2.2.3 分類索引

ここでは,分類索引の概要と管理方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 分類索引の概要
(2) 分類索引の管理

(1) 分類索引の概要

ここでは,分類索引の概要について説明します。

(a) 分類索引とは

会社の組織は,一般的に部,課,係などから構成されます。また,電気製品には様々な種類があり,種類別にたくさんの製品があります。このような様々な観点を表したものを分類索引といいます。分類索引を使えば,Document Managerに登録した一般文書を,業務に合わせて様々な観点から分類して管理できます。例えば,ユーザの所属する組織や,何の仕事に関係しているかなどで分類できます。

Document Managerをキャビネットと考えると,一般文書を分類索引に登録する(リンクさせる)ことはインデクスを付ける作業に当たります。一般文書を分類索引に登録しておけば,具体的な検索条件が分からなくても検索できます。

例えば,「営業1課の鈴木さんが作成した,今期のビデオの売上の展望を示した資料」という一般文書を考えてみます。この一般文書は,次のように分類索引にリンク付けておくと便利です。

(b) 分類索引の構造

分類索引は,Document Managerデータベース内に複数個作成できます。定義する観点によって分類索引は階層構造を構築できます。分類索引の各節を分類といいます。それぞれの分類索引の先頭を,最上位分類といいます。最上位分類は,その分類索引が何を分類するのかを表しています。また,最上位分類の下位には,その分類索引の詳細な分類項目を複数個定義できます。

階層構造を構築すると,各分類項目間には,階層上の上下関係ができます。ある分類から見て,上位にあたる分類を上位分類といいます。また,ある分類から見て,下位にあたる分類を下位分類といいます。

分類索引の構造を,次の図2-3に示します。

図2-3 分類索引の構造

[図データ]

(2) 分類索引の管理

ここでは,分類索引の管理について説明します。

(a) 分類索引を使用した文書管理

分類索引の階層構造は,どのように枝(詳細な分類項目)を張るか,つまりどのように分類するかを,業務に合わせて定義します。その枝の指し示す所に,一般文書をリンクさせます。一般文書は複数の分類索引に多重的にリンクさせることができます。

例えば,一般文書を管理する体系を,会社の組織と,開発する電気製品に関する企画から分類するとします。この場合,分類索引として,会社の組織を表した分類索引と企画する電気製品を体系化した分類索引を定義します。会社の組織を表した分類索引には,総務部,営業部などの会社の組織内の部署を定義します。また,企画する電気製品を体系化した分類索引には,開発する製品の種類を定義します。

この分類索引で,「営業第1課に所属する人の書いた,ステレオに関する一般文書」を示す場合,組織の分類索引の中の営業第1課,電気製品の分類索引の中のステレオの両方の分類索引に所属することになります。なお,1分類当たりの登録文書数は5000件までを目安にすることをお勧めします。分類索引を使用した文書管理の概念を,図2-4に示します。

図2-4 分類索引を使用した文書管理

[図データ]

(b) 分類索引とアクセス権

分類索引を作成したユーザは,その分類索引の所有者になります。分類索引の所有者は,ほかのユーザ又はグループに対してアクセス権を設定できます。

アクセス権については,「2.2.5 アクセス権の管理」を参照してください。