1.4.3 定義データの管理機能

一つのローカル複合プロセサシステム,単一システムの定義データは,一つのデータベースに格納して管理します。データベースの構成を図1-5に示します。

図1-5 データベースの構成

[図データ]

<この項の構成>
(1) データの管理情報
(2) ベースシステム情報
(3) 変更記録
(4) 構成定義データの比較

(1) データの管理情報

SCMRF CD for Windowsでは,データベースや定義データを識別するための情報(データの管理情報)を設定します。データの管理情報を設定することを「システム構成の設定」と呼びます。システム構成の設定を表1-2に示します。

表1-2 システム構成の設定

項番対象設定する情報
データベースシステム名称,ACONARC制御機能使用の指定(使用することを指定した場合,ACOD構成が定義できる)
入出力構成定義データプロセサ名称,シンタクスレベル,物理プロセサ名称1,LPAR番号1,CPUモデル,ACONARCの装備または非装備,情報識別子,構成ID,SCDS番号,IOD番号
ACOD構成定義データ情報識別子,構成ID,ACOD構成定義情報番号
PRMF構成定義データ物理プロセサ名称,制御システム,シンタクスレベル,物理CPU名称※2 ,IOG番号※2,CPUモデル,ACONARCの装備または非装備,情報識別子,構成ID,SCDS番号
5PRMF構成定義データ(512チャネル構成定義データ)※2物理CPU名称,制御システム,シンタクスレベル,CPUモデル,ACONARC,構成ID,SCDS番号
 
SCMRF CD for Windowsでは,OSが動作する最小単位を「プロセサ」と呼びます。PRMFを使用する場合,LPAR上のゲストOSが動作する最小単位を「プロセサ」と呼び,物理計算機のことを「物理プロセサ」と呼びます。512チャネル構成時はI/Oグループを「物理プロセサ」,物理計算機を「物理CPU」と呼びます。ただし,入出力構成定義データとPRMF構成定義データを区別しないときに「物理プロセサ」を「プロセサ」に含めて説明する場合があります。
注※1 LPAR上のゲストOSを定義する場合に設定します。
注※2 512チャネル構成時に設定します。

(2) ベースシステム情報

定義データを流用または更新して定義する場合,流用元または更新前のシステム構成の設定を記録できます。これを「ベースシステム情報」と呼びます。ベースシステム情報によって,定義データの経歴が確認できます。

(3) 変更記録

ある時点からある時点までの変更個所を記録できます。変更記録の例を図1-6に示します。

図1-6 変更記録の例

[図データ]

表示した内容は印刷または外部ファイルへの出力ができます。

(4) 構成定義データの比較

構成定義データを編集後,SCMRF CD for Windowsのデータベースにある,定義データの編集前と編集後を比較して,結果をファイルに出力できます。