付録A.1 稼働状況解析機能の概要

Groupmax Workflowでは,02-10より前のバージョンのGroupmax Workflow Definerで登録したビジネスプロセス定義を対象とする場合,ワークフローログをGroupmax Object Serverのユーザジャーナルに取得しています。稼働状況解析機能は,このワークフローログを基に,業務を分析して改善するために有効な情報を取り出すための機能です。最終的には,Excelなどの表計算ソフトウェアを利用して,業務の改善に役立つ情報を生成することを目的としています。

稼働状況の解析は,次の三つの手順から成っています。

  1. 稼働状況を解析する前の準備
    Groupmax Object Serverのコマンドを使用してユーザジャーナルをアンロードし,アンロードジャーナルファイルを作成します。また,Groupmax Workflowのビジネスプロセス定義情報抽出コマンド(WFanalyst_bp)を使用して,稼働状況の解析に必要な情報を取り出したビジネスプロセス定義情報ファイルを作成します。
  2. ワークフローログの編集,及び稼働実績の集計
    1.で作成した2種類のファイルを入力として,次に示す2種類のCSV形式のファイルを作成します。
    ワークフローログレコードファイル
    ワークフローログから,業務履歴に関する情報を取り出して,一定のフォーマットに編集したファイルです。ワークフローログ編集コマンド(WFanalyst_log)を使用して作成します。
    稼働実績ファイル(ユーザ実績ファイル,ビジネスプロセス実績ファイル)
    ユーザ単位又はビジネスプロセス単位に,稼働実績を集計して出力したファイルです。稼働実績集計コマンド(WFanalyst_result)を使用して作成します。
  3. 表計算ソフトウェアを利用した解析結果の分析
    2.で作成したファイルを,Excelなどの表計算ソフトウェアで読み込んで分析します。

稼働状況解析機能の入出力の流れを,図A-1に示します。

図A-1 稼働状況解析機能の入出力の概要

[図データ]

なお,稼働状況を解析するためには,Groupmax Workflowの環境設定ファイルで「ワークフローログレベル(wf_log_level)」に1又は2を指定して,事前にワークフローログを取得しておく必要があります。ただし,1を指定した場合,ユーザの操作に関するログが取得されないため,機能に制限があります。2を指定して,すべての稼働状況解析機能を使用できるようにしておくことをお勧めします。環境設定ファイルの指定方法については,「2.4.3 Groupmax Workflowでの環境設定」を参照してください。