4.2.6 xnfeditトレースを編集する

<この項の構成>
(1) 形式
(2) 機能
(3) 実行者
(4) オプション
(5) 注意事項
(6) 使用例

(1) 形式

/etc/xnfedit -i 入力ファイル名称 〔-f 出力ファイル名称〕
          〔-x キーワード 〔-a 内部名称〕|-n 名称〕
          〔-t 編集開始時刻〕 〔-e 編集終了時刻〕 〔-S〕 〔-H〕 〔-u〕 〔-d〕

(2) 機能

xnftraceコマンドで採取したトレースのファイルを基に,トレースを編集します。xnftraceコマンドでトレースを終了してから使用してください。

(3) 実行者

一般ユーザ

(4) オプション

(a) -i 入力ファイル名称

xnftraceコマンドで採取したトレースのファイル名称を指定します。このオプションは必ず指定してください。

(b) -f 出力ファイル名称

編集結果を出力するファイル名称を指定します。

指定したファイルがない場合,ファイルが作成されます。すでにある場合は,上書きされます。また,省略した場合,標準出力に出力されます。

(c) -x キーワード

特定のキーワードに対応するトレースだけを編集するときに指定します。

-nオプションと同時には指定できません。また,-xオプションと-nオプションの両方を省略した場合,トレースファイルのすべてのトレースを編集します。

-xオプションで指定できるキーワードを次に示します。

(d) -a 内部名称

このオプションは,-xオプションに,ncsb,hsc,またはhna1logを指定した場合だけ指定できます。

ncsb,またはhscの場合,回線を特定してトレース編集するときに使用し,内部名称には内部AP名称(回線名称)を指定します。

hna1logの場合,PUを特定してトレース編集するときに使用し,内部名称にはPU名称を指定します。

-xオプションにncsbまたはhscを指定し,-aオプションを省略すると,回線アダプタに接続されたHSC1,HSC2,またはNCSB手順回線のすべてのAPIトレースを編集します。

-xオプションにhna1logを指定し,-aオプションを省略すると,すべてのHNA1次局内部トレースを編集します。

(e) -n 名称

特定のリソース名称を指定してトレース,およびハードウェアトレース(回線アダプタに接続された回線名称の場合)を編集したいときに指定します。

-xオプションと同時には指定できません。

リソース名称に指定できるリソース種別を次に示します。

(f) -t 編集開始時刻

編集を開始するトレース中の,レコードを採取した時刻を指定します。

時刻はYY:MM:DD:hh:mm:ss,またはYY:MM:DD(YY:00~99,MM:01~12,DD:01~31,hh:00~23,mm:00~59,ss:00~59)で指定します。

省略した場合,最古のレコードから編集します。

(g) -e 編集終了時刻

編集を終了するトレース中の,レコードを採取した時刻を指定します。

時刻はYY:MM:DD:hh:mm:ss,またはYY:MM:DD(YY:00~99,MM:01~12,DD:01~31,hh:00~23,mm:00~59,ss:00~59)で指定します。

省略した場合,最新のレコードまで編集します。

-tオプションと同時に指定すると,-tオプションで指定した時刻から-eオプションで指定した時刻までを編集します。

(h) -S

回線アダプタに接続された回線の,ソフトウェアトレースだけを編集する場合に指定します。

-Sオプションと-Hオプションの両方を指定した場合,-Sオプションは無効となります。

(i) -H

回線アダプタで採取した回線の,ハードウェアトレースだけを編集する場合に指定します。

-Sオプションと-Hオプションの両方を省略した場合,ソフトウェアトレースとハードウェアトレースの両方が編集されます。

(j) -u

編集しない状態(16進数字ベタ打ち)で出力します。省略した場合,編集した状態で出力されます。

(k) -d

回線アダプタに接続された,回線のハードウェアトレースを編集すると,回線上のフレーム名称や伝送制御文字などが編集出力されますが,これらを編集出力したくない場合にこのオプションを指定します。

(5) 注意事項

xnftraceコマンドの-xオプションにlayerwを指定して採取したトレースを,xnfeditコマンドで編集する場合,-xオプションおよび-nオプションは省略してください。

(6) 使用例

(例1)
入力ファイル(file1)から出力ファイル(file2)へ編集して出力します。

/etc/xnfedit -i file1 -f file2

(例2)
HDLCパススルーAPIのトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x hdlc

(例3)
OSI通信機能のAPIトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x osas

(例4)
TLI通信機能のTPIトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x tpi

(例5)
OSI拡張機能のソケットトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x osiex

(例6)
回線アダプタに接続された回線(LINE01)のトレース(ハードウェアトレースを含む)を編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -n LINE01

(例7)
回線アダプタが採取した回線(LINE01)のハードウェアトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -n LINE01 -H

(例8)
回線アダプタ(LA01)のトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -n LA01

(例9)
2009年4月1日9時00分00秒以降のトレースを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -t  09:04:01:09:00:00

(例10)
2009年4月1日9時00分00秒から2009年4月1日9時59分59秒のトレースを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -t  09:04:01:09:00:00 -e  09:04:01:09:59:59

(例11)
回線アダプタに接続されたHDLC手順回線(LINE01)のハードウェアトレースを簡易形式で編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -n LINE01 -H -d

(例12)
HNA2次局のSLUS APIトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x slus

(例13)
X.25パススルーAPIのトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x nli

(例14)
回線アダプタに接続されたHSC手順回線(LINE01)のAPIトレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x hsc -a LINE01

(例15)
HNA1次局のPLU(PLU01)トレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -n PLU01

(例16)
HNA1次局のPU(PU01)の内部トレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x hna1log -a PU01

(例17)
HNA1次局の内部トレースだけを編集します。

/etc/xnfedit -i file1 -x hna1log