WFregusrユーザ定義コマンド

形 式

WFregusr

[-y]

[-v]

[-k|-s[-k]|-c|-f ユーザID一覧ファイル名]

機 能

Groupmax Address Serverと連携して,ワークフローデータベースのユーザ情報を更新します。

このコマンドは,Groupmax Workflowのユーザ情報を常に最新の状態に保てるよう,定期的に実行する必要があります。WFregusrコマンドを使用したユーザ定義の手順については,「2.4.5 ユーザの設定」を参照してください。

オプション

-y

終了コードをJP1/Automatic Job Schedulerの異常終了しきい値に対応できる値に変換します。これによって,JP1/Automatic Job Schedulerは,ユーザ定義コマンドが正常終了したか又は異常終了したかを判定できるようになります。JP1/Automatic Job Schedulerからユーザ定義コマンドを実行するときは,このオプションを指定してください。

このオプションと他のオプションを同時に指定する場合は,このオプションを最初に指定してください。最初に指定しない場合,オプションエラーなどの解析エラー時には,JP1/Automatic Job Schedulerに対応できる終了コードに変換されません。

このオプションを正しく指定しないと,不正な値が返される場合があるので注意してください。

このオプションを指定した場合と指定しない場合の,変換後の終了コードについては,この後の「実行結果」を参照してください。

-v

ユーザ定義コマンド(WFregusr)の実行経過をコンソールウィンドウに表示します。

-k

ユーザ定義コマンドの実行時のエラーをスキップします。実行時にエラーが発生すると,通常は無条件に実行が中止されます。

このオプションを指定すると,特定のエラーについて,エラーをスキップして実行が継続されます。スキップの対象となるエラーを次に示します。

エラーをすぐに取り除くことができない場合で,他のユーザの定義処理を完了させる必要があるときなどに,このオプションを使用します。

-s

Groupmax Addressとの間でユーザ情報の同期処理をする場合に指定します。また,-kオプションを同時に使用することで,実行時に発生するエラーをスキップできます。

環境削除コマンドでワークフローデータベースを削除してしまった場合など,何かの理由でGroupmax Addressのユーザ情報とGroupmax Workflowのユーザ情報との間に不整合が生じた場合,このオプションを指定することで,Groupmax Workflowのユーザ情報をGroupmax Addressのユーザ情報に強制的に同期させることができます。通常の運用では指定する必要はありません。

-c

ユーザ定義コマンド(WFregusr)の実行によって,ワークフローデータベースにどのような影響があるかをシミュレーションします。このオプションを設定した場合は,ワークフローデータベースは更新されません。シミュレーション結果は,レポートとして表示されます。

レポートは,/Flowmate/tmpディレクトリに,次の形式で出力されます。

regusr_report-yyyym1m1ddhhm2m2ss

yyyy
西暦で年を示します。
m1m1
月を示します。
dd
日を示します。
hh
時を示します。
m2m2
分を示します。
ss
秒を示します。

レポートの例を次に示します。[Tab]はタブ文字を示します。

図4-3 ユーザ定義コマンド(WFregusr)のレポート形式例

[図データ]

レポート形式例について,図中の番号ごとに説明します。

  1. ヘッダレコード第1行
    実行バージョン,実行ホスト名が表示されます。
  2. ヘッダレコード第2行
    実行日付,実行時間が表示されます。
  3. 区切りレコード
  4. 更新予告レコード
    Groupmax AddressからGroupmax Workflowに通知された変更情報に基づいて,これ以降の行に更新予告が出力されます。
    同一ユーザIDに対する複数の変更情報がある場合,変更の効果は累積されないで,それぞれ独立した更新情報として扱われます。
  5. USER句
    USER句の次に,更新するユーザ情報が表示されます。
  6. ユーザ更新情報レコード
    レコードフォーマットを次に示します。
    ユーザID[Tab]更新内容
    更新内容
    ユーザ情報の更新内容が表示されます。
    Add
    ユーザが自ホストに追加されることを示します。
    Move Toホスト名
    表示されたホストに,ユーザが移動することを示します。
    Change Toユーザ名
    表示された名称に,ユーザ名が変更されることを示します。
    Update
    ユーザ名以外の情報が変更されることを示します。
    Delete
    ユーザが削除されることを示します。
    Delete(Only Relation Maintenance)
    他ホストのユーザの削除に伴って,リレーションがメンテナンスされることを示します。
  7. LinkedBpNode句
    削除又は移動対象のユーザが直接リンクされている,旧バージョンの作業机の情報を出力します。この情報が出力されているときは,該当するユーザを削除又は移動できません。レコードフォーマットを次に示します。
    LinkedBpNode BPName:ビジネスプロセス定義名[Tab]Ver:ビジネスプロセス定義バージョン[Tab]NodeName:作業机名
  8. CASE句
    削除又は移動対象のユーザのユーザトレーにある案件の情報を出力します。レコードフォーマットを次に示します。
    CASE BPName:ビジネスプロセス定義名[Tab]Ver:ビジネスプロセス定義バージョン[Tab]WorkID:ワークID[Tab]Reason:移動不可要因
    移動不可要因
    空白の場合は,移動先のユーザトレーに自動的に転送されることを示します。
    Deleted
    ユーザが削除されたことを示します。
    V1BP
    旧バージョンのビジネスプロセス定義の案件であることを示します。
    NotDistributed
    ユーザの移動先となるサーバに,ビジネスプロセス定義が配布されていないことを示します。
  9. 更新予告レコード
    Groupmax Address登録情報とGroupmax Workflowデータベースとの相違に基づいて,これ以降の行に更新予告が出力されます。

-f ユーザID一覧ファイル名(1~250バイト)

Groupmax Addressとの間で,特定のユーザ情報について同期処理をします。-sオプションがすべてのユーザ情報を更新するのに対して,-fオプションは,設定されたファイル内に記述された,ユーザIDに対応するユーザ情報だけを対象に更新します。-fオプションは,ユーザ数が多いときなどに効果的です。特定のユーザ情報について同期処理をすることで,最小限の時間で同期処理を実行できます。

ユーザID一覧ファイルの記述規則を次に示します。記述規則の詳細については,マニュアル「Groupmax Address/Mail Version 6 システム管理者ガイド 基本操作編」を参照してください。

ユーザID一覧ファイルの記述例を次に示します。

#ユーザID一覧開始

user01

user02

user03

#ユーザID一覧終了

実行結果

-yオプション指定なしの場合
0:正常終了
-1:異常終了1
-2:異常終了(継続できるエラー)2
-yオプション指定ありの場合
0:正常終了
255:異常終了1
8:異常終了(継続できるエラー)2
注※1
コマンドの処理を継続できないエラーの発生によって,コマンドの実行が中断されたことを示します。エラーの詳細は,WFregusrコマンド実行中のWorkflowサーバのsyslogファイルを参照してください。
注※2
現在実行中のユーザの処理を中止し,次ユーザ以降の処理を継続できるレベルのエラーが1回以上発生したことを示します。エラーの詳細は,WFregusrコマンド実行中のWorkflowサーバのsyslogファイルを参照してください。

注意事項