4.3.2 High-end Object Serverの環境設定

Object Serverの設定と同様に,「新規に導入する場合」と「既に導入している場合」があります。初期設定パラメタファイルとシステム共通定義ファイルの設定はObject Serverと同じなので,「4.3.1 Object Serverの環境設定」を参照してください。

ここでは, Object Serverの設定との相違点である,ジャーナルファイルの作成について説明します。

注意
Address ServerとMail Serverでは,データベースのバックアップを取得した後に障害が発生した場合データを保証していないため,ジャーナルファイルによる障害時の復旧はできません。また,Address ServerとMail Serverでは,大容量のトランザクションがないため,データベースのすべての更新履歴を取得したり,保持したりする必要はありません。

ジャーナルファイルは1トランザクション単位内のデータベースの更新を保証するために必要とされます。ジャーナルファイルはラップアラウンド方式で作成されます。ラップアラウンド方式では,一つのジャーナルファイルが満杯になった場合に,吸い上げていないジャーナルファイルを交代先選択の対象とします。ラップアラウンド方式を指定するには, High-end Object Serverのシステムジャーナルサービス定義のjnl_unload_checkにNを指定します。

ジャーナルファイルを作成するためには,xodmkfs,xodjnlinit,xodstsinitコマンドを実行します。これらのコマンドの実行方法については,マニュアル「Groupmax Object Server Version 6 システム管理者ガイド」を参照してください。

次にAddress ServerとMail Serverでの標準パラメタの例を示します。

ジャーナルファイルの初期化シェルの例(XOD/jnl)

#! bin/sh

#ジャーナル関係のファイルの初期設定
echo 'xodjnlinit jnl start01'
xodjnlinit -j jnl -f /XOD/jnl/xodfil/jnl1 -n 50501

#ジャーナル関係のファイルの初期設定
echo 'xodjnlinit jnl start02'
xodjnlinit -j jnl -f /XOD/jnl/xodfil/jnl2 -n 5050

#ジャーナル関係のファイルの初期設定
echo 'xodjnlinit jnl start03'
xodjnlinit -j jnl -f /XOD/jnl/xodfil/jnl3 -n 5050

#ジャーナル関係のファイルの初期設定
echo 'xodjnlinit jnl start04'
xodjnlinit -j jnl -f /XOD/jnl/xodfil/jnl4 -n 5050

#ステータス関係のファイルの初期化
echo 'xodstsinit start11'
xodstsinit -f /XOD/jnl/xodfil/stsfile11 -c 50

#ステータス関係のファイルの初期化
echo 'xodstsinit start12'
xodstsinit -f /XOD/jnl/xodfil/stsfile12 -c 50

#end of file

※1 事前に/XOD/jnl/xodfilディレクトリをObject Serverの管理者で作成してください。
ステータスサービス定義ファイルの例($XODDIR/conf/sts)

set sts_file_name_1="stsfile1",¥
"/XOD/jnl/xodfil/stsfile11",¥
"/XOD/jnl/xodfil/stsfile12"

システムジャーナルサービス定義ファイルの例($XODDIR/conf/sysjnl)

set jnl_cdinterval=200
set jnl_unload_check=N
set jnl_rerun_swap=N

jnladdfg -g MANAGER1 ONL
jnladdpf -g MANAGER1 -a /XOD/jnl/xodfil/jnl1

jnladdfg -g MANAGER2 ONL
jnladdpf -g MANAGER2 -a /XOD/jnl/xodfil/jnl2

jnladdfg -g MANAGER3 ONL
jnladdpf -g MANAGER3 -a /XOD/jnl/xodfil/jnl3

jnladdfg -g MANAGER4 ONL
jnladdpf -g MANAGER4 -a /XOD/jnl/xodfil/jnl4