はじめに

このマニュアルは,Groupmax Version 6i のAddress Server Version 6(以降,Address Serverと呼びます)及びMail Server Version 6(以降,Mail Serverと呼びます)の機能及び使用方法について説明したものです。 このマニュアルを利用することで,ユーザがAddress Server,Mail Serverを利用してシステムの環境及び運用を設定できるようになること,並びにシステムを管理できるようになることを目的としています。

対象読者

Groupmax上でAddress ServerとMail Serverの環境設定,運用,及び管理を担当するシステム管理者の方を対象としています。このマニュアルでシステム管理者とは,次の前提知識がある方とします。

マニュアルの構成

このマニュアルは,次に示す四つの編と付録から構成されています。

第1編 導入編
第1章 概要
Address Server,Mail Serverの機能,用語について説明しています。
第2章 アドレスサーバ環境の構築
2台のマシンを使用して,アドレスサーバ環境を構築する例について説明しています。
第3章 メールサーバ環境の構築
2台のマシンを使用して,メールサーバ環境を構築する例について説明しています。
第2編 設定編
第4章 システムの環境設定
Address Server,Mail Serverのインストール方法,データベースの設定について説明しています。
第5章 システムの運用設定
システムの運用に必要な情報の設定手順について説明しています。
第6章 X.400の設定
MTAなどのX.400MHSの設定手順について説明しています。
第7章 POP3/IMAP4機能の設定
インターネットからのメール受信専用プロトコルであるPOP3及びIMAP4の設定手順について説明しています。
第8章 アドレス管理ドメイン内の設定
アプリケーションプログラムの管理機能を設定する方法について説明しています。
第9章 登録情報の設定
運転席から登録情報を設定する方法について説明しています。
第10章 グループ情報の設定
グループ情報を設定する方法について説明しています。
第11章 掲示板の設定
掲示板及び掲示板の使用者をシステムに登録する方法,並びに各掲示板の掲示物を管理する方法について説明しています。
第12章 Address Server及びMail Server設定の最大値について
Address Server及びMail Serverに設定できる最大値について説明しています。
第3編 運用編
第13章 サーバの起動と停止
サーバのアプリケーションプログラムの起動と停止の方法について説明しています。
第14章 アドレス管理ドメイン内の管理
サイト,サーバ,及びアプリケーションプログラムの管理機能について説明しています。
第15章 バックアップとリストア
Address Server,Mail Server及び他Groupmaxアプリケーションプログラムのバックアップとリストアの方法について説明しています。
第16章 コマンドリファレンス
Address ServerとMail Serverが提供するコマンドの構文,戻り値,メッセージなどについて説明しています。
第4編 保守編
第17章 メッセージ一覧
Address ServerとMail Serverの運用時に,Groupmax Address Consoleウィンドウとイベントビューアに出力されるメッセージについて説明しています。
第18章 トラブルシューティング
システムの運用時に発生しやすい,代表的なトラブルの対処方法について説明しています。
第19章 こんなときには...
サーバのIPアドレスを変更する場合や,サーバに複数のネットワークカードがある場合などの,応用的な環境設定について説明しています。
付録A バージョンアップ手順
Version2.0,Version 3又はVersion 5のGroupmaxアプリケーションをVersion 6のGroupmaxアプリケーションにバージョンアップする手順と制限事項について説明しています。
付録B POP3/IMAP4クライアントの設定
Groupmaxのメールを送受信するためにPOP3又はIMAP4クライアントで必要な設定について説明しています。
付録C リモート機能の利用
公衆回線やTCP/IPで接続されたLAN上のクライアントからGroupmax Mail Client Version2.0を利用するためのリモート機能について説明しています。
付録D 運転席メールの使用
運転席からのメールの受信,及び送信の方法について説明しています。
付録E メールの稼働中バックアップ
ユーザがMail Serverの一部の機能を利用できる状態でバックアップを取得できる,Mail Server独自のバックアップ方法について説明しています。
付録F LDAPディレクトリ認証
LDAPディレクトリサーバによってユーザ認証を実行するための設定について説明しています。
付録G AIX版用運転席の使用
アドレス管理ドメイン内の全てのサーバがAIX版であるときに運転席を使用するためのAIX版用運転席の設定について説明しています。
付録H AIX版とHP-UX版との機能差異
AIX版でのHP-UX版との機能差異について説明しています。
付録I 拡張宛先解決
拡張宛先解決機能について説明しています。
付録J HI-UX/WE2版との機能差異
HI-UX/WE2版Address Server,Mail ServerについてHP-UX版, AIX版との機能差異について説明しています。

関連マニュアル

このマニュアルの関連マニュアルを次に示します。必要に応じてお読みください。

Groupmax Address/Mail Version 6 システム管理者ガイド ユティリティ編(3000-3-472)
一括登録ユティリティの使用方法,及びMail - Administrator Utilitiesのセットアップと運用について説明しています。
Groupmax Integrated Desktop Version 6 ユーザーズガイド(3020-3-B38)
電子メール,電子掲示板及び電子アドレス帳の機能について説明しています。
Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド(3000-3-475)
Object ServerとHigh - end Object Serverの環境設定,運用方法について説明しています。
Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 6 システム管理者ガイド(3000-3-476)
Scheduler Serverの環境設定,運用方法について説明しています。
Groupmax Workflow Version 6 システム管理者ガイド(3000-3-477)
Workflow Serverの環境設定,運用方法について説明しています。
Groupmax Document Manager Version 6 システム管理者ガイド(3000-3-473)
Document Managerの環境設定,運用方法について説明しています。
Groupmax System Agent - TCP/IP Version 5 システム管理者ガイド(3000-3-A50)
System Agent - TCP/IPの環境設定,運用方法について説明しています。
Groupmax Mail - SMTP Version 6 運用ガイド(3000-3-474)
Mail - SMTPの環境設定,運用方法について説明しています。
Groupmax Version 6 サーバ環境設定ガイド(3020-3-B73)
Groupmaxの導入時に必要なObject Server,Address Server,Mail Serverなどのサーバ製品の環境設定方法について説明しています。
MULTI2暗号ライブラリ&ユーティリティ Keymate/Multiユーザーズガイド(3020-3-652)
MULTI暗号ライブラリ機能を利用したデータの暗号化の仕組みと操作方法について説明しています。
HI-UX/WE2 日立CSMA/CDネットワークCD105(TCP/IP)(3000-3-200)
TCP/IPのセットアップと操作について説明しています。
HI-UX/WE2 システム管理 導入・保守編(3000-9-106)
HI-UX/WE2 システム管理 導入・保守編(3000-9-107)
HI-UX/WE2 システム管理 導入・保守編(3000-9-701)
HI-UX/WE2のプログラムのインストール及び保守の方法について説明しています。
なお,オペレーティングシステムにHP-UXを使用する場合は,HP-UXのマニュアルを,AIXを使用する場合はAIXのマニュアルを参照してください。
日立ディレクトリサービス 管理者ガイド(3020-3-763)
Hitachi Directory Gatewayの機能及び環境設定の方法について説明しています。
日立ディレクトリサービス 導入編(3020-3-825)
日立ディレクトリサービスの基本的な構成,概念及びインストール方法について説明しています。
日立ディレクトリサービス システム管理編(3020-3-826)
日立ディレクトリサービスの環境設定及び運用方法について説明しています。
日立ディレクトリサービス AP開発編(3020-3-827)
Hitachi Directory Runtime Version 2を利用してアプリケーションプログラムを開発する方法について説明しています。

マニュアルでの表記

このマニュアルでは,製品名称を次に示す略称で表記しています。

製品名称略称
Groupmax Address Server Version 6Address Server
Groupmax Address Server - Replication Option Version 6Address Server - Replication Option
Groupmax Address/Mail 運転席 Version 6Address/Mail 運転席
Groupmax Mail Server Version 6Mail Server
Groupmax Mail - X.400 Version 6Mail - X.400
Groupmax Mail - Administrator Utilities Version 3Mail - Administrator Utilities
Groupmax Mail - SMTP Version 6Mail - SMTP
Groupmax Document Manager Version 6Document Manager
Groupmax Object Server Version 6Object Server
Groupmax High - end Object Server Version 6High - end Object Server
Groupmax Scheduler Server Version 6Scheduler
Groupmax Workflow Server Version 6Workflow
Groupmax System Manager - TCP/IP Version 6System Manager - TCP/IP
Groupmax System Agent - TCP/IP Version 6System Agent - TCP/IP
Groupmax World Wide Web Desktop Version 6,Groupmax World Wide Web Desktop for Scheduler Version 6,及びGroupmax Workflow - End-user Tools Version 6 for WWWGroupmax WWW Desktop
Groupmax Integrated Desktop Version 6Integrated Desktop
Groupmax Server Setup Wizard Version 6Setup Wizard
Groupmax Mail Client Version2.0Gmax Mail
Groupmax Server - Scan Version 6Server - Scan
Keymate/Multi for HI-UX/WE2Keymate/Multi
Keymate/Multi for HP-UX
Keymate Multi Version2
Microsoft(R) MS-DOS(R)MS-DOS
Microsoft(R) Windows(R) Operating System Version 3.1Windows 3.1
Microsoft(R) Windows(R) 95 Operating SystemWindows 95
Microsoft(R) Windows(R) 98 Operating SystemWindows 98
Microsoft(R) Windows NT(R) Server Network Operating System Version 4.0,Microsoft(R) Windows NT(R) Workstation Operating System Version 4.0, Microsoft(R) Windows(R) 2000 Server Operating System,及び Microsoft(R) Windows(R) 2000 Advanced Server Operating SystemWindows NT

Windows 2000をご使用の方は,本文中の「Windows NT」を「Windows 2000」と読み替えてください。

マニュアルの本文中でマニュアル名称の後に「(Windows用)」と記述されている場合は,そのマニュアルの適用OSがWindows NT,及びWindows 2000であることを示します。


このマニュアルで使用する記号

このマニュアルで使用する記号について説明します。

記号意味
[  ]キー,メニューの名称や項目,又はダイアログボックスのボタンを示します。
[  ]+[  ]+の前のキーを押したまま,後のキーを押すことを示します。

/usr/GroupMail/...(HP-UX,AIX:/opt/GroupMail/...)のように表記してある場合,「/usr/GroupMail/...」はHI-UX/WE2での,「(HP-UX,AIX:/opt/GroupMail/...)」はHP-UX及び,AIXでの,ディレクトリ,ファイル,コマンドを表します。

常用漢字以外の漢字の使用について

このマニュアルでは,常用漢字を使用することを基本としていますが,次に示す用語については,常用漢字以外の漢字を使用しています。

宛先(あてさき),必須(ひっす),閉塞(へいそく),桁(けた),汎用(はんよう),貼る(はる)

KB(キロバイト)などの単位表記について

1KB(キロバイト),1MB(メガバイト),1GB(ギガバイト),1TB(テラバイト)はそれぞれ1,024バイト,1,0242バイト,1,0243バイト,1,0244バイトです。