4.9 書式パターンの作成

パターンの作成には,あらかじめテキストエディタ(Windowsのメモ帳など)で書式パターンファイルを作成しておく方法と,あらかじめWindowsのペイントなどで作成したモノクロのビットマップをPDE - Form Designerのパターン・コンバータを用いてパターンに変換する方法があります。

<この節の構成>
(1) テキストエディタを用いたパターンの作成
(2) パターン・コンバータを用いたパターンの作成

(1) テキストエディタを用いたパターンの作成

テキストエディタを用いたパターンを作成する手順を次に示します。

  1. テキストエディタの操作に従ってパターンを作成します。
    1行目は,パターンIDレコードを指定します。2行目以降に,ドット単位でパターンデータを作成していきます。
  2. ファイル名の拡張子に「.bpn」(固定)を付加して保存します。
    拡張子を省略した場合は,「.bpn」を仮定します。
解説
書式パターンの作成例を次の図に示します。

図4-50 書式パターンの作成例

[図データ]
パターンIDレコード
1行目は次に示す項目を,続けて「BPNXxxxx,yyyy;コメント」の形で指定します。
BPNX:パターンシートID
xxxx:パターン横ドットサイズ
yyyy:パターン縦ドットサイズ
コメント:コメント
パターンIDレコードの指定項目を次の表に示します。

表4-17 パターンIDレコードの指定項目

指定項目内容
パターンシートID「BPNX」と指定します。
パターン横ドットサイズパターンの横方向の大きさをドット数で指定します。
パターン縦ドットサイズパターンの縦方向の大きさをドット数で指定します。
コメント書式パターンシートに対する任意のコメントを指定できます。コメントは省略できますが,コメントを省略する場合であってもパターン縦ドットサイズのあとのセミコロン(;)は省略できません。
パターンデータレコード
2行目以降にパターンを作成します。各1文字がパターンの1ドットに対応し,空白(20)16を指定した場合は対応するドットがOFFに,それ以外の文字を指定した場合は対応するドットがONになります。
注意事項
・パターンデータレコード長がパターン横ドットサイズより長い場合,超過分は無視されます。短い場合は,不足分は空白になります。
・パターンデータレコード数がパターン縦ドットサイズより多い場合,超過分は無視されます。少ない場合は,不足分は空白になります。
・タブ(09)16は,空白8個になります。

(2) パターン・コンバータを用いたパターンの作成

パターン・コンバータは,モノクロ2階調のWindowsビットマップをPDE - Form Designerで扱える形式のドットパターンに変換するコンバータです。Windowsのペイントで編集したモノクロビットマップやイメージスキャナで取り込んだモノクロビットマップをパターン・コンバータでドットパターンに変換することによって,PDE - Form Designerで取り込むことができます。ビットマップからドットパターンへの変換の流れを次の図に示します。

図4-51 ビットマップからドットパターンへの変換の流れ

[図データ]

パターン・コンバータを用いたパターンを作成する手順を次に示します。

  1. PDE - Form Designerの[パターン・コンバータ]アイコンを選択します。
    [パターン・コンバータ]アイコンはPDE - Form Designerのインストール時に作成されています。このアイコンを選択すると,[パターン・コンバータ]画面が表示されます。
  2. ツールバーのプッシュボタン[図データ],またはメニューバーの[ファイル]から[ビットマップを開く]を選択します。
    [ビットマップファイルの選択]画面が表示されます。
    ビットマップファイルを選択すると,画面の下部にビットマップの情報が表示されます。開くことができるビットマップの場合は,その旨のメッセージが表示されますので,[開く]ボタンをクリックします。[ビットマップファイルの選択]画面が閉じられ,[パターン・コンバータ]画面にビットマップファイルのイメージが表示されます。
  3. 白黒反転が必要なとき,ツールバーのプッシュボタン[図データ]またはメニューバーの[編集]から[白黒反転]を選択します。
    白黒反転します。
  4. ツールバーのプッシュボタン[図データ],またはメニューバーの[ファイル]から[パターンとして保存]を選択します。
    [パターンとして保存]画面が表示されます。
    ファイル名と概要を入力後,[保存]ボタンをクリックします。
    概要は省略できます。[キャンセル]ボタンをクリックするとファイルは保存されません。
補足事項
環境設定のフォルダ設定
メニューバーの[全体設定]から[フォルダ設定]を選択すると,[フォルダ設定]画面が表示されます。ビットマップファイルとパターンファイルの格納フォルダを指定できます。
[参照]ボタンをクリックすると[フォルダの参照]画面が表示されますので,フォルダを選択し[OK]ボタンをクリックしてください。
この設定をすることで,「ビットマップを開く」および「パターンとして保存」操作時の,フォルダ移動を少なくできます。この設定は,パターン・コンバータを終了させて,再起動させた場合にも有効です。
変換の範囲
変換できるのは次に示す条件を満たすビットマップに限ります。
形式:WindowsDIBフォーマット
カラー:2階調
カラーのビットマップはWindowsのペイントなどで,上記の条件のビットマップに変換することで取り扱えます。