3.6.2 ROLAP管理情報の場合

ROLAP管理情報は,ファイル又はリレーショナルデータベースで管理します。それぞれの方法について説明します。

<この項の構成>
(1) ファイルで管理する場合
(2) リレーショナルデータベースで管理する場合

(1) ファイルで管理する場合

管理情報をファイルで管理する場合の設定の流れを次に示します。

図3-26 ファイルで管理する場合の設定

[図データ]

(a) フォルダの作成

管理情報をファイルとして格納するため,任意のフォルダを作成しておきます。フォルダの作成にあたっては,管理情報を格納するのに十分な容量を確保してください。

(b) 管理情報の設定

作成したフォルダに管理情報が格納されるよう,設定します。

  1. マネージャの起動
    タスクバーから[スタート]-[プログラム]-[HITSENSER5]-[マネージャ]を選択します。
    [ログイン]ダイアログが表示されます。
  2. ユーザIDとパスワードの入力
    システム管理者のユーザID,パスワードを入力します。最初にマネージャにログインするときは,ユーザIDは「system」と入力してください。パスワードは設定されていないので空欄とします。
    注意
    マネージャにログインするためには,ユーザ権限に「システム管理者」が設定されている必要があります。
    [OK]ボタンを選択すると,マネージャのメインウィンドウが表示されます。
    初めてログインしたときは,[管理情報],[ドリルスルー環境定義],[終了]ボタンだけが選択できます。

    図3-27 マネージャのメインウィンドウ

    [図データ]
  1. [管理情報設定]ダイアログの表示
    マネージャのメインウィンドウで[管理情報]ボタンを選択します。選択すると,[管理情報設定]ダイアログが表示されます。
  2. 管理情報の種類の選択
    [管理情報設定]ダイアログで[ROLAP管理]タブを選択します。
  3. 接続先の設定
    [管理フォルダ]欄に,「(a) フォルダの作成」で準備した管理フォルダを絶対パスで入力します。

    図3-28 [ROLAP管理]タブ(ファイルで管理)

    [図データ]

エラーメッセージが表示された場合
指定した内容に誤りがある場合,又は前提ソフトウェアの準備が不十分な場合,エラーメッセージが表示されます。指定内容,及び前提ソフトウェアの準備状況を確認して,誤りを訂正してください。

(2) リレーショナルデータベースで管理する場合

管理情報をリレーショナルデータベースで管理する場合の設定の流れを次に示します。なお,この設定をする前に,「3.5.4 管理情報をリレーショナルデータベースで管理する場合の設定」での設定をしてください。

図3-29 リレーショナルデータベースで管理する場合の設定

[図データ]

なお,管理情報の格納先として使用できるリレーショナルデータベースは次の製品です。

ORACLEを使用する場合は,「3.6.1(2)(b) 管理テーブル作成領域の設定」での設定は必要ありません。

(a) 管理情報の設定

システム管理者が,マネージャを起動してリレーショナルデータベースと接続するための設定をします。また,HITSENSER5の管理テーブルを作成します。

  1. マネージャの起動
    タスクバーから[スタート]-[プログラム]-[HITSENSER5]-[マネージャ]を選択します。
    [ログイン]ダイアログが表示されます。
  2. ユーザIDとパスワードの入力
    システム管理者のユーザID,パスワードを入力します。最初にマネージャにログインするときは,ユーザIDは「system」と入力してください。パスワードは設定されていないので空欄とします。
    [OK]ボタンを選択すると,マネージャのメインウィンドウが表示されます。
    注意
    マネージャにログインするためには,ユーザ権限に「システム管理者」が設定されている必要があります。
    初めてログインしたときは,[管理情報],[ドリルスルー環境定義],[終了]ボタンだけが選択できます。

    図3-30 マネージャのメインウィンドウ

    [図データ]
  1. [管理情報設定]ダイアログの表示
    マネージャのメインウィンドウで[管理情報]ボタンを選択します。選択すると,[管理情報設定]ダイアログが表示されます。
  2. 管理情報の種類の選択
    [管理情報設定]ダイアログで[ROLAP管理]タブを選択します。

    図3-31 [ROLAP管理]タブ(RDBで管理)

    [図データ]

  3. 管理方法の設定
    [ROLAP管理]タブで[RDBで管理]ラジオボタンをチェックします。ダイアログ下部の[RDBで管理]部分が活性化します。
  4. 接続先の設定
    [RDBで管理]部分の各欄に,次に示す項目を設定します。
DABrokerが存在するマシン情報
ホスト名称(又はIPアドレス)とポート番号を設定します。
ホスト名称/IPアドレス
DABrokerがインストールされているサーバのホスト名称(1~255バイト),又はIPアドレスを設定します。
ポート番号
DABrokerがインストールされているサーバのポート番号(1~255バイト)を設定します。
DBMSユーザID
接続先リレーショナルデータベースの表・インデクスを作成するための権限を持つユーザIDを指定してください。このユーザIDが管理テーブルの所有者となります。
DBMSパスワード
DBMSユーザIDに設定したユーザIDに対応したパスワードを指定してください。
DB固有情報
データベースの種別(DB種別)と,選択した種別のデータベースに接続するための情報を設定します。データベースに接続するための情報は,選択するDB種別によって異なります。DB固有情報は,DABrokerがリレーショナルデータベースと接続するときに使用する情報です。
DB種別
接続先のデータベースの種別として「HiRDB」,「ORACLE」,「SQL server」のどれかを選択します。
  • データベースに接続するための情報(HiRDBの場合)

    [図データ]

接続ホスト名
接続するHiRDBのホスト名又はIPアドレスを設定します。ホスト名を指定する場合は,DABrokerをインストールしたマシンで使用できるものを指定してください。
接続先ポート名
接続するHiRDBのポート番号を設定します。
  • データベースに接続するための情報(ORACLEの場合)

    [図データ]

リスナー名
DABrokerとORACLEをSQL*NET経由でアクセスする場合,ORACLEのリスナー名称を設定します。ただし,リモートアクセスしない場合は省略できます。
  • データベースに接続するための情報(Microsoft SQL Serverの場合)

    [図データ]

ODBCデータソース名
DABrokerがSQL Serverに接続するために使用するODBC3.0のデータソース名称を設定します。データソース名称は,システムDSNとして定義したものを指定してください。
接続情報
ODBC3.0に渡す接続情報を設定します。接続情報のキーワードは「;(セミコロン)」で区切ります。
(b) 管理テーブル作成領域の設定

HITSENSER5の管理テーブルの作成に使う領域を設定します。DBMSにORACLEを選択した場合は,この設定は必要ありません。

  1. [HiRDBの設定]ダイアログの表示
    [管理情報設定]ダイアログで[詳細]ボタンを選択します。[HiRDBの設定]ダイアログが表示されます。
  2. 作成先RDエリアの設定
    [HiRDBの設定]ダイアログの各欄に,事前に準備したRDエリアを入力します。
    入力後,[OK]ボタンを選択すると,作成先RDエリアが設定され,[HiRDBの設定]ダイアログが閉じます。なお,ROLAP管理情報作成先RDエリアの入力を省略した場合,容量が空いている適当なRDエリアに管理テーブルが作成されます。ROLAP管理情報格納先BLOB用RDエリアは必ず設定してください。

    図3-32 [HiRDBの設定]ダイアログ

    [図データ]

  1. [SQL Serverの設定]ダイアログの表示
    [管理情報設定]ダイアログで[詳細]ボタンを選択します。[SQL Serverの設定]ダイアログが表示されます。
  2. ファイルグループの設定
    [SQL Serverの設定]ダイアログの各欄に,事前に準備したファイルグループを入力します。
    入力後,[OK]ボタンを選択すると,作成先ファイルグループが設定され,[SQL Serverの設定]ダイアログが閉じます。なお,ROLAP管理情報作成先ファイルグループ,及びROLAP管理情報格納先BLOB用ファイルグループの入力を省略した場合,Microsoft SQL Serverのデフォルトのファイルグループに格納されます。

    図3-33 [SQL Serverの設定]ダイアログ

    [図データ]

    エラーメッセージが表示された場合
    指定した内容に誤りがある場合,又は前提ソフトウェアの準備などが不十分な場合,エラーメッセージが表示されます。次に示す点を確認して,誤りを訂正してください。
    • 前提となるソフトウェアがインストールされているかどうか。
    • ODBCドライバの設定(データソース)に,管理テーブルを設けるリレーショナルデータベースのホスト名を設定しているかどうか。
    • 接続先のリレーショナルデータベースが起動しているかどうか。
    • DABrokerが起動しているかどうか。