6.6.2 用紙選択と印刷領域の設定

カット紙(両面印刷)または用紙サイズ・行間値拡張形式の場合は用紙サイズと用紙向き,マージンを設定します。また,連続紙の場合は用紙長,印字禁止領域幅を設定します。新規作成時はデフォルト値,既存のイメージを開いた場合はその設定値が表示されますので,必要に応じて変更します。

<この項の構成>
(1) マージン(カット紙または用紙サイズ・行間値拡張形式の場合だけ設定)
(2) 用紙サイズと用紙向き(カット紙または用紙サイズ・行間値拡張形式の場合だけ設定)
(3) 用紙長(連続紙の場合だけ設定)
(4) 印字禁止領域幅(連続紙の場合だけ設定)

(1) マージン(カット紙または用紙サイズ・行間値拡張形式の場合だけ設定)

物理的な用紙のサイズに対して,行や書式を配置する領域(印刷領域)を設計します。その領域を用紙の端からの位置としてマージンを設定します。

マージンの変更を設定する手順を次に示します。

  1. [FCBイメージ作成機能]画面のメニューバーの[編集]から[マージンの変更]を選択するか,または[マージン]の[変更]ボタンをクリックします。
    [マージンの変更]画面が表示されます。

    [図データ]

  2. マージンを設定します。
    ここでは,次に示す情報を設定します。
    上マージン
    用紙の端からの印刷できない領域(上マージン)を指定します。
    下マージン
    用紙の端からの印刷できない領域(下マージン)を指定します。
    左マージン
    用紙の端からの印刷できない領域(左マージン)を指定します。
    右マージン
    用紙の端からの印刷できない領域(右マージン)を指定します。
     
    [マージンの変更]画面の設定項目と設定できるマージン値を次の表に示します。

    表6-5 [マージンの変更]画面の設定項目と設定できるマージン値

    設定項目数値の単位設定できる範囲初期表示値
    上マージンドット(240dpi)0~3,96685
    ミリメートル0~419.739.00
    インチ0~16.5250.354
    下マージンドット(240dpi)0~3,96647
    ミリメートル0~419.734.97
    インチ0~16.5250.196
    左マージンドット(240dpi)0~3,96685
    ミリメートル0~419.739.00
    インチ0~16.5250.354
    右マージンドット(240dpi)0~3,96647
    ミリメートル0~419.734.97
    インチ0~16.5250.196
    注 1ドット単位で設定できます。必ず出力するプリンタが持つマージンより大きい値を指定してください(推奨5mm以上)。小さい値を指定した場合,印刷データが欠ける場合があります。なお,用紙サイズに縮小印刷の設定をした場合は,縮小前のマージン値となります。したがって,縮小後の値が5mm以上となるように帳票設計をすることを推奨します。
  3. [OK]または[キャンセル]ボタンをクリックします。
    変更した値でマージンを変更する場合は,[OK]ボタンをクリックします。値の変更を取り消す場合は,[キャンセル]ボタンをクリックします。
    [FCBイメージ作成機能]画面に戻り,マージンの値が変更されます。
補足事項
カット紙および用紙サイズ・行間値拡張形式の用紙サイズチェック
設定内容を変更することによって,印刷領域が狭くなり,すでに定義されている行が収まらない場合があります。このような場合は,メッセージ画面で通知されますので,次に示す条件を満たすよう再設計してください。
  • 上下マージン+行間隔の合計≦用紙の縦の長さ(用紙長)
  • 左右マージン≦用紙の横の長さ(用紙幅)
マージンの丸め
[マージンの変更]画面に値を入出力する際に,次に示す丸めが発生する場合があります。マージンを変更した場合は,[FCBイメージ作成機能]画面で正しい値が設定されているか確認してください。
[図データ]

(2) 用紙サイズと用紙向き(カット紙または用紙サイズ・行間値拡張形式の場合だけ設定)

プルダウンリストに表示されている項目の中から,用紙サイズと用紙の向きを選択します。

設定可能な用紙サイズを次の表に示します。

表6-6 設定可能な用紙サイズ

用紙サイズ短辺×長辺(縮小前)
ドットミリメートルインチ
等倍A32,806×3,968296.97×419.9511.692×16.533
A41,984×2,806209.97×296.978.267×11.692
A51,398×1,984147.95×209.975.825×8.267
B42,428×3,439256.96×363.9610.117×14.329
B51,719×2,428181.93×256.967.163×10.117
レター2,040×2,636215.90×278.988.500×10.983
任意※3480×600~
8,191×8,191
50.8×63.5~
866.9×866.9
2.00×2.50~
34.13×34.13
縮小※1A3→B4(90%)※22,692×3,817284.90×403.9711.217×15.904
A3→B4(80%)2,806×3,968296.97×419.9511.692×16.533
A3→A4(75%)※22,645×3,741279.93×395.9211.021×15.588
A3→A4(70%)2,806×3,968296.97×419.9511.692×16.533
A4→B5(80%)1,984×2,806209.97×296.978.267×11.692
A4→A5(70%)1,984×2,806209.97×296.978.267×11.692
B4→A4(90%)※22,201×3,118232.94×329.999.171×12.992
B4→A4(80%)2,428×3,439256.96×363.9610.117×14.329
B4→A4(70%)2,428×3,439256.96×363.9610.117×14.329
B4→B5(70%)2,428×3,439256.96×363.9610.117×14.329
B5→A5(80%)1,719×2,428181.93×256.967.163×10.117
注 
  • 用紙向きが縦の場合は,短辺が横の長さ(用紙幅),長辺が縦の長さ(用紙長)となります。
  • 用紙向きが横の場合は,短辺が縦の長さ(用紙長),長辺が横の長さ(用紙幅)となります。
  • 「任意」の場合は,用紙向きを選択できません。
注※1 「[縮小前の用紙サイズ]→[縮小後の用紙サイズ]([縮小率]%)」の形式で表示します。
注※2 
  • 「A3→B4(90%)」の場合,縮小前の用紙サイズ(A3)を2,692×3,817ドットとして設計します。
  • 「A3→A4(75%)」の場合,縮小前の用紙サイズ(A3)を2,645×3,741ドットとして設計します。
  • 「B4→A4(90%)」の場合,縮小前の用紙サイズ(B4)を2,201×3,118ドットとして設計します。
注※3 「任意」は用紙サイズ・行間値拡張形式の場合だけ選択できます。

 

なお,用紙サイズおよび用紙向きを変更した場合,カット紙および用紙サイズ・行間値拡張形式の用紙サイズチェックが行われます。カット紙および用紙サイズ・行間値拡張形式の用紙サイズチェックについては,「(1) マージン(カット紙または用紙サイズ・行間値拡張形式の場合だけ設定)」の補足事項を参照してください。

補足事項
縮小後のマージン値
縮小する場合,マージンおよび行間隔は縮小前のサイズで定義する必要があります。マージンも縮小されるため,縮小後のマージンの値が5mm以上となるように帳票設計することを推奨します。
縮小後のマージン値の計算式を次の表に示します。

表6-7 縮小後のマージン値の計算式(単位:ミリメートル)

用紙サイズ縮小後マージン値
縮小A3→B4(90%)0.9a0.9b0.9c0.9d
A3→B4(80%)9.7+0.8a9.7+0.8b14.0+0.8c14.0+0.8d
A3→A4(75%)0.75a0.75b0.75c0.75d
A3→A4(70%)1.1+0.7a1.1+0.7b1.6+0.7c1.6+0.7d
A4→B5(80%)7.0+0.8a7.0+0.8b9.7+0.8c9.7+0.8d
A4→A5(70%)0.6+0.7a0.6+0.7b1.1+0.7c1.1+0.7d
B4→A4(90%)0.9a0.9b0.9c0.9d
B4→A4(80%)2.2+0.8a2.2+0.8b2.9+0.8c2.9+0.8d
B4→A4(70%)15.1+0.7a15.1+0.7b21.2+0.7c21.2+0.7d
B4→B5(70%)1.1+0.7a1.1+0.7b1.2+0.7c1.2+0.7d
B5→A5(80%)1.2+0.8a1.2+0.8b2.2+0.8c2.2+0.8d
(凡例)
a:上マージンを示します。
b:下マージンを示します。
c:左マージンを示します。
d:右マージンを示します。
 
FCBイメージには,用紙の大きさ,マージン,および行間隔などが定義されています。用紙左上からFCBイメージ作成機能で指定した上マージン,左マージンで示す座標位置を原点に行の配置が始まります。また,書式設計の編集領域左上(書式イメージの左上)も,この位置を原点に重ね合わせて出力されます。
 
注※ 両面指定のFCBで裏面印刷をした場合,裏面の行および書式イメージ配置の原点は,とじ代の位置によって異なります。裏面のマージンは,裏面と表面をとじ代のある辺を真中に見開き状に並べた場合,見開きの真中から線対称となるように配置されます。
 
FCBイメージと書式の位置関係を次の図に示します。

図6-3 FCBイメージと書式の位置関係(片面印刷)

[図データ]

図6-4 FCBイメージと書式の位置関係(両面印刷・とじ代位置左)

[図データ]

(3) 用紙長(連続紙の場合だけ設定)

用紙長を設定します。

用紙長を設定する手順を次に示します。

  1. [FCBイメージ作成機能]画面のメニューバーの[編集]から[用紙長の変更]を選択するか,または[FCBイメージ作成機能]画面の[用紙長]の[変更]ボタンをクリックします。
    [用紙長の変更]画面が表示されます。

    [図データ]

  2. 用紙長を設定します。
    ここでは,次に示す情報を設定します。
    用紙長
    用紙長の値(3.500~333.000インチ)を10ドット単位相当で指定します。
    用紙長設定ボックスに表示される値の括弧内には,数値の単位に換算した値が併記されています。
  3. [OK]または[キャンセル]ボタンをクリックします。
    変更した値で用紙長を変更する場合は[OK]ボタンをクリックします。値の変更を取り消す場合は[キャンセル]ボタンをクリックします。
    [FCBイメージ作成機能]画面に戻り,[OK]ボタンをクリックした場合は「指定する」のチェックボックスにチェックマーク[図データ]が表示され,用紙長の値が変更されます。

    [図データ]

    「指定する」のチェックボックスからチェックを外すと,行間隔と印字禁止領域幅の合計から用紙長を自動計算します。用紙長が決定している場合はチェックを外さないようにしてください。

(4) 印字禁止領域幅(連続紙の場合だけ設定)

物理的な用紙のサイズに対して,行や書式を配置する領域(印刷領域)を設計します。その領域を用紙の上下端からの位置として,プルダウンリストに表示されている項目の中から印字禁止領域幅を設定します。

括弧内には数値の単位に換算した値が併記されています。印字禁止領域幅は連続紙の上下端2か所に必要なため,「×2」と表示されています。

[図データ]

なお,印字禁止領域幅を変更した場合,連続紙の用紙サイズチェックが行われます。

補足事項
  • 印字禁止領域幅を変更することによって印刷領域が狭くなり,すでに定義されている行が収まらない場合があります。その場合は,[メッセージ]画面で通知されますので,次に示す条件を満たすように変更してください。
     
    印字禁止領域幅×2+行間隔の合計≦用紙長
  • 次に示す設定をする場合は,出力するプリンタのハードウェアの仕様を確認し,使用してください。
    ・用紙長が10ドットの倍数相当でない。
    ・用紙長が14インチより大きい。
  • 印字禁止領域に1/3インチ,1/4インチ,または1/6インチを使用する場合は,出力するプリンタのハードウェアの仕様を確認し,使用してください。