付録A.3 ROLAP管理情報を格納するユーザ用RDエリアの算出

ROLAP管理情報を格納するために,次の格納領域を用意します。なお,インデックス設定はなしとします。

表A-9 ROLAP管理情報の管理テーブル

項番テーブル名テーブルに格納する行の総数(件)各列のデータ長の合計
(バイト)
列のデータ長の平均値
(バイト)
表に定義する列の総数(個)

HITSENSER5管理情報129504

RDB排他用テーブル13502

データベース接続定義

データベース接続定義の最大数

102,0502

期情報定義

期情報定義の最大数

102,0502

システム日付定義

システム日付定義の最大数

102,0502

分析データベース管理

分析データベースの最大数

142583

分析データベース情報

分析データベースの最大数

142,0503

分析対象データ管理

分析対象データの最大数

16205

分析対象データ情報

分析対象データの最大数

182,0504

10

絞り込み条件画面管理

絞り込み条件の最大数

182,0504

11

絞り込み条件画面

絞り込み条件の最大数

1703

12

絞り込み条件管理

絞り込み条件の最大数

182,0504

13

集約テーブル管理

集約テーブルの最大数

14503

14

集約テーブル情報

集約テーブルの最大数

182,0504

15

カテゴライズ管理

カテゴライズの最大数

14505

16

カテゴライズ情報

カテゴライズの最大数

222,0505

17

カテゴライズ情報

カテゴライズの最大数

222,0505

18

一時登録分析対象データ一覧

一時登録分析対象データ数

12901

19

絞り込み条件名管理

絞り込み条件の最大数

13703

20

分析データベース参照グループ権限

分析データベースの最大数 × グループIDの最大数

2502

21

運用制御管理

分析データベースの最大数

802

表のテーブルを使用して,ROLAP管理情報を格納するユーザ用RDエリアの算出例を次に示します。

<この項の構成>
(1) 使用する計算式
(2) 算出例に使用する値
(3) 算出例
(4) create rdarea文の指定例

(1) 使用する計算式

マニュアル「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 5.0 システム導入・設計ガイド」,「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 6 システム導入・設計ガイド」又は「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 7 システム導入・設計ガイド」に記載されている次に示す計算式を使用します。

(2) 算出例に使用する値

算出例に使用する値を次に示します。

表A-10 表(テーブル)の格納ページ数の計算で使用する値

変数内容代入先

a

表(テーブル)に格納する行の総数

テーブル1 :1(件)
テーブル2 :1(件)
テーブル3 :5(件)
テーブル4 :5(件)
テーブル5 :5(件)
テーブル6 :5(件)
テーブル7 :10(件)
テーブル8 :50(件)
テーブル9 :50(件)
テーブル10:250(件)
テーブル11:250(件)
テーブル12:250(件)
テーブル13:5(件)
テーブル14:5(件)
テーブル15:20(件)
テーブル16:10(件)
テーブル17:10(件)
テーブル18:5(件)
テーブル19:250(件)
テーブル20:20(件)
テーブル21:5(件)

式2
式3

b

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)のページ長

4,096(バイト)

式2
式3

c

create table文で指定する未使用領域の比率

30(%)

式2

di

各列のデータ長

表A-9の「各列のデータ長の合計(バイト)」の値

式2

ei

列のデータ長の平均値

列のデータ長の平均値(バイト)の値

式3

f

表(テーブル)に定義する列の総数

表A-9の「表に定義する列の総数(個)」の値

式2

g

表(テーブル)を格納するデータ格納領域(ユーザ用RDエリア)のセグメントサイズ

10(ページ)

式1

h

create table文で指定するセグメント内の空きページ比率

10(%)

式1

n

列数

1

式1

表A-11 データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算で使用する値

変数内容代入先

a

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)を構成するHiRDBファイル数

1(個)

式4

b

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)のページ長

4,096(バイト)

式4

c

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)に格納する表(テーブル)の総数

テーブルの総数:1(個)

式4

d

データ格納領域(ユーザ用RDエリア)に格納するインデックスの総数

0(個)

式4

e

表(テーブル)を格納するデータ格納領域(ユーザ用RDエリア)のセグメントサイズ

10(ページ)

式4

f

↓(b-20)/((↑e/32↑×8)+56)↓

式4

g

↑(250×b)/(256×f)↑×f

式4

Si

↑Ti/e↑
HiRDBファイルのセグメント数です。この値をcreate rdarea文のinitialに指定します。

式4

Ti

表(テーブル)の格納ページ数

式1~3で求めます

式4

この算出例では,ユーザ用RDエリアの容量は3,543,040バイトとなります。

算出例を次に示します。

(3) 算出例

(a) 表(テーブル)の格納ページ数の計算

格納ページ数の計算方法を,表A-9のテーブル1を例に説明します。

  1. 式2に列のデータ長を代入して計算

    P=↑1/(MIN(255,↓(↓(4096×(100-30))/100↓-48)
    /(295+8+2×4)↓))↑
    =1(ページ)

  2. 式3の計算
    eiの値がないため,計算不要。
  3. 式1へ,式2と式3で求めた値を代入して,表(テーブル)の格納ページ数を計算

    表の格納ページ数(Ti)
    =↑((1+0)×10)/(10-↓(10×10)/100↓)↑=2(ページ)

テーブル1と同様に各テーブルの格納ページ数を計算します。計算結果を次に示します。

表A-12 テーブルごとの格納ページ数

テーブル名式2の計算結果
(ページ)
式3の計算結果式1の計算結果
(ページ)

テーブル1

1

eiの値がないため,計算不要

2

テーブル2

1

eiの値がないため,計算不要

2

テーブル3

157

テーブル4

157

テーブル5

157

テーブル6

157

テーブル7

11013

テーブル8

4

eiの値がないため,計算不要

5

テーブル9

15057

テーブル10

4250283

テーブル11

3

eiの値がないため,計算不要

4

テーブル12

4250283

テーブル13

1

eiの値がないため,計算不要

2

テーブル14

157

テーブル15

2

eiの値がないため,計算不要

3

テーブル16

11013

テーブル17

11013

テーブル18

1

eiの値がないため,計算不要

2

テーブル19

14

eiの値がないため,計算不要

16

テーブル20

1

eiの値がないため,計算不要

2

テーブル21

1

eiの値がないため,計算不要

2
(b) データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算
  1. 式4のf,g,Siの計算

    f=↓(4096-20)/((↑10/32↑×8)+56)↓=63
    g=↑(250×4096)/(256×63)↑×63=64×63=4032
    Si=↑737/10↑=74

  2. 式4:データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数の計算

    データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の総ページ数
    =(↑74/63↑+↑74/4032↑)+(84×10)+0+6×(1+1)+2
    ×↑20480/4096↑
    =3+840+0+6×(1+1)+2×↑20480/4096↑
    =865(ページ)

(c) データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量の計算
  1. 式5:データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量の計算

    データ格納領域(ユーザ用RDエリア)の容量=4096×865
    =3,543,040(バイト)

(4) create rdarea文の指定例

create rdarea文の指定例を次に示します。

[図データ]