4.2.2 フォーム文書データベースの定義と変更
ここでは,GUIからフォーム文書データベースを定義及び変更する操作の概要について説明します。なお,操作方法の詳細については,Groupmax Integrated Desktopのオンラインヘルプを参照してください。
- <この項の構成>
- (1) フォーム文書データベースの定義の流れ
- (2) フォームファイルの作成
- (3) フォーム文書データベースの新規作成
- (4) フォーム文書データベースのフォームの定義
- (5) ユーザ定義属性の確認
- (6) フォーム文書データベースの目的別一覧の定義
- (7) フォーム文書データベースの属性の変更
- (8) フォーム文書データベースのアクセス権の変更
- (9) フォーム文書データベースの削除
(1) フォーム文書データベースの定義の流れ
フォーム文書データベースの定義の流れについて説明します。フォーム文書データベースを定義する前には,利用環境や業務内容を考慮して,計画的に設計しておくことをお勧めします。
- Groupmax Formでフォームファイルを作成します。
- フォーム文書データベースを新規作成します。
サンプルとして提供されているフォーム文書データベースの定義情報を利用することもできます。
- フォーム文書データベースにフォームを定義します。
- フォームから読み込まれたユーザ定義属性を確認します。必要に応じて,ユーザ定義属性を追加,削除します。
- 必要に応じて,目的別一覧を定義します。
- 必要に応じて,属性値,アクセス権を変更します。
- 不要なフォーム文書データベースは削除します。
(2) フォームファイルの作成
適用業務に必要なフォームを作成します。フォームファイルは,Groupmax Formを利用して作成します。ディスカッション用に,発言用,返信用といったフォームを作成する場合は,フォーム間の連携をスクリプトで定義しておきます。フォームファイル名は,拡張子を含めて64バイト以内で指定してください。フォーム作成の詳細については,マニュアル「Groupmax Form Version 6 ユーザーズガイド」を参照してください。
(3) フォーム文書データベースの新規作成
適用業務ごとにフォーム文書データベースを定義できます。フォーム文書データベースは,[フォーム文書データベースの新規作成]ダイアログボックスで作成します。サンプルデータベースを利用して,新規作成することもできます。
(4) フォーム文書データベースのフォームの定義
フォームは[フォーム定義の設定]ダイアログボックスから定義します。[フォーム定義の設定]ダイアログボックスは,フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスの「フォーム定義」タブから表示させます。一つのフォーム文書データベースに,用途に合わせて複数定義できます。
(a) [フォーム定義の設定]ダイアログボックスから指定する項目
[フォーム定義の設定]ダイアログボックスから,次の項目を指定します。
- フォーム定義名
- 登録するフォームに対する名称を50バイト以内で指定します。例えば,営業日報を作成するためのフォームを登録する場合は,「営業日報作成用フォーム」といった名前を付けます。フォーム定義名に使用できる文字の規則については,「付録E Document Managerに登録できるファイルの規則」に準じてください。
- フォームファイル
- フォーム文書データベースに登録するフォームファイルを指定します。
- 種別
- 登録するフォームの用途に従って,「新規」,「応答」又は「集計」のどれかを指定します。
- フォームファイルから属性定義を自動追加
- 登録するフォームファイルに定義されている属性情報を,フォーム文書データベースのユーザ定義属性として取り込む場合に指定します。
(b) 注意事項
- 複数のフォームを登録する場合の注意
- ディスカッション用のフォーム文書データベースなどを定義する場合,発言用,返信用といったフォームファイルを登録することが考えられます。このような場合,フォーム間の関連は,Groupmax Formのスクリプトを使用して定義してください。
- バージョン02-xxのGroupmax Integrated Desktopを使用する場合の注意
- バージョン02-xxのGroupmax Integrated Desktopを使用する場合,フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスからは,アクセス権のあるフォーム定義しか見えません。したがって,バージョン02-xxのGroupmax Integrated Desktopからフォーム定義を追加及び更新するときには,フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスからは参照できないフォームが登録されている場合があります。このため,アクセス権のない登録済みのフォーム定義と同じ名称のフォーム定義を追加しようとした場合や,フォーム定義数の上限値を超えて登録しようとした場合,バージョン02-xxクライアントでは「サーバに保存していません」というエラーメッセージが表示されますので,ご注意ください。
- なお,フォーム定義の追加及び更新は,バージョン03-xxのGroupmax Integrated Desktopで実行することをお勧めします。
(5) ユーザ定義属性の確認
フォーム文書データベースに登録したフォームファイルから,属性を取り込んだ場合は,取り込まれた属性情報に誤りがないか必ず確認してください。必要に応じて,フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスの「属性定義」のタブから属性を追加,削除してください。
なお,指定できる属性名には次の制限があります。
- 1~50バイトで指定します。
- 属性名として使用できるのは,次に示す文字です。
- 1バイトコードの<英大文字>,<英小文字>,<数字>,「_」(アンダースコア)
- 2バイトコードの文字(ただし,空白を除く)
- 「IS_」又は「_」で始まる名称は,使用できません。
- 注意事項
- フォーム上には,通常は参照できない項目が定義されている場合があります。このような項目に定義された属性が,Document Managerに取り込まれる場合があります。したがって,フォーム文書データベースの運用上,必要ない属性は削除すると良いでしょう。
なお,フォームファイルから属性情報を取り込まない場合は,フォームの各項目に対応した属性を,フォーム文書データベースのユーザ定義属性としてすべて追加してください。
また,整数型,日時型及び固定長文字列型の属性は,インデクスを付加することによって,属性検索を高速化できます。ただし,インデクスを付加すると,文書の更新処理に掛かる時間や,オブジェクトサーバの環境設定で定義するDocument Managerのインデクス用エリアの容量に影響します。このため,運用上検索対象になる属性に対してだけ,計画的にインデクスを付加することをお勧めします。
フォーム文書の属性に対するインデクスの付加は,Groupmax Integrated Desktopから実行してください。
(6) フォーム文書データベースの目的別一覧の定義
[目的別一覧定義の設定]ダイアログボックスから,フォーム文書の一覧の表示形式を指定するための目的別一覧を定義します。[目的別一覧定義の設定]ダイアログボックスはフォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスの「目的別一覧定義」のタブから表示させます。一つのフォーム文書データベースに,用途に合わせて複数定義できます。定義する目的別一覧の表示項目に対して,次の項目を指定します。
(a) [目的別一覧定義の設定]ダイアログボックスから指定する項目
[目的別一覧定義の設定]ダイアログボックスから,次の項目を指定します。
- 目的別一覧定義名
- 定義する目的別一覧の名称を50バイト以内で指定します。目的別一覧定義名に使用できる文字の規則については,「付録E Document Managerに登録できるファイルの規則」に準じてください。
- 表示一覧
- フォーム文書を一覧表示するときの表示項目と表示順序を指定します。
- 詳細情報
- 各表示項目の詳細情報を設定します。設定できる項目は次のとおりです。
- タイトル
- 各表示項目に対して,属性名とは異なる名称を設定できます。ここで設定した名称が,文書一覧の表示項目となります。
- 表示形式
- 各表示項目の表示形式を指定できます。指定をしない場合は,「-」(ハイフン)を選択します。
- 重複排除
ある表示項目に同じデータが入っている場合,重複するデータの表示を制限する項目に対して指定します。
- 階層
インデントを付ける表示項目に対して定義します。Q&Aやディスカッションをするためのフォーム文書データベースの目的別一覧には,必ず定義することをお勧めします。
- ソート
- フォーム文書を昇順又は降順にソートするためのソートキーに定義します。ソートの対象にしない項目には「-」を指定します。
- 表示幅
- 表示項目の表示幅を定義します。
- 表示条件の設定
- 定義した表示一覧,詳細情報に対して,属性値を利用したフォーム文書の絞り込み条件を設定できます。[表示条件の設定]ダイアログボックスから設定してください。
(b) 注意事項
- 目的別一覧を定義しないで運用する場合の注意
- 目的別一覧を定義しない場合は,フォーム文書のシステム定義属性のうち,フォーム文書通番,作成日時,作成者名,更新日時及びフォーム定義名を基にフォーム文書が一覧表示されます。ただし,目的別一覧定義に対して表示条件を設定した場合,その定義は,02-30以前のGroupmax Integrated Desktopでは使用できません。
- バージョン03-xx及びバージョン02-xxのGroupmax Integrated Desktopを使用する場合の注意
- バージョン03-xx及びバージョン02-xxのGroupmax Integrated Desktopを使用する場合,フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスから,次に示す目的別一覧定義は参照できません。
- バージョン03-xxのGroupmax Integrated Desktopを使用する場合
目的別一覧の表示条件にOR条件が設定されている目的別一覧定義
- バージョン02-xxのGroupmax Integrated Desktopを使用する場合
目的別一覧の表示条件にOR条件が設定されている目的別一覧定義
アクセス権がない目的別一覧定義
- したがって,バージョン03-xx及びバージョン02-xxのGroupmax Integrated Desktopから目的別一覧定義を追加及び更新するときには,フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスからは参照できない目的別一覧が定義されている場合があります。このため,参照できない登録済みの目的別一覧定義と同じ名称の目的別一覧定義を追加しようとした場合や,目的別一覧定義数の上限値を超えて登録しようとした場合,バージョン03-xx及びバージョン02-xxクライアントでは「サーバに保存していません」というエラーメッセージが表示されますので,ご注意ください。
- 目的別一覧定義の追加及び更新は,バージョン05-xx以降のGroupmax Integrated Desktopで実行することをお勧めします。
(7) フォーム文書データベースの属性の変更
フォーム文書データベースに付けられている属性値を変更できます。属性値を変更できる属性を表4-10に示します。
表4-10 属性値を変更できるフォーム文書データベースの属性
属性 | 意味 |
---|
名前※1 | フォーム文書データベースの名称 |
作成者※2 | フォーム文書データベースの作成者 |
所有者※3 | フォーム文書データベースの所有者 |
注※1 [名前の変更]ダイアログボックスから変更できます。
注※2 フォーム文書データベースのプロパティダイアログボックスの「一般」のタブから変更できます。
注※3 アクセス権の設定ダイアログボックスから変更できます。
(8) フォーム文書データベースのアクセス権の変更
フォーム文書データベース,目的別一覧及びフォーム定義に対するアクセス権は変更できます。アクセス権は,アクセス権ダイアログボックスから変更します。フォーム文書データベース,目的別一覧及びフォーム定義を定義したら,運用方法に応じてアクセス権を変更することをお勧めします。
(9) フォーム文書データベースの削除
不要になったフォーム文書データベースは削除できます。フォーム文書データベースは[共用キャビネットの文書データベース管理]ウィンドウから削除します。ただし,文書が登録されているフォーム文書データベースは削除できません。