1.1.1  OLAPの定義とHITSENSER5の果たす役割

データウェアハウスの中でのHITSENSER5の位置付けを次に示します。

図1-1 データウェアハウスの中でのHITSENSER5の位置付け

[図データ]

データウェアハウスでは,基幹系システムに蓄積されたデータから必要な部分を抽出し,それをデータマートと呼ばれる利用目的ごとのデータベースにまとめ,幾つかの方法でデータを分析します。このうち,分析者の観点に合わせてデータの表示方法を次々に変更し,分析を進める方法を「OLAP(On-line Analytical Processing)」と呼びます。

HITSENSER5はOLAPを支援する「OLAPツール」です。

HITSENSER5では,多数の条件を組み合わせてデータを絞り込み,結果を表やグラフに表示できます。表の集計方法やグラフの表示方法には様々な形式を用意してありますので,分析目的に適した,比較しやすい形でデータを見ることができます。

図1-2 HITSENSER5での分析結果の表示例

[図データ]

HITSENSER5では,分析者はSQL(Structured Query Language)を意識する必要はありません。GUI(Graphical User Interface)で操作できるので,思考の流れを遮らないで,あらゆるデータを任意の観点で分析できます。このため,HITSENSER5では数値自体が分かるだけではなく,数値間に隠された意味や傾向を容易に導くことができます。

図1-3 GUIを使った操作の例(ダイス)

[図データ]

例えば,"「商品A」は「いつ」,「どこで」,「一番よく売れたか」"のように複数の条件で導かれる数値を,表やグラフに表示できます。また,それをスムーズな操作で一番見やすい形式に直せます。