウェアログを採取してください。ソフトウェアログの採取方法については,マニュアル「HI-UX/WE2 システム管理 導入・保守編」を参照してください。
- アプリケーションダンプ(APダンプ)
RAS(障害保守支援)機能によって出力された,障害発生時のAPダンプを採取してください。APダンプの採取方法については,マニュアル「HI-UX/WE2 システム管理 導入・保守編」を参照してください。
- ビジネスプロセス定義情報
エラーの発生したビジネスプロセス定義の,次の情報を採取してください。
- ビジネスプロセス定義名称,バージョン番号
- ビジネスプロセス定義ファイル(ファイル名:xxxxxxxx.BPD)
- ビジネスプロセス定義実行形式ファイル(ファイル名:xxxxxxxx.BPX)
- ワークフローログ
障害発生時及びそれ以前のワークフローログを,ワークフローログ出力コマンド(WFdestlg)で出力してください。旧バージョンのビジネスプロセスでの障害の場合は,障害発生時及びそれ以前のワークフローログが取得されているユーザジャーナルをアンロードしてください。
- ワーク,案件の各属性
案件がエラートレーにある場合,その案件と該当するワークの各属性の内容を採取してください。
- マネージャ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- マネージャ機能遷移ログファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- サーバ機能トレースファイル
APIディレクトリ(/Flowmate/log/API)下の次に示すファイルを採取してください。
- ユーザ定義ユティリティ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ユーザ定義ユティリティ機能登録ログファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ユーザ定義更新ユティリティ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ユーザ定義更新ユティリティ機能ログファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ロール定義更新ユティリティ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ロール定義更新ユティリティ機能ログファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ロール定義情報出力ユティリティ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- 配布管理機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ワーク削除ユティリティ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ワーク削除ユティリティワーク削除ログファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- 配布指示ユティリティ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- マルチサーバ機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- マルチサーバ機能送受信ログファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- TSEND.*
- TSNREPO.*
- TRCV.*
- TMSREPO.*
- TGMNTFY.*
- TGMREPO.*
- コアファイル(core)
サーバ機能で障害が発生した場合は,killコマンドでプロセスを終了させ,/Flowmateディレクトリ下に出力されたコアファイルを収集してください。その他の機能が異常終了した場合は,コアファイルがカレントディレクトリに出力されますので,これを採取してください(通常は,/Flowmate/binディレクトリ下に出力されます)。
Groupmax Object Serverが異常終了した場合のコアファイルについては,マニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。
- アドレスキャッシュ情報ファイル
サーバ機能管理ディレクトリ(/Flowmate/adm)下の次に示すファイルを採取してください。
- キャッシュ制御情報ファイル
アカウントログ機能制御ディレクトリ(/Flowmate/spool)下の次に示すファイルを採取してください。このファイルは,-fオプションを指定してワークフローディレクトリサービスを強制終了させた場合に出力されます。
- Groupmax Object Server関連ファイル
Groupmax Object Serverが異常終了した場合は,次のファイルを採取してください。
- $XODDIR/spoolディレクトリ下のすべてのファイル
- $XODDIR/tmpディレクトリ下のすべてのファイル
- システム共通定義ファイル($XODDIR/conf/xodrc)
- ログファイル(xodlogcatコマンドの実行結果リスト)
- ジャーナルファイル
詳細については,マニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。
- Groupmax Address関連ファイル
Groupmax Addressのユーザ認証でエラーが発生した場合は,/tmpディレクトリ下にある次のファイルを採取してください。
- ドメイン間連携機能トレースファイル
トレース情報格納ディレクトリ(/Flowmate/WFmc/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- ドメイン間連携機能送受信ログファイル
ドメイン間連携送受信ログ出力ディレクトリ(/Flowmate/WFmc/SRlog)下の次に示すファイルを採取してください。
- ドメイン間連携機能SNAPダンプ
RAS情報格納ディレクトリ(/Flowmate/WFmc/log)下の次に示すファイルを採取してください。
- Workflow通信データダンプファイル
サーバエラー情報格納ディレクトリ(/Flowmate/ras)下に次に示すファイルが出力されている場合,採取してください。
- SESPROTDMP_XXXX
- SESTIMEOUT_XXXX
- SESSIGRCV_XXXX
(「XXXX」はプロセスIDを示します。)
同時に,サーバエラー情報格納ディレクトリ(/Flowmate/ras)下のファイルのリスト(ls -lコマンドの結果)を採取してください。
ファイルの採取後は,これらのファイルを削除してもかまいません。
- Workflow通信バッファダンプファイル
サーバエラー情報ディレクトリ(/Flowmate/ras)下に次に示すファイルが出力されている場合,採取してください。
ファイルの採取後は,これらのファイルを削除してもかまいません。
- サーバ機能停止情報ファイル
サーバエラー情報ディレクトリ(/Flowmate/ras)下に次に示すファイルが出力されている場合,採取してください。
ファイルの採取後は,このファイルを削除してもかまいません。