-f ユーザ定義更新情報入力ファイル名(2~250バイト)
更新するユーザ定義情報を設定・入力するファイルです。このオプションを省略することはできません。
ファイル名はフルパス名で2~250バイトの文字列で設定します。
ユーザ定義更新情報入力ファイルは,更新する情報が1レコードごとに次に示す形式で設定されている必要があります。
処理コード,ユーザID,更新対象コード,更新値1[,更新値2][,更新値3][,更新値4]
[,更新値5]
レコード指定時の注意事項を次に示します。
- 一つのレコードは,改行を含めて1,024バイト以下で設定します。
- 項目と項目は「,」(半角コンマ)で区切ります。ただし,項目の値中に「,」が入っている場合は項目を「"」(ダブルクォーテーション)で囲んでください。
- 「"」で囲まれていない項目の,値の前後の空白文字は無視されます。
次に,レコードの各項目について説明します。
- 処理コード
更新する情報の処理コードを半角の英大文字で設定します。処理コードには次の三つが設定できます。また,そのレコードがコメントである場合は,ここに「#(半角)」を設定します。
- C
- 属性情報を変更します。Cを設定すると,この後の「更新対象コード」に,STAT,HMAX,CMNT,ATR1,ATR2及びALLAが設定できます。
- A
- 他の定義との関連を設定します。Aを設定すると,後に設定する「更新対象コード」として,AUTH,ORG,CMP,ROLE,KEYV,BPAG,AGNT,BADM,BDST,RDEF及びRDSTが設定できます。
- D
- 他の定義との関連を削除します。Dを設定すると,後に設定する「更新対象コード」として,AUTH,ORG,CMP,ROLE,KEYV,BPAG,AGNT,BADM,BDST,RDEF及びRDSTが設定できます。
- ユーザID
情報を更新するユーザのユーザIDを設定します。
- 更新対象コード
更新対象とする情報のコードを半角の英数字で設定します。設定できる更新対象コードと,それに対応する値(更新値1~5に設定する)については,表4-4を参照してください。
- 更新値1~更新値5
更新する値を設定します。値を更新値1~5のどこへ設定するかは更新対象コードによって異なります。どの更新値にどのような値を設定するかは,表4-4を参照してください。
表4-4 更新対象コードと更新値
更新対象コード | コードの意味 | 更新値に設定できる値 |
---|
STAT※4 | 案件受付状態の変更 | act,dea,inac※1の一つ(更新値1に設定)
- 注
- それぞれact(受付可能),dea(代行者配布),inac(受付禁止)を表す。
|
HMAX※4 | ユーザヒストリ最大数の 変更 | 範囲0~1023の値(更新値1に設定) |
CMNT※4 | コメントの変更 | コメント情報※2(更新値1に設定) |
ATR1※4 | ユーザ属性1の変更 | ユーザ属性1※2(更新値1に設定) |
ATR2※4 | ユーザ属性2の変更 | ユーザ属性2※2(更新値1に設定) |
ALLA※4 | 全属性の一括変更 | 案件受付状態(更新値1に設定) ユーザヒストリ最大数(更新値2に指定) コメント(更新値3に指定)※2 ユーザ属性1(更新値4に指定)※2 ユーザ属性2(更新値5に指定)※2 |
AUTH※5 | ユーザ権限の変更/削除 | domi,admi,wfm※1の一つ(更新値1に 設定)
- 注
- 処理コードにDを設定した場合は更新値には何も設定しない。
- それぞれdomi(ドメイン管理者),admi(ワークフロー運用管理者),wfm(ビジネスプロセス管理者)を表す。
|
ORG※5 | 組織へのアクセス権の追加/削除 | 組織ID(更新値1に設定) |
CMP※5 | 最上位組織へのアクセス権の追加/削除 | 最上位組織ID(更新値1に設定) |
ROLE※5 | 業務ロールへのユーザの追加/削除 | ロール名(更新値1に設定)※3 |
KEYV | 自動配布キーへの自動配布キー値の追加/削除 | ロール名(更新値1に設定)※3 自動配布キー名(更新値2に設定) 自動配布キー値(更新値3に設定)※6 |
BPAG※4 | 代行配布ユーザの変更/削除 | ビジネスプロセス定義名 (更新値1に設定) ※3 代行配布ユーザID(更新値2に設定) |
AGNT※4 | 代行者の追加/削除 | 代行者ユーザID(更新値1に設定) |
BADM※5※7 | ビジネスプロセス管理者の追加※10/削除 | ビジネスプロセス定義名(更新値1に設定)※3 ビジネスプロセス定義バージョン又はALL(更新値2に設定)※9
- 注
- ビジネスプロセス定義バージョンにALLを設定した場合は,更新値1に指定したビジネスプロセス定義のすべてのバージョンを表す。
|
BDST※5※8 | ビジネスプロセス配布管理者の追加※10/削除 | ビジネスプロセス定義名(更新値1に設定)※3 ビジネスプロセス定義バージョン又はALL(更新値2に設定)※9
- 注
- ビジネスプロセス定義バージョンにALLを設定した場合は,更新値1に指定したビジネスプロセス定義のすべてのバージョンを表す。
|
RDEF※5※7 | ロール定義者の追加※10/削除 | ロール名(更新値1に設定)※3 |
RDST※5※8 | ロール配布管理者の追加※10/削除 | ロール名(更新値1に設定)※3 |
- 注※1
- 半角英小文字で設定します。
- 注※2
- 更新値を省略できます。省略した場合,その定義情報はクリアされます。また,設定する値に,タブ,「"」及び「^」は半角文字も全角文字も使用できません。
- 注※3
- 02-10以降のバージョンのGroupmax Workflow Definerから登録したビジネスプロセス,ロール,又はロール定義更新コマンドから登録したロールだけが更新対象となります。
- 注※4
- この更新対象コードは,更新対象ユーザのユーザトレーがあるサーバ(Workflowホームサーバ)で有効となります。
- 注※5
- この更新対象コードは,Workflow管理サーバで有効となります。
- 注※6
- 設定する値に,タブ,「"」及び「^」は半角文字も全角文字も使用できません。
- 注※7
- 指定するユーザIDはビジネスプロセス管理者(wfm)以上の権限が必要です。
- 注※8
- 指定するユーザIDはワークフロー運用管理者(admi)以上の権限が必要です。
- 注※9
- 指定するビジネスプロセス定義バージョンの前に0を指定した場合,その0は無視されます。
- 注※10
- 設定できるのは200人までです。
-v
WFdefusrコマンドの実行の経過をメッセージとして,標準出力に出力します。
-l ユーザ定義更新ログ取得ファイル名(2~250バイト)
WFdefusrコマンドの実行による更新の履歴を,指定したファイルに出力します。ファイル名はフルパス名で2~250バイトの文字列で設定します。
もし,WFdefusrコマンドの実行中にエラーが発生した場合は,このユーザ定義更新ログ取得ファイルの内容を参照すればエラーの内容が分かります。また,このファイルは内容を加工することによって,ユーザ定義更新情報入力ファイルとして使うことができるので便利です。
更新ログの出力例を図4-2に示します。
図4-2 ユーザ定義更新ログ取得ファイルの出力例
![[図データ]](figure/zu040001.gif)
出力例について図中の番号ごとに説明します。
- ヘッダレコード第1行
実行バージョン及び実行ホスト名が表示されます。
- ヘッダレコード第2行
実行日付及び実行時間が表示されます。
- ヘッダレコード第3行
ユーザ定義更新情報入力ファイル名が表示されます。
- 区切りレコード
- ユーザ情報更新履歴レコード
ユーザ定義情報の更新が成功したかどうか,及び更新内容が表示されます。
○印は「更新成功」,×印は「更新失敗」,無印は「更新処理スキップ」を示します。
レコード先頭の数字は,ユーザ定義更新情報入力ファイルの何番目のレコードかを示します。また,「更新失敗」の場合,エラーを検知した列番号が続けて表示されます。
-e エラーメッセージ出力ファイル名(2~250バイト)
レコードフォーマットエラーなど,コマンドの実行を継続できるエラーに対するメッセージを,指定したファイルに出力します。ファイル名はフルパス名で2~250バイトの文字列で設定します。
このオプションを省略した場合は,Groupmax Workflowテンポラリファイルディレクトリ(/Flowmate/tmp)下に,ファイル名「_WFDEFU.NG」で出力します。
ここで設定したエラーメッセージ出力ファイルと同一名のファイルが既にある場合は,上書きして出力されます。前回実行時のエラーメッセージファイルを残したい場合は,次に示すような方法から適切な方法を選択してください。
- WFdefusrコマンドを実行するごとにエラーメッセージファイル名を変更する。
- 前回実行時のエラーメッセージファイルを他のディレクトリに移動する。
- 前回実行時のエラーメッセージファイルの名称を変更する。
コマンドを実行した結果,ユーザ情報更新履歴レコードで「更新失敗」及び「更新処理スキップ」と表示された場合の要因を次に示します。これに従ってユーザ定義更新情報入力ファイルを修正し,再度実行してください。
更新失敗(×印)の要因
更新失敗の要因として考えられるエラーの内容を,レコードの列ごとに示します。ここでの「列」とは,ユーザ定義更新ログ取得ファイルの,レコード番号(図4-2での「1」及び「2-4」)の右の列を「1列目」として数えます。
- 1列目(処理コード指定欄)のエラー
- 2列目(ユーザID指定欄)のエラー
- 指定したユーザがGroupmax Address Serverに登録されていない。
- 指定したユーザはGroupmax Address Serverに登録されているが,Groupmax Workflowサーバに設定されていない。
- 指定したユーザのユーザIDが「system」である。
- 3列目(更新対象コード指定欄)のエラー
- 処理コードが「C」であるときに,更新対象コードが「STAT」,「HMAX」,「CMNT」,「ATR1」,「ATR2」及び「ALLA」以外である。
- 処理コードが「A」又は「D」であるときに,更新対象コードが「AUTH」,「ORG」,「CMP」,「ROLE」,「KEYV」,「BPAG」,「AGNT」,「BADM」,「BDST」,「RDEF」及び「RDST」以外である。
- 更新対象コードが「BDST」又は「RDST」であるときに,指定されたユーザにはワークフロー運用管理者以上の権限がない。
- 更新対象コードが「BADM」又は「RDEF」であるときに,指定されたユーザにはビジネスプロセス管理者以上の権限がない。
- 4列目以降(更新値指定欄)のエラー
- 更新対象コードが「STAT」であるときに,更新値が「act」,「dea」及び「inac」以外である。
- 更新対象コードが「HMAX」であるときに,更新値が次のどちらかである。
0~1023の半角数字でない。
指定文字数が10文字以内でない。
- 更新対象コードが「CMNT」であるときに,更新値が次のどれかである。
文字列の長さが127バイト以内でない。
文字列中に1バイトコード(半角)のタブ,「"」又は「^」が指定されている。
文字列中に2バイトコード(全角)の「"」又は「^」が指定されている。
- 更新対象コードが「ATR1」又は「ATR2」であるときに,更新値が次のどれかである。
文字列の長さが31バイト以内でない。
文字列中に1バイトコード(半角)のタブ,「"」又は「^」が指定されている。
文字列中に2バイトコード(全角)の「"」又は「^」が指定されている。
- 更新対象コードが「AUTH」であるときに,更新値が次のどれかである。
処理コードが「A」の場合
「domi」,「admi」及び「wfm」以外である。
「domi」又は「admi」から「wfm」への変更要求であるが,指定したユーザがビジネスプロセス配布管理者又はロール定義配布管理者である。
処理コードが「D」の場合
指定したユーザがビジネスプロセス管理者,ビジネスプロセス配布管理者,ロール定義者,又はロール定義配布管理者である。
- 更新対象コードが「ORG」であるときに,更新値が次のどちらかである。
指定した組織IDがGroupmax Address Serverに登録されていない。
指定した組織IDの最上位組織IDが「GMAXSYS」である。
- 更新対象コードが「CMP」であるときに,更新値が次のどちらかである。
指定した最上位組織IDがGroupmax Address Serverに登録されていない。
指定した最上位組織IDが「GMAXSYS」である。
- 更新対象コードが「ROLE」であるときに,更新値が次のどちらかである。
指定した業務ロールがGroupmax Workflowデータベースにない。
指定した業務ロールは,02-10以降のバージョンのGroupmax Workflow Definer又はロール定義更新コマンドから登録した業務ロールでない。
- 更新対象コードが「ROLE」であるときに,更新値で指定したロールの配布状態が「実行中」である。
- 更新対象コードが「KEYV」であるときに,更新値が次のどれかである。
指定した業務ロールがWorkflowデータベースにない。
指定した業務ロールは,02-10以降のバージョンのGroupmax Workflow Definer又はロール定義更新コマンドから登録した業務ロールでない。
指定した自動配布キー名が指定した業務ロールにない。
指定した自動配布キー値の文字列の長さが31バイト以内でない。
指定した自動配布キー値の文字列の中に,1バイトコード(半角)のタブ,「"」又は「^」が指定されている。
指定した自動配布キー値の文字列の中に,2バイトコード(全角)の「"」又は「^」が指定されている。
- 更新対象コードが「KEYV」であるときに,更新値で指定したロールの配布状態が「実行中」である。
- 更新対象コードが「BPAG」であるときに,更新値が次のどれかである。
指定したビジネスプロセス定義がGroupmax Workflowデータベースにない。
指定したビジネスプロセス定義は,02-10以降のバージョンのGroupmax Workflow Definerから登録したビジネスプロセス定義でない。
指定した代行配布ユーザがGroupmax Address Serverに登録されていない。
指定した代行配布ユーザはGroupmax Address Serverに登録されているが,Groupmax Workflowサーバが設定されていない。
指定した代行配布ユーザのユーザIDが「system」である。
- 更新対象コードが「AGNT」であるときに,更新値が次のどれかである。
指定した代行者がGroupmax Address Serverに登録されていない。
指定した代行者はGroupmax Address Serverに登録されているが,Groupmax Workflowサーバに設定されていない。
指定した代行者のユーザIDが「system」である。
- 更新対象コードが「BADM」又は「BDST」であるときに,更新値が次のどれかである。
指定したビジネスプロセス定義がWorkflowデータベースにない。
指定したビジネスプロセス定義は,02-10以降のバージョンのGroupmax Workflow Definerから登録したビジネスプロセス定義でない。
指定したビジネスプロセス定義バージョンのビジネスプロセス定義がWorkflowデータベースにない。
指定したビジネスプロセス定義バージョンが,1以上の半角数字又は半角英文字の「ALL」以外である。
指定したビジネスプロセス定義バージョンが10文字以内でない。
設定するユーザが200人を超えている。
- 更新対象コードが「BADM」であるときに,更新値で指定したビジネスプロセス定義の配布状態が「実行中」である。
- 更新対象コードが「RDEF」又は「RDST」であるときに,更新値が次のどれかである。
指定したロールがWorkflowデータベースにない。
指定したロールは,02-10以降のバージョンのGroupmax Workflow Definer又はロール定義更新コマンドで登録したロールでない。
設定するユーザが200人を超えている。
- エラーが発生した列が特定できないエラー
- 処理コード,ユーザID,更新対象コード,又は更新値が設定されていない。
- 指定文字列の定義フォーマットエラーである。
- レコードの長さが1,024バイトを超えている。
- 更新処理中に資源の競合が発生した。
更新処理スキップ(無印)の要因
更新処理スキップの要因として考えられるエラーの内容を,次に示します。
- 更新対象コードが「STAT」,「HMAX」,「CMNT」,「ATR1」,「ATR2」,「ALLA」,「BPAG」又は「AGNT」であるときに,指定したユーザのユーザトレーがWFdefusrコマンドを実行したサーバにない
この場合,原因として次の理由が考えられます。
- 指定したユーザのユーザトレーがWFdefusrコマンドを実行したサーバ以外のサーバにある。
- 指定したユーザを,WFdefusrコマンドを実行したサーバに登録及び移動したが,WFregusrコマンドをまだ実行していない。
- 更新対象コードが「AUTH」,「ORG」,「CMP」,「ROLE」,「KEYV」,「BADM」,「BDST」,「RDEF」又は「RDST」であるときに,WFdefusrコマンドを実行したサーバがWorkflow管理サーバでない