2.6.2 コマンドとブックメニューの利用例

あるワイン販売店で,主任から支店長への毎月の売上報告に利用した例を紹介します。

<この項の構成>
(1) 分析環境作成の条件
(2) 分析環境の作成例1 -コマンドの利用-
(3) 分析環境の作成例2 -ブックメニューの利用-

(1) 分析環境作成の条件

主任は支店長から次のような要望を受けていました。

(2) 分析環境の作成例1 -コマンドの利用

そこで,主任はコマンドを利用して,次のような分析環境を作成しました。

図2-23 コマンドの利用例

[図データ]

画面の右側には,支店長から指示のあった四つの分析観点によるグラフが表示されています。画面の左側には,支店長の目的に応じた操作ができるボタンが並んでいます。

上記の例を作成する操作の概要は次のとおりです。

  1. 目的に応じた観点で表やグラフを作成する
  2. 「操作1で作成した表やグラフを表示する」操作をコマンドに登録する
    CSVファイルに出力する操作や,Excel出力する操作についても同様にコマンドに登録します。また,ユーザが作成した絞り込み条件画面を表示するかどうかを設定します。
  3. HITSENSER5の操作に詳しくない支店長を戸惑わせないよう,支店長の持つ「一般ユーザ権限」では一部のメニューを表示しないよう制限しておく
  4. ここまでの内容を分析情報ファイルに登録する

これで,HITSENSER5の詳しい操作を知らない方でも,ボタンを押すだけで目的の操作ができる分析環境ができあがりました。

しかし,この例のようにボタンがたくさん並ぶと,目的の操作に対応したボタンを見付けにくくなります。これを解決するには,ブックメニューを利用します。

(3) 分析環境の作成例2 -ブックメニューの利用

さらに,主任はブックメニューを利用して,次のような分析環境を作成しました。

図2-24 ブックメニューの利用例

[図データ]

このブックメニューには,分析の観点ごとに四つのタブがあります。それぞれのタブに,必要に応じて操作できるボタンが組み込まれています。

上記の例を作成する操作の概要は次のとおりです。

  1. ブックメニューに次のタブを設定する
    「年齢別購入金額」「年齢層別購入顧客数」「男女別売上高」「年齢層別売上高構成比」
  2. 各タブにボタンを設定する
    それぞれグラフを表示するボタン,CSVを出力するボタン,Excelに出力するボタンを設定します。ボタンを押して実行する操作には,「2.6(2) 分析環境の作成例1 -コマンドの利用-」で作成したコマンドを割り当てます。

コマンド,及びブックメニューの具体的な作成方法については,アナライザのオンラインヘルプを参照してください。