2.2.1 分析対象データの準備

HITSENSER5で分析を始める前には,「分析対象データ」を用意しておく必要があります。

ROLAPの場合,HITSENSER5の機能を使って「分析データベース」を作成し,そこから分析対象となる「分析対象データ」を作成する必要があります。これらは,前もって性能や分析目的を考慮して,作成運用することが重要になります。分析データベースとは,RDBから階層表,グラフなどを作るために,使用するテーブルや項目名などを指定した定義体です。また,分析対象データとは,分析データベースを基に,目的の分析操作に必要なデータを抽出するための条件を定義したものです。MOLAPの場合は,多次元データベース「Cosmicube」のMDスキーマが「分析対象データ」です。

次に分析対象データを準備する方法を示します。

図2-1 分析対象データの準備方法

[図データ]

<この項の構成>
(1) ROLAPの場合
(2) MOLAPの場合

(1) ROLAPの場合

HITSENSER5の機能を使用して,次に示す手順で分析対象データを準備します。

  1. データベースを組み合わせて,分析データベースを定義する
  2. 分析データベースのうち必要な列又は行を抽出し,分析対象データを作成する
    分析対象データの作成手順の詳細については「4.3 分析対象データの作成」を参照してください。

(2) MOLAPの場合

MOLAPでは,多次元データベース「Cosmicube」のデータが分析対象データとなります。つまり,MOLAPの分析対象データを準備するには,多次元データベース「Cosmicube」を構築する必要があります。

  1. データベースの内容を多次元データベース「Cosmicube」にロードする準備をする
    具体的には次の作業をします。
    • MDスキーマの定義
    • データの準備
  2. 準備した情報を基にCosmicubeにデータベースのデータをロードする
    Cosmicubeにロードされたデータが分析対象データになります。
    Cosmicubeの構築手順の詳細については,マニュアル「Hitachi OLAP Server Cosmicube」又は「AIX,HP-UX,Solaris Hitachi OLAP Server Cosmicube」を参照してください。