2.6.1 検索条件式の記述形式

ヒット位置情報を検索するための条件は,検索条件式で指定します。検索条件式に指定した検索条件に従って検索タームが検索され,ヒット位置情報を取得できます。

検索条件式は,TS0F_Compile関数(検索条件式のコンパイル)の引数で指定します。

検索条件式の記述形式および指定する値を次に示します。

記述形式

演算子(<項1>,<項2>…)

指定する値
  • 各項には,「演算子(<項1>,<項2>…)」などの演算子と一つ以上の項の組み合わせ,または検索タームを指定できます。
  • 一つまたは複数の項や検索タームを,論理条件(論理積,論理和,論理否定)とともに指定する場合は,演算子を使用します。
注意事項
  • *(アスタリスク)および?(疑問符)によるワイルドカード指定は,検索条件式に使用できません。

 

検索タームおよび演算子の詳細について次に説明します。

<この項の構成>
(1) 検索ターム
(2) 演算子

(1) 検索ターム

検索条件に指定するキーワードを検索タームといいます。検索条件およびTS0F_Mlook関数(同義語・異表記展開結果の取得)の指定時,検索タームにさらに条件を付け加えることで,さまざまな条件で検索できます。

検索タームは,'(アポストロフィ)で囲んでください。

また,次に示す文字を指定する場合,直前に¥(0x5c)をエスケープ文字として記述してください。

* ? | ¥ ^ [ ] , ( ) ' 

指定例
  • 「サッカー」を検索タームに指定する。
    'サッカー'
  • 「¥」を検索タームとして指定する。
    '¥¥'
  • 「'」を検索タームに指定する。
    '¥''

(2) 演算子

直後の丸括弧で囲まれた,一つ以上の項の検索条件を指定するために演算子を使用します。

検索条件式に指定する演算子を次の表に示します。

表2-18 検索条件式に指定する演算子

演算子検索の種類指定できる項の数説明
eq一致一つ指定された検索タームが存在することを指定します。
一つの項に指定できる検索タームは一つです。
fnot論理否定一つ項の検索条件が存在しないか,または成立しないことを指定します。
fand論理積二つ以上すべての項の検索条件が存在するか,または成立することを指定します。
for論理和二つ以上すべての項の検索条件で,一つ以上の項の検索条件に合致した内容が存在するか,または成立することを指定します。
注※
演算子中の項に,検索タームまたはfand,for,fnot演算子を指定できます。

 

演算子を使用した検索条件式の指定例を次に示します。

指定例
  • 「日本」を含む文書を検索する。
    eq('日本')
  • 「日本」を含まない文書を検索する。
    fnot('日本')
  • 「日本」および「代表」を含む文書を検索する。
    fand('日本','代表')
  • 「日本」または「代表」を含む文書を検索する。
    for('日本','代表')
  • 「日本」を含み,「代表」を含まない文書を検索する。
    fand('日本',fnot('代表'))
  • 「日本」を含み,「代表」または「候補」を含む文書を検索する。
    fand('日本',for('代表','候補'))