15.2.3 バックアップの手順
バックアップの主な手順を次に示します。
- バックアップ手順
- バックアップするサーバ上の他Groupmaxサーバをすべて停止する。
- バックアップするサーバ上のアドレスサービスを停止する。
- バックアップするサーバ上のObject Serverを停止する。
- バックアップ対象ディレクトリ及びファイルを別ファイルシステム又は二次媒体にバックアップする。バックアップツールとしてnxbackupコマンドを提供しています。使用方法は「16.26 nxbackup」を参照してください。
- マスタ管理サーバ上に取得しているバックアップしたサーバのジャーナルファイルをクリアする。
- バックアップしたサーバ上のアドレスサービス及びサーバを起動する。
- バックアップしたサーバ上の他Groupmaxサーバを起動する。
- バックアップデータを直接二次媒体に取得しないでディスクに取得した場合は,バックアップデータを二次媒体にコピーする。
次に,バックアップの具体的な手順を下記の四つの場合に分けて説明します。
- マスタ管理サーバのバックアップ(運転席,nxbackupコマンドの機能を利用した通常のバックアップの場合)
- マスタ管理サーバのバックアップ(自動化する場合)
- マルチサーバ構成のアドレスサーバ又はメールサーバのバックアップ(運転席, nxbackupコマンドの機能を利用した通常のバックアップの場合)
- マルチサーバ構成のアドレスサーバ又はメールサーバのバックアップ(自動化する場合)
- <この項の構成>
- (1) マスタ管理サーバのバックアップ(運転席,nxbackupコマンドの機能を利用した通常のバックアップの場合)
- (2) マスタ管理サーバのバックアップ(自動化する場合)
- (3) マルチサーバ構成のアドレスサーバ又はメールサーバのバックアップ(運転席,nxbackupコマンドの機能を利用した通常のバックアップの場合)
- (4) マルチサーバ構成のアドレスサーバ又はメールサーバのバックアップ(自動化する場合)
(1) マスタ管理サーバのバックアップ(運転席,nxbackupコマンドの機能を利用した通常のバックアップの場合)
マスタ管理サーバのジャーナルを取得していない場合,手順1から手順4は不要です。マスタ管理サーバのジャーナルを取得するように設定している場合,ジャーナルはマスタ管理サーバとして運用しているマシンの指定ボリュームに蓄積されます。
- 運転席を起動して,名前データベースウィンドウを表示します。
- 名前データべースウィンドウの[データべース(D)]から[バックアップ(B)]を選択します。
バックアップダイアログボックスが表示されます。排他が開始されます。
![[図データ]](figure/h8120010.gif)
- マスタ管理サーバを指定して[ジャーナルクリア]ボタンを選択します。
データ整合性維持のためのジャーナルがクリアされます。ジャーナルは,登録情報などが記録されたシステム履歴情報です。
- [閉じる]ボタンを選択します。
バックアップダイアログボックスを閉じます。排他が終了します。
- 運転席を終了します。
- マスタ管理サーバのサーバを停止します。
サーバの停止については,「13.サーバの起動と停止」を参照してください。
- アドレスサービス,Object Serverを順に停止します。
- バックアップ処理の対象となるサーバについて,バックアップを取得します。
nxbackupコマンドを使用する場合,スーパーユーザで実行し「バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力してください」というメッセージに対して,バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力します。例えば,内蔵のcmtの場合/dev/cmt00を入力してください。また,ファイルにバックアップする場合は,ファイル名を絶対パスで入力してください。
「よろしいですか。(Y/N)」というメッセージに対して,「y」を入力します。
(2) マスタ管理サーバのバックアップ(自動化する場合)
運転席を停止した状態で実行してください。
- マスタ管理サーバのサーバを停止します。
APSTOPコマンドを使用してください。
- マスタ管理サーバのアドレスサービス,Object Serverを順に停止します。
- マスタ管理サーバのAddress ServerとMail Serverのディレクトリ及びデータベースファイルのバックアップを取得します。
スペシャルファイル名の入力などを要求するのでnxbackupコマンドは使用できません。「バックアップ取得の注意事項」で示したすべてのバックアップ対象をバックアップしてください。
- マスタ管理サーバのジャーナルを取得している場合,次のファイルを削除してください。
<MNG_JOURNALで指定したディレクトリ>/MCH_JOURNAL下のすべてのファイル
(3) マルチサーバ構成のアドレスサーバ又はメールサーバのバックアップ(運転席,nxbackupコマンドの機能を利用した通常のバックアップの場合)
- nxsrepstatコマンドを使用して,バックアップサーバへのレプリケーションが完了しているかを確認します。
完了していない場合は運転席の名前データベースウィンドウで整合性を確保してください。レプリケーションが完了したら,手順2に進んでください。
- 運転席を起動して,名前データベースウィンドウを表示します。
- 名前データべースウィンドウの[データべース(D)]メニューから[バックアップ(B)]を選択します。
バックアップダイアログボックスが表示されます。排他が開始されます。
- バックアップサーバを指定して[ジャーナルクリア]ボタンを選択します。
データ整合性維持のためのジャーナルがクリアされます。ジャーナルは,登録情報などが記録されたシステム履歴情報です。
- [閉じる]ボタンを選択します。
バックアップダイアログボックスを閉じます。排他が終了します。
- バックアップサーバのサーバを停止します。
サーバの停止については,「13.サーバの起動と停止」を参照してください。
- 運転席を終了します。
- バックアップサーバのアドレスサービス,Object Serverを順に停止します。
- バックアップ処理の対象となるサーバについて,バックアップを取得します。
nxbackupコマンドを使用する場合,スーパーユーザで実行し「バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力してください」というメッセージに対して,バックアップ媒体のスペシャルファイル名を入力します。例えば,内蔵のcmtの場合,/dev/cmt00を入力してください。また,ファイルにバックアップする場合は,ファイル名を絶対パスで入力してください。
「よろしいですか。(Y/N)」というメッセージに対して,「y」を入力します。
(4) マルチサーバ構成のアドレスサーバ又はメールサーバのバックアップ(自動化する場合)
運転席を停止した状態で実行してください。
- マスタ管理サーバとバックアップサーバのサーバを同時に停止します。
APSTOPコマンド又はNXSMNGSRVコマンドを使用してください。
- マスタ管理サーバとバックアップサーバのアドレスサービスを同時に停止します。
- バックアップサーバのObject Serverを停止します。
- バックアップサーバで必要なデータをバックアップします。
スペシャルファイル名の入力などを要求するので,nxbackupコマンドは使用できません。「バックアップ取得の注意事項」で示したすべてのバックアップ対象をバックアップしてください。
- マスタ管理サーバの/usr/GroupMail/nxsdir/journal(HP-UX,AIX:/var/opt/GroupMail/nxsdir/journal)ディレクトリ下から,バックアップを取得したサーバのホスト名が付いたファイルを削除します。
ただし,マスタ管理サーバに対するファイルはありません。
- 注意
- このファイルは前回のバックアップの時点から現在までのユーザ,組織,掲示板の登録情報をジャーナルとして記録しているファイルです。バックアップを取得した時点で消去しないと,リストア後のデータ修復ができなくなるので,必ず消去してください。