OSI拡張機能のゲートウェイ通信機能を使用して,TCPネットワークとOSIネットワークを相互接続した通信を行うには,「OSI拡張機能のゲートウェイ定義文」が必要です。
この定義はテキストファイルにエディタ(viなど)で設定し,「OSI拡張機能のゲートウェイ定義登録コマンド」で登録します。OSI拡張機能のゲートウェイ定義文を格納したOSI拡張機能のゲートウェイ定義ファイルの格納位置は任意です。
OSI拡張機能のゲートウェイ定義登録コマンドについては,マニュアル「XNF/AS 解説・運用編」を参照してください。
「OSI拡張機能のゲートウェイ定義文」は,”中継の方向(OSI→TCP/TCPまたはHA※/HA→OSI)”によって指定するオペランドが異なります。中継の方向とOSI拡張高信頼化機能の適用の有無による指定オペランドの対応を表3-2に示します。
表3-2 中継の方向とOSI拡張高信頼化機能の適用有無による指定オペランドの対応
オペランド名称 | 中継の方向 | ||
---|---|---|---|
OSI→TCP | OSI→HA | TCP→OSI HA→OSI | |
着信Tセレクタ | ◎ | ◎ | ◎ |
発信自局Tセレクタ | ◎ | ◎ | ◎ |
発信相手局Tセレクタ | ◎ | ◎ | ◎ |
中継先プロトコル種別 | ◎ | ◎ | ◎ |
相手IPアドレス | ◎ | × | × |
相手ポート番号 | ○ | × | × |
相手局NSAPアドレス | × | × | ◎ |
TL要望クラス | × | × | ○ |
TL代替クラス | × | × | ○ |
DTEアドレス情報 | × | × | ○ |
数値指定のアダプタ番号 | × | × | ○ |
仮想ホストのNSAPアドレス | × | ◎ | × |
仮想サーバの仮想スロット番号 | × | ◎ | × |
OSI拡張機能のゲートウェイ定義ファイルに対して1~128個定義します。
着信Tセレクタ:発信自局Tセレクタ:発信相手局Tセレクタ:中継先プロトコル種別: |
着信Tセレクタ:発信自局Tセレクタ:発信相手局Tセレクタ:中継先プロトコル種別: |
着信Tセレクタ:発信自局Tセレクタ:発信相手局Tセレクタ:中継先プロトコル種別: |
~<16進数>((2~64の偶数けた))
ゲートウェイシステムとして着信する際のTセレクタを指定します。
~<16進数>((2~64の偶数けた))
ゲートウェイシステムとして(中継後)発信する際の自局側のTセレクタを指定します。
~<16進数>((2~64の偶数けた))
ゲートウェイシステムとして(中継後)発信する際の相手局側のTセレクタを指定します。
中継の方向を指定します。
中継先の相手IPアドレスを指定します。指定方法には次の二つがあります。
~《102》
中継先の相手ポート番号を指定します。指定方法には次の二つがあります。
~<16進数>((2~40の偶数けた))
中継先の相手局NSAPアドレスを指定します。転送形式で指定してください。
~<10進数>((0,2))
中継する際のトランスポートコネクション確立要望クラスを指定します。
0:クラス0
2:クラス2
このオペランドを省略した場合,XNF/AS構成定義文(TL02文のclass)の指定値が仮定されます。
~<10進数>((0,2))
中継する際のトランスポートコネクション確立代替クラスを指定します。
0:クラス0
2:クラス2
このオペランドを省略した場合,TL要望クラスが「クラス0」のときはクラス0が,TL要望クラスが「クラス2」のときはXNF/AS構成定義文(TL02文のalternative_class)の指定値が仮定されます。
このオペランドを指定してTL要望クラスを省略した場合,オペランド指定値は無視され,XNF/AS構成定義文(TL02文のclassとalternative_class)の指定値が仮定されます。
~<16進数>((4~32の偶数けた))《指定なし》
中継する際の相手ノードのアドレスを指定します。
有効けた数は,DTEアドレスの有効セミオクテット数を示します。
~<10進数>((1以上))《指定なし》
中継する際に使用する,アダプタの仮想スロット番号を指定します。なお,0は指定なしを意味します。
~<16進数>((2~40の偶数けた))
中継先の仮想ホストのNSAPアドレスを指定します。転送形式で指定してください。
~<10進数>((1~900))
中継する際に使用する仮想サーバの仮想スロット番号を指定します。