OSI拡張機能が使用する仮想スロット番号,バッファプールおよび共通情報を指定します。この定義文を省略すると,エンドシステムとして動作するOSI拡張機能は使用できません。
OSI拡張機能を使用する場合,configuration文の下で1回だけ定義できます。
仮想スロット番号を指定します。番号は任意に指定できますが,ほかの定義文のVASS定義と同一の番号は指定できません。この番号は,上位APが指定するスロット番号と合わせる必要があります。
OSI拡張着呼デーモンを使用するかどうかを指定します。省略した場合はnoが仮定されます。
OSI拡張高信頼化機能を使用する場合は,TPTCP_common文のhost_adaptor_listenオペランドの指定値が有効となります。OSI拡張着呼デーモンは,スーパサーバinetdを経由しないで,TCPコネクションの着呼接続を行う機能です。詳細については,マニュアル「XNF/AS 解説・運用編」の「OSI拡張機能の環境設定と運用」を参照してください。
OSI拡張着呼デーモンを使用する場合に,相手局からの着呼を受け付けるTCPのポート番号を指定します。
RFC1006の規格では102を使用します。102以外を使用する場合は,相手局の設定に合わせてください。省略した場合は,102が仮定されます。なお,ポート番号はシステム内で固有な値を指定してください。
OSI拡張高信頼化機能でOSI拡張着呼デーモンを使用する場合には,TPTCP_common文のhost_adaptor_portオペランドの指定値が有効となります。
OSI_buffer文で指定したバッファプール名称を指定します。TPTCP_define文の中で,一つのバッファプール名称を指定できます。このオペランドは,buf_poolと省略して指定することもできます。
ここで指定したバッファプールは,自局IPアドレス指定機能を使用する場合にも使用されます。OSI拡張高信頼化機能を使用する場合にはTPTCP_VC文に指定したバッファプールが使用されます。
このオペランドを省略してOSI通信機能を使用する場合,デフォルトのバッファプールが割り当てられます。デフォルトで割り当てられるバッファの個数とバッファ長については,「2.2.21 OSI_buffer(OSI用バッファ定義文)」を参照してください。
OSI拡張機能で使用する自局レファレンス番号の最小値を指定します。使用するレファレンス番号の範囲を絞りたい場合に指定してください。このオペランドは,min_refと省略して指定することもできます。
このオペランドの指定値は,OSI拡張高信頼化機能でも有効になります。
OSI拡張機能で使用する自局レファレンス番号の最大値を指定します。使用するレファレンス番号の範囲を絞りたい場合に指定してください。このオペランドは,max_refと省略して指定することもできます。
このオペランドの指定値は,OSI拡張高信頼化機能でも有効になります。
ソケットの受信バッファサイズ(バイト)を指定します。32768バイトが推奨値です。
OSI拡張高信頼化機能を使用する場合には,TPTCP_common文のreceive_buffer_sizeオペランドに指定した受信バッファサイズが使用されます。
ソケットの送信バッファサイズ(バイト)を指定します。指定を省略した場合のデフォルト値を表2-25に示します。
表2-25 send_buffer_sizeオペランドのデフォルト値
OS設定値(バイト) | デフォルト値(バイト) |
---|---|
32767以下 | 32768 |
32768以上 | OS設定値 |
OSI拡張高信頼化機能を使用する場合には,TPTCP_common文のsend_buffer_sizeオペランドに指定した送信バッファサイズが使用されます。
OSI拡張機能で使用する,最大TPDU長(バイト)を指定します。
このオペランドの指定値は,OSI拡張高信頼化機能でも有効になります。
OSI拡張機能で使用する,TS1タイマ値(秒)を指定します。
このオペランドの指定値は,OSI拡張高信頼化機能でも有効になります。
OSの機能であるTCPのNagleアルゴリズムを無効にするかどうかを指定します。省略した場合はnoが仮定されます。
OSI拡張高信頼化機能を使用する場合には,TPTCP_common文のtcp_nodelayオペランドの指定値が有効になります。
Nagleアルゴリズムは,小さなデータしか送信しない場合にデータをすぐに送信しないで,幾つかのデータを一つのパケットにまとめてから送信する機能です。Nagleアルゴリズムについては,AIXのマニュアルを参照してください。
OSの機能であるTCPの遅延ACKを無効にするかどうかを指定します。省略した場合はnoが仮定されます。
OSI拡張高信頼化機能を使用する場合には,TPTCP_common文のtcp_nodelayackオペランドの指定値が有効となります。
遅延ACKは,受信バッファのサイズに対して受信したデータが小さいと,データを受信してもすぐにACKを返信しない機能です。遅延ACKについては,AIXのマニュアルを参照してください。
キープアライブ機能によるデータパケットを送信するかどうかを指定します。省略した場合はyesが仮定されます。
OSI拡張高信頼化機能には,適用されません。OSI拡張高信頼化機能を使用する場合には,TPTCP_common文のpatrol_timeオペランドの指定値(パスの生存監視時間)で監視します。
キープアライブ機能によるデータパケットを送信後,応答がなかった場合に再送する回数を指定します。
OSI拡張高信頼化機能には,適用されません。
TCP接続のセションが確立された状態で,通信しなくなったときからキープアライブ機能によるデータパケットを送信するまでの時間を秒単位で指定します。
OSI拡張高信頼化機能には,適用されません。
キープアライブ機能によるデータパケットを送信後,応答がなかった場合の再送間隔を秒単位で指定します。
OSI拡張高信頼化機能には,適用されません。
OSI拡張機能で発呼接続を制御するOSI拡張クライアントデーモン(xnftpclidmon)のハングアップ監視時間(単位:秒)を指定します。システムの負荷状況などを考慮して値を設定してください。
タイムアウト時はメッセージ(KANF866e0-E)をsyslogファイルに出力します。省略した場合はOSI拡張クライアントデーモンのハングアップ監視をしません。
このオペランドは,xnftpcli_tと省略して指定することもできます。
OSI拡張クライアントデーモンのハングアップ検出時間は,最大でxnftpclidmon_hangup_timeオペランド指定値×2になります。
このオペランドの指定値は,OSI拡張高信頼化機能でも有効になります。
OSI拡張機能でTCPコネクションの着呼接続を制御するOSI拡張着呼デーモン(xnftplsndmon)のハングアップ監視時間(単位:秒)を指定します。システムの負荷状況などを考慮して値を設定してください。なお,OSI拡張着呼デーモンを使用しない場合は,このオペランドの指定は不要です。
タイムアウト時はメッセージ(KANF866e1-E)をsyslogファイルに出力します。省略した場合は,OSI拡張着呼デーモンのハングアップ監視をしません。
このオペランドは,xnftplsn_tと省略して指定することもできます。
OSI拡張着呼デーモンのハングアップ検出時間は,最大でxnftplsndmon_hangup_timeオペランド指定値×2になります。
このオペランドの指定値は,OSI拡張高信頼化機能でも有効になります。