1.1.1 作成の流れ

構成定義文を記述した定義文ファイルを作成します。定義文ファイルを作成後,ゼネレーションを行います。ゼネレーションには,通常ゼネレーション,複数ゼネレーション,および自動ゼネレーションがあります。

<この項の構成>
(1) 通常ゼネレーション
(2) 複数ゼネレーション
(3) 自動ゼネレーション
(4) 構成変更
(5) OSI拡張機能の定義

(1) 通常ゼネレーション

構成定義文は,エディタ(viなど)で定義文ファイルに作成します。定義文ファイルは複数の構成定義文から構成されます。また,コメントも書くことができます。定義文ファイルの名称は任意です。

作成した定義文ファイルを「xnfgen -f 定義ファイル名 -c」コマンドで文法をチェックし,文法誤りを訂正したあと,「xnfgen -f 定義ファイル名」コマンドでXNF/ASをゼネレーションしてください。

ゼネレーションした構成でXNF/ASを開始するには,xnfbootコマンド,またはxnfstartコマンドを入力する必要があります。

(2) 複数ゼネレーション

本番運用中に,次期構成のゼネレーションを行うなどのために,同時に複数のゼネレーション環境を持ちたい場合は,「xnfgen -f 定義ファイル名 -n ゼネレーション番号」コマンドで,ゼネレーション番号を指定して,次期構成定義でゼネレーションします。このとき,本番運用中のゼネレーション環境は更新されません。ただし,現用構成のゼネレーション番号とは別の番号を指定してください。

現用構成(IPL時に起動する構成)のゼネレーション番号は,新規インストール時には01になっていますが,「xnfgen -n ゼネレーション番号 -r」コマンドで番号を変更できます。全オプションを省略したxnfgenコマンドで現用構成(IPL時に起動する構成)のゼネレーション番号を事前に確認したあと,ゼネレーションするのが安全です。

次期構成のテストをする場合は,「xnfstop」コマンドで本番運用中のXNF/ASを停止して,「xnfstart -n ゼネレーション番号」コマンドでXNF/ASを再開始します。ただし,表1-1に示す定義文をIPL時に起動した構成に対して追加した場合は,新しくプログラムをメモリにロードする必要がありますので,「xnfgen -n ゼネレーション番号 -r」コマンドでIPL時に起動するゼネレーション番号を変更したあと,「xnfstart」コマンドでXNF/ASを再開始します。

表1-1 xnfstart時のモジュールロードに影響する定義文

定義文名オペランド名
configurationmax_X25_VASS
max_TC_class02
max_TL_loop_back_connection
max_TLI_connection
max_OSI_association
max_NLI_VC
max_NLI_PVC
max_HDLCpass_link
max_NCSBline
max_HSCline
max_Line_adapter
max_TPTCP_connection
max_TPTCP_path
max_TPTCP_VC
max_TPTCP_vhost
HNA1なし
HNA2_configurationなし
TPTCP_slotなし

次期構成のテスト後,本番運用に戻したい場合は,「xnfstop」コマンド入力後,「xnfstart」コマンド(「-nゼネレーション番号」を指定しない)でXNF/AS を再開始します。ただし,先に「xnfgen -n ゼネレーション番号 -r」コマンドでIPL時に起動するゼネレーション番号を変更した場合は,「xnfgen -n ゼネレーション番号 -r」コマンドでIPL時に起動するゼネレーション番号を本番構成の番号に戻したあと,「xnfstart」コマンドでXNF/ASを再開始します。

構成定義作成の流れを図1-1に示します。コマンド文法と操作例については,マニュアル「XNF/AS 解説・運用編」のxnfgenコマンドとxnfstartコマンドを参照してください。

図1-1 構成定義作成の流れ

[図データ]

注意事項
XNF/ASでは,メモリ所要量削減のため,定義文に指定された構成を動かすのに必要なロードモジュールだけを「xnfstart」コマンド実行時にロードします。
ロードモジュールの選択は表1-1にある定義文がIPL時に起動するゼネレーション番号で指定されているかどうかで決定します。したがって,使用しない機能については定義文を指定しないようにしてください。指定すると,メモリのむだ使いになります。
IPL時に起動するゼネレーション番号の構成定義に指定されていない表1-1の定義文を,IPL時に起動するゼネレーション番号以外の構成定義に指定すると,「xnfstart -n ゼネレーション番号」起動が失敗します。「(2)複数ゼネレーション」に従って運用してください。

(3) 自動ゼネレーション

XNF/ASは次の場合に自動的にゼネレーションを実行します。

(a) インストール時

XNF/ASの各PPのインストール時に,インストール後のIPLで起動するゼネレーション番号について,自動ゼネレーションします。

(b) インストール後最初の「xnfstart -n ゼネレーション番号」コマンド実行時

IPLで起動する番号以外のゼネレーション番号については,その番号を指定した「xnfstart -n ゼネレーション番号」コマンド投入時に自動ゼネレーションします。

自動ゼネレーションする定義文ファイルは,インストール前にゼネレーションされたときの定義文ファイルをXNF/ASがバックアップしたファイルです。

ただし,XNF/AS/BASEの新規インストール時とXNF/AS/BASEをPP削除したあとのインストール時には自動ゼネレーションしません。

自動ゼネレーションに失敗した場合は,その番号のゼネレーション環境は削除されます。xnfgenコマンドでゼネレーションし直してください。

(4) 構成変更

構成変更についてはマニュアル「XNF/AS 解説・運用編」を参照してください。

(5) OSI拡張機能の定義

OSI拡張機能の定義文は「3. OSI拡張機能の定義文」を参照してください。