付録D.1 添付ファイルの注意事項
ここでは,送受信をするメールの添付ファイルがロングファイル名の場合の注意事項と,添付ファイルの名称で使われている文字種別に対する制限事項について説明します。
- <この項の構成>
- (1) ロングファイル名の場合の注意事項
- (2) ファイル名称の文字種別に対する制限事項
(1) ロングファイル名の場合の注意事項
インターネットへ送信するメールの添付ファイルのロングファイル名の場合の扱いは,smtpmngのサブコマンドedit_formatの設定項目long_fnameに設定されている値によって異なります。long_fnameの設定値と意味は次のとおりです。
- send_allow
インターネット送信時の添付ファイル名としてロングファイル名を使用します。(デフォルト)
- send_deny
インターネット送信時の添付ファイル名としてDOS形式のファイル名を使用します。
long_fnameの設定方法については,「2.3 smtpmngのサブコマンド」の「edit_format」を参照してください。
(a) インターネットへのメール送信時の添付ファイル名の扱い
long_fnameの設定値がsend_allowの場合に,Integrated Desktopクライアントでロングファイル名の添付ファイルを付けたメールを送信すると,受信側では添付ファイルにロングファイル名が使用されます。
ただし,添付ファイルの名称に,次の文字が含まれていた場合は,その文字が「_」に置換されます。また,拡張子が不正な場合は,拡張子が「.TMP」に置換されます。
- ファイル名の先頭に使用できない文字
~(チルダ),-,+,#
- ファイル名に使用できない文字
",',*,;,!,<,>, (スペース),/,?,[,],¥,|
(b) インターネットからのメール受信時の添付ファイル名の扱い
Mail - SMTPでは,次に示すルールに従って8.3形式のファイル名およびロングファイル名を生成します。生成した8.3形式のファイル名は,Windows 3.1対応のGroupmax Mailクライアントのファイル名表示などで利用されます。また,生成したロングファイル名はIntegrated Desktopクライアントのファイル名表示などで利用されます。なお,次に示すルールは,受信したファイル名の先頭および末尾に空白があった場合には,この空白を削除した後でファイル名に適用されます。
例)
受信したファイル名が「(space)ABCDEFGHI.doc(space)」の場合には,「ABCDEFGHI.doc」に対して以降のルールが適用されます。
- 8.3形式ファイル名の生成規則
受信したファイル名がGroupmax Mailクライアントで処理できる8.3形式に一致していれば,ファイル名はそのまま利用されます。ただし,Windows 3.1クライアントでロングファイル名に該当するファイル名を受信した場合,Mail - SMTPで次の規則に従ってファイル名の正規化処理が実行されます。
- 正規化規則
- 受信したファイル名の先頭6文字+「~」(チルダ)+「A」~「Z」の任意の一文字+受信した添付ファイルの拡張子※
- 例)
- ABCDEFGHI.doc -> ABCDEF~A.doc
- 注※
- 拡張子が4文字以上の場合,先頭からの3文字を拡張子として処理します。
- ロングファイル名の生成規則
受信したファイル名がGroupmax Mailクライアントで処理できるロングファイル名の形式に一致していれば,ファイル名はそのまま利用されます。ただし,次に示すようなファイル名を受信した場合には,Mail - SMTPで添付ファイル名の正規化処理が実行されます。
- 添付ファイルの名称に次の文字が含まれている場合は,その文字を不正文字とみなして,「_」に置換します。
(スペース),",+,*,,(コンマ),:,;,<,>,=,?,[,],¥,|,0x00~0x1Fまでの制御文字
- ファイル名の長さがGroupmax Mailシステムで処理できる長さを超えていた場合には,Mail - SMTPでPrefixおよび拡張子の一部を破棄します。
- Prefixがない場合には,Mail - SMTPで「「U」+7けたの数字」をPrefixにします。
- ファイル名の取得に失敗した場合
Content-Typeが以下のいづれかに該当する場合,「U」+7けたの数字+「.TMP」というファイル名をMail - SMTPが割り当てます。以下に該当しない添付ファイルは,「U」+7けたの数字+「.TXT」という添付ファイル名を割り当てます。
- application/XXXXX
- image/XXXXX
- audio/XXXXX
- video/XXXXX
※XXXXXは任意の文字列
また,添付ファイル名中に「/」が含まれていた場合,「/」以降の部分を添付ファイル名として扱います。
(2) ファイル名称の文字種別に対する制限事項
各種メールシステムで文字コード体系が異なるために,Groupmax Mailから送信したメールの添付ファイルが半角仮名文字,および全角文字を含む名称を持つ場合,受信先メールシステムで添付ファイルの名称が正しく表示されないことがあります。