製図システム HICAD/DRAFT for Windowsは,パーソナルコンピュータで2次元の図面を作成する製品です。
HICAD/DRAFT for Windowsには次に示す特長があります。
現在の図面の内容とマウスのポインタの位置から,次にユーザが入力しようとしている点を自動的に探します。ユーザは,マウスを動かすことで次々に変わる候補から必要な点を選べます。
(例)
左の図形を,違う視点から見た図形を右に描こうとしています。左の図形の角Aに対応する直線を,右の図形の直線Bにそろえて描きます。直線を描き始める点を指示するために,マウスのポインタ(+)を次に示す位置に近付けました。
すると,角A()から水平に伸ばした線と直線Bの端(
)から垂直に伸ばした線が現れました。この2本の線の交わっている点(
)が,今から入力する点の候補になっています。
既に記入してある寸法とそろうように,これから記入しようとする寸法の位置を自動的に探します。また,寸法を重ねて記入する場合も,寸法と寸法の間隔が同じになる位置を自動的に探します。
直線を描く場合,直線を描き始める点を指示すると,現在のマウスのポインタとの角度を数字で表示します。
同じ角度の直線を描くことが多い場合は,あらかじめその角度を設定しておきます。こうすると,マウスのポインタを設定した角度に近付けたとき,自動的に設定した角度に補正されます。
寸法を記入したい図形を指定すると,図形の形状に応じた各種の寸法を自動的に記入できます。
最大で15枚の図面を同時に編集できます。このため,図面の一部をほかの図面に複写する場合でも,図面を閉じたり開いたりする操作が少なくて済みます。
古い図面と新しい図面を比べて,違いを表示できます。古い図面に対して追加された部分なのか削除された部分なのかを,表示される色の違いで区別できます。
DXF形式の図面,IGES形式の図面,SXF形式の図面,およびGMM(Graph Master Mini)の図面をHICAD/DRAFT for Windowsで扱える形式に変換できます。このため,AutoCADやGMMなどで作成した図面でも,HICAD/DRAFT for Windowsで編集できます。
AutoCADなどで作成した図面をHICAD/DRAFT for Windows上に一枚ずつ広げるたびに自動的に形式を変換します。また,複数の図面を一度に変換することもできます。
図面の形式の変換を図1-1に示します。
図 1-1図面の形式の変換