2.4.4 ドメイン間連携機能の定義ファイルの作成

ドメイン間連携機能を使用する場合,次の三つの定義ファイルを作成します。

 

これらのファイルは/Flowmate/WFmc/confに格納します。

これらのファイルにはサンプルがあります。サンプルファイルは/Flowmate/WFmc/sampleに格納されています。

<この項の構成>
(1) ドメイン間連携サーバ環境定義ファイルの作成
(2) メールサーバ定義ファイル及び連携情報定義ファイルの作成

(1) ドメイン間連携サーバ環境定義ファイルの作成

●記述形式
 以下の形式で記述します。
send_mail_retry_times = ドメイン間連携メール送受信リトライ回数
send_mail_interval = ドメイン間連携メール送信インターバル時間
receive_mail_interval = ドメイン間連携受信メールチェックインターバル時間
mail_response_interval = メールサーバ通信監視インターバル時間
work_directory = ドメイン間連携作業ディレクトリ名
mail_send_limit_size = 送信メール制限サイズ(1メール分)
resend_mail_watch_interval = ドメイン間連携再送メール監視間隔
mail_directory = ドメイン間連携メール格納ディレクトリ名
connection_log_directory = ドメイン間連携送受信ログ出力ディレクトリ名
connection_log_save_type = ドメイン間連携送受信ログ保存形式
resend_interval = ドメイン間連携再送インターバル時間
resend_times = ドメイン間連携再送回数
mail_receive_limit_interval = ドメイン間連携メール処理期限
connection_info_keep_interval = ドメイン間連携管理情報最大保存期間
●オペランド
オペランドに指定できる値の範囲を(( ))内に,また,ユーザがオペランドを省略した場合にシステムが取る値を《 》内に示します。
なお,同じオペランドを2回以上指定した場合は,後に記述した方が有効となります。
send_mail_retry_times = ドメイン間連携メール送受信リトライ回数 ((1~99)) 《10》
メールに対する送受信処理に失敗した場合の自動リトライ回数を指定します。
send_mail_interval = ドメイン間連携メール送信インターバル時間 ((1~3600)) 《10》
メール送信要求がない場合に,次に送信要求の有無を確認するまでの間隔を指定します(単位:秒)。
receive_mail_interval = ドメイン間連携受信メールチェックインターバル時間 ((1~3600)) 《10》
受信メールがない場合に,次に受信メールの有無を確認するまでの間隔を指定します(単位:秒)。
mail_response_interval = メールサーバ通信監視インターバル時間 ((1~600)) 《1》
メールサーバへの通信要求に対する応答を待つ時間を指定します(単位:分)。時間内に応答がない場合は,通信エラーになります。
work_directory = ドメイン間連携作業ディレクトリ名《/Flowmate/WFmc/tmp》
ドメイン間連携機能で,一時的に使用する作業ファイルを作成するディレクトリを指定します。
mail_send_limit_size = 送信メール制限サイズ(1メール分) ((0~2000000)) 《1000》
送信できるメールサイズの最大値を指定します(単位:キロバイト)。メールの送信サイズが最大値を超えた場合,送信エラーになります。
0を指定した場合,メールサイズに関係なくすべてのメールを送信します。
resend_mail_watch_interval = ドメイン間連携再送メール監視間隔 ((0~10080)) 《1440》
再送する必要がある要求メールの有無をチェックする間隔を指定します(単位:分)。
指定した時間ごとにチェックされ,再送が必要な要求メールがあった場合,自動的に再送されます。
値に0を指定した場合,チェックされません。したがって,再送が必要な要求メールがあっても自動的に再送されません。
mail_directory = ドメイン間連携メール格納ディレクトリ名《/Flowmate/WFmc/mail》
メールサーバから取得したメールを格納するディレクトリを指定します。ディレクトリを変更する場合は,ディレクトリ下の情報をすべて移動する必要があります。
connection_log_directory = ドメイン間連携送受信ログ出力ディレクトリ名《/Flowmate/WFmc/SRlog》
ドメイン間連携機能で取得する送受信ログを格納するディレクトリを指定します。
connection_log_save_type = ドメイン間連携送受信ログ保存形式 ((all又はrnd)) 《rnd》
ドメイン間連携機能で取得する送受信ログの保存形式を取得します。形式には,全保存と上書き保存があります。
all
全保存形式で保存します。全保存形式の場合,ログデータは上書きされないで,追加保存されていきます。そのためディスク容量に空きがなくなる前に,ログデータを待避する必要があります。
rnd
上書き保存形式で保存します。上書き保存形式の場合,データは容量の上限サイズまで上書きされます。そのため,古いログは削除されます。
resend_interval = ドメイン間連携再送インターバル時間 ((30~10080)) 《360》
ドメイン間連携で要求メールを送信した後,応答メールが返却されない場合,自動的に要求メールを再送するときの再送間隔を指定します(単位:分)。
この項目の詳細及び設定時に基準とする値については,「3.9.8ドメイン間連携機能の運用上の注意事項」を参照してください。
resend_times = ドメイン間連携再送回数 ((1~100)) 《5》
ドメイン間連携で要求メールを送信した後,応答メールが返却されない場合,自動的に要求メールを再送するときの最大再送回数を指定します。
この項目の詳細及び設定時に基準とする値については,「3.9.8ドメイン間連携機能の運用上の注意事項」を参照してください。
mail_receive_limit_interval = ドメイン間連携メール処理期限 ((0~10080)) 《360》
ドメイン間連携でメールを受信した場合に,送信時から一定時間を経過すると,そのメールが無効になる時間を指定します(単位:分)。
受信時刻が「送信時間」+「ドメイン間連携メール処理期限」を過ぎた場合,無効になります。
値に0を指定した場合,処理期限が無くなり,すべてのメールは無限に有効になります。
 
ドメイン間連携メール処理期限を変更する場合,まず,連携するすべてのサーバに対して連携中の案件がないことを確認してください。確認するには,未応答要求表示コマンド(WFifscon)を-aオプションを指定して実行します。確認後,Groupmax Workflow Server - Connectionを停止して,値を変更してください。
この項目の詳細及び設定時に基準とする値については,「3.9.8ドメイン間連携機能の運用上の注意事項」を参照してください。
connection_info_keep_interval = ドメイン間連携管理情報最大保存期間 ((0~10080)) 《2520》
ドメイン間連携で管理する情報を,連携終了後最大どのくらいの期間保存するかを指定します(単位:分)。
指定値は,ドメイン間連携メール処理期限より大きい値を指定することをお勧めします。
なお,ドメイン間連携管理情報は,連携が正常に終了した場合,システムによって,自動的に保存期間が設定され削除されます。
この項目の詳細及び設定時に基準とする値については,「3.9.8ドメイン間連携機能の運用上の注意事項」を参照してください。

(2) メールサーバ定義ファイル及び連携情報定義ファイルの作成

メールサーバ定義ファイル及び連携情報定義ファイルはCSV形式で作成します。

●記述形式
  • 項目と項目の間は,「,」(コンマ)で区切ります。
  • 文字列の先頭と末尾のスペースは無視されます。
  • 1行を一つの情報として定義します。
  • 1カラム目に「#」(シャープ)を記述した行をコメントとみなします。

表2-3及び表2-4に,それぞれのCSVファイルに必要な項目と内容を示します。

表2-3 メールサーバ定義ファイルの定義項目と内容

項目内容パラメタ指定
E-Mailアドレスドメイン間連携機能が使用するメールボックスのE-Mailアドレスを指定します(最大63バイト)。
E-MailアカウントE-Mailアドレスに対応する受信メールサーバのPOP3アカウントを指定します(最大8バイト)。
E-MailパスワードE-MailアカウントのPOP3パスワードを指定します(最大63バイト)。
SMTPサーバ名送信メールサーバ名を指定します(最大255バイト)。
POP3サーバ名受信メールサーバ名を指定します(最大255バイト)。
接続リトライ間隔メールサーバとの接続に失敗した場合,再接続するまでの間隔を分単位で,1から1440までの値を指定します。デフォルトは1分です。
接続リトライ回数メールサーバとの接続に失敗した場合,再接続する回数を0から1000までの値で指定します。デフォルトは60回です。0を指定した場合,無限にリトライします。
不当メール格納ディレクトリビジネスプロセス連携用メール以外のメールを受信した場合のメールファイル格納ディレクトリを指定します(最大255バイト)。
(凡例)
○:必須の項目です。
△:任意の項目です。

表2-4 連携情報定義ファイルの定義項目と内容

項目内容パラメタ指定
窓口名連携先を示す窓口名を指定します。ビジネスプロセス定義時にこの窓口を指定します(最大63バイト)。
E-Mailアドレス窓口名に対応するE-Mailアドレスを指定します(案件の宛先アドレス)(最大63バイト)。
契約IDドメイン間連携をするワークフローエンジン間で取り決めた契約IDを指定します(最大31バイト)。
ワークフローエンジン種別ワークフローエンジンの種別を指定します。
 Groupmax Workflow:Groupmax
 Groupmax Workflow以外:OTHER
ワークフローユーザID連携先ビジネスプロセスに案件を投入するためのユーザIDを指定します(最大8バイト)。
ロール名連携先ビジネスプロセスに案件を投入するときのロール名を指定します。連携先がGroupmaxの場合,この指定は無効になります(最大63バイト)。
MIMEエンコード種別IF4メッセージのエンコード種別を指定します。 省略した場合は,BASE64が指定されます。このバージョンでは,BASE64だけ指定できます。
キャラクタコードセット案件の転送先のシステムに合わせてキャラクタコードセットを指定します。 省略した場合は,SJISが指定されます。このバージョンではSJISだけ指定できます。
送信メール制限サイズ1メール分の送信するメールサイズを制限します。送信できるメールの最大サイズをキロバイト単位で0~2,000,000の間で指定します。指定されたサイズを超過するメールは送信しません。
0を指定した場合,送信するメールサイズを制限しません。
省略した場合は,wfmcrcファイルのmail_send_limit_sizeバラメタの値が指定されます。
(凡例)
○:必須の項目です。
△:任意の項目です。