3.3.1 IM構成管理での転送フィルターの設定
転送フィルターとは,JP1/Baseが提供している機能の一つで,JP1/Baseが転送するイベントの条件と転送先マネージャーを設定するフィルターです。IM構成管理でイベント転送元エージェントの転送フィルターを設定すると,イベント転送の設定をカスタマイズできます。
(1) 作成する転送設定ファイルの記載内容の説明
「3.3.1(2) 転送設定ファイルを作成してIM構成管理で転送フィルターを設定する」で作成する,転送設定ファイルの設定内容の詳細を説明します。
記載内容の詳細
記載内容 |
説明 |
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to-upper : end-to |
to-upperからend-toの間に記載された条件に従うイベントを,システムの階層構成での上位マネージャーに転送するように指定します。 |
E.SEVERITY IN Warning Error Critical Alert Emergency Information |
マネージャーに転送するイベントの条件を指定します。指定した重大度に一致するイベントをマネージャーに転送する場合は「E.SEVERITY IN 重大度 ...」と指定します。 この例では,重大度が「警告(Warning)」「エラー(Error)」「致命的(Critical)」「警戒(Alert)」「緊急(Emergency)」「情報(Information)」のどれかに一致するイベントをマネージャーに転送します。この記載はto-upperからend-toの間に記載する必要があります。 |
(2) 転送設定ファイルを作成してIM構成管理で転送フィルターを設定する
イベント転送の設定をカスタマイズするために,IM構成管理でエージェントの転送設定ファイルを編集して転送フィルターを設定します。このマニュアルでは,「2.1 基本的な構成のシステムとは」で示した基本的な構成のシステムのうち,ホスト1から管理サーバへ転送するイベントに対して転送フィルターを設定する手順を説明します。
前提条件
次の条件を満たす必要があります。
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「3.1 IM構成管理とは」に従って基本的な構成のシステムが構築されている。
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ホスト情報が収集済みである。
操作手順
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Windowsスタートメニューから[すべてのプログラム]−[JP1_Integrated Management - View]−[構成管理]を選択して,[ログイン]画面を表示します。
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JP1ユーザー名(jp1admin),パスワード(jp1admin),接続先ホスト名(kanri)を入力して,ログインし,[IM構成管理]画面を表示します。
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[IM構成]タブをクリックしたあと,[IM構成]ページのツリー表示領域でイベント転送を設定したいエージェントを選択します。
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[IM構成管理]画面から[表示]−[プロファイル表示]を選択して,[プロファイル表示/編集]画面を表示します。
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ツリー表示領域から[JP1/Base]を選択します。
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右クリックして表示されるポップアップメニューから[排他編集設定]を選択して排他編集権を取得します。
ツリー表示領域の[JP1/Base]のアイコン()が()に変化します。
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ツリー表示領域から[イベント転送情報]を選択して,転送設定ファイルを編集します。
入力内容の例を次に示します。
to-upper
E.SEVERITY IN Warning Error Critical Alert Emergency Information
end-to
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転送設定ファイルを編集したあと,[設定内容の保存/反映]が次のとおり設定されていることを確認して,[実行]ボタンをクリックします。
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反映内容:反映する
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反映方法:リロード
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設定を反映するか確認するダイアログボックスが表示されるので[はい]ボタンをクリックします。
関連項目
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導入・設計ガイド 4.1.1 セントラルコンソールによる監視
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JP1/Base 運用ガイド 転送設定ファイル(forward)について書かれた個所