2.3.2 Windowsの場合

Windowsの場合,コンパイル時にデバッグ版またはリリース版のどちらを作成するかを決定します。

UAPにデバッグ情報を埋め込んだり,デバッグ用コードを有効にしたりする場合には,デバッグ版を作成してください。それ以外の場合は,リリース版を作成してください。

<この項の構成>
(1) 前提とするコンパイラ
(2) コンパイルオプション(デバッグ版の場合)
(3) コンパイルオプション(リリース版の場合)
(4) リンクオプション(デバッグ版の場合)
(5) リンクオプション(リリース版の場合)

(1) 前提とするコンパイラ

Windowsを使用してコンパイルまたはリンケージを行う場合は,次の製品を使用してください。

(2) コンパイルオプション(デバッグ版の場合)

デバッグ版でコンパイルする場合は,次のコンパイルオプションを指定してください。

表2-6 デバッグ版のコンパイルオプション

Visual C++での設定項目設定値設定されるコンパイルオプション
インクルードファイルのパスインストールフォルダ
¥include
/I "インストールフォルダ¥INCLUDE"
使用するランタイムライブラリ"マルチスレッド(DLL,デバッグ)"/MDd
プリプロセッサマクロ_DEBUG,WIN32/D "_DEBUG" /D"WIN32"

(3) コンパイルオプション(リリース版の場合)

リリース版でコンパイルする場合は,次のコンパイルオプションを指定してください。

表2-7 リリース版のコンパイルオプション

Visual C++での設定項目設定値設定されるコンパイルオプション
インクルードファイルのパスインストールフォルダ
¥include
/I"インストールフォルダ¥INCLUDE"
使用するランタイムライブラリ"マルチスレッド(DLL)"/MD
プリプロセッサマクロNDEBUG,WIN32/D"NDEBUG" /D"WIN32"

(4) リンクオプション(デバッグ版の場合)

デバッグ版でリンクする場合は,次のリンクオプションを指定してください。

表2-8 デバッグ版のリンクオプション

Visual C++での設定項目設定値設定されるコンパイルオプション
ライブラリパスインストールフォルダ¥lib/libpath:"インストールフォルダ¥LIB"
ライブラリモジュールts0stlbd.libts0stlbd.lib

(5) リンクオプション(リリース版の場合)

リリース版でリンクする場合は,次のリンクオプションを指定してください。

表2-9 リリース版のリンクオプション

Visual C++での設定項目設定値設定されるコンパイルオプション
ライブラリパスインストールフォルダ¥lib/libpath:"インストールフォルダ¥LIB"
ライブラリモジュールts0stlib.libts0stlib.lib