3.6.4 分析対象データの整合性の確保・ROLAP管理情報のフォーマット変換
コマンドを使って,HITSENSER5が持つ分析対象データの一覧情報と実際の分析対象データとの整合性を確保できます。また,HITSENSER5 02-40以前のROLAP管理情報をHITSENSER5 02-50以降のフォーマットに変更できます。
- <この項の構成>
- (1) 指定方法
- (2) 注意事項
(1) 指定方法
コマンドを使用するには,「HITSENSER5インストールディレクトリ¥Program」にある「hs5rmtch.exe」ファイルを実行します。
- 書式
hs5rmtch /u ユーザID [/p パスワード] [/s]
- 機能
- このコマンドの機能を次に示します。
- 分析対象データの整合性の確保
分析対象データを新規に作成して,保存しないでアナライザを強制停止させるような操作をした場合,HITSENSER5が持つ分析対象データの一覧情報と実際の分析対象データとで情報の不一致が発生することがあります。このコマンドは,そのような分析対象データの整合性を確保します。
- ROLAP管理情報のフォーマット変換
HITSENSER5 02-40以前のROLAP管理情報を,HITSENSER5 02-50以降のフォーマットに変換します。
HITSENSER5 02-50以降では,HITSENSER5 02-40以前のフォーマットも利用できますが,フォーマットを変換することで分析対象データの一覧表示の性能が向上します。
HITSENSER5 02-60でサポートした分析対象データの選択機能及び「ログインユーザが作成した分析対象データのみ表示する」オプションを使用する場合は,HITSENSER5 02-50以降のフォーマットに変換してください。
- このコマンドは,HITSENSER5マネージャが使用できる環境でだけ実行できます。
- 実行結果は「HITSENSER5インストールディレクトリ¥TRACE¥hs5rmtch.log」に出力されます。フォルダがない場合は出力されません。ログファイルは単調増加ファイルのため,必要に応じて削除してください。
- 引数
- /u ユーザID
- HITSENSER5の管理者ユーザIDを指定します。この引数は省略できません。
- /p パスワード
- HITSENSER5の管理者パスワードを指定します。この引数を省略すると,パスワードなしとなります。
- /s
- HITSENSER5 02-40以前のROLAP管理情報を,HITSENSER5 02-50以降のフォーマットに変換します。なお,HITSENSER5 02-50以降のフォーマットに変換したROLAP管理情報は,HITSENSER5 02-40以前では使用できません。
- この引数を指定した場合は,分析対象データの整合性確保の機能は動作しません。分析対象データの整合性確保の機能を利用する場合は,この引数を指定しないでください。
- 戻り値
- 0:正常終了
- 1:エラー
(2) 注意事項
- ROLAP管理情報の管理方法として,ファイルでの管理を指定している場合,指定している管理フォルダ(HS5ROMNG.romフォルダ)以下のフォルダ及びファイルのすべてをバックアップしてください。このコマンドを実行中にエラーが発生した場合は,アナライザ又はマネージャが終了しているのを確認した後,指定した管理フォルダ(HS5ROMNG.romフォルダ)を削除して,バックアップしたデータで復元してください。
- このコマンドでは,管理情報を更新します。アナライザ又はマネージャを必ず終了させた後で,バッチファイルから実行してください。コマンドプロンプトなどから実行した場合,このコマンドが終了する前に入力できる状態になりますが,終了する前に連続してこのコマンドを実行することはできません。
次にバッチファイルの作成例を示します。
- 作成例
hs5rmtch /u system
IF ERRORLEVEL 1 GOTO ERR
GOTO END
:ERR
echo エラーが発生しました。
:END