HITSENSER3の資産をHITSENSER5で利用するためには,HITSENSER3情報コンバータを使用して移行します。
ここでは,HITSENSER3情報コンバータの起動方法とHITSENSER3のデータベースへの接続方法について説明します。
HITSENSER3情報コンバータは次のファイルを実行してください。
HITSENSER5インストールディレクトリ¥HITSENSER5¥Program¥hs5cvhs3.exe
次のログイン画面が表示されます。
図E-1 ログイン画面
図E-2 HITSENSER3情報コンバータのメインウィンドウ
図E-3 [HITSENSER3 DB接続]ダイアログ
以降,必要に応じて変換する情報のボタン又はメニューを選択してください。
HITSENSER3のユーザ管理情報をHITSENSER5のユーザ管理情報に変換します。
なお,同じ名称のユーザが存在している場合は,変換時に上書きされます。また,同じ名称のグループが存在している場合,そのグループは変換されないので注意してください。
ユーザ管理情報は次のように変換されます。
表E-3 ユーザ管理情報の変換
変換対象 | 変換内容 | |
---|---|---|
組織レベル | 変換されません。 | |
ユーザ | メイングループに所属するユーザ | systemグループに登録されます。 |
グループに所属しないユーザ | systemグループに登録されます。 | |
systemユーザ | systemグループだけに登録されます。systemグループ以外のグループは,無視されます。 |
ユーザ管理情報は,次の手順で変換してください。
HITSENSER3の分析データベースをHITSENSER5の分析データベースに変換します。HITSENSER5で定義できない属性は変換できません。
分析データベースは,全グループに参照権限を与えた状態で変換されます。変換後,マネージャで権限を設定してください。
分析データベースを変換した場合,メニュー・カタログを変換する前に一度コンバータを終了させ,変換した定義をマネージャで確認してください。
なお,既に同じ名称の分析データベースが存在している場合,その分析データベースは変換されないので注意してください。
分析データベースは次のように変換されます。
表E-4 分析データベースの変換
変換対象 | 変換内容 | |
---|---|---|
階層名称 | 変換されません。すべて1階層として変換されます。 | |
表示項目 | メイン表示項目名称は,表示項目名称として変換されます。そのほかの表示項目は,キー項目に変換されます。 | |
DB計算式 | そのまま変換されますが,HITSENSER3とHITSENSER5では集計方法が異なるため,表示結果が異なることがあります。※ | |
結合条件 | 「使用列のみ結合」のオプションは変換しません。マネージャで「結合」設定をしてください。 | |
HITSENSER DATA Mart Serverで作成したデータマート | 分析データベース一覧に表示されますが,変換はできません。 | |
集約表 | 集約表は変換しません。マネージャで集約表を定義してください。 | |
分析項目 | 合計区分 | 「合計表示あり」として変換されます。 |
ソート指定 | 変換されません。 |
分析データベースは,次の手順で変換してください。
図E-4 [分析データベース一覧]ダイアログ
HITSENSER3の「期情報」,「週情報」,「基準日」をHITSENSER5の「期情報」,「週情報」,「基準日」に変換します。
システム情報は次のように変換されます。
表E-5 システム情報の変換
変換対象 | 変換内容 |
---|---|
期情報 | HITSENSER3の情報で上書き変換されます。 |
週情報 | |
基準日 | HITSENSER3の定義内容で上書き変換されます(既に同じ名称の基準日を定義している場合でも上書きされます)。 |
システム情報は,次の手順で変換してください。
図E-5 [システム情報]ダイアログ
HITSENSER3のメニューをHITSENSER5の分析情報ファイルのブックメニューへ変換します。
変換後の分析情報ファイル名称は,次のとおりです。
メニューは次のように変換されます。
表E-6 メニューの変換
変換対象 | 変換内容 |
---|---|
メニュー項目のユーザカタログ | ブックメニューのメニュー項目と,そのメニュー項目から実行する分析情報ファイルに変換されます。 |
メニュー項目のグループカタログ | |
メニュー項目のバッチプログラム | |
メニュー項目のアプリケーション起動 | ブックメニューのメニュー項目とブックメニューのコマンドに変換されます。 |
アプリケーション起動のメニュー項目 | 50項目までは変換されますが,51項目以降は変換されません。 |
メニューを変換した例を次に示します。
メニューは,次の手順で変換してください。
図E-6 [メニュー一覧]ダイアログ
HITSENSER3のカタログをHITSENSER5の分析対象データと分析情報ファイルへ一括変換します。一つのカタログを一つの分析情報ファイルへ,又は複数のカタログを一つの分析情報ファイルへ変換できます。
なお,既に同じ名称の分析情報ファイルが存在している場合,その分析情報ファイルは変換されないので注意してください。
変換後の分析対象データ名は,次のとおりです。
変換後の分析情報ファイル名は,次のとおりです。
変換後の分析情報ファイルのアクセス権限は,変換時のHITSENSER5ログインユーザの所属グループに設定されます。また,カタログ登録時の[出力先]タブの情報は,「クライアント」(画面出力)に設定されます。
カテゴリ選択画面のあるカタログを変換した場合は,表E-7に示す形式に変換され,絞り込み画面実行用のコマンドが登録されます。絞り込み画面実行用のコマンドは,分析情報ファイルを開くときに実行するコマンドとして割り当てられます。
表E-7 カタログの一括変換
変換対象 | 変換内容 |
---|---|
抽出データ | 「抽出データ」を「分析対象データ」に変換します。カテゴリ選択画面で期間条件項目を定義している場合,期間条件は分析対象データの条件としては変換されません。また,カテゴリ選択画面で期間条件を使用している場合は,期間条件項目が,分析対象データのキー項目として割り当てられます。 |
カテゴリ選択画面 | 変換後の分析対象データに対する絞り込み条件画面として変換されます。 |
表・グラフ | 表・グラフ種別,表・グラフの軸の割り当ては,表・グラフ形式に変換されます。 |
コマンド※1 | 変換した絞り込み条件画面,表・グラフ形式を組み合わせて絞り込み実行コマンドが登録されます。コマンドは,分析情報ファイルを開いた時に実行されるコマンドとして登録されます。※2 |
次に,カタログの種類別の変換内容について説明します。
抽出データカタログは次のように変換されます。
表E-8 抽出データカタログの変換内容
変換対象 | 変換内容 |
---|---|
シート計算式 | 変換されません。 |
分析項目が件数だけの抽出データ | |
期間条件 | 変換されません。ただし,カテゴリ選択画面の期間条件は,有効になります。 |
階層表カタログは次のように変換されます。
表E-9 階層表カタログの変換内容
変換対象 | 変換内容 |
---|---|
分析項目の表示位置 | 「行側に表示」に変換されます。ログに割当ての結果を出力します。 |
[オプション]タブの属性 | 変換されません。 |
単位 | |
フォーカス階層表 | 通常の階層表として変換されます。 |
シート計算式(四則演算だけの使用) | 式を追加メンバに変換します。 |
[分析項目詳細]ダイアログの[表示]タブの設定内容は,変換後[表示形式]ダイアログで設定を見直してください。
階層グラフカタログは次のように変換されます。
表E-10 階層グラフカタログの変換内容
変換対象 | 変換結果 |
---|---|
ポートフォリオ分析のグラフ | 変換されません。 |
警告値 | 基準線に変換されます。 |
凡例数 | 変換されません。※ |
[その他]タブの属性(警告値,数値表示を除く) | 変換されません。 |
変換後にグラフ種別が変わるものを表E-11に示します。
表E-11 変換後のグラフ種別
変換前 | 変換後 |
---|---|
面グラフ(平面) | 積上げ棒グラフ |
面構成比グラフ(平面) | 構成比棒グラフ |
面グラフ(立体) | 立体積上げ棒グラフ |
縦構成比グラフ(立体) | 構成比棒グラフ |
横棒グラフ(立体) | 横棒グラフ |
横積上げ棒グラフ(立体) | 横積上げ棒グラフ |
横構成比グラフ(立体) | 横構成比グラフ |
指数折線グラフ | 折線グラフ |
指数棒グラフ | 棒グラフ |
次に示すグラフカタログの分析項目にマイナス値がある場合,HITSENSER3ではグラフが描画されますが,HITSENSER5ではマイナス値が描画されません。
明細表カタログは次のように変換されます。
表E-12 明細表カタログの変換内容
変換対象 | 変換結果 |
---|---|
キー項目の「繰り返し表示」 | すべて「する」に変換されます。 |
[オプション]タブの属性(セル幅の自動調整を除く) | 変換されません。 |
詳細属性 |
テンプレートカタログは,カタログ変換時に,カタログで使用する分析データベースに対応するテンプレートカタログが表・グラフ形式に変換され,分析情報ファイルに登録されます。テンプレートカタログ単独では,変換されません。
なお,カタログ変換の制限事項はテンプレートカタログの変換でも有効です。
形式名称は次のとおりです。
テンプレートカタログの変換内容は次のとおりです。
表E-13 テンプレートカタログの変換内容
変換対象 | 変換結果 |
---|---|
テンプレートID | 形式IDとして変換します。 |
テンプレートレベル | 変換されません。 |
ドリルダウンリンク | |
所有者 | |
権限 | |
明細表のテンプレートカタログ |
変換後の表・グラフ形式の属性を次に示します。
表E-14 表・グラフ形式変換後の属性
項目 | 説明 |
---|---|
形式ID | テンプレートID |
接続先 | 実行時の対象ビューアの指定を引き継ぐ |
ビューア名称 | 指定なし |
ビューア表示形態 | 形式作成元の形態を引き継ぐ |
グラフ種別 | 形式作成元の種別を引き継ぐ |
軸の割り当て | 形式作成元の指定を引き継ぐ |
メンバフィルタ | 実行時の対象ビューアの指定を引き継ぐ |
ドリルオプション | 形式作成元の指定を引き継ぐ |
プロパティ | 実行時の対象ビューアの指定を引き継ぐ |
カタログは,次の手順でそれぞれ変換してください。
図E-7 [カタログ一覧]ダイアログ
HITSENSER3の複数のカタログを選択して,HITSENSER5の一つの分析情報ファイルへ変換します。
なお,既に同じ名称の分析情報ファイルが存在している場合,その分析情報ファイルは変換されないので注意してください。
図E-8 [分析情報ファイル一覧]ダイアログ
図E-9 [分析情報ファイル追加]ダイアログ
HITSENSER3情報コンバータでは,実行時のログをログ情報ファイルとして出力できます
ここでは,HITSENSER3情報コンバータ実行時のログ情報ファイルの設定について説明します。
出力されるログ情報を次に示します。なお,変換対象外の項目は出力されません。
ログ情報ファイルは次の手順で出力されます。
図E-10 [オプション]ダイアログ