10.1.7 コマンドでの実行

データ出力ユティリティは,次に示すコマンドで直接実行できます。

<この項の構成>
(1) PLTUTL
(2) TIFUTL

(1) PLTUTL

(a) 形式

PLTUTL{ { 図面ファイル名〔-local -u 利用者名〔-ps パスワード〕
                         〔-g グループ名〕〕
        | 図面名{ -u 利用者名〔-ps パスワード〕
                               〔-g グループ名〕
                               〔-p〕
                               〔-s 論理図面庫名・論理部品庫名〕
                 | -sdir 退避先ディレクトリ〔-gen 世代番号〕
                 }
        }
        〔-l 出力層〕
        〔-ln 非出力層〕
        〔-col カラータイプ〕
        〔-rot 回転モード〕
        〔-rev 反転モード〕
     | -pf パラメタファイル名
           〔-u 利用者名〔-ps パスワード〕
                        〔-g グループ名〕
                        〔-p〕
                        〔-s 論理図面庫名・論理部品庫名〕〕
     }
     -dv 出力形式 〔-od 出力先ディレクトリ〕
                  〔-w〕
                  〔-ial 表示モード〕
                  〔-msg 出力メッセージファイル〕
                  〔-pw 図面パスワード〕

PLTUTLコマンドでは,パラメタの指定をすべて省略すると,データ出力ユティリティのダイアログが表示されます。

(b) 図面ファイル名

出力する図面ファイルを完全なパス名で指定します。ファイル名だけを指定したときは,標準値エディタの実行環境で図面ファイルに設定されているディレクトリ下の図面ファイルとみなします。

(c) 図面名

出力する図面名を指定します。図面庫・部品庫の図面を出力する場合と,退避図面を出力する場合にこの形式で指定します。

(d) -u 利用者名

利用者登録簿に登録されている利用者名を指定します。図面庫,または部品庫の図面を出力する場合に指定します。

(e) -ps パスワード

利用者名に定義されたパスワードを指定します。図面庫,または部品庫の図面を出力する場合に指定します。パスワードが定義されていない場合は省略できます。

(f) -g グループ名

利用者の属しているグループ名を指定します。図面庫,または部品庫の図面を出力する場合に指定します。省略時には,"PERMSTD"として処理を行います。

(g) -p

部品庫の部品を出力する場合に指定します。

(h) -s 論理図面庫名・論理部品庫名

図面庫,または部品庫の図面を出力する場合に,出力する図面が格納されている論理図面庫名,または論理部品庫名を指定します。-sパラメタを定義しているパラメタファイルを-pfパラメタで使う場合,このパラメタは指定できません。省略した場合は,現在設定されている図面庫,または部品庫が対象になります。

(i) -sdir 退避先ディレクトリ

出力する退避図面の退避先ディレクトリを指定します。このパラメタは,-uパラメタと同時には指定できません。

(j) -gen 世代番号

出力する退避図面の世代番号を指定します。このパラメタは必ず-sdirパラメタと同時に指定してください。

(k) -l 出力層,-ln 非出力層

出力層と非出力層を次に示す方法で指定します。出力層と非出力層を指定するときの注意事項については,「10.1.6 出力層と非出力層の指定方法」を参照してください。

(l) -col カラータイプ

出力色を次に示す番号で指定します。このパラメタは,-dvパラメタでwindflt,またはmetadfltを指定しているときに指定できます。省略すると,プリンタ出力時は自動,メタファイル出力時はカラーが設定されます。

0:自動(-dvパラメタでwindfltを指定しているときに指定できます)

1:カラー

2:モノクロ

(m) -rot 回転モード

図面を90度回転するかどうかを次に示す番号で指定します。省略すると,図面は回転されません。

0:回転しないときに指定します。

1:回転するときに指定します。

(n) -rev 反転モード

図面の白と黒の色を反転するかどうかを次に示す番号で指定します。省略すると,反転されません。

0:反転しないときに指定します。

1:反転するときに指定します。

(o) -pf パラメタファイル名

参照するパラメタファイル名を完全なパス名で指定します。このパラメタは,図面ファイル名もしくは図面名と同時には指定できません。

パラメタファイルの詳細については,「10.1.3 パラメタファイルの指定方法」を参照してください。

(p) -dv 出力形式

データを出力する形式を次に示す英字の文字列で指定します。

windflt
プリンタ出力をするときに指定します。
hpgldflt
HPGLファイル出力をするときに指定します。
dwfdflt
DWFファイル出力をするときに指定します。
metadflt
メタファイル出力をするときに指定します。
出力機種名
ワークステーション上のプロッタに出力する場合,プロッタ管理情報ファイルに登録した出力機種名を指定します。プロッタ管理情報ファイルの詳細については,マニュアル「プロッタサポートライブラリ 使用の手引」を参照してください。
(q) -od 出力先ディレクトリ

データを出力するディレクトリを指定します。このパラメタは,-dvパラメタでhpgldflt,dwfdflt,またはmetadfltを指定しているときに指定できます。省略すると,出力先ディレクトリは¥hicad¥usr¥pltになります。

(r) -w

図面枠を表示したいときは,-wパラメタを指定します。省略すると,図面枠は表示されません。

(s) -ial 表示モード

標準値エディタで補助線登録層として設定されている層を非表示にして出力するかどうかを次に示す番号で指定します。

0:表示する。

1:表示しない。

(t) -msg 出力メッセージファイル

実行結果を出力するメッセージファイルを完全なパス名で指定します。省略,または指定でエラーになったときは,¥hicad¥tmp¥pltut1.msgに出力されます。

(u) -local

部品を含むローカル図面を出力する場合に,利用者名(-u)と合わせて指定します。

(v) -pw 図面パスワード

パスワード付き図面を出力する場合に使用するパスワードを指定します。

(w) 注意事項

-pfパラメタと図面ファイル名,-l,-ln,-col,-rot,および-revパラメタは,一緒に指定できません。

(2) TIFUTL

(a) 形式
(b) 図面ファイル名

図面ファイル(.hdw)を完全なパス名で指定します。ファイル名だけを指定したときは,標準値エディタの実行環境で図面ファイルに設定されているディレクトリ下の図面ファイルとみなします。

(c) TIFFファイル名称

TIFFファイル(.tif)を完全なパス名で指定します。ファイル名だけを指定したときは,標準値エディタの実行環境で図面ファイルに設定されているディレクトリ下のTIFFファイルとみなします。

(d) -paper 用紙サイズ

TIFFファイルでの用紙サイズを次の中から指定します。

A0,A1,A2,A3,A4,A4W,B4,B5

A4はA4縦,A4WはA4横を示します。

省略した場合は,出力元の図面ファイルの用紙サイズと同じになります。

(e) -dpi 画像密度

TIFFファイルでの画像密度(DPI)を次の中から指定します。

120,150,180,200,240,300,400

(f) -r

このパラメタを指定すると,出力先に同じ名称のファイルがあった場合,上書きします。同じ名称のファイルがあっても上書きしない場合は,このパラメタを指定しません。

(g) -pf パラメタファイル名称

参照するパラメタファイル名を完全なパス名で指定します。

パラメタファイルの詳細については,「10.1.4 パラメタファイルの指定方法(TIFFファイル出力の場合)」を参照してください。

(h) -od 出力先ディレクトリ

出力先のディレクトリを完全なパス名で指定します。

省略した場合は,¥hicad¥usr¥pltに出力されます。

(i) -msg  出力メッセージファイル

実行結果を出力するメッセージファイルを完全なパス名で指定します。省略,または指定でエラーになったときは,¥hicad¥tmp¥tifutl.msgに出力されます。

(j) -pw 図面パスワード

パスワード付き図面を出力する場合に使用するパスワードを指定します。