DABrokerの起動中には,次の二つのユティリティを使って情報を取得したり,HITSENSER5の処理を制御したりできます。
DABroker管理ユティリティの機能,操作できるユーザ,各機能を使用する場合の操作手順について説明します。
DABroker管理ユティリティには次の二つの機能があります。
すべてのユーザが管理ユティリティを実行できます。ただし,特定のクライアントの処理を中断できるのは,WindowsのAdministratorsグループに属するユーザだけです。
DABrokerの動作状態を表示する手順を次に示します。
図A-4 [DABroker管理]ダイアログ
特定のHITSENSER5の処理を中断する手順を次に示します。
DABrokerトレース出力ユティリティの機能,操作できるユーザ,各機能を使用する場合の操作手順について説明します。
DABrokerトレース出力ユティリティでは,次の2種類のトレースを出力できます。
すべてのユーザがDABrokerトレース出力ユティリティを実行できます。
通信トレース,及びリレーショナルデータベースとのアクセストレースを出力する操作手順を,次に示します。
図A-5 [DABrokerトレース出力]ダイアログ
表A-2 アクセストレース出力時の設定内容
出力するアクセストレースの範囲 | [UAP名]※1 | [ユーザID]※2 |
---|---|---|
すべてのアクセストレースを出力する場合 | - | - |
特定のHITSENSER5のアクセストレースを出力する場合 | ○ | - |
特定のユーザIDのアクセストレースを出力する場合 | - | ○ |
特定のHITSENSER5の特定のユーザIDのアクセストレースを出力する場合 | ○ | ○ |
(凡例)○:指定する項目 -:指定しない項目
通信トレース及びアクセストレースの出力例と,出力される項目の意味について説明します。
図A-6 通信トレースの出力例
表A-3 オペレーション種別の意味
オペレーション種別 | 意味 |
---|---|
Connect(Database) | データベースとの接続要求 |
Disconnect(Database) | データベースとの切り離し要求 |
Disconnect(Connection) | コネクションの解放要求 |
Commit | トランザクションのコミット要求 |
Rollback | トランザクションのロールバック要求 |
LIST(Table) | 表一覧取得要求 |
LIST(Column) | 列一覧取得要求 |
LIST(Index) | 索引一覧取得要求 |
LIST(Table Privileges) | 表権限一覧取得要求 |
LIST(Column Privileges) | 列権限一覧取得要求 |
LIST(Inquiry) | 予約完了状況一覧取得要求 |
EXT-CMD | SQL文の実行要求 |
SQL Fetch Option | SQL実行オプション実行 |
File Delete | SQL実行結果格納ファイル削除 |
Save | データベースへの表の保存要求 |
Reserve | 予約処理要求 |
Reserve Delete | 予約処理結果の削除要求 |
Agent(Register) | エージェントの登録要求 |
Agent(Delete Registration) | エージェントの削除要求 |
Agent(List Prepare Registration) | エージェントの登録情報の取得準備要求 |
Agent(List Fetch Registration) | エージェントの登録情報の取得継続要求 |
Agent(List Close Registration) | エージェントの登録情報取得後の処理要求 |
Agent(Execute) | エージェントの実行要求 |
Agent(List Prepare Execution) | エージェントの実行状況の取得準備要求 |
Agent(List Fetch Execution) | エージェントの実行状況の取得継続要求 |
Agent(List Close Execution) | エージェントの実行状況取得後の処理要求 |
Agent(Get Prepare Result) | エージェント実行結果の取得準備要求 |
Agent(Get Fetch Result) | エージェント実行結果の取得継続要求 |
Agent(Get Close Result) | エージェント実行結果の取得後の処理要求 |
Agent(Delete Result) | エージェントの実行結果の削除要求 |
Agent(Option) | エージェントのオプション実行要求 |
Agent(Execute Direct Prepare) | エージェントの即時配信実行準備要求 |
Agent(Execute Direct Fetch) | エージェントの即時配信実行継続要求 |
Agent(Execute Direct Close) | エージェントの即時配信実行後処理要求 |
Cancel | リレーショナルデータベースに対する処理の中断要求 |
Illegal Request | 不正要求 |
Connection | コネクション確立応答 |
Result | 正常応答 |
Error | 異常応答 |
Result(Cancel) | 正常応答(リレーショナルデータベースに対する処理の中断要求時) |
Error(Cancel) | 異常応答(リレーショナルデータベースに対する処理の中断要求時) |
Procedure(List Prepare Procedure) | ストアドプロシジャ一覧取得準備要求 |
Procedure(List Fetch Procedure) | ストアドプロシジャ一覧取得要求 |
Procedure(List Close Procedure) | ストアドプロシジャ一覧取得後の処理要求 |
Procedure(List Prepare Column) | ストアドプロシジャ列一覧取得準備要求 |
Procedure(List Fetch Column) | ストアドプロシジャ列一覧取得要求 |
Procedure(List Close Column) | ストアドプロシジャ列一覧取得後の処理要求 |
Procedure(Parameter Get) | ストアドプロシジャ定義情報取得要求 |
Procedure(Prepare) | ストアドプロシジャ実行準備要求 |
Procedure(Execute) | ストアドプロシジャ実行要求 |
図A-7 アクセストレースの出力例
表A-4 EVTの表示と処理内容
EVTの表示 | 処理内容 |
---|---|
CONNECT | データベースと接続します。 |
PREPARE | SQLの前処理をします。 |
DESCRIBE | 前処理したSQLの情報を返します。 |
DECLARE | 前処理したSELECTに対してカーソルを宣言します。 |
OPEN | カーソルを位置づけます。 |
FETCH | 行を読み込んでカーソルを進めます。 |
CLOSE | カーソルを閉じます。 |
EXECUTE | 前処理したSQLを実行します。 |
COMMIT | トランザクションを正常終了,更新を有効にします。 |
ROLLBACK | トランザクションを取り消し,更新を無効にします。 |
DISCONNECT | トランザクションを正常終了,切り離します。 |
CANCEL | リレーショナルデータベースに対し,処理の中断します。 |
LOGGING | リレーショナルデータベースに対し,ログ取得要求します。 ただし,HiRDBの場合だけです。 |
LOGLESS | リレーショナルデータベースに対し,ログレス要求します。 ただし,HiRDBの場合だけです。 |
表A-5 「SQL」への表示内容と意味
表示内容 | 意味 |
---|---|
(SQL) ODBC:{SQLTables} | テーブル一覧情報 |
(SQL) ODBC:{SQLColumns } | カラム一覧情報 |
(SQL) ODBC:{SQLTablePrivileges} | テーブル権限一覧情報 |
(SQL) ODBC:{SQLColumnPrivileges} | カラム権限一覧情報 |
(SQL) ODBC:{SQLStatistics} | インデックス一覧情報 |
(SQL) ODBC:{SQLProcedures} | プロシジャ一覧情報 |
(SQL) ODBC:{SQLProcedureColumns} | プロシジャ列一覧情報 |
(SQL) ODBC:{SQLPrimaryKeys} | プライマリキー一覧情報 |
あらかじめ,この概算式で計算したサイズ以上のハードディスク容量を用意しておいてください。また,クライアントからの要求量が多いほど,トレース表示が終わるまで時間が掛かります。