1.3.1 マクロ図形の作成
(1) 編集開始
マクロ図形の編集を開始します。用紙を新しく設定する必要はありません。
- 1. メニューバーの[マクロ(M)]メニューで[マクロ編集]を指定します。
- [マクロ編集]の詳細については,「2.4 マクロ編集[マクロ(M)/マクロ編集]」を参照してください。
- 2. コマンドエリアに次のように入力します。
macz<Enter>
- これがマクロ図形の名称になります。
![[図データ]](figure/zu015200.gif)
- 3. マクロ図形かどうか問い合わせがあります。
- マクロ図形の場合は次のように入力します。
f<Enter>
![[図データ]](figure/zu015300.gif)
- 4. 図面サイズと尺度の問い合わせがあります。
- 次のように入力します。
A3<Enter>
- これは,A3の用紙上にマクロ図形を作図することを示します。尺度を省略しているので,尺度は1:1になります。
![[図データ]](figure/zu015400.gif)
(2) 引数定義
マクロ図形で使う引数を定義します。このマクロ図形では,長円の長さと幅,および円の間隔を実行時に変更できるようにします。
- 5. A3の用紙が設定され,マクロ編集ダイアログが表示されます。
- 6. マクロ編集ダイアログの[ツール]ボタンを押して,マクロ編集ツールメニューを表示します。
![[図データ]](figure/zu015450.gif)
- 7. マクロ編集ツールメニューの[引数]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
10.l.r(ナガサ)<Enter>
- ここでは,長円の長さを入力する引数を定義しています。
- 最初の10はステートメントの最初の行であることを示します。
- 次のlは引数の名称です。
- 次のrは,この引数で入力するのが実数であることを示します。
- 最後の(ナガサ)は,このマクロ図形を展開するときナガサというガイダンスを表示してlへの入力を促すことを示します。
- ただし,メニューカスタマイズの中でガイダンスを指定した場合は,その内容が優先されます。
![[図データ]](figure/zu015500.gif)
- 8. コマンドエリアに次のように入力します。
100<Enter>
- 実行時に引数値を変更しなかった場合は,ここで入力した値で展開します。
![[図データ]](figure/zu015600.gif)
- 9. マクロ編集ツールメニューの[引数]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
20.w.r(ハバ)<Enter>
- ここでは,長円の幅を入力する引数を定義しています。
- 最初の20はステートメントの2行目であることを示します。
- 次のwは引数の名称です。
![[図データ]](figure/zu015700.gif)
- 10. コマンドエリアに次のように入力します。
50<Enter>
![[図データ]](figure/zu015800.gif)
- 11. マクロ編集ツールメニューの[引数]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
30.s.r(カンカク)<Enter>
- ここでは,円の間隔を入力する引数を定義しています。
- 最初の30はステートメントの3行目であることを示します。
- 次のsは引数の名称です。
![[図データ]](figure/zu015900.gif)
- 12. コマンドエリアに次のように入力します。
50<Enter>
![[図データ]](figure/zu016000.gif)
(3) 図形作成・変数定義
引数を基に目的の形状を作図します。引数の値を操作して,作図するコマンドに与える必要がある場合は,変数を定義します。
形状の作成には,保管してあるマクロコマンドやマクロ図形も使えます。
- 13. ビジュアル・アイコンで親メニューの基本図形と子メニューの長円を指定します。
![[図データ]](figure/zu016100.gif)
- 14. コマンドエリアの「長さ」に次のように入力します。
&l<;>
![[図データ]](figure/zu016200.gif)
- 15. コマンドエリアの「幅」に次のように入力します。
&w<;>
![[図データ]](figure/zu016300.gif)
- 16. 「中心位置」として,図面上の点(*)を指示します。
- すると,長円が作図されます。
![[図データ]](figure/zu016400.gif)
- 17. マクロ編集ツールメニューの[変数]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
cnt.i=&l/&s<Enter>
- ここでは,長円の中に作成する円の個数を変数で定義しています。
- 円の個数は長円の幅を円の間隔で除算した数を整数にしたものにします。
![[図データ]](figure/zu016500.gif)
- 18. マクロ編集ツールメニューの[変数]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
start.r=(&cnt-1)*(&s/2.0)<Enter>
- ここでは,長円の中に作成する一つ目の円の位置を変数で定義しています。
- 円の位置は,長円の中心からの距離で示します。
![[図データ]](figure/zu016600.gif)
- 19. マクロ編集ツールメニューの[REPEAT]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
&cnt<Enter>
- ここでは,ここから後の処理を円の個数の回数だけ繰り返すことを宣言しています。
![[図データ]](figure/zu016700.gif)
- 20. マクロ編集ツールメニューの[変数]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
d.r=&w/4.0<Enter>
- ここでは,長円の中に作成する円の直径を変数で定義しています。
- 円の直径は,長円の幅の1/4とします。
![[図データ]](figure/zu016800.gif)
- 21. ビジュアル・アイコンで親メニューの円と子メニューの中心指定円を指定します。
- ここでは,長円の中の円を作成します。
![[図データ]](figure/zu016900.gif)
- 22. 「中心点」で,オペランドメニューから「増分点」を選択します。
![[図データ]](figure/zu017000.gif)
- 23. さらに,「交点」を選択します。
![[図データ]](figure/zu017100.gif)
- 24. 長円の中心線を2本とも指示(#)してから,次の文字列を入力します。
&start<;>0.0<Enter>
![[図データ]](figure/zu017200.gif)
- 25. 「直径・円周点」でオペランドメニューから「長さ」を選択します。コマンドエリアに次のように入力します。
&d<Enter>
- すると,長円の中の円が作図されます。
![[図データ]](figure/zu017300.gif)
- 26. マクロ編集ツールメニューの[変数]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
start.r=&start-&s<Enter>
- ここでは,円を作成する位置を増加させる数値を変数で定義しています。
- 直前に作成した円の位置から,円の間隔だけ離れた位置が,次に作成する円の位置になります。
![[図データ]](figure/zu017400.gif)
- 27. マクロ編集ツールメニューの[CONTINUE]ボタンを押してから,コマンドエリアに次のように入力します。
y<Enter>
- ここでは,処理の繰り返しの終了を宣言しています。
- これで,長円の中の円の作成が完了しました。
![[図データ]](figure/zu017500.gif)
(4) 寸法対応付け
(5) 保管
作図されたものが最初に意図していた形状であることを確認したら,マクロ図形を保管します。
- 35. マクロ編集ダイアログの[保管]ボタンを押します。
- 36. 保管ダイアログが表示されます。マクロ名には最初に入力した名称が表示されているので,よければ[OK]ボタンを押します。
![[図データ]](figure/zu018300.gif)
- 37. マクロ図形の場合は,図面上にマクロ図形を配置する基準になる点を問い合わせてきます。
- オペランドメニューから「交点」を選択して,長円の中心線を2本とも指示(#)します。
- これで,作成したマクロ図形が保管されました。
![[図データ]](figure/zu018400.gif)
(6) 編集終了
マクロコマンドの編集を終了します。
- 38. マクロ編集ダイアログの[終了]ボタンを押します。
- これで,マクロコマンドの編集を終了しました。
(7) メニューカスタマイズ