11.1 詳細エラー情報

詳細エラー情報は,リターンコードが異常終了のときに,システムのグローバル変数errnoに設定されます。OSI通信機能で発生する詳細エラー情報を表11-1に示します。

プログラム中でこれらの詳細エラー情報を参照するときは,シンボリック名を使用します。なお,グローバル変数errnoは,リターンコードが正常終了のときにはクリアされません。異常終了のときだけ参照できます。

表11-1 詳細エラー情報一覧

項番シンボリック名意味ユーザの処置
1ENOENT2AP識別子が正しくありません。構成定義のAP識別子を参照してください。
2EINTR4シグナルによって通信要求が取り消されました。DISABLE関数を発行し非活性化してください。
3ENXIO6
  1. 通信管理が起動されていません。
  2. 通信管理が動作不能になった,または通信障害によって通信管理が閉塞しています。
  3. OSI通信機能を使用しない構成情報となっています。
  1. 通信管理を起動してください。
  2. 通信管理のダンプを取得し再起動してください。
  3. コンフィグレーション定義文を見直してください。
4EBADF9アソシエーション端点識別子が正しくありません。ENABLE関数のO_ascidを参照してください。
5EAGAIN11非同期要求が完了していません。EVENTS関数を再度発行してください。
6EFAULT14不正な領域が指定されており,アクセス時にメモリフォルトが発生しました。DISABLE関数を発行して非活性化してください。
7EBUSY16リソースビジー状態です。再試行が有効です。
8ENODEV19通信アダプタ未実装のため,通信管理を切り離しました。通信アダプタを実装します。
通信アダプタのサポートについては,「2.2 通信エンティティとアソシエーション」を参照してください。
9EINVAL22通信記述部,またはパラメタで不正な値が指定されています。または,関数内で通信障害が検出されました。O_statusを表示して切り分けてください。
10ENFILE23システムのオープン数の上限値を超えました。システムの制限を参照してください。
11EMFILE241プロセスで同時にオープンできるファイルの上限値を超えました。システムの制限を参照してください。
12ENOSPC28使用できるTSAP数またはアソシエーション数の上限値を超えました。システムの制限,または構成定義を見直してください。
13EDEADLK45シーケンスエラーまたはシーケンス上のデッドロック状態です。ユーザの関数シーケンスを見直してください。