15.3.4 リストアの手順

リストアの手順を次の五つの場合に分けて説明します。

<この項の構成>
(1) ジャーナルを取得している場合のマスタ管理サーバのリストア
(2) ジャーナルを取得していない場合のマスタ管理サーバのリストア
(3) アドレスサーバのリストア
(4) nxbackupコマンド以外でバックアップしたデータのマスタ管理サーバへのリストア
(5) nxbackupコマンド以外でバックアップしたデータのアドレスサーバへのリストア

(1) ジャーナルを取得している場合のマスタ管理サーバのリストア

  1. 運転席を終了します。
  2. APSTOPコマンド又はNXSMNGSRVコマンドを使用して,マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのサーバを停止します。
    サーバの停止については,「13.サーバの起動と停止」を参照してください。
  3. マスタ管理サーバのアドレスサービス,とObject Serverを順に停止します。
  4. すべてのアドレスサーバのアドレスサービス,Object Serverを停止します。
  5. マスタ管理サーバのAddress Server及びMail Serverをアンインストールします。
  6. マスタ管理サーバにAddress Server及びMail Serverをインストールします。
    Object Server及び他のGroupmaxサーバも必要に応じてインストールしてください。
  7. マスタ管理サーバ上でGM_SETUPコマンドを実行します。リストアするものと同じ内容を指定してください。
  8. マスタ管理サーバのリストアを行います。
    nxrestoreコマンドを使用する場合,スーパーユーザで実行し「バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力してください」というメッセージに対して,バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力します。例えば,内蔵のcmtの場合,/dev/cmt00を入力してください。また,ファイルにバックアップしていた場合は,ファイル名を絶対パスで入力してください。
    「よろしいですか。(Y/N)」というメッセージに対して,「y」を入力します。
  9. マスタ管理サーバのアドレスサービスを起動します。
  10. 運転席を起動して,名前データべースウィンドウを表示します。
  11. 名前データベースウィンドウの[データベース(D)]から[リストア(R)]を選択します。
    リストアダイアログボックスが表示されます。排他が開始されます。この状態ではユーザ情報の変更などはできません。

    [図データ]

  12. すべてのアドレスサーバのアドレスサービスを起動します。
  13. マスタ管理サーバに対して[データ修復]を実行します。
    エラーになった場合はリストアを最初からやり直してください。
  14. マスタ管理サーバの[データ修復]が完了したら,[閉じる]ボタンを選択します。
    リストアダイアログボックスを閉じます。排他が終了します。
  15. マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのバックアップを取得します。
  16. 掲示板管理ウィンドウを表示します。
  17. 全掲示板の整合性を確保します。
    掲示板を指定し,次に[掲示板(B)]の[整合性確保(K)]を選択します。全掲示板に対して実行します。
  18. 全掲示板に対して整合性確保が完了したら,[閉じる]ボタンを選択します。
注意
  • 必ず運転席から全掲示板の整合性を確保してください。この操作をしないとサーバ間で記事の不整合が発生して既存の掲示板を利用できなくなります。
  • マスタ管理サーバのデータ修復は,マスタ管理サーバ上の運転席で実行してください。
  • マスタ管理サーバに運転席をインストールしていない場合は,手順11,13,14を実施せずにadrsmchjコマンドを実行してください。なお,コマンドの詳細は「16.14 adrsmchj」を参照してください。

(2) ジャーナルを取得していない場合のマスタ管理サーバのリストア

マスタ管理サーバをリストアする場合,アドレス管理ドメイン内のすべてのアドレスサーバをリストアしてください。

  1. 運転席を終了します。
  2. APSTOPコマンド又はNXSMNGSRVコマンドを使用して,マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのサーバを停止します。
    サーバの停止については,「13.サーバの起動と停止」を参照してください。
  3. マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのアドレスサービス,Object Serverを順に停止します。
  4. マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのAddress Server及びMail Serverをアンインストールします。
  5. マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバにAddress Server及びMail Serverをインストールします。
    Object Server及び他のGroupmaxサーバも必要に応じてインストールしてください。
  6. マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバ上でGM_SETUPコマンドを実行します。リストアするものと同じ内容を指定してください。マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバをリストアします。
    nxrestoreコマンドを使用する場合,スーパーユーザで実行し「バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力してください」というメッセージに対して,バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力します。例えば,内蔵のcmtの場合,/dev/cmt00を入力してください。また,ファイルにバックアップしていた場合は,ファイル名を絶対パスで入力してください。
    「よろしいですか。(Y/N)」というメッセージに対して,「y」を入力します。
  7. マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのアドレスサービスを開始します。
  8. 運転席を起動して,名前データべースウィンドウを表示します。
  9. 名前データベースウィンドウの[データベース(D)]から[リストア(R)]を選択します。
    リストアダイアログボックスが表示されます。排他が開始されます。この状態ではユーザ情報の変更などはできません。
  10. すべてのアドレスサーバに対して「データ修復」を実行します。ただし,マスタ管理サーバのデータは修復しません。
    アドレスサーバを指定して[データ修復]ボタンを選択します。バックアップ以後に更新された登録情報を各アドレスサーバのデータベースに反映します。
  11. すべてのアドレスサーバの「データ修復」が完了したら,[閉じる]ボタンを選択します。
    リストアダイアログボックスを閉じます。排他が終了します。
  12. nxsrepstatコマンドを実行し,レプリケーションが完了したことを確認します。
  13. 掲示板管理ウィンドウを表示します。
  14. 全掲示板の整合性を確保します。
    掲示板を指定し,次に[掲示板(B)]の[整合性確保(K)]を選択します。全掲示板に対して実行します。
  15. 全掲示板に対して整合性確保が完了したら[閉じる]ボタンを選択します。
注意
必ず運転席から全掲示板の整合性を確保してください。この操作をしないとサーバ間で記事の不整合が発生して既存の掲示板を利用できなくなります。

(3) アドレスサーバのリストア

アドレスサーバをリストアする場合,対象となるアドレスサーバだけに対してリストアしてください。

  1. リストアするアドレスサーバのサーバを停止します。
    サーバの停止については,「13.サーバの起動と停止」を参照してください。
  2. 運転席を終了します。
  3. リストアするアドレスサーバのアドレスサービス,Object Serverを順に停止します。
  4. リストアするアドレスサーバのAddress Server及びMail Serverをアンインストールします。
  5. リストアするアドレスサーバにAddress Server及びMail Serverをインストールします。
    Object Server及び他のGroupmaxサーバも必要に応じてインストールしてください。
  6. リストアするサーバ上でGM_SETUPコマンドを実行します。
  7. リストア処理の対象となるサーバについて,リストアを実行します。
    nxrestoreコマンドを使用する場合,スーパーユーザで実行し「バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力してください」というメッセージに対して,バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力します。例えば,内蔵のcmtの場合,/dev/cmt00を入力してください。また,ファイルにバックアップしていた場合は,ファイル名を絶対パスで入力してください。
    「よろしいですか。(Y/N)」というメッセージに対して,「y」を入力します。
  8. リストアするアドレスサーバのアドレスサービスを開始します。
  9. 運転席を起動して,名前データべースウィンドウを表示します。
  10. 名前データベースウィンドウの[データベース(D)]から[リストア(R)]を選択します。
    リストアダイアログボックスが表示されます。排他が開始されます。この状態ではユーザ情報の変更などはできません。
  11. リストアしたアドレスサーバに対して「データ修復」を実行します。
    アドレスサーバを指定して[データ修復]ボタンを選択します。バックアップ以後に更新された登録情報をアドレスサーバのデータベースに反映します。
  12. [閉じる]ボタンを選択します。
    リストアダイアログボックスを閉じます。排他が終了します。
  13. nxsrepstatコマンドを実行し,レプリケーションが完了したことを確認します。
  14. 掲示板管理ウィンドウを表示します。
  15. リストアしたアドレスサーバにあるマスタ掲示板とレプリカ掲示板の整合性を確保します。
    掲示板を指定し,次に[掲示板(B)]の[整合性確保(K)]を選択します。全掲示板に対して実行します。
  16. 全掲示板に対して整合性確保が完了したら[閉じる]ボタンを選択します。
注意
必ず運転席からリストアしたアドレスサーバにある全掲示板の整合性を確保してください。この操作をしないとサーバ間で記事の不整合が発生して既存の掲示板を利用できなくなります。

(4) nxbackupコマンド以外でバックアップしたデータのマスタ管理サーバへのリストア

バックアップの自動化などによって,nxbackupコマンド以外でバックアップした場合の手順を次に示します。

  1. 運転席を終了します。
  2. APSTOPコマンド又はNXSMNGSRVコマンドを使用して,マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのサーバを停止します。
    サーバの停止については,「13.サーバの起動と停止」を参照してください。
  3. マスタ管理サーバのアドレスサービス,とObject Serverを順に停止します。
  4. すべてのアドレスサーバのアドレスサービス,Object Serverを停止します。
  5. バックアップしたディレクトリ及びファイルをリストアしたとき,バックアップ時点と同じ状態になるようにマスタ管理サーバ上のファイルを削除します。
    リストア後,余計なディレクトリ及びファイルがないようにしてください。
  6. マスタ管理サーバのバックアップしたディレクトリ及びファイルをすべてリストアします。
  7. すべてのアドレスサーバをリストアします。
    nxbackupコマンドを使用してバックアップした場合は,「(3) アドレスサーバのリストア」の手順1から手順7までを実行してください。その他の場合は,「(5) nxbackupコマンド以外でバックアップしたデータのアドレスサーバへのリストア」の手順1から手順13までを実行してください。
  8. マスタ管理サーバとすべてのアドレスサーバのアドレスサービスを開始します。
  9. 運転席を起動して,名前データべースウィンドウを表示します。
  10. 名前データベースウィンドウの[データベース(D)]メニューから[リストア(R)]を選択します。
    リストアダイアログボックスが表示されます。排他が開始されます。この状態では,ユーザ情報の変更などはできません。
  11. すべてのアドレスサーバに対してデータを修復します。ただし,マスタ管理サーバのデータは修復しません。
    アドレスサーバを指定して[データ修復]ボタンを選択します。バックアップ以後に更新された登録情報を各アドレスサーバのデータベースに反映します。
  12. すべてのアドレスサーバのデータ修復が完了したら,[閉じる]ボタンを選択します。
    リストアダイアログボックスを閉じます。排他が終了します。
  13. nxsrepstatコマンドを実行し,レプリケーションが完了したことを確認します。
  14. 掲示板管理ウィンドウを表示します。
  15. 全掲示板の整合性を確保します。
    掲示板を指定し,次に[掲示板(B)]の[整合性確保(K)]を選択します。全掲示板に対して実行します。
  16. 全掲示板に対して整合性確保が完了したら[閉じる]ボタンを選択します。
注意
必ず運転席から全掲示板の整合性を確保してください。この操作をしないと,サーバ間で記事の不整合が発生して既存の掲示板を利用できなくなります。

(5) nxbackupコマンド以外でバックアップしたデータのアドレスサーバへのリストア

バックアップの自動化などによって,nxbackupコマンド以外でバックアップした場合の手順を次に示します。

  1. リストアするアドレスサーバのサーバを停止します。
    サーバの停止については,「13.サーバの起動と停止」を参照してください。
  2. 運転席を終了します。
  3. リストアするアドレスサーバのアドレスサービス,Object Serverを順に停止します。
  4. バックアップしたディレクトリ及びファイルをリストアしたとき,バックアップ時点と同じ状態になるようアドレスサーバ上のファイルを削除します。
  5. リストアするサーバのバックアップしたディレクトリ及びファイルをすべてリストアします。
  6. マスタ管理サーバのアドレスサービスを開始します。
  7. 運転席を起動して,名前データべースウィンドウを表示します。
  8. 名前データベースウィンドウの[データベース(D)]メニューから[リストア(R)]を選択します。
    リストアダイアログボックスが表示されます。排他が開始されます。この状態ではユーザ情報の変更などはできません。
  9. リストアするアドレスサーバのアドレスサービスを開始します。
  10. リストアしたアドレスサーバに対してデータを修復します。
    アドレスサーバを指定して[データ修復]ボタンを選択します。バックアップ以後に更新された登録情報をアドレスサーバのデータベースに反映します。
  11. [閉じる]ボタンを選択します。
    リストアダイアログボックスを閉じます。排他が終了します。
  12. 名前データベースダイアログボックスの[データベース(D)]から[整合性確保(K)]を選択します。
  13. nxsrepstatコマンドを実行し,レプリケーションが完了したことを確認します。
  14. 掲示板管理ウィンドウを表示します。
  15. リストアしたアドレスサーバにあるマスタ掲示板とレプリカ掲示板の整合性を確保します。
    掲示板を指定し,次に[掲示板(B)]の[整合性確保(K)]を選択します。全掲示板に対して実行します。
  16. 全掲示板に対して整合性確保が完了したら[閉じる]ボタンを選択します。
注意
  • 必ず,運転席からリストアしたアドレスサーバにある全掲示板の整合性を確保してください。この操作をしないとサーバ間で記事の不整合が発生して既存の掲示板を利用できなくなります。