付録A.2 分析情報ファイルの管理情報を格納するユーザ用RDエリアの算出

分析情報ファイルの管理情報を格納するために,次の管理用テーブルの格納領域を用意します。なお,インデックス設定はなしとします。

表A-5 分析情報ファイルの管理情報の管理テーブル

テーブル名テーブルに格納する行の総数(件)各列のデータ長の合計
(バイト)
列のデータ長の平均値
(バイト)
表に定義する列の総数(個)

テーブル1

管理する分析情報ファイル数の最大値

1,353013

テーブル2

管理する分析情報ファイル数の最大値×10

28504

テーブル3

管理する分析情報ファイル数の最大値

27304

テーブル4

126403

テーブル5

5,000401

テーブル6

1029504

テーブル7

13502
注※
管理テーブルに可変長文字型の列がないため,0となっています。

管理テーブルを格納するユーザ用RDエリアの算出例を次に示します。

<この項の構成>
(1) 使用する計算式
(2) 算出例に使用する値
(3) 算出例
(4) create rdarea文の指定例

(1) 使用する計算式

マニュアル「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 5.0 システム導入・設計ガイド」,「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 6 システム導入・設計ガイド」又は「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 7 システム導入・設計ガイド」に記載されている次に示す計算式を使用します。

(2) 算出例に使用する値

算出例に使用する値を次に示します。

表A-6 表(テーブル)の格納ページ数の計算で使用する値

変数内容代入先

a

表(テーブル)に格納する行の総数

テーブル1:500(件)
テーブル2:5,000(件)
テーブル3:500(件)
テーブル4:1(件)
テーブル5:5,000(件)
テーブル6:10(件)
テーブル7:1(件)

式2
式3

b

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)のページ長

4,096(バイト)

式2
式3

c

create table文で指定する未使用領域の比率

30(%)

式2

di

各列のデータ長

表A-5の「各列のデータ長の合計(バイト)」の値

式2

ei

列のデータ長の平均値

なし

式3

f

表(テーブル)に定義する列の総数

表A-5の「表に定義する列の総数(個)」の値

式2

g

表(テーブル)を格納するデータ格納領域(ユーザ用RDエリア)のセグメントサイズ

10(ページ)

式1

h

create table文で指定するセグメント内の空きページ比率

10(%)

式1

n

列数

1

式1

表A-7 データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算で使用する値

変数内容代入先

a

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)を構成するHiRDBファイル数

1(個)

式4

b

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)のページ長

4,096(バイト)

式4

c

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)に格納する表(テーブル)の総数

7(個)

式4

d

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)に格納するインデックスの総数

0(個)

式4

e

表(テーブル)を格納するデータ格納領域(ユーザ用RDエリア)のセグメントサイズ

10(ページ)

式4

f

↓(b-20)/((↑e/32↑×8)+56)↓

式4

g

↑(250×b)/(256×f)↑×f

式4

Si

↑Ti/e↑
HiRDBファイルのセグメント数です。この値をcreate rdarea文のinitialに指定します

式4

Ti

表(テーブル)の格納ページ数

式1~3で求めます

式4

この算出例では,ユーザ用RDエリアの容量は6,819,840バイトとなります。

算出例を次に示します。

(3) 算出例

(a) 表(テーブル)の格納ページ数の計算

表(テーブル)の格納ページ数の計算方法を,テーブル1を例に説明します。

  1. 式2に列のデータ長を代入して計算

    P=↑500/(MIN(255,↓(↓(4096×(100-30))/100↓-48)
    /(1353+8+2×13)↓))↑
    =250(ページ)

  2. 式3の計算
    eiの値がないため,計算不要。
  3. 式1へ,式2と式3で求めた値を代入して,表(テーブル)の格納ページ数を計算

    表の格納ページ数(Ti)
    =↑((250+0)×10)/(10-↓(10×10)/100↓)↑=278(ページ)

テーブル1と同様に,各テーブルの格納ページ数を計算します。計算結果を次に示します。

表A-8 テーブルごとの格納ページ数

テーブル名式2の計算結果式3の計算結果式1の計算結果

テーブル1

250(ページ)

eiの値がないため,
計算不要。

278(ページ)

テーブル2

556(ページ)618(ページ)

テーブル3

56(ページ)63(ページ)

テーブル4

1(ページ)2(ページ)

テーブル5

25(ページ)28(ページ)

テーブル6

2(ページ)3(ページ)

テーブル7

1(ページ)2(ページ)
(b) データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算
  1. 式4のf,g,Siの計算

    f=↓(4096-20)/((↑10/32↑×8)+56)↓=63
    g=↑(250×4096)/(256×63)↑×63=64×63=4032
    Si=↑994/10↑=100

  2. 式4:データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算

    データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数
    =(↑100/63↑+↑100/4032↑)+(164×10)+0+6×(1+1)+2
    ×↑20480/4096↑
    =3+1640+0+6×(1+1)+2×↑20480/4096↑
    =1665(ページ)

(c) データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量の計算
  1. 式5:データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量の計算

    データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量=4096×1665
    =6,819,840(バイト)

(4) create rdarea文の指定例

create rdarea文の指定例を次に示します。

[図データ]