1.2.2 文書の分類及び整理が容易-一般文書データベースでの管理

<この項の構成>
(1) 一般文書データベースとフォルダでの管理
(2) 複数の観点から文書を検索する分類索引での管理
(3) 更新された文書を時系列にバージョン管理
(4) 文書検索の種類
(5) 複数サーバ間での文書の共用-文書配布機能による文書の配布

(1) 一般文書データベースとフォルダでの管理

Document Managerでは,同じ属性を持つ文書をデータベースにまとめて管理します。これを一般文書データベースといいます。一般文書データベースには,文書ひな形という文書の書式を登録できます。文書ひな形を基に文書を作成すると,統一された形式で文書を管理できます。文書ひな形はWordやExcelなどのアプリケーションプログラムであらかじめ作成し,一般文書データベースに登録します。

一般文書データベースに格納されている文書は階層化した体系で管理します。この体系をフォルダといいます。一般文書データベースに格納されているすべての文書はフォルダに属します。

なお,一般文書データベースに格納される文書を一般文書といいます。

一般文書は,WordやExcelなどのアプリケーションプログラムで作成します。

(2) 複数の観点から文書を検索する分類索引での管理

Document Managerデータベースでは,一般文書を複数の観点から分類して管理できます。この分類を分類索引といいます。分類索引は階層構造をしており,目的に応じて複数個定義できます。そして,作成した一般文書がどの分類に所属するのかを定義します。分類索引を使うと,フォルダに格納した一般文書を複数の観点から検索できます。

例えば,「技術部のだれかが作成したAプロジェクトに関する特許」のように,複数の観点で絞り込みをして検索できます。

分類索引をたどりながら一般文書を探す方法を,分類索引検索といいます。

(3) 更新された文書を時系列にバージョン管理

更新する前の文書と更新後の文書には,バージョン(版)が付けられて管理されています。したがって,Document Managerデータベースでは,文書を更新しても,更新する前の状態が残されています。このため,文書を誤って更新した場合の回復に利用できます。

なお,バージョン管理できるのは一般文書だけです。

(4) 文書検索の種類

一般文書は次に示す様々な方法で目的の文書を検索できます。

(a) フォルダをたどって文書を絞り込む検索(フォルダ検索

一般文書はどれか一つのフォルダに格納されています。フォルダをたどりながら,フォルダに格納されている一般文書の一覧を表示できます。

(b) 文書に付けられた情報を条件にした検索(条件検索

一般文書には,属性や格納先のフォルダなどの様々な情報が付けられています。これらの情報を検索条件として指定できます。検索条件として指定できる情報と検索例について次に示します

なお,これらの検索条件は一回の検索で,複数指定できます。したがって,文書名だけを条件とするような単純な検索から,文書名,文書中のキーワード,リンク先の分類索引というように条件を複数指定した複合的な検索まで,柔軟に対応できます。

(c) 分類索引をたどって文書を絞り込む検索(分類索引検索

一般文書を登録する分類索引は階層構造を持つことができます。文書を登録した分類索引を下位にたどりながら一般文書を検索できます。

(d) 検索結果を論理演算した検索(論理演算検索

検索で得た検索結果の集合同士を論理演算して検索できます。幾つかの検索結果の集合の論理積(AND演算)を求めて,その結果をベースにして更に絞り込んで検索することもできます。

(5) 複数サーバ間での文書の共用-文書配布機能による文書の配布

Document Managerでは,あるサーバで管理している文書の複製を別のサーバに配布して,文書を複数のサーバ間で共用できます。この機能を文書配布機能といいます。なお,配布できる文書は一般文書だけです。

文書配布機能で文書を配布する側のサーバを配布元サーバといいます。また,文書を配布される側のサーバを配布先サーバといいます。

ユーザから文書の配布要求があると,配布元サーバは,該当する文書実体ファイルとそれに関連するファイルをDocument Managerデータベースから抽出し,配布先サーバに配布します。配布先サーバは,配布された文書実体ファイルを,配布元サーバ側と同じ名称の文書データベースに登録します。同様に,配布元サーバ側と同じ名称のフォルダ及び分類索引にも文書を登録します。これによって,配布元サーバと配布先サーバの間で文書を共用できます。