5.5.1 初期設定パラメタでの指定

<この項の構成>
(1) 初期設定パラメタファイルの指定例
(2) 初期設定パラメタの定義項目

(1) 初期設定パラメタファイルの指定例

初期設定パラメタファイルは,データベースの初期設定情報を記述するファイルです。初期設定パラメタファイルの指定例は,サンプルファイルとして提供されています。初期設定パラメタファイルの作成時には,必要に応じてサンプルファイルをコピーし,利用してください。

ここでは,サンプルファイルを例にして,初期設定パラメタファイルの指定について図5-3で説明します。なお,サンプルファイルでは次に示すデータベース環境を前提にしています。

設定項目設定数
一般文書データベース50
一般文書5,000(1文書データベース当たり100文書)
分類索引(最上位分類)5
分類200(1分類当たり100文書)
フォーム文書データベース50
フォーム文書データベースに追加するユーザ定義属性整数型2
文字列型1
日時型2
固定長文字列型9
フォーム文書5,000
登録ユーザ数100
バージョン数2
使用中文書10(1ユーザ当たり)

図5-3 初期設定パラメタの指定例

[図データ]

  1. マスタディレクトリ用のエリア(名称master)と,そのエリア中のファイル(名称 /usr/OMSDB/master_dir)を定義する。(例題の1~2行目)
  2. データディレクトリ用のエリア(名称datadir)と,そのエリア中のファイル(名称 /usr/OMSDB/data_dir)を定義する。(例題の3~4行目)
  3. ディクショナリ用のエリア(名称dictionary)と,そのエリア中のファイル(名称 /usr/OMSDB/dictionary)を定義する。(例題の5~6行目)
  4. OIDインデクス用のエリア(名称oidindex)と,そのエリア中のファイル(名称 /usr/OMSDB/oidindex)を定義する。(例題の7~8行目)
  5. ユーザデータベース用のエリアと,そのエリア中のファイルを定義する。(例題の9~16行目)
    エリア名とファイル名の対応を次に示します。
    エリア名エリア中のファイル名
    IS_system_area_1/usr/OMSDB/user_db_1
    IS_class_area_1/usr/OMSDB/user_db_2
    IS_string_area_1/usr/OMSDB/user_db_3
    IS_string_area_2/usr/OMSDB/user_db_4
  6. Document Manager管理データベース用のエリアと,そのエリア中のファイルを定義する。(例題の17~20行目)
    エリア名とファイル名の対応を次に示します。
    エリア名エリア中のファイル名
    IS_version_area/usr/OMSDB/version_db
    IS_users_area/usr/OMSDB/users_db
  7. インデクス用のエリアと,そのエリア中のファイルを定義する。(例題の21行目~24行目)
    エリア名とファイル名の対応を次に示します。
    エリア名エリア中のファイル名
    IS_index_1_area_1/usr/OMSDB/index_1
    IS_index_2_area_1/usr/OMSDB/index_2
  8. Document Manager管理インデクス用のエリアと,そのエリア中のファイルを定義する。(例題の25行目~28行目)
    エリア名とファイル名の対応を次に示します。
    エリア名エリア中のファイル名
    IS_version_index/usr/OMSDB/version_index
    IS_users_index/usr/OMSDB/users_index
  9. 複数グループアクセス権管理データベース用のエリアと,そのエリア中のファイルを定義する。(例題29行目~30行目)
    エリア名とファイル名の対応を次に示します。
    エリア名エリア中のファイル名
    IS_group_area/usr/OMSDB/group_db
    なお,この定義は,複数グループアクセス権を使用する場合にだけ必要です。

注※ この五つのエリアは,一般文書データベース50,フォーム文書データベース50ごとに算出した値です。一般文書データベース,フォーム文書データベースを更に追加する場合は,これらの合計数の100ごとに値を算出し,定義を追加してください。

(2) 初期設定パラメタの定義項目

初期設定パラメタのうち,Document Managerで固有の設定値について説明します。

(a) エリアの定義数

Document Managerでは,エリアの定義数が次のように定められています。ほかのエリアについては,オブジェクトサーバの規則に従ってください。

表5-2 エリアの定義数

エリアの用途定義数
ユーザデータベース3以上
インデクス2以上
Document Manager管理データベース2
Document Manager管理インデクス2
複数グループアクセス権管理データベース1

注※ 複数グループアクセス権を使用する場合にだけ必要です。

注1 ユーザデータベースのエリアとインデクス用のエリアは,合わせて82個以下にしてください。

注2 エリアの定義数が次に示す値の場合,環境初期化ユティリティを実行するとエラーになります。


(b) エリアの名称の規則

Document Managerでは,エリアの名称に次のような規則があります。ほかのエリアの名称については,オブジェクトサーバの規則に従ってください。

表5-3 エリアの名称の規則

エリアの用途規則指定数
ユーザデータベースIS_system(半角)で始まる1~30バイトの文字列1
IS_class(半角)で始まる1~30バイトの文字列1以上
IS_string(半角)で始まる1~30バイトの文字列
インデクスIS_index_1(半角)で始まる1~30バイトの文字列
IS_index_2(半角)で始まる1~30バイトの文字列
Document Manager
管理データベース
IS_version_area(固定)1
IS_users_area(固定)
Document Manager
管理インデクス
IS_version_index(固定)
IS_users_index(固定)
複数グループアクセス権管理データベースIS_group_area(固定)1

注 各エリアのエリア名に上記以外の名称を付けて初期化しても,該当するエリアとして使用できません。また,上記の規則に従ったエリアがない場合,環境初期化ユティリティを実行するとエラーになります。

注※ 複数グループアクセス権を使用する場合にだけ必要です。


(c) エリアのセグメントサイズ

Document Managerでは,エリアのセグメントサイズが,次のように定められています。

これ以外の値を指定すると,ディスクの使用効率が下がり,ディスク容量が不当に増加する場合があります。

表5-4 エリアのセグメントサイズ

エリアの用途セグメントサイズ
ユーザデータベースIS_systemで始まるエリア1
IS_classで始まるエリア32
IS_stringで始まるエリア1
インデクスIS_index_1及び
IS_index_2で始まるエリア
1