Groupmax Workflowのユーザ情報は,Groupmax Addressで管理します。ここでは,Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用しない場合のユーザの設定の流れ,及び設定時の注意事項について説明します。Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用する場合は,「3.8 Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能を使用した運用」を参照してください。
Groupmax Workflowのユーザを,Groupmax Addressに登録します。同時に,マルチサーバ機能で使用するメールユーザも登録します。
Groupmax Workflowのユーザを,Workflowサーバのホスト名を指定してGroupmax Addressに登録します。Workflowサーバのホスト名を指定することで,既にGroupmax Addressに登録されているユーザをGroupmax Workflowのユーザとして設定することもできます。
なお,ユーザを登録するときは,最初に,ユーザIDが「system」のユーザを登録してください。また,このときWorkflow管理サーバのホスト名を指定してください。ユーザIDが「system」のユーザは,その他のユーザIDのユーザとは扱いが異なるため,一般ユーザとしては使用できません。詳細については,「2.4.5(3)(a) ユーザIDが「system」のユーザの扱い」を参照してください。
Groupmax Workflowのマルチサーバ機能では,サーバ間のデータの転送手段としてGroupmax Mailを使用しています。このため,Workflowサーバごとに,Groupmax Addressにメールユーザを登録する必要があります。
マルチサーバ機能で使用するメールユーザの登録方法を,次に示します。
Groupmax Addressに登録したユーザ情報を,Groupmax Workflowのユーザ定義コマンドでワークフローデータベースに反映します。これによって,ワークフローデータベースにユーザトレーが作成されます。その後,Groupmax Workflow Definerを使用して,ユーザの権限や属性を設定します。
ワークフローデータベースの更新方法を次に示します。
Groupmax Addressに登録したユーザ情報は,Groupmax Addressによって,各Workflowサーバのワークフローデータベースにレプリケーション(複製)されます。レプリケーションされたWorkflowサーバ上でユーザ定義コマンド(WFregusr)を実行することで,ワークフローデータベースにその情報が反映され,ユーザトレーが作成されます。
ユーザ定義コマンドは,データのレプリケーションのタイミングを考慮した上で,定期的に実行させることをお勧めします。毎日,業務開始前又は業務終了後にユーザ定義コマンドを実行するなどの運用が考えられます。
ユーザ定義コマンドについては,「4.3 運用コマンドの文法」の「WFregusr(ユーザ定義コマンド)」の項を参照してください。
なお,ユーザ定義コマンドを実行する前に,ユーザヒストリ取得最大数を決定する必要があります。ユーザヒストリ取得最大数の詳細については,「2.4.3 Groupmax Workflowでの環境設定」を参照してください。
ユーザ定義コマンドで設定できるのは,ユーザ名及びユーザIDだけです。また,ユーザ定義コマンドでユーザトレーを作成した直後は,ユーザIDが「system」以外のすべてのユーザが一般ユーザとして登録されています。ユーザの権限及び属性は,クライアントから,Groupmax Workflow Definerで変更します。
ユーザの権限及び属性の変更方法を次に示します。なお,このとき,Workflow管理サーバ及びログインユーザのホームサーバで,ワークフローディレクトリサービス,及びサーバ機能が起動されている必要があります。
なお,1.~3.の操作をサーバで一括して実行できます。サーバで一括して実行するには,Groupmax Workflow Definerの代わりに,各Workflowサーバ上でユーザ定義更新コマンド(WFdefusr)を実行してください。ユーザ定義更新コマンド(WFdefusr)については,「4.3 運用コマンドの文法」の「WFdefusr(ユーザ定義更新コマンド)」を参照してください。
ユーザ情報設定時の注意事項を次に示します。
ユーザIDが「system」のユーザは,Groupmax Workflowの最初のドメイン管理者を定義するためのユーザです。Groupmax Workflowを初めて使用するときは,まずGroupmax Workflow DefinerからユーザID「system」でログインして,ドメイン管理者を定義します。このとき,Groupmax Workflowは,ユーザID「system」のパスワードを強制的に変更させるので,ユーザIDが「system」のユーザをGroupmaxのほかのプログラムのユーザとして使用している場合は注意が必要です。
また,ユーザIDが「system」のユーザを登録するときは,最上位組織Groupmax_system直下,又は最上位組織Groupmax_system下の組織に登録してください。ただしGroupmax_system下の組織の中のGroupmaxシステム固有の組織下(Workflowシステム組織,Groupmax Document Managerサーバ管理用組織)には登録しないでください。
ユーザIDが「system」のユーザの,そのほかの特徴について,次に示します。
Groupmax AddressでユーザのWorkflowサーバを変更すると,ユーザトレー上の案件,ユーザヒストリ,及びユーザ情報は,マルチサーバ機能によって,変更先のWorkflowサーバに転送されます。このとき,変更先のWorkflowサーバにビジネスプロセス定義が登録されている場合は,マルチサーバ機能によって,案件ごとに転送されます。ビジネスプロセス定義が登録されていない場合は,案件の配布規則に従って再配布されます。案件の配布規則については,「3.9.3 案件の配布規則」を参照してください。
ユーザの属性を変更する目的で,Groupmax Addressの運転席からユーザを削除し,再度追加することは避けてください。この操作をすると,ユーザがワークフローデータベースから一度削除されるため,次の作業が必要になります。
Groupmax Addressの運転席で変更できない属性は,Groupmax Address一括登録ユティリティで変更してください。Groupmax Address一括登録ユティリティを使用すると,ユーザID以外のすべての属性を,ユーザを削除しないで変更できます。
Groupmax Address Serverで指定した兼任ユーザは,ワークフローのユーザとして登録できません。
Groupmax Addressに登録されたGroupmax Workflowのユーザ情報は,ワークフローディレクトリサービスによってキャッシュに読み込まれます。Groupmax Workflowの各プログラムは,ワークフローディレクトリサービスを経由して,必要なユーザ情報を取得します。
キャッシュパラメタファイルは,アドレス情報のキャッシュを定義するファイルです。Groupmax Workflowのインストール先ディレクトリ下に,サンプルファイル(/Flowmate/sample/wfrsinfo)が提供されています。/Flowmate/etcディレクトリにコピーし,必要に応じて修正して使用してください。
キャッシュパラメタファイルの記述形式を次に示します。なお,行の先頭,末尾,区切り文字の「=」及び「/」の前後に,空白,タブ等は使用できません。また,空行やコメント行は指定できません。
[LOAD_COMP=最上位組織ID[/最上位組織ID]…]
[CACHE_COMP=キャッシュメモリサイズ]