2.4.2 分析情報ファイルの利用

<この項の構成>
(1) 分析情報ファイルの利用イメージ
(2) 分析情報ファイル,表・グラフファイル使用時のビューアの表示状態

(1) 分析情報ファイルの利用イメージ

分析情報ファイルには,作成者だけでなく,ほかのユーザも利用できるようにアクセス権限を設定できます。分析情報ファイルの利用イメージを次に示します。

図2-16 分析情報ファイルの利用イメージ

[図データ]

図では,ユーザAが保存した分析情報ファイルをユーザBとユーザCが読み込んでいる状態を示しています。分析情報ファイルには,新たに表やグラフを追加できます。ユーザCは,分析情報ファイルに階層グラフを追加しています。

注※
分析情報ファイルに表やグラフを追加するには,システム管理者又は分析情報登録ユーザの権限が必要です。

分析情報ファイルは分析操作の定型化にも利用できます。例えば,企業などの組織では,「毎月の店舗ごとの売上を分析する」など,定期的に同じ分析作業をする場合があります。このような場合は,最初の月に必要な分析をし,その状態を分析情報ファイルに保存しておけば,翌月からはその分析情報ファイルを開いて同じ分析ができます。

分析処理を定型化する機能としては,このほかに「表・グラフ形式」,「コマンド」,「ブックメニュー」があります。詳しくは「2.5 分析処理の定型化」を参照してください。

(2) 分析情報ファイル,表・グラフファイル使用時のビューアの表示状態

分析情報ファイル,表・グラフファイルに保存しているビューアは,どのような形式で読み込むかを設定できます。この設定は,次に示すときに適用されます。

読み込む形式には,次の三つがあります。

すべてのメンバ情報を読み込む
保存時にメンバフィルタに割り当てられていた情報がすべて読み込まれます。ファイル保存時に割り当てていたメンバが存在しない場合は,最上位メンバが割り当てられます。メンバが追加されていた場合は,追加されたメンバは読み込まれません。
ファイルに保存した状態を再現する必要がある場合に有効な形式です。
最下位メンバ以外のメンバ情報を読み込む
保存時にメンバフィルタに割り当てられていた最下位メンバ以外の情報のすべてが読み込まれ,最下位メンバには最新のメンバが割り当てられます。
上位のメンバは固定されていて,最下位のメンバを変更する場合や,表示フォーマットを固定し,最新の詳細情報(最下位メンバ)を表示したい場合に有効な形式です。
階層構造だけを読み込む
保存時にメンバフィルタに割り当てられていたメンバ名は読み込まれず,階層構造だけが読み込まれます。
メンバ名を固定しない場合に有効な形式です。

また,読み込み形式の設定と同時にビューアに保存するかどうかを指定してください。

注意
ビューア/表・グラフ形式の保存について
「ビューア/表・グラフ形式の保存」の「メンバ情報全て」をチェックすると,メンバフィルタに割り当てられていた情報が,分析情報ファイルの保存時にすべて保存されます。使用している読み込み形式に合わせて,「ビューア/表・グラフ形式の保存」の設定を変更してください。
  • 「ビューアへの読み込み/形式を選択して複製の設定」に「メンバ情報全て」を設定する場合
    「ビューア/表・グラフ形式の保存」の「メンバ情報全て」を必ずチェックしてください。チェックを解除した場合,アナライザで読み込む際に最上位メンバが表示された状態になります。
  • 「ビューアへの読み込み/形式を選択して複製の設定」に「最下位メンバ以外のメンバ情報を読み込む」又は「階層構造だけを読み込む」を設定する場合
    「ビューア/表・グラフ形式の保存」のチェックを解除してください。チェックを解除することで,最下位メンバの情報が分析情報ファイルに保存されなくなるため,分析情報ファイルのサイズを削減できます。

読み込み形式のイメージを次に示します。

図2-17 読み込み形式のイメージ

[図データ]

ビューアの読み込み形式は,[オプション]ダイアログで設定します。設定方法については,オンラインヘルプを参照してください。