付録H 用語解説

(英字)
Cosmicube
多次元データベースの構築や管理ができる(株)日立製作所の並列OLAPサーバシステムです。
DBMSDataBase Management System)
データベースを構築し,管理していくための支援ソフトウェアが組み込まれたデータベース管理システムのことです。
EUR
(株)日立製作所のエンドユーザレポーティングツールです。HITSENSER5と連携し,自由なレイアウトの帳票を作成します。
HiRDB
従来のリレーショナルデータベースで蓄積してきたデータを継承し,かつ多様化されたマルチメディア情報も扱える,(株)日立製作所のオブジェクトリレーショナルデータベースです。データベースサーバを複数台で構成できるようにして,大量データの高速な検索と拡張性を兼ね備えています。
HITSENSER5
リレーショナルデータベースで構築したデータベースのデータや,Cosmicubeで構築した多次元データベースのデータを検索し,分析ができる(株)日立製作所のOLAPツールです。
HITSENSER5 for Cosmicube
Cosmicubeで構築した多次元データベースのデータを検索し,分析ができる(株)日立製作所のMOLAPツールです。
HITSENSER5 for RDB
リレーショナルデータベースで構築したデータベースのデータを検索し,分析ができる(株)日立製作所のROLAPツールです。
MOLAPMulti-dimensional On-line Analytical Processing)
多次元データベースのデータを様々な視点から分析する処理のことです。HITSENSER5では,分析する視点に合わせて多次元データベースを構成しているキー次元及び分析次元を表やグラフの軸に配置して分析できます。分析の視点を変更するためにキー次元の配置を変更したり(ダイス),キー次元の特定のレベルに絞り込んだり(ドリルダウン)できます。
ODBCOpen DataBase Connectivity)
Microsoft社によって提唱された,データベースにアクセスするためのアプリケーションインタフェースです。HITSENSER5でドリルスルー機能を使用する場合や,HITSENSER5管理情報をRDBで管理する場合にODBCドライバが必要となります。また,DABrokerはSQL Server又はDIAPRISMとの接続に,各データベースのODBCドライバを使用します。
OLAPOn-line Analytical Processing)
オンラインでデータベースにアクセスして分析する処理のことです。リレーショナルデータベースに対するROLAPと,多次元データベースに対するMOLAPとがあります。
RDエリア
HiRDBのテーブルやインデックスを格納するための領域です。
ROLAPRelational On-line Analytical Processing)
リレーショナルデータベースのデータを様々な視点から分析する処理のことです。HITSENSER5では,分析する視点に合わせて分析データベースを構成しているキー次元及び分析次元を表やグラフの軸に配置して分析できます。分析の視点を変更するためにキー次元の配置を変更したり(ダイス),キー次元の特定のレベルに絞り込んだり(ドリルダウン)できます。
(ア行)
アナライザ
HITSENSER5で多次元分析をするためのプログラムです。HITSENSER5では,階層表,階層グラフ,及び明細表を作成してデータを分析できます。
(カ行)
階層
次元を構成している親子関係を持つメンバで,一つの系を構成するレベルをまとめたものを階層といいます。階層は一つ以上のレベルで構成されます。
階層グラフ
多次元データベースのデータをグラフ形式で表示したものです。HITSENSER5 では,分析データベース,又は多次元データベースのデータを分類,集計して,棒グラフ,折線グラフ,円グラフなどの形式で表示できます。
階層表
多次元データベースのデータを表形式で表示したものです。HITSENSER5では,分析データベース,又は多次元データベースのデータを分類,集計した階層表を作成できます。
カテゴライズ
分析対象データのキー項目及び分析項目を特定の条件でグループ化することをカテゴライズといいます。カテゴライズをすると,リレーショナルデータベースに存在しないキー項目を作成できます。作成したキー項目は,新規に次元を割り当て,分析対象データとして使用できます。リレーショナルデータベースに存在しないキー項目を作成できるため,異なる角度からデータを分析できます。
カテゴライズ機能
抽出済みのキー項目,又は分析項目のデータを特定の条件でカテゴライズ(グループ化)して,新たなキー項目を作成する機能です。
キー次元
多次元データベースの多次元空間を構成する空間軸のうち,分析の切り口(例えば,「商品」軸,「時間」軸,「地域」軸など)となる次元のことです。
グループ
HITSENSER5のユーザを管理するための機能の一つです。分析情報ファイルの権限を設定する場合,グループ単位に権限を設定できます。
コマンド
コマンドとは,表やグラフ,分析手順を登録したボタンのことです。定期的に使用する階層表,階層グラフ,明細表をコマンドで登録しておけば,ボタンをクリックするだけで,目的の情報を表示することができます。また,分析手順を登録すれば,一連の手順を定型処理として扱えます。
(サ行)
次元
分析対象データを構成する空間軸のことです。元々は多次元データベースの概念ですが,HITSENSER5の場合,ROLAPで利用する分析対象データも仮想的な多次元データベースに相当するため,説明にこの概念を引用しています。
次元には分析次元とキー次元があります。各次元は,一つ以上の階層から構成されます。
集計
次元ごとに合計値,累計値,構成比で表示することです。
集約テーブル
分析データベースを部分的に抽出したものをテーブルとして持つことで,抽出性能を向上させるためのデータベースのことです。
実データベースに表を作成し,データをロードしたものを使用します。そのため,分析対象データを頻繁に更新する場合は,集約テーブルも更新しなければ,正しいデータで分析処理が行えないため,注意が必要です。
スライス
階層表又は階層グラフの縦横の軸は変更しないまま,ページ軸に割り当てたキー次元の特定のメンバで限定した値を表示する操作のことです。
セル
多次元データベースの個々の分析値が入ってる領域のことです。
セントラルウェアハウス
企業全体のデータを集めたデータウェアハウスをセントラルウェアハウスといいます。
(タ行)
ダイス
分析軸に割り当てられた次元を変更する操作です。次元を任意の分析軸に移動させたり,二つの次元を入れ替えたりできます。
多次元データベース
あらかじめ設定した分析軸に沿ってデータを集積し,集積したデータを多次元構造で蓄えておくデータベースのことです。
多次元分析
三つ以上の次元から構成される多次元データベースのデータに対して,HITSENSER5などの多次元データ分析ツールを使用してデータ分析をすることです。
抽出データ
物理テーブルや分析データベースからデータを検索して,クライアントへ抽出されたデータファイルのことです。
データウェアハウス
データウェアハウスとは,「データの倉庫」のように,販売や顧客など様々なデータを収めた大規模なデータべース・システムのことです。大量のデータを処理できるため,主にマーケティングなどに大きな威力を発揮します。
データソース
ユーザがアクセスしようとするデータそのものと,そのデータを取得するために必要な情報の両方を指します。例えば,HiRDBのデータベースと,HiRDBにアクセスするためODBCドライバの設定情報がデータソースに当たります。
ドリルアップ
多次元データベースのキー次元の階層構造に従って,一つ上のレベルで数値データを集計して表示する操作です。
ドリルスルー
多次元データベースに集約される前のリレーショナルデータベースのデータを参照することです。
ドリルダウン
多次元データベースのキー次元の階層構造に従って,一つ下のレベルにある特定のメンバで数値データを集計し,数値データを詳細化して表示する操作です。
(ハ行)
表・グラフ形式
基となるビューアの表示状態が記録されたもので,この登録された内容を変更することで表示を変えたビューアを生成できます。
ブックメニュー
コマンドをブック(本)イメージのエリアに登録しておき,ボタンを選択することでコマンドを実行できるようにしたランチャーのことです。
分析項目
集計の対象となる数値型のデータ項目のことです。多次元データベースの分析次元のメンバに当たります。
分析次元
多次元データベースの多次元空間を構成する空間軸のうち,分析対象のデータ(例えば,商品の売上金額,販売数,顧客数など)となる次元のことです。
分析情報ファイル
HITSENSER5での分析作業の状態を保存したファイルです。保存時に作成していた階層表・階層グラフの表示属性,ファイルの所有者,使用権限を持つグループなどの情報が保存されます。
分析対象データ
分析データベースを基に,分析で使用する次元,階層を選択し,絞り込み条件でレコードを絞り込んで抽出したデータのことです。
分析データベース
リレーショナルデータベース上の表を結合したテーブルに対して,次元,階層を定義したものです。分析データベース作成時は,基本となる構成を定義しておき,分析時には条件によってレコードを絞り込み分析します。
(マ行)
マネージャ
HITSENSER5の環境設定をするためのプログラムです。マネージャでは,データベース及び管理情報と接続するための設定やユーザの登録,分析情報ファイルの管理などができます。
明細表
階層表をスプレッドシート形式で表示した表のことです。
メンバ
階層を構成する一つ一つの項目のことです。外字,タブコードはメンバとして扱えません。
(ラ行)
レベル
階層を構成する親子関係を持つメンバで,同じ世代のメンバをまとめたものです。したがって,階層は一つ以上のレベルから構成されます。
ローカルキューブ
ローカル環境に保存しておくROLAP用のキューブ情報のことです。ローカルキューブを利用すると,データベースにアクセスしないでROLAPを実施できるようになります。
ローカルキューブファイル
ローカルキューブを保存するファイルをローカルキューブファイルといいます。ローカルキューブファイルは,拡張子*.h5lとして,指定したディレクトリに作成されます。