1.1.2  OLAPの種類

OLAPのうち,リレーショナルデータベースでできたデータマートに対応するOLAPを「ROLAP」,多次元データベースでできたデータマートに対応するOLAPを「MOLAP」と言います。

ROLAP
リレーショナルデータベースのデータを直接分析できるOLAP。HITSENSER5では,次のリレーショナルデータベースを対象としています。
  • HiRDB
  • HiRDB on XDM(XDM/RD E2)
  • ORACLE
  • Microsoft SQL Server
  • DIAPRISM
注※
HiRDB on XDM(XDM/RD E2)は,HiRDBとの共通API機能をサポートした,XDM/RD E2,XDM/Library for HiRDBなどの関連ソフトウェアの総称名です。
MOLAP
多次元データベースの構築を前提とし,大量のデータを高速に分析できるOLAP。

HITSENSER5はROLAPとMOLAPの両方を支援します。つまり,HITSENSER5では多次元データベース「Cosmicube」のデータはもちろん,リレーショナルデータベースのデータも多次元分析できるのです。操作はシームレスで,一般ユーザがROLAPとMOLAPの区別を意識する必要はありません。

より広範囲のデータを分析できるので,データから新たな意味を発見する可能性も高まります。

注※
HITSENSER5シリーズには,ROLAP,MOLAPのどちらかだけを支援する次の製品もあります。
  • ROLAP専用製品「HITSENSER5 for RDB」
  • MOLAP専用製品「HITSENSER5 for Cosmicube」

ROLAPもMOLAPも,多次元分析を目的とした処理であるのは同じです。ただ,ROLAPとMOLAPの導入手順や処理過程は若干異なり,それぞれに特徴があります。もし,これから新たにデータウェアハウスを構築する場合は,目的に合ったOLAPを利用できるデータベースを採用することをお勧めします。