5.3.14 n_open

<この項の構成>
(1) 機能概要
(2) 構文
(3) 設定情報
(4) リターン情報

(1) 機能概要

未使用のネットワーク端点を開設し,そのファイル記述子を返します。

(2) 構文

#include <xnfw/niuser.h>
#include <fcntl.h>
#include <stdio.h>
rcode = n_open(path, oflag, info);
char *path;
int rcode, oflag;
struct n_info *info;

(3) 設定情報

(a) path

ネットワークプロトコル提供者名を指定します。

VC接続の場合,“X25-VC“を指定します。PVC接続の場合,”X25-PVC“を指定します。

これら以外の値を指定した場合は,n_errnoにNEPARAMが設定されて,エラーリターンします。

(b) oflag

ネットワーク端点の属性を指定します。

表5-6の属性を論理和形式で設定してください。ただし,同期モードと非同期モードは同時に指定できません。

表5-6 oflagに設定するパラメタ一覧

パラメタ意味使用サービス
NULL同期モードの実行VC,PVC
O_NDELAY非同期モードの実行(n_snddisを除きます)VC,PVC
O_XNFNLI_DISCn_snddisの非同期モードの実行VC
O_XNFNLI_INT優先データサービスの使用VC
O_XNFNLI_CALLコールユーザデータサービスの使用VC
O_XNFNLI_QBITQビットインタフェースの使用(PVCサービスの場合はデフォルトで使用できます)VC
O_XNFNLI_LCN論理チャネル情報通知機能の使用VC
O_XNFNLI_MLT上位プロセス選択機能の使用VC
O_XNFNLI_NSAPNSAPアドレス付加機能VC
O_XNFNLI_RSTRSPRFパケット応答同期機能VC,PVC
(c) info

ネットワーク端点に関する,情報を設定するエリアを指定します。

(4) リターン情報

(a) リターンコード

0以上:正常終了(ファイル記述子(ネットワーク端点)を返します)

-1:異常終了

エラー番号がn_errnoに設定されています。エラー番号の詳細は,「9.1 エラー番号一覧」を参照してください。

(b) info

infoで指定したエリアに開設した,ネットワーク端点に関する情報が設定されます。

infoのそれぞれのフィールドに設定される値を表5-7および表5-8に示します。

表5-7 X.25プロトコルのVCサービスを使用する場合

フィールド名意味
addr50または56ネットワークプロトコルアドレスの最大サイズ※1
options4または8ネットワークプロトコルオプションの最大サイズ※2
nsdu-1送信のサイズは無制限
ensdu-2優先データの送信を未サポート
connect16接続確立関数の送信データの最大サイズ
discon16途中解放関数の送信データの最大サイズ
servtypeN_CONSコネクションモードのサービスをサポート
注※1
oflagでO_XNFNLI_LCNを指定すると,56を返します。
注※2
oflagでO_XNFNLI_INTを指定すると,8を返します。

表5-8 X.25プロトコルのPVCサービスを使用する場合

フィールド名意味
addr26ネットワークプロトコルアドレスの最大サイズ
options-2ネットワークプロトコルオプションを未サポート
nsdu-1送信のサイズは無制限
ensdu-2優先データの送信を未サポート
connect-2接続確立関数の送信データを未サポート
discon-2途中解放関数の送信データを未サポート
servtypeN_PVCPVCサービスをサポート