付録I.8 サーバ統合時の注意事項

サーバ統合したときはニックネームが重複する可能性がある。その場合,ニックネームを変更する必要があるがニックネーム変更時の注意事項について各パターンによる動作を表1に示します。

[例]Aさん(旧Aさん),Cさんは旧システムXを使用していた。
Bさん(旧Bさん),Dさんは旧システムYを使用していた。
サーバ統合によりAさん,Bさんとも新システムZ(新Aさん,新Bさん)を使用することになった。
パターン1:旧システムX,YでAさんのニックネーム(A.B)とBさんのニックネーム(A.B)が同じであった。サーバ統合後の新システムZでニックネームをAさんだけニックネーム(A.A)を変更した。Aさんは拡張宛先解決機能を使用する。
パターン2:旧システムX,YでAさんのニックネーム(A.B)とBさんのニックネーム(A.B)が同じであった。サーバ統合後の新システムZでニックネームをAさんのニックネーム(A.A),Bさんのニックネーム(B.B)両方変更した。Aさん,Bさんとも拡張宛先解決機能を使用する。Aさん,Bさんとも同一サーバに登録されており,宛先解決定義ファイルにはAさん,Bさんの順に登録されている。
パターン3:旧システムX,YでAさんのニックネーム(A.B)とBさんのニックネーム(A.B)が同じであった。サーバ統合後の新システムZでニックネームをAさんのニックネーム(A.A),Bさんのニックネーム(B.B)両方変更した。Aさん,Bさんとも拡張宛先解決機能を使用する。Aさん,Bさんとも別サーバに登録されており,宛先解決定義ファイルにはサーバごとに分けてAさん,Bさんが登録されている。
パターン4:旧システムXのAさんのニックネーム(A.B)と旧システムYのBさんのニックネーム(B.A)は違うが,サーバ統合後の新システムZでニックネームをAさんのニックネーム(B.A)が旧システムYのBさんの旧ニックネーム(B.A)と同じに変更された。Bさんのニックネームは別なニックネーム(B.B)に変更された。Aさん,Bさんとも拡張宛先解決機能を使用する。

表I-1 ニックネーム重複時の動作

 パターン1パターン2パターン3パターン4
宛先解決データ作成コマンド実行結果AさんはエラーBさんはエラー正常Bさんはエラー
Cさんが旧Aさんから受信したメールをローカルPC上から返信したときの受信者新Bさん[*1]新Aさん新Aさん新Aさん
Cさんが旧Aさんから受信したメールをローカルPC上から返信したときの宛先確認表示者新Bさん[*1]新Aさん[*2]新Aさん[*2]新Aさん[*2]
Cさんが旧Aさんから受信したメールをメールボックス上から返信したときの受信者新Aさん[*3]新Aさん新Aさん新Aさん
Cさんが旧Aさんから受信したメールをメールボックス上から返信したときの宛先確認表示者新Aさん[*4]新Aさん新Aさん新Aさん
Dさんが旧Bさんから受信したメールをローカルPC上から返信したときの受信者新Bさん新Aさん[*1]新Bさん新Aさん[*1]
Dさんが旧Bさんから受信したメールをローカルPC上から返信したときの宛先確認表示者新Bさん[*2]新Aさん[*1]新Bさん[*2]新Aさん[*1]
Dさんが旧Bさんから受信したメールをメールボックス上から返信したときの受信者新Bさん新Bさん[*3]新Bさん新Bさん[*3]
Dさんが旧Bさんから受信したメールをメールボックス上から返信したときの宛先確認表示者新Bさん新Bさん[*4]新Bさん新Bさん[*4]
[*1]:誤って送信,表示されるケース
[*2]:宛先確認表示で表示するニックネームはクライアントからの要求データを表示するためニックネーム表示が旧ニックネーム表示となります。
[*3]:上記表はサーバ統合後にサーバ統合前に使用していたユーザIDを別ユーザに割当て再利用しない場合の記述です。「RECYCLED_USERID=Y」を指定した場合は,拡張宛先解決機能を使用していないユーザのメールボックス処理はエラーとなります。
[*4]:上記表はサーバ統合後にサーバ統合前に使用していたユーザIDを別ユーザに割当て再利用しない場合の記述です。「RECYCLED_USERID=Y」を指定した場合は,拡張宛先解決機能を使用していないユーザのメールボックス処理はO/R名表示となります。