4.6 アクセスログの取得

HITSENSER5 Webでは,障害発生時に原因を特定するための保守情報として,どのユーザがどのデータにアクセスしたのかを示す情報(アクセスログ)が,ユーザごとに記録されます。

アクセスログは,「hs5waclYYMMDD.log」に出力されます。YYは年(西暦年下2けた),MMは月,DDは日を示します。

アクセスログ情報の出力先フォルダは,[HITSENSER5 Web 環境定義]ダイアログの[アクセスログ出力]タブで指定します。[アクセスログ出力]タブについては,「3.6.3(2) アクセスログの設定」を参照してください。

アクセスログは次の形式で出力されます。

日時, ユーザID, ログ種別, ログ固有情報

出力される項目の意味について次に説明します。

日時
「YYYY/MM/DD hh:mm:ss.ttt」の形式で出力されます。日付と時刻の間は,半角空白文字が挿入されます。
ユーザID
HITSENSER5のユーザIDが出力されます。
ログ種別
ユーザの操作を示します。出力されるログ種別及びログ種別が出力される条件について次の表に示します。

表4-4 ログ種別及びログ種別が出力される条件

ログ種別出力される条件
GETHS5FILEHITSENSER5の管理情報で管理している分析情報ファイルを開くときに出力される。ローカル分析情報ファイルを開くときは,出力されない。
PUTHS5FILE分析情報ファイルをHITSENSER5の管理情報に保存するときに出力される。ローカルファイルへ保存するときは,出力されない。
AUTHENTICATEユーザ認証が成功したときに出力される。ユーザ認証が失敗したときは,出力されない。
RDBFETCHRDBレコードのフェッチに成功したときに出力される。フェッチがエラーとなったときは,出力されない。
ログ固有情報
ログ種別に関係するファイル名やデータ容量などの情報が出力されます。出力されるログ固有情報は,ログ種別によって異なります。出力されるログ固有情報をログ種別ごとに次の表に示します。

表4-5 ログ固有情報に出力される内容

ログ種別ログ固有情報に出力される内容
GETHS5FILE
  • 分析情報ファイル名
  • 分析情報ファイルのサーバからクライアントへ転送したデータ容量(単位:バイト)
PUTHS5FILE
  • 分析情報ファイル名
  • 分析情報ファイルのクライアントからサーバへ転送したデータ容量(単位:バイト)
AUTHENTICATE(出力されない)
RDBFETCH
  • 分析データベース名称
  • 分析対象データ名称
  • 抽出件数
  • 抽出したRDBレコードのサーバからクライアントへ転送したデータ容量(単位:バイト)

アクセスログの出力例を次に示します。

図4-11 アクセスログの出力例

[図データ]

注意
  • アクセスログ出力時に,アクセスしたユーザにアクセス権がなかったり,ディスク容量が不足したりするなどのエラーが発生した場合,アクセスログは出力されません。この場合,「HITSENSER5 Webのインストール先フォルダ¥Trace」フォルダにトレース情報が出力されます。トレース情報については,「4.7 HITSENSER5 Webのトレース情報の取得」を参照してください。また,この場合,Webサーバのイベントログに,メッセージは出力されません。
  • [HITSENSER5 Web 環境定義]ダイアログの[アクセスログ出力]タブでの指定によって,出力されるWebサーバのトレース情報が次のように異なります。
    [アクセスログを出力する]をチェックした場合
    [INF]アクセスログオプション(True) 種別(0x00000107) 出力先フォルダ(アクセスログ出力先フォルダ)
    [アクセスログを出力する]をチェックしない場合
    [INF]アクセスログオプション(False)
    出力される情報は,設定されているトレース取得モードに関係なく出力されます。トレース情報及びトレース取得モードについては,「4.7 HITSENSER5 Webのトレース情報の取得」を参照してください。
  • HITSENSER5 Web実行中は,当日のファイルにアクセスしないでください。WebサーバのIISが起動中の場合,当日のファイルに対してHITSENSER5 Webが書き込みを実行するためです。