2.4.1 オペレーティングシステムでの環境設定

システム管理者は,Workflow管理サーバで,Groupmax Workflowの稼働に必要なオペレーティングシステムの環境を次の順序で設定します。

  1. 通信環境の設定
  2. 環境変数の設定
<この項の構成>
(1) 通信環境の設定
(2) 環境変数の設定
(3) システム・ログに関する設定(AIXの場合だけ)

(1) 通信環境の設定

Groupmax Workflowでは,ネットワーク環境にTCP/IPを使用しています。このため,次に示す通信環境の設定が必要です。

(a) サーバのIPアドレスの登録

/etc/hostsファイル,又はDNS(Domain Name System)のデータベースに自サーバ,及びWorkflow管理サーバのIPアドレスを記述します。IPアドレスの記述形式を次に示します。

(b) サービス名の登録

通信設定ファイル(/etc/services)に,Groupmax Workflowのサービス名,ポート番号,及びプロトコル名を記述します。また,前提プログラムであるGroupmax Mailのサービス名も同様に登録してください。Groupmax Mailのサービス名及びポート番号については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 6 システム管理者ガイド 基本操作編」を参照してください。

通信設定ファイルの記述形式を次に示します。

(2) 環境変数の設定

Groupmax Workflow Server,Groupmax Workflow Multi-Server,及びGroupmax Object Serverに共通の環境変数を設定します。「.profile」,「.login」などのファイルで設定すると便利です。

(a) 内容及び記述形式

環境変数の内容及び記述形式を次に示します。

(b) 記述例

Bシェル及びCシェルでの環境変数の記述例を次に示します。

Bシェルの場合
PATH=$PATH:/users/DB1/bin
NLSPATH=$NLSPATH:/Flowmate/adm/wfmsg/%N.%L
LANG=ja_JP.SJIS
XODDIR=/users/DB1
XODCONFPATH=/users/DB1/conf
export PATH NLSPATH LANG XODDIR XODCONFPATH
Cシェルの場合
setenv PATH "$PATH":/users/DB1/bin
setenv NLSPATH "$NLSPATH":/Flowmate/adm/wfmsg/%N.%L
setenv LANG ja_JP.SJIS
setenv XODDIR /users/DB1
setenv XODCONFPATH /users/DB1/conf
(c) 参照するプログラム

環境変数は,参照するプログラムの起動時の値が有効となります。そのため,環境変数を変更した場合は,参照するプログラムを再起動してください。参照するプログラムが複数ある場合は,プログラム間の同期ずれを防止するため,参照するすべてのプログラムを停止した後に環境変数を変更し,プログラムを再起動してください。

環境変数を参照するプログラムを次に示します。

PATH,NLSPATH,LANG
  • Groupmax Workflow Server
  • Groupmax Workflow Multi-Server
XODDIR,XODCONFPATH
  • Groupmax Object Server

(3) システム・ログに関する設定(AIXの場合だけ)

Groupmax Workflowでは,システム・ログが必要となります。AIXの場合,システム・ログはデフォルトでは出力されないため,次の手順を実行して,システム・ログが出力されるよう設定してください。

  1. スーパユーザでログインする
  2. /etc/syslog.confファイルを編集する
    指定内容及び指定例を次に示します。
    【指定内容】
     記述形式:<selector> <action>[<rotation>]
    <selector>:機能及び優先順位レベルを"."(ドット)で区切って指定します。
    機能:"user" 又は "*"
    優先順位レベル:"info"
    詳細は,syslogdコマンドリファレンスを参照してください。Groupmax WorkflowシステムではOSが出力するログも障害時に必要となるため,"*"を推奨します。
    <action>:ログファイルの絶対パス名を指定します。
    <rotation>:オプションのため,指定を省略できます。
    詳細は,syslogdコマンドリファレンスを参照してください。
    【指定例】
     *.info /usr/adm/syslog.log rotate size 1m file 10 compress
  3. 指定したファイルパスに対し,次のコマンドを実行する
     touch ログファイルパス
  4. syslogdデーモンを起動し直す(OS再起動)か,又はハングアップシグナル(kill -HUP)を送り,設定したログファイルにロギング情報が出力されているかを確認する

 

システム・ログは障害発生時の採取資料となるため,Workflowシステム起動から停止までを含めて,最低1か月以上,システム・ログを保持することを推奨します。

システム・ログの1ファイル当たりのサイズは,ユーザの規模や運用によって変わるため,テスト期間を利用して,Workflowシステム運用に適した値を見積もってください。